栄通記

sakaidoori.exblog.jp
ブログトップ | ログイン

タグ:都会 ( 3 ) タグの人気記事


2010年 02月 07日

1187) 品品法邑 「常設展のような臨時展  本田滋・作品群」 1月27?日(水)~2月8日(月)


○ 品品法村・常設展のような臨時展
     本田滋・作品群

        
 会場:品品法邑(2階)
     東区本町1条2丁目1-10
      (北郷13条通の北側の南西角地。
      同じ北側の向いに法国寺有り。)
     電話(011)788-1147

 期間:2010年1月27?日(水)~2月8日(月)
 休み:火曜日(定休日)
 時間:10:00~18:00 
     (最終日は、~17:00まで)

ーーーーーーーーーーーーーーーー(2・7)

 某ギャラリーで本田滋さんとバッタリ。急遽、品品法村で作品発表とのお知らせです。いつまでの発表かを聞かなかったので、何とはなしの当館の訪問。気分は品品法邑の売り子さんへの新年の挨拶、次に奥の間・・・そこは昨年までは作品販売コーナーでしたが、いたってひっそり、一旦整理中なのでしょう。鳴海伸一君や他の作家の壁面作品ばかりです。何はともあれ目的の2階へ・・・そこには真ん中に3点の日本画が掛けられ、挟むようにして、楽しき本田・作品が並んでいます。
 (以下、敬称は省略させて頂きます。)


1187) 品品法邑 「常設展のような臨時展  本田滋・作品群」 1月27?日(水)~2月8日(月)_f0126829_20243831.jpg


1187) 品品法邑 「常設展のような臨時展  本田滋・作品群」 1月27?日(水)~2月8日(月)_f0126829_20265027.jpg


1187) 品品法邑 「常設展のような臨時展  本田滋・作品群」 1月27?日(水)~2月8日(月)_f0126829_20272098.jpg


 作品は全部で7点。全て小品で正方形の風景画ばかり。

 驚いてしまった。実に自由に風景の切り取りをしている。ささやかに絵画の約束から飛び跳ねて、自分好みを主張している。

 絵には多くの無言の約束がある。約束通りに描けば、ある程度の美しさや主張は出来るが、個性からは遠くなる。個性や個我は「近代病」ではあるが、それなくしては「古典病」で面白くない。そして、新たな取り組みなど、あって無きが如しの感がある。結局は画く人それぞれが悩み、試行錯誤しながら描き進めるしかないのだろう。
 「試行錯誤」それしかない。今展の本田滋もそうだろう。だが、氏の前には破るべき約束事が希薄なようだ。そして、自分の固定型を作るのを避けているようだ。
 そうは言っても氏の約束破りはささやかなものだ。破った中身が美術史的に凄いわけではないだろう。爽快に軽く約束事からズレる、その身のこなし方、筆さばきが清々しい。

 悩み多き画家達よ!本田滋のフットワークは見て損はないだろう。
 確かに、氏の作品は描き殴り的で乱雑に見える。静謐な美からは遠いかもしれない。その辺は各人の好みだから、学ぶ必要は無い。美術を愛する心、そこから発する美術知のこだわりの少なさ、「やりたいことをする」というこだわりの強さは一見に値する。


 以下、個別作品を載せます。一点一点の絵画的取り組みが違っている。個別作品と同時に、全体を万華鏡のように見てしまった。


1187) 品品法邑 「常設展のような臨時展  本田滋・作品群」 1月27?日(水)~2月8日(月)_f0126829_2164253.jpg
     ↑:「もうひとつの道」・S15。

 写真作品では分かりにくいですが、赤いポストが異様に大きく強い。全体とのバランスを欠いて、非常な違和感を覚える。「この赤を見よ!」。そう、この赤が良いのです。


1187) 品品法邑 「常設展のような臨時展  本田滋・作品群」 1月27?日(水)~2月8日(月)_f0126829_21133465.jpg
     ↑:「NIN・JIN畑」・S15。

