栄通記

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2012年 04月 12日

1701) 「内海真治・個展」 さいとう 4月10日(火)~4月15日(日



1701) 「内海真治・個展」 さいとう 4月10日(火)~4月15日(日 _f0142432_9523384.jpg○ 内海真治・個展          

 会場:さいとうギャラリー  
     中央区南1条西3丁目1
      ラ・ガレリア5階
      (北東角地。1階が日産のショールーム。)
     電話(011)222-3698

 会期:2012年4月10日(火)~4月15日(日)
 時間: 10:30~18:30
      (最終日は、~17:00まで)

ーーーーーーーーーーーーーーー(4.8)

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 栄通ではお馴染みの、というか、抜群にご推奨の内海真治・個展だ。

 「相変わらずのふざけた作品」と言えばそれまでだ。その通りだから仕方がない。
 「ふざけ」と言う言葉が嫌いならば、「自由、遊び心」と置き換えても良い。所詮同じ意味だ。
 「ふざけ・自由・遊び」と似たものに、「過剰、錯乱、狂気」がある。両者は全くの別物だが、非常に仲が良い。はたから見たらその神髄の違いは分かりにくい。この「過剰、錯乱、狂気」の針をぐるっと廻して反対側に行くと、「静謐、悟り、画品」という顔に合う。
 「過剰」という男は、「静謐」という女に入れ替われる。が、「ふざけ」男からは「画品」は出てこない。代わりに「ロマン・センチ」が寄り添っている。「ふざけ」の中の「ロマン」が変質した時に「狂気」が生まれ、「狂気」の一線を越えるなり、限りなく遠ざかると「静謐」になるのだろう。

 内海真治の「ふざけ・遊び」は「ロマン」一杯だ。だから、超健全で、超常識なのだ。しかし、「ロマン・センチ」を置き去りにする時がある。その目安は「醜さ」だ。「醜さ」、「泣き笑い」、「哀しさ」へと、「ロマン」が変質していく。

 今展の作品、やや小振りで似た大きさだ。変な顔もあるにはあるが、全体から見れば抑え気味だ。
 このつぶぞろいの統一感、僕には「内海・歩兵隊」に見えた。これから進軍して見事に倒れるかどうか、そういう闘う前の静けさを感じた。


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by sakaidoori | 2012-04-12 11:07 | さいとう
2011年 10月 31日

1597) 「松原成樹・展」 コンチネンタル  終了・10月25日(火)~10月30日(日)

○ 松原成樹・展   

    
 会場:コンチネンタル・ギャラリー A室
      南1条西11丁目 コンチネンタルビル・B1F
      (西11丁目通の西側)
      電話(011)221-0488

 会期:2011年10月25日(火)~10月30日(日)
 休み:月曜日
 時間:10:00~18:00 
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーー(10.29)

 (作品は全て焼き物です。)


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 松原成樹さんにはここが似合う。無音無窓で天井も低く、コンパクトな空間にスポットライトが当たる。軽くあっちに行きこっちに行き、あの作品を見る、この作品を見る、見ては眺め静かに足を運ばせるコレクションのような作品達が焦らず静かにたたずんでいる。今展には、蓋の開いた小箱の作品があった。おそらく、この部屋全体がこの小箱のようなものだろう。浦島太郎のような「松原・宝箱の部屋」だ。


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     ↑:(上の2枚の写真は同じ作品です。)


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     ↑:(土偶でしょう。細かい線跡がある。)



 松原成樹さんのテーマは「母を求めて」だと思っている。自己の原点確認作業だろう。自分史は人類史へと拡がり、古代や考古の時代に想いを巡らす。

 子を抱く2体の母子像がある。腰の安定したドッカリした「おっかさん」だ。海に浮かぶ種のようにして稚児がつつまれている。他の小箱と中味との組作品もテーマは同じだろう。子宮と種だ。包み包まれる一体感、分離の危機感はない。分離ではなく昇華が松原さんの目指すところだろう。
 ドッカリした姿は父親のようでもある。母に「男」が重なっているようだ。父親なのか自分なのか?具象に愛を見つめる作家ではあるが、あまりに美しく正直な気持ちがある。

