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2011年 05月 25日

1566)④「石井誠・個展 中島ゼミ展・道都大学(第50回記念展)」市民gallery 終了5月11日(水)~5月15日(日)

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○ 第50回記念 道都大学 

    中島ゼミ展 

型と版をめぐる
    5人と22人の冒険




 会場:札幌市民ギャラリー 
     中央区南2東6(北西角地)
     電話(011)271-5471

 会期:2011年5月11日(水)~5月15日(日)

 【個展メンバー】
 阿部真大 石井誠 犬養康太 松浦進 大泉力也 松本ナオヤ 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー(5.15)

 1548番①、1555番②、1557番③の続き。
 (以下、敬称は省略させて頂きます。)

 個展は、何故かしら会場奥からの記載です。
 次なる人は石井誠です。


◎ 石井誠個展


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 石井誠は昨年の卒業生だ。そして今春、京都の大学に行かれたという。芸術の志覚めやらぬ、新しき門出でもある。

 今展、今までの道都大学での諸々の取得の披露でもあるが、新天地での新入生という新鮮な気持ちでの発表だろう。
 石井誠青年は賑々しさが出発だった。決して心象風景的なまどろんだ世界からの自己表現ではなかった。だが、道都大学時代は技術も習得し、表現の幅としてたゆたゆしいのも試みていた。シルクの空間表現にもチャレンジしていた。確かにそれも石井誠だろう。
 しかし、今展はごっつ男っぽい作品が多い。おそらく、不退転の出発なのだから、まずは自己の原点に忠実にということか。色つや、線描バリバリの表現主義を基本としている。音楽性は柔と思ったのか、押し止めている。いささか、はやる気持ちを抑えがたしという個展でもあった。

 京都で何年学ぶのかは分からない。どうなるのかも分からない。だが、間違いなく今展の風貌を一変するだろう。その記録として、以下に出品風景を載せておこう。
 (写真をクリックすれば大きくなります。)


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by sakaidoori | 2011-05-25 00:24 | 市民ギャラリー
2011年 01月 26日

1441)終了「石井誠・展 『LIMIT #1:痕跡』」 ト・オン・カフエ 1月11日(火)~1月23日(日)




○ 石井誠・展  LIMIT  
             #1:痕跡 


 会場:TO OV cafe(ト・オン・カフエ)
     中央区南9西3-1-1
       マジソンハイツ1F
     (地下鉄中島公園駅下車。
     北東に徒歩2分。北東角地。)
      電話(011)299ー6380

 会期:2011年1月11日(火)~1月23日(日)
 休み:会期中は無休
 時間:10:30~22:00
    (日曜日は、10:30~20:00)

ーーーーーーーーーーーーーーー(1.21)

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 (以下、敬称は省略させて頂きます。)

 店舗は喫茶室と展示室に完全に別れている。

 石井誠は昨春道都大学を卒業した。中島ゼミでシルクスクリーンを学んだ。現在は同大学の履修生として在席し、今春、京都精華大学大学院・芸術専攻科に進学される。

 卒業後もしっかり大作を発表している。大学生時代も個展やグループ展と意欲的に美術・芸術に関わっていたから、たくましさは現在進行形だ。
 大学院と進学も決まった中での個展、淡々とあれこれの美とロマンを見せている。

 面白いのは、物語風の肉筆画だ。水彩画と聞いたがはっきり覚えてはいない。
 タイトルが示すように、有名な小説などから画題をとったようだ。石井・ロマンが素直に出ている。しかもこの色合いは道都大学時代色だ。ガシッとした線と茶系で渋く重厚だ。ボロボロのすり切れた革靴の歩みが聞こえる。
 いい記念だから全6点載せます。好きで描きはしたものの、シルク作品の意図的な虚構性を組み込んではいない。本に触発されたものをストレートに出したから、チョット恥ずかしいものがあるかもしれない。石井誠流の大人の絵本だ。


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     ↑:左から 「チルチルとミチル」、「モモ」。


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     ↑:左から 「鳥を捕る人」、「ジョバンニ」。


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     ↑:左から 「千夜一夜物語」、「赤い蝋燭と人形」。


   ーーーーーー

 次はメイン会場の作品を載せます。


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     ↑①:左から 「砂時計」、「黒い水」。


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          ↑②:「」。
 

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     ↑③:左から 「乗りかけた船」、「ゆりかごとネットワーク」。


 物語を背景にして、スピード感・リズム感で賑やかに重厚に、が出発だと思う。その初期の方向性の現在の姿が①、②の作品群だ。初めの頃の汚さ拙さを構築美で衣替えを計っている。男気の石井誠だ、渋い一色で男味を表に出す。角に丸みがでてきて男立ちを和らげている。