 タイトルのローマ字が効いている。直ぐに、あの「にんじん」が思い出せなくて、「あ~、あのニンジンか」と、となるわけです。まるで絵空事のような風景が、どこか懐かしい情景と重なるのです。


1187) 品品法邑 「常設展のような臨時展  本田滋・作品群」 1月27?日(水)~2月8日(月)_f0126829_21195469.jpg
     ↑:「明日に向かう道」・S15。

 白い車です。愛すべき白い車、どこに行く白い車、透明になって走る姿・・・。下手な栄通節を口ずさみたくなります。


1187) 品品法邑 「常設展のような臨時展  本田滋・作品群」 1月27?日(水)~2月8日(月)_f0126829_21241647.jpg
     ↑:「一陣の風」。

 山の存在感、ボリュームの表現。一点の重みを見せる描き方は、氏にとっては珍しい。


1187) 品品法邑 「常設展のような臨時展  本田滋・作品群」 1月27?日(水)~2月8日(月)_f0126829_2127974.jpg


1187) 品品法邑 「常設展のような臨時展  本田滋・作品群」 1月27?日(水)~2月8日(月)_f0126829_21283792.jpg
     ↑:「アトリエ テンマ エントランス」・S8。

 おしゃれに、こそっと四隅に置かれている。まるでフランスの一角、テラスのようなたたずまい。ドアにも見える。部分の切り取りは不思議な世界になっている。違う世界にひっぱられそう。

by sakaidoori | 2010-02-07 21:52 | (くらふと)品品法邑
2009年 04月 11日

965) 品品法邑 「本田滋・絵画展 『風の彩ー絵・空・間』」 終了・3月30日(月)~4月9日(木)

○ 本田滋・絵画展
    「風の彩ー絵・空・間」
        
 会場:品品法邑(2階)
    (北郷13条通の北側。道路を挟んだ同じ北側に法国寺有り。)
    東区本町1条2丁目1-10
    電話(011)788-1147
 期間:2009年3月30日(月)~4月9日(木)
 休み:火曜日(定休日)
 時間:10:00~18:00 
     (最終日は、~17:00まで。)

ーーーーーーーーーーーーーーーー(4・11)

965) 品品法邑 「本田滋・絵画展 『風の彩ー絵・空・間』」 終了・3月30日(月)~4月9日(木)_f0126829_952746.jpg


965) 品品法邑 「本田滋・絵画展 『風の彩ー絵・空・間』」 終了・3月30日(月)~4月9日(木)_f0126829_975945.jpg

965) 品品法邑 「本田滋・絵画展 『風の彩ー絵・空・間』」 終了・3月30日(月)~4月9日(木)_f0126829_994082.jpg


 「絵を愛する人・本田滋」

 本田さんとはギャラリー巡りで時々お会いする。
 スケッチする姿を眼に浮かべてしまう。葉書き大の用紙に会場やその場の雰囲気をスケッチしているのだ。ペンでささっと。描く時の目は真剣だが、傍によると顔を崩して相手をしてくれる。その日は人形展だった。

 「何かこの人形、優しくって愛情豊で、チョッと描いてみたくて、描いてあげるのも良いかなと思って描いちゃったんですよ」

 描き終えた絵を展覧会関係者にお渡ししていた。その人達とのにこやかな会話が場を飾っていた。


 またある時は学生展だった。
 「これ、君が描いたの?良いね。気持ちが伝わってくるなー・・・。君の持っている温かいものが絵に出ていると思うよ。・・・」学生への屈託の無い言葉が聞こえてくる。僕は内心、「そんなに褒めちゃダメだよ」とも思うが、恥ずかしいくらいな褒め言葉を続ける彼の心には参ってしまう。