 「土偶」、土の中の時の証を洗い流した凛々しい姿だ。中宮寺の弥勒菩薩の美少年の「中性美」だ。「オンナ」ではないが、思わず脇の辺りを愛でたくなる。「松原・美学」の門出に立ち会っているようだ。

by sakaidoori | 2011-10-31 15:20 | コンチネンタル
2011年 04月 25日

1512) 「前田育子・展  廃陶 ーA環ー」 ト・オン・カフエ 4月19日(火)~5月1日(日)

   
○ 前田育子・展 

    廃陶 ーA環ー
  


 会場:TO OV cafe(ト・オン・カフエ)
      中央区南9西3-1-1
       マジソンハイツ1F
      (地下鉄中島公園駅下車。
      北東に徒歩2分。北東角地。)
     電話(011)299ー6380

 会期:2011年4月19日(火)~5月1日(日)
 休み:会期中は無休
 時間:10:30~22:00
    (日曜日は、10:30~20:00)
 電話:(011)299-6380

※ 作家在廊予定 ⇒ 初日、週末

ーーーーーーーーーーーーーーー(4.19)

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     ↑:(外からの風景。右側が当館。)


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 (以下、敬称は省略させて頂きます。)

 壊れた陶器を固めたドーナツが並んでいる。
 剛直で図太いドーナツだ。美を誇るというより、ただ並んでいるだけに見える。
 ドーナツ状の作品(陶オブジェ)は面白いが、僕には作品自体を強く語る気が起こらない。確かに前田育子は壊れた物を取り込んで、何かの形に再生する。しかも、表面を壊し、サイボーグの内部を見せるようにして内面を晒す。それらは「時」の取り込みであり、「再生」でもあろう。その意味では、このドーナツもこれまでの前田育子の美と思想の世界だ。だば、何故ドーナツなのだろう?もちろん、作者なりの理由はあるのだろうが、見る側としては必然性を感じない。このギャップは何だろう?

 制作過程を聞くことにしよう。
 5年ほど前、江別セラミック・センターの焼き物展(?)において、参加作家達の作品を持ち寄ってもらい、それらを作家以外の人に壊してもらう。その固められた物が今作のドーナツ達だ。その壊した状況が展示された写真だ。壁に画かれたドアのような線描は、その時の空間の意味だろう。

 「ドーナツを作りたいから陶器を壊したのではない。他人の陶作品を壊させたいからドーナツを作った」、そう僕は理解した。キーは「壊させる」、「壊す」、そして「壊れる」であり、その証としての「ドーナツとして作品」だ。
 前田育子は「壊」ということに並々ならぬ関心を抱いている作家なのだろう。「生まれるー壊れるー自然に戻る」という自然の自壊作用、そこが間違いなく創作の原点だと思うが、ただそれだけを見つめることに満足ができなくなったのかもしれない。

 使える利器を意図的に壊させるという「非常識」!!その非常識には賛否両論あろう。賛成するにしても、壊すことを生理的に嫌う人もあろう。美という静的な視覚の中に、攻撃的な行為が作品に込まれている。壊す時の音の響きは記憶に残るだろう。それらは、陶器の破片跡の鋭利さに現れている。丸みがない。それを和らげる為に、作品の廻りに素焼き片を優しくまぶしている。だが、基本は鋭利な残痕の露わな跡だ。真新しい割れ目は古さがなく、生っぽく内側をさらけ出されているとしか見えない。

 「非常識」という美術行為、いや社会行為だろう。その行為は「美」とは全然関係がない。たとえドーナツが美しくとも。作品ではなく、それら全課程の主張が今展なのだろう。
 骨太で気の荒いドーナツであった。久しぶりに「非常識」を味わった。苦かった。


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by sakaidoori | 2011-04-25 23:32 | (カフェ)ト・オン
2011年 02月 24日

1474) 「内海真治・作陶展」・さいとう  2月22日(火)~2月27日(日)

○ 内海真治・作陶展  


 会場:さいとうギャラリー
     中央区南1条西3丁目1
      ラ・ガレリア5階
      (北東角地。
      1階が日産のショールーム。)
     電話(011)222-3698

 会期:2011年2月22日(火)~2月27日(日)
 時間:10:30~18:30
     (最終日は、~17:00まで)

ーーーーーーーーーーーーーーー(2.22)