 ③は随分と日本画の箔を意識したみたいだ。雰囲気は少し重たいが、装飾なり余白美にチャレンジしている。要するにいろいろなことを今は試みている。にぎやかさが好きなのだが、それではロマンを充分に汲めない。いろいろな美の表現と自己表現とを問答しているのだろう。

 この探求する姿を、このまま京都の大学院に持ち込むのだろう。しかし、そこは清なる日本美の聖域である。田舎者を寄せ付けない気位がある。うるささを好む石井誠ではあるが、きっと洗練されるだろう。それは挫折感という痛みをともなうかもしれない。いや、すでにその方向は今展にも出ているのだから、自然に京都美を受け入れるかもしれない。だが変化するのは間違いない。
 さて、京都で如何に変身するか?変身せざるか?深化するかしないか?楽しみにしよう。
 

by sakaidoori | 2011-01-26 23:40 | (カフェ)ト・オン
2009年 12月 11日

1117) さいとう 「石井誠・展 『無限景』」・版画展 終了・11月17日(火)~11月22日(日)

○ 石井誠・展
   「無限景」


 会場:さいとうギャラリー
     中央区南1条西3丁目1
      ラ・ガレリア5階
      (北東角地。
      1階が日産のショールーム。)
     電話(011)222-3698

 会期:2009年11月17日(火)~11月22日(日)
 時間:10:30~18:30
     (最終日は、~17:00まで)

ーーーーーーーーーーーーーーー(11・)

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 (以下、敬称は省略。)

 石井誠は道都大学・中嶋ゼミでシルクスクリーンを学んでいる4年生。
 彼は大小問わず、多くのグループ展に参加している。そんな関係で2年次から、その作品を見続けている。来春は就職されると聞いた。その活動歴から、卒業前後にでも学生活動の一区切りとしてまとまった個展を見たかった。実際、簡単ではあるがそんな話もしてみた。個展、おめでとう。

 初個展のようなことを会場で小耳に挟んだ。小さな驚きだ。そして、学生生活のまとめ展と思いきや、「いよいよ出てきた石井誠・展」の様相に驚いた。新たな発想と技法修得過程の個展だ。彼の可能性を小さく見ていた認識を改めることになった。ほんとに大きな驚きであった。

 その驚いた作品を載せます。

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     ↑:「無限景」。

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 大作である。版画の性質上、絵画のように200号などの大きな1枚仕立てにはなかなかできない。だから、ある程度の大きさに繋ぎ合わせての作品になっている。
 つなぎという制約を生かして、意図的にきっちりと合わせるのを避けている。そうすることによって、画面全体の反復・増幅感、立体感、画面の凸凹感なり違和感を意図しているのだろう。「黒」を生かす効果もある。

 石井誠は描き殴りの賑やかさを特徴としていた。それだけでは画面が好き放題のにごった方向に終わりがちで、どうしたら絵画的に深めれるかが課題だったと思う。しかも、シルクスクリーンは何かと利便性に富んではいるが、技法だけを楽しんでいたら安易に流れ勝ちなる。どうするか?その応えの一つが今作だろう。

 「この胸の思いをにぎにぎしく表現したい。しかし、美しくなければいけない。しかも、黒の沈鬱さは絶対だ。角ばっていて、なおかつまろやかに。音楽的にもしたいものだ」
 贅沢な願望だ。美醜、静と動、黒と非黒、エネルギーの収縮と爆発、シルクスクリーンの平面性の克服、音楽のリズム・メロディー・ハーモニーと美術・・・。

 今作は一原有徳の影響が強い。それは全然構わない。若き表現者が版画の巨人とがっぷり取り組んでいる。
 一原有徳の魅力は個々の作品にあるとは思っていない。美術界で高く評価された様式なりを、他人の評価などは目もくれずに、次から次へと新たなことに取り組んでいる。その表現者根性が素晴らしい。この点では道内の表現者では最高の人と思っている。
 それは版画だから次から次へとできたのかもしれない。

 今作、もっともっと大きくして見せたいことであろう。まだ彼には学生時代に発表の場はある。市民ギャラリーの学校展で、それを見ることができるだろう。
 そこは天井が高い。どこまでも高い。



 近々の既発表作品もあった。上掲の大作の応用作品もあった。
 学生時代のまとめという意味での「アンソロジー・集」的なものもあった。
 今の彼をチャンと見せていた。

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     ↑:「sound of silence」。

 あまり踏ん張らないで、石井心が正直にでているのでは。少なくとも、大学に入りたての頃の気分を、大事に表現しているようにみえる。色もある、具象形もある、仮想都市空間の遊び心もある。というわけで、僕の好きな作品。