 
 彼は画論や技術のことは語らない。そういうことは「僕は知らないから」っと言って、微笑むだろう。
 絵を見る姿勢、絵を通して語る姿勢は、彼が絵を描く時も同じだ。描かれた対象(画題)への思いやり、絵全体を包む温かい雰囲気に気を配っている。
 もっとも、表現したいことはそうであっても、絵として他人に見せれたかどうか?その気持ちは分かるが、絵としてドーンとくる、あるいはしみじみと感じ入るものになったかどうか?「絵を愛する男」の絵が、「愛される絵」になったかどうか?
 本格的に描き始めて4年とのことだ。驚くほかはない。間違いなく「語りたくなる絵」だ。にっこり笑いながら絵を見てもらいたい。微笑みながら見る、ということは絵の本質とは重ならないかもしれない。ならば、画家に笑いながら本質を語り合える絵を更に更に描き進めて欲しいと注文しよう。

 今展はモチーフや大きさにはあまり拘ってはいない。2点1対構成で本田滋の絵心が会場全体に響くことができたかを試みている。作品一つ一つは組み作品ではないが、あえて対構成にしている。会話を重んじる画家の姿勢だ。老若男女を問わず人と人とのふれ合いを大事にしたいのだろう。作品自体を擬人化して仲間達を演じているのだ。

965) 品品法邑 「本田滋・絵画展 『風の彩ー絵・空・間』」 終了・3月30日(月)~4月9日(木)_f0126829_9415421.jpg
     ↑右、「背伸びする街」・日揮展 2006年 F40。
     ↑:左、「赤い自販機のある街」・日揮展 2008年 F20。

965) 品品法邑 「本田滋・絵画展 『風の彩ー絵・空・間』」 終了・3月30日(月)~4月9日(木)_f0126829_9474997.jpg
     ↑:左、「風 舞 花」・アクリル美術大賞07入選 F100。
     ↑:右、「瞬 舞 花」・アクリル美術大賞08入選 F100。

 かなりイメージが強い。花のある実景から部分をクローズアップして、画家の花への強い思い込みを描いている。今展の都市の風景画は小さい。反して、作られたイメージ画は大きい。実景に縛られないで自由に伸び伸びと描きたいのだろう。装飾過多でイメージに流されがちだが、画魂(がこん)の大いなる通過点だ。僕自身は花の乱舞よりもビルの踊りのほうが好きだが、七色の絡み合いを表現するには花のほうが向いているのだろ。

965) 品品法邑 「本田滋・絵画展 『風の彩ー絵・空・間』」 終了・3月30日(月)~4月9日(木)_f0126829_20542762.jpg
     ↑:左、「凍てる風・札内川」・F20。
      ↑:右、「碧流の札内川」・F20。

 赤が魅力的だ。実景に忠実に取り組んでいる。


965) 品品法邑 「本田滋・絵画展 『風の彩ー絵・空・間』」 終了・3月30日(月)~4月9日(木)_f0126829_21155277.jpg
     ↑:「寄り添って」・F40。

 いろんな意味で異質な絵だ。思いはタイトルが示す通りだ。大地に生きる寄り添う二人に太陽が燦々と祝福している。
 枝のうねりは人生の皺だ。枝と枝の隙間、その隙間に乱れ込む光や風や空気、白やピンクや黄色中心の限られた色で追求している。

965) 品品法邑 「本田滋・絵画展 『風の彩ー絵・空・間』」 終了・3月30日(月)~4月9日(木)_f0126829_21301475.jpg
     ↑:「深川発札幌行」・F10。

 とても上手な絵です。より良く描けるようになったので、その分絵から児童画的遊び心が減った感じだ。路面に写ったビルの姿などは実に驚かされる。正直、僕はこういうリアルな絵を本田さんに予想していなかったので何と言っていいかわからない。色もピカピカしていて全体を一層明るくしている。堅実で重厚な都市の風景だ。小さい絵だが小ささを感じない。
 上手さと遊び心、車の両輪のように共に大きくなっていくのだろう。愛情を隠し味にして。

by sakaidoori | 2009-04-11 09:48 | (くらふと)品品法邑
2009年 03月 27日

951) ② 時計台 「第8回 サッポロ未来展  福森崇広の場合」 終了・3月16日(月)~3月21日(土)