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 今回の内海真治展は日用品の雑器と、それほどアクの強くない陶板などの飾り品が中心です。
 ゲテモノ好みの栄通としては、もう少し浮き世離れした暗い作品も見たかったのですが仕方がありません。
 それでも、茶碗やコーヒーカップの絵柄は間違いなく内海真治バリです。大雑把ですが、憎めない男のロマンが漂っています。中近東や南米などの異国情緒もあります。いつになく日本伝統美にチャレンジしていて、余白美を保った装飾的な図柄も混じっています。気楽にスルッと、何でもやっちゃおう精神です。真似の出来そうで出来ない遊び心です。上手いものです。
 さて、上手さは内海真治・焼きにとってはどうなのか?悪いはずはありません。同時に、手放しでも喜べない。ヘタウマの職人的巧みさでは困るし、仙人的夢想境に浸るだけでも困ります。日常に毒矢を吹き込む小坊主であらねば。矢が当たったところで、むずがゆい程度かもしれない。が、チクリとこないと面白くない。


 作品をランダムに載せていきます。


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          ↑:壁に飾られた絵皿。珍しく日本風なので多めに載せました。


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          ↑:ピンクピンクの可愛らしさ。


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by sakaidoori | 2011-02-24 10:11 | さいとう
2010年 12月 14日

1390) JRタワーARTBOX 「[同冶 ~受け入れ、立つ~] 大石俊久」 11月11日(木)~2月18日(金)

○ [同冶 ~受け入れ、立つ~]

    大石俊久
 
  

 会場:JR札幌駅東コンコース・JRタワーARTBOX
     中央区JR札幌駅構内
     (地上東コンコースの西壁面。東改札口の南側)
     問合せ・JRタワー展望室アートチーム
          電話(011)209-5075

 日程:2010年11月11日(木)~2月18日(金)
     (会期中無休)
 時間:8:00~22:00

ーーーーーーーーーーーーーーー(12.14)

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 大型ゴンボウのような物が、白地を背景にくっきりと立っていた。
 シンプル・イズ・ビックリフルという仕様だ。辺りの賑やかさ喧噪な中にあって、我関知せずという実直さが返って人目を惹く。
 「なんじゃらほい?」という好奇心で立ち止まる人も目に付く。立ち姿を追いかけるようにして顎を上げて見上げ、瞬時に納得しては足早に去っていく。

 作品は陶だ。それなりに工夫されたオブジェなのだろうが、武骨な造形作為がなぜだか自然体に見えて、不思議な安心感がある。色も土色風だが、とても土色には見えないところが好ましい。
 作家の大きな大きな心振りが想像される。禅問答のような清々しい作品であった。

by sakaidoori | 2010-12-14 23:44 | JRタワーARTBOX
2010年 07月 28日

1316) 大通美術館 「久守浩司・夕子 二人展 水彩と絵付け陶芸」 終了・7月20日(火)~7月25日(日)


○ 久守浩司・夕子 二人展
    水彩と絵付け陶芸


 会場:大通美術館 
    大通西5丁目11・大五ビル 
    (南進一方通行の西側。)
    電話(011)231-1071

 会期:2010年7月20日(火)~7月25日(日)
 休み:月曜日(定休日)
 時間:10:00~19:00
     (最終日は、~17:00まで)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー(7・24)

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 久守絵画教室を主宰されている久守浩司さん、その奥さんの夕子さんの2人展です。水彩画と陶です。
 愛すべき久守夕子・器を中心に報告します。


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 真っ赤か、真っ赤か、そんな器たちだ。
 赤の、その色に深みがあるとか、綺麗な赤だとか、心の燃える情念を再現しているとか、美辞麗句を献辞するような、そんな赤ではない。
 それはあまりに普通の赤で、赤茶碗というには部分的な赤で、その普通の赤さ加減が眩しい。余りに余りに素人っぽい図柄に調和して、赤が大きく大きく見える。
 「自由さ」が信条だ。今回はさわやかなメルヘンが中心だ。日用雑貨の器に絵付けしているから、物語も限られているだろう。陶板に、小道具の集合世界へと、もっともっと大きく夢見るのだろう。


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 次は久守浩司さんの水彩画です。気に入った個別作品を載せます。

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     ↑:「スペイン風景(カダケス)」。

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     ↑:左側、「スペイン風景(バルセロナ)」。右側、「スペイン風景(サラマンカ)」。