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     ↑:「苔いちめんに」。


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by sakaidoori | 2009-12-11 12:57 | さいとう
2009年 08月 20日

1076) 品品法邑 「版画三人展  林由希菜 川口巧海 石井誠」 終了・8月5日(水)~8月16日(日)

○ 版画三人展
   林由希菜 川口巧海 石井誠

        
 会場:品品法邑(2階)
     東区本町1条2丁目1-10
      (北郷13条通の北側の南西角地。
      同じ北側の向いに法国寺有り。)
     電話(011)788-1147

 期間:2009年8月5日(水)~8月16日(日)
 休み:火曜日(定休日)
 時間:10:00~18:00 
     (最終日は、~17:00まで)

ーーーーーーーーーーーーーーーー(8・)

1076) 品品法邑 「版画三人展  林由希菜 川口巧海 石井誠」 終了・8月5日(水)~8月16日(日) _f0126829_9133790.jpg


 静かな3人の版画展でした。
 3人共通のテーマがあるというものではなく、それぞれが取り組んでいる普段の姿をゆっくりと見せるというものでした。
 3人は大学の卒業前後の若者達で、その淡々とした姿に今後の変化なり成長が楽しみです。

 男性の川口巧海君、石井誠君は道都大学の4年生。滞在していたので、彼等の作品を載せます。

 林由希菜さんは札幌大谷短期大学部専攻科(美術)を卒業したばかり。リトグラフです。この春に時計台ギャラリーで沢山の作品を見せてくれました。その時の出品数に比べたら、今回は大きさといい小規模な出品でした。どうしたのかなと思ったのですが、三人展を考慮してとのことです。現在進行形で旺盛に制作されているとのことでした。


石井誠

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     ↑:「つなわたり」。



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     ↑:「Respiration (Ⅰ)、Ⅲ」(呼吸)

 シルクスクリーンです。
 石井誠君は線描の醸し出す激しいタッチと、ロック張りのにぎにぎさを特徴としていました。その後、シルクスクリーンの可能性の習得もあり、色の深みなどいろいろなことを試みています。
 今作も写真を連想させる物をコラージュ風に張り合わせているように見えます。(技法のことは分からないので適当に読んで下さい。)情念爆発型であった学生が技法の習熟のために繊細さや知的さを表現しようとしている感じです。

 「つなわたり」が今展の代表作でしょう。変身した虫のような生き物が首吊りしているみたい。虫のユーモアさや、Vの字の線の肉筆さ緊張感が心地良い。
 残念なのは右下の四角の部分です。絵の中に無意味と思われる部分があるのを僕は好みますが、これは知的な過剰構成で、ミスマッチでしょう。虫とVの字と背景色、この三者で成り立たせるのがこの絵の魅力でしょう。緊張感と伸びやかさです。
 石井君は学んだことを絵にしなければならないという生真面目な青年かもしれません。封印気味な情熱的表現が、こうして余計なものを描かせたのでしょう。絵としては不満ですが、描きこまざるをえなかった事に「石井らしさ」を感じて、これはこれで楽しめる作品でした。

 石井誠君は大学入学以来、作品発表やグループ展の企画など、意欲的に美術活動をされた学生です。今後、彼がどういう方向に行くのか?それは分からない。わからないのですが、今までの一つの区切りとして、小なりとも個展をされてはどうだろう。今後の美術継続のための糧になると思うのだが。


○ 川口巧海

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 メゾチント技法による銅版画です。メゾチントは銅版を縦横斜めと線を刻み、刻んでできた銅版のめくれを利用して色を載せていく。何と言っても色のグラデーションがみせどころです。画題を表現する以前の作業、銅版をねちっこく丹念に隙間無く切り刻む行為、まるで絵を描くための過剰な儀式にみえますが、そこが大事なのです。その儀式に魅せられた人達の執念のような美意識、鑑賞はそれとの対話です。どこか、禅的世界です。

 おそらく川口巧海君もそういう気質の持ち主でしょう。
 だが彼は若い。修行のようなメゾチントの追求だけでは面白くないとみえて、日本画的画材を利用して、濃淡の中に星のような輝きを表現しています。それなりに面白い。
 ですが、基本は描かれた絵そのものにあるでしょう。グラデーションは作家の心の何か、対象の何かを表現するための技法です。今展の作品群は作家が対象を見つめ深める一里塚でしょう。これからの深化を期待しましょう。