○ 第8回 サッポロ未来展
     「LABORATORY」  

 会場:時計台ギャラリー 2階3階全室
    中央区北1条西3丁目・札幌時計台文化会館 
    (中通り、北側にあるビル)
    電話(011)241-1831
 会期:2009年3月16日(月)~3月21日(土)
 時間:10:00~18:00 
 (最終日は、~16:00まで)

※ ワークシップ、ライブ(三味線)有り ⇒

 【参加作家】
 秋元美穂 稲實愛子 海藤慎治 風間真悟 河崎辰成 河野健 菊谷達史 こうの紫 佐々木ゆか 佐藤仁敬 佐藤正和重孝 鈴木秀尚 高村葉子 竹居田圭子 立岩明日美 田中怜文 波田浩司 福森崇広 藤田有紀 水野智吉 宮下倹 宮地明人 明円光 村山之都 谷地元麗子 吉田浩気 渡辺直翔 渡辺元佳 ・・・以上、28名。

 主催:当実行委員会
 共催:当ギャラリー
 協力:札幌武蔵野美術学院

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー(3・17)

 ②以下個別作品を載せます。
 今回は福森崇広のみ。

951) ② 時計台 「第8回 サッポロ未来展  福森崇広の場合」 終了・3月16日(月)~3月21日(土)_f0126829_1118369.jpg
     ↑:福森崇広

 今展でもっとも印象に残った作品。タイトルを記録するのを忘れました。図録を参照すると「アニメーション背景の街」とあるが、これが全体のタイトルかどうかは不明。

 左側は映像作品で、右側は絵画。ともに6区画に区切られている。絵画は映像の原画という関係。映像は決して速いスピードではないが、6シーンがばらばらな動きをするので捉えどころがない。通奏低音のようにして、6個の絵画がそこにある。部屋全体は当然暗い。このB室は「暗がりの中に」がテーマ。

 焦点の定まらない都会絵巻だ。作家は見る人の目が一つに定まることを拒否する。それでいて爽やかに心地良く都会の空気を感じさせようとしている。情念という人の生理を拒否し、情緒で都会に関わろうとしている。軽いコミック絵画を思う。作家は多分優しい人だろう、作品があまりに味気無くては見る人が退屈すると思って、ほんの少しだけ「人」も登場させる。だが、都市という風景の中の風景としての「人」以上の意味は無い。
 乾いた覚めた視線。雑多な街だが「○○市」という特定を排除しようとしている。町全体を北海道の雪景色で覆っているようだ。「都会のあれやこれや何ていうことはどうでもいい。雪が降れば皆隠れてしまって、何て綺麗なんだろう!」作家は都会に住んでいるのだろうが、その現場・社会と対峙することを避けているようだ。

 画面や絵にはいろんな物語を込めているはずだ。だが、物語として作品を記すにはあまりにも物語からは遠い。物語喪失作品でもある。

951) ② 時計台 「第8回 サッポロ未来展  福森崇広の場合」 終了・3月16日(月)~3月21日(土)_f0126829_1201094.jpg

951) ② 時計台 「第8回 サッポロ未来展  福森崇広の場合」 終了・3月16日(月)~3月21日(土)_f0126829_1215170.jpg


951) ② 時計台 「第8回 サッポロ未来展  福森崇広の場合」 終了・3月16日(月)~3月21日(土)_f0126829_1253616.jpg951) ② 時計台 「第8回 サッポロ未来展  福森崇広の場合」 終了・3月16日(月)~3月21日(土)_f0126829_1254813.jpg









951) ② 時計台 「第8回 サッポロ未来展  福森崇広の場合」 終了・3月16日(月)~3月21日(土)_f0126829_1294134.jpg
     (↑:ワークブックから。作品の為の写真。写真の切り取りが素晴らしい。写真を撮り、その取捨選択の中で絵画は半分できあがったようなものだ。後は絵の技術を磨くことなのだろう。
 方向性は全く違うが小林麻美の「風景観」と比較してしまった。彼女は「虚の中の実」を追い求めている。彼は「虚」を見つめている。)


 ③に続く。

   

by sakaidoori | 2009-03-27 12:40 |    (時計台)