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     ↑:「スペイン風景(カサレス)」。

 ヨーロッパ旅行中の風景を水彩で描いたもの。
 色を豊富に、ボカシを多用し、画面中央にも飛沫のように装飾を施し、水彩特有の「紙色の白」さえも白で塗り、華やかさを強調している。油彩的な感じだ。浮かぶ舟も、行き交う人達も旅情を高めてくれる。
 旅路での明るいロマン・・・一度はヨーロッパに、スペインに行きたいものだ。

by sakaidoori | 2010-07-28 11:26 | 大通美術館
2010年 03月 19日

1230) さいとう 「内海眞治・個展 『お喋りな陶』」 終了・3月9日(火)~3月14日(日)

○ 内海眞治・個展
   「お喋りな陶
 

 会場:さいとうギャラリーA室
     中央区南1条西3丁目1
      ラ・ガレリア5階
      (北東角地。
      1階が日産のショールーム。)
     電話(011)222-3698

 会期:20010年3月9日(火)~3月14日(日)
 時間:10:30~18:30
     (最終日は、~17:00まで)

ーーーーーーーーーーーーーーー(3・13)

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 今展は焼き物が主なのか、焼き物に描かれた絵が主なのかが難しい。
 それは、絵付けできる焼き物の技の進歩であり、絵そのものの表現力の上達とも言える。
 あー、こんなもったいぶった言葉は止めよう。要するに陶芸家・内海眞治は限りなく絵が上手くなった。確かに遊び心から来る絵や形の可笑しさはあるが、上手く成りすぎて僕には可笑しさが薄らいで感心してしまった。陶は技法の手段であって、「現代美術作家」内海眞治と呼んだほうがよさそうだ。それが良いことなのかは・・・。

 年末のギャラリー法邑では「メタボ」で女性を揶揄するような胸像作品を作った。アッパレと言うしかない真骨頂だった。
 今回はその反動で売りを意識した小皿やカップ、それに懐古調を含めた本格的作画への試みだ。だから焼き物としてはヒョウキンなカップなどの日用雑貨(立体小品)の方が面白いかもしれない。
 画家・内海眞治の顔は陶板画のほうでいろいろと試みていた。

 氏の作品は比較的小さい。釜の問題もあると思うが、内に閉じこもって一人遊びを楽しんでいた名残でもあろう。でも、小さい作品では収まりきれない絵心が会場に充満していた。今展のいろいろな傾向を大きくひとまとめにした作品を必ず描きたいはずだ。それでなくては単に面白くて上手い陶板画・内海眞治で終わってしまう。

 限りなきメルヘンとロマン、徹底的に人(女)を揶揄して笑わせるピエロ根性、心の闇を見つめ楽しむ傲慢さ、暴走しかねないエネルギー・・・、通底には現代文明への異議申し立てもあろうが、そんなことはどうでもよろしい。描きたいこと、描かねばならぬことがまだまだいっぱいあると見た。作家は中年まっしぐらの年齢だ。期待するところは大きい。




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 今展で1点だけ選ぶとしたら、右の作品が一番の好み。グルグル巻きの線描、幾重もの卵形が迫ってくる。


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 左の作品、青色の全体配分に氏のエネルギーを思った。充満と余裕だ。青が焼き物らしくて良い。

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1230) さいとう 「内海眞治・個展 『お喋りな陶』」 終了・3月9日(火)~3月14日(日)  _f0126829_101746.jpg




 左の縦線は段ボール紙の内部の模様。右の丸の模様もバインダー用の紙穴のようだ。コラージュ的技法の応用。遊んで作った「近代絵画」、何でもできる内海眞治。


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 今回はフリーハンドの細い線にこだわっていた。絵を描きたい証だろう。それと、現段階の技量を確かめているのかもしれない。
 右側のヒツジ作品、青地に白のムクムク感がいい。顔が余りに可愛く普通なのが物足りない。顔を描くと甘くなる時がある。


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 右側の絵本のような作品、「美しきかな、我が心の恋人、今はいずこ」、そんな内海ロマンです。そのまんま過ぎるが、男心とはこんなものでしょう。


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by sakaidoori | 2010-03-19 10:28 | さいとう
2009年 12月 18日

1133) ①茶廊法邑 「内海真治・坂田真理子 二人展 ~コロンブスの卵~」 12月16日(水)~12月21日(月)

○ 内海真治・坂田真理子 二人展
    コロンブスの卵


 場所:茶廊法邑
    東区本町1条1丁目8-27
    電話(011)785-3607

 期間:2009年12月16日(水)~12月21日(月)
 休み:火曜日(定休日)
 時間:10:00~18:00
 (最終日は、~16:00まで)

※ クリスマス・パーティー ⇒ 12月18日 19:00~ 1,000円

ーーーーーーーーーーーーーーーー(12・17)



 (以下、敬称は省略。僕は内海・ワールドがことのほか好きなので、彼を中心に語ります。)

 人間や古道具などの形に遊びや、本質に迫りたい内海眞治、彼に触発されながらも空間を作りたい坂田真理子。中年の男と女の違った主張と感覚、挑発し調和する赤と黒の濃い世界でもある。

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 内海眞治には二つの資質がある。
 一つは、甘くロマンチックな夢物語。黄色や薄ピンクによる可愛い少年小女が主役だ。物語作家。
 一つは、そういうロマンチックに浸る自分は何だろう?許されるのだろうか?遊んでいる一つ一つの古道具は何だろう?彼らに命はあるのだろうか?本質探求者。
 共に少年らしい素朴なありようと、疑問だ。
 物を作る人は、あえて本質を問わなくてもいいかもしれない。立ち上がる作品の一つ一つが返答になるから。

 彼の時代は人が沢山居た。人が居れば物語は生まれる。逃避という形でも物語りは増幅される。その意味を問うていたら落伍するから無視しがちになる。

 内海眞治は落伍もせず無視もせず、ふわふわな心理だったのかもしれない。
 そして、陶の世界に入った。そこは自分だけの世界だ。しかし、自己に耽溺すればロマンに流れる、存在の本質を追求したいがそれは疲れる。
 幸か不幸か物質豊でふわふわな時代になった。競争しなくても生きていける。不思議なことに、競争を避けてきた内海眞治は、時代に抗するかのように挑発的になってきた。自分自身という競争の相手を見つけたのだ。誰も文句は言わない。その競争は全てを認めた終わり無きレースだ。自己のロマン主義を認め宣言する。反ロマン主義の存在のありようもちゃんと追求する。ロマンと非ロマンの追いつ追われつの駆けっこだ。
 
 実際、古い甘ったるい作品を公表しだしてから、大いに彼は変わった。
 デフォルメする自分の手の動きだけでは物足りないようだ。
 今回、秘宝館に一番似合いそうな、夫人像が沢山ある。メタボ・レディース・シリーズだ。美しき法邑だから、そのギャップが面白い。
 その水着姿に人の醜さ・傲慢・驕りもあるだろう。若きルオーのように。存在の喜怒哀楽の姿かもしれない。「見る人の勝手」、人生に開き直った作家は、ますます「人」を見せていくだろう。

1133) ①茶廊法邑 「内海真治・坂田真理子 二人展 ~コロンブスの卵~」 12月16日(水)~12月21日(月)_f0126829_9595034.jpg1133) ①茶廊法邑 「内海真治・坂田真理子 二人展 ~コロンブスの卵~」 12月16日(水)~12月21日(月)_f0126829_1002360.jpg
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1133) ①茶廊法邑 「内海真治・坂田真理子 二人展 ~コロンブスの卵~」 12月16日(水)~12月21日(月)_f0126829_105613.jpg


1133) ①茶廊法邑 「内海真治・坂田真理子 二人展 ~コロンブスの卵~」 12月16日(水)~12月21日(月)_f0126829_1063348.jpg 随分と具象力がついたと思ったら、マネキンにキンキラキンを貼っているだけです。中近東趣味というか古代・異国情緒たっぷりの作品。










1133) ①茶廊法邑 「内海真治・坂田真理子 二人展 ~コロンブスの卵~」 12月16日(水)~12月21日(月)_f0126829_10125635.jpg
1133) ①茶廊法邑 「内海真治・坂田真理子 二人展 ~コロンブスの卵~」 12月16日(水)~12月21日(月)_f0126829_10131772.jpg



 ↑:これは、正面から見ると、「囚われのアホー鳥」です。横から見ると、「泣き叫ぶ内海眞治」かな?
 作品は四隅の方にある。氏は暗いところが好きだから、「良い作品」は隅っこに置きがちだ。


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 「オジャマ虫」のような感覚、彼の密やかさがでている。
 中央に似た作品が展示されています。今展の代表作の一つです。撮影に失敗。共に自画像でしょう。顔を抽象化し始めたのが、内海ファンとしては注目。
 この顔、クビが磁石で引っ付いている。しかも納豆のような粘着力で怪しいのよ。


1133) ①茶廊法邑 「内海真治・坂田真理子 二人展 ~コロンブスの卵~」 12月16日(水)~12月21日(月)_f0126829_10472168.jpg


 氏、自慢のステンドグラスもあった。キリがないので省略。職人的手抜きを酷使して、華やかでロマンたっぷり。
 手抜きに磨きがかかったのが、大いなる成長の証だろう。手抜きをすることによって早く仕上がり、その時間を新たな造形に向けることができる。そしてまた手抜き、新趣向の開発・・・、氏はその回転が早く巧みになってきた。
 ステンドグラスとしての実用性には疑問だが、壁面作品としては重厚・異国的で、リッチな気分になる。


   ~~~~~~~~~~

 あまりにも坂田女史の紹介がなさすぎます。②に続くということ。

1133) ①茶廊法邑 「内海真治・坂田真理子 二人展 ~コロンブスの卵~」 12月16日(水)~12月21日(月)_f0126829_1049946.jpg

 

by sakaidoori | 2009-12-18 10:57 | (茶廊)法邑
2009年 09月 05日

1090) 門馬 「田中野穂・個展 『あのひ』」 9月1日(火)~9月6日(日)

○ 田中野穂(のほ)・個展
     「あのひ」


 会場:ギャラリー 門馬・ANNEX 
     中央区旭ヶ丘2丁目3-38
      (バス停旭ヶ丘高校前近く) 
     電話(011)562ー1055

 会期:2009年9月1日(火)~9月6日(日)
 時間:11:00~18:00
     (最終日は、~17:00まで)

ーーーーーーーーーーーーーー(9・5)

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     (↑:会場中央から入り口に向かって。)

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     (↑:奥から入り口に向かって。)


 健康的で初々しい個展だ。
 作家は京都造形芸術大学・陶芸コース四年の学生。北海道猿払出身で京都在住。

 作品はまだまだ拙い。そんなことよりも、作家が意図的にやりたいこと以上に、表現者として自ずと出てくるものにストレートに立ち会えたことが嬉しい。

 作品は3部構成。本棚にそのまま収めることを目的にした本シリーズ。陶板。箱とその中に納められた花シリーズ。

 面白いのは陶板だ。小さくてエスキスのような存在だが、コンパクトなだけに作家の感性がストレートだ。下の写真は、今展お気に入りの3作だ。

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     ↑:左から、「集まって」、「いつかみた」。


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    ↑:「水路」。


 このチマチマさが好きだ。
 主旨は花や茎などの植物に託す生命、あるいは生命力なのだろう。細胞一つ一つに愛着を込めているのだろう。当然、美しいイメージだ。
 僕にはその土っぽさが好ましい。土の中のミミズやワラジムシや、とにかく何やら蠢いているのが好きで好きで、ついついそれらと遊んでしまって、ついついその姿を画いちゃった。いや、作っちゃた。そんな作品群だ。

 やけに土っぽい。聞けば道北猿払の酪農家の娘さんだ。人も少ない処だ。土と自然が友達だったのだろう。牛や動物達もそうだろう。
 どっぷり自然に囲まれた女性が京都という日本美の権化のようなところに行き、陶を選び、小さい世界に夢中になっている。
 おそらく学ぶことは多いであろう。否、学ぶこと以上に、学ばなければいけにという意識の方が強いだろう。だが、こうして出きた作品達は拙くはあっても田舎臭く、淡い土の匂いがする。学ばれることは大事なことだとは思うけれども、自分自身を更に更に見つめることはもっと大事だと思う。

 気になるのは、表現された世界が収縮的なことだ。
 猿仏の故郷はガスが多くて広さを感じさせないのだろうか?あまりに広すぎて、日常は狭い世界ばかりをみつめていたのだろうか?彼の地の海はどんな色だろう?

 大都会の狭間で、今は狭い原点からの発信だろう。必ずいつかは大きくなるだろう。その時を楽しみに待つことにしよう。
 ミミズを愛し、小さく小さく這い回る世界。ミミズの棲む土は広く深く黒い。


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     ↑:「本の森の中で」。

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     ↑:「おくるはな」。

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by sakaidoori | 2009-09-05 23:42 | 門馬・ANNEX
2009年 06月 18日

1012) 品品法邑 「奥村博美×下沢敏也・陶展」 終了・5月23日(土)~5月31日(日)

○ 奥村博美×下沢敏也・陶展
        
 会場:品品法邑(2階)
    (北郷13条通の北側。道路を挟んだ同じ北側に法国寺有り。)
    東区本町1条2丁目1-10
    電話(011)788-1147

 期間:2009年5月23日(土)~5月31日(日)
 休み:火曜日(定休日)
 時間:10:00~18:00 
     (最終日は、~16:00まで。)

ーーーーーーーーーーーーーーーー(5・29・金)

 初めにお断りします。
 「案内板」には奥村博美さんのことを女性と書いて紹介しました。名前から勝手に判断した早とちりで、完全な男性です。お詫びと訂正です。
 そして今回は、今後も見る機会が少ないと思われる京都在住の奥山氏の作品を中心にします。セクシャルで刺激的な作品です。

 会場風景からー。(以下、敬称は省略。)


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 下澤敏也の問題意識は「死」である。片や、今回始めて見る奥村博美は「生きる物」あるいは「生」からのアプローチと見た。
 まさに「生と死」が2人の共通テーマであり、全く逆からのアプローチだ。問題意識は共通だが、その先に果たして同じ物をみているのか?だから、2人のコラボレーション、あるいはバトルが繰り広げられたらならば、さぞかし心ワクワクするものになったであろう。
 残念なことに、並列的な2人展であった。

 おそらく今展は下澤氏が奥村氏を紹介するのが大きな目的だったと思う。
 下澤氏はコンチネンタルでも道外から陶芸家を招聘してグループ展を企画されている。焼き物に携わる素晴らしい作家達ばかりだった。非常に優秀な紹介者である事は間違いない。惜しむらくは彼等とのバトルが欠けていた。動的展示になっていなかった。その辺が氏の課題だと思う。
 今展も会場に会ったセッティングという問題はあったと思う。時間的な問題もあるだろう。だが、奥村氏の挑戦的な女性器群に、たじろぎながらも泥まみれになって下澤ワールドが展開されたならば・・・、何と刺激的なんだろう!そのことが、今後の下澤敏也の糧になると思うのだが。現在の「静かなる死」の造形が、妖しく揺さぶられるかもしれない。

 というわけで、真っ向から「生」と「誕生」の不可思議さを見つめる奥村博美の作品を載せます。作品は題して「皺襞器」。

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     (↑:上の2点は下澤・作品)


 (今回は奥村作品をメインにしますので下澤作品は少ないです。というか、少ない鑑賞時間だったので写真が撮れなかった。)

 奥村作品の「皺襞器」、具体的にその形を思い浮かべれば「女性器」、「植物の種」、「女性の下腹部や腰」、「お尻」ということになろう。妖しげな造形だがシンメトリーという美学もある。要するに生まれ出ずる部分を官能性を排して赤裸々に見つめている。

 一番上の作品は単純に凄いと思う。
 だが、それ以上に感心したのは空ろな造形だ。奥村・壺と言ってもいい。

 壺は局(つぼね)にも通じると思う。空(うつ)ろにして、物を蓄えもし、万物の創造所だと思っている。空(くう)が生(せい)の源だ。中ががらんどうだから、その闇の中から千差万別ないろんな種(生き物)がこの世に拡まった。
 そういう僕の局(つぼね)観を奥村・壺に見る思いだ。彼はそれを壺のようにも、女性の腰の造形にも見立てている。おそらく奥村博美という造形作家は観念的に物を見ないのだろう。あくまでも具合的な姿に物の本質を探っているのだろう。しかも近視眼的に接近して。襞の部分にも目に見えない虫が居るようだ。
 粘土をいつも触っているのだ。その艶めかしい具体的肌触りが氏にとっては生きる証だろう。粘土の隅々に生きる気配を感じているのだろう。

by sakaidoori | 2009-06-18 23:41 | (くらふと)品品法邑