1076) 品品法邑 「版画三人展  林由希菜 川口巧海 石井誠」 終了・8月5日(水)~8月16日(日) _f0126829_22164533.jpg
     ↑:「部屋」・メゾチント。

 技法としてでなく、表現としての今展の力作。
 まるでデッサンそのものが立ち上がったような作品です。卵?の形、その配列の模様とリズム、区切られた線と卵たちの響き会い、画面を覆う細く鋭い白線の圧迫感、タイトルの「部屋」が若者らしい!
 グラデーションに意識が行き過ぎて、明るさを取り入れる神経に欠けたようだ。メゾチントはグラデーションが特徴だ。だが、単に暗さのバリエーションだけでは物足りない。
 川口君の修行が始まる。欠点をどう克服するか、楽しみにしています。


1076) 品品法邑 「版画三人展  林由希菜 川口巧海 石井誠」 終了・8月5日(水)~8月16日(日) _f0126829_22274660.jpg
     ↑:「朝露」・メゾチント 一版多色刷り 雲母刷り。

 雲母の輝き、一版多色の妙をこの写真で伝えれないのが残念です。


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     ↑:「高貴 Ⅲ」・メゾチント 雁皮刷り。

 展示方法に提案です。
 ガラスの額装は無くてもよいのでは?
 折角のメゾチントです。ガラスの反射でその魅力が半減して見られがちです。作品も小さいし、短期間の展示ですから保護の必要は無いとおもうのですが?



 
1076) 品品法邑 「版画三人展  林由希菜 川口巧海 石井誠」 終了・8月5日(水)~8月16日(日) _f0126829_22393570.jpg
     ↑:林由希菜、「かえろう」・リトグラフ。

 作家不在。無断掲載になります。一枚だけお許しを。リトグラフ作品です。



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 シルクスクリーン、メゾチント、リトグラフが今回の作家達の版画技法です。それぞれに関係した資料を簡単に陳列していました。

 静かでさっぱりした暖かい展示でした。学生にはパワーを求める栄通ですが、なぜか心穏やかに退席してきました。

by sakaidoori | 2009-08-20 22:52 | (くらふと)品品法邑
2008年 11月 24日

814)さいとう 「道都大学・中島ゼミ 石井誠&大泉力也 『共振展』」 終了・11月11日(火)~11月16日(日)

○ 道都大学・中島ゼミ 石井誠&大泉力也の孔版画二人展 
    『共振展』

 会場:さいとうギャラリー
     中央区南1西3 ラ・ガレリア5階
     (北東角地)
     電話(011)222-3698
 会期:2008年11月11日(火)~11月16日(日)
 時間:10:30~18:30
     (最終日は、~17:00まで)
ーーーーーーーーーーーーーーー(11・14)

 今年の春に引き続いての同メンバーによる二人展。

○ 大泉力也の場合

814)さいとう 「道都大学・中島ゼミ 石井誠&大泉力也 『共振展』」 終了・11月11日(火)~11月16日(日)_f0126829_16435184.jpg

814)さいとう 「道都大学・中島ゼミ 石井誠&大泉力也 『共振展』」 終了・11月11日(火)~11月16日(日)_f0126829_1646166.jpg


814)さいとう 「道都大学・中島ゼミ 石井誠&大泉力也 『共振展』」 終了・11月11日(火)~11月16日(日)_f0126829_16491433.jpg814)さいとう 「道都大学・中島ゼミ 石井誠&大泉力也 『共振展』」 終了・11月11日(火)~11月16日(日)_f0126829_1652359.jpg














 ↑:左から、「auto scopy」、「井の中の蛙」。

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     ↑:「無能の森」。

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     ↑:「風を待ってるためだった」。


 以前見た時は薄くベターと支持体に迫り、ムード先行で細さを感じた。今回、どこがどう良くなったのかは分からないが、一目で作品が強くなったという印象。それと、いろんなことを試みているのが好感を持てる。基本は面としての色の表現力をドンドンと高めていくことなのでしょう。色の力、余白の力の自立、もっと線の力を持ちたい、そんなことを画家は言おうとしているみたい。
 タイトルはあまり深くは考えなかった。「井の中の蛙」、ピンクの中の模様が人に見えた。ピンクで井の中の蛙ということが面白い。好きな淡いピンクにもっと高まれと自己鼓舞しているのでしょう。


○ 石井誠の場合

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 ↑:左から、「海底のカフェ」、「残らない靴」。

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     ↑:①「はなればなれになる前に」。

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     ↑:②「幾重にも」。

 石井誠君と言えば、②の作品のように、色の重なりの上に線で攻め込むという印象を持っている。石井君も大泉君と同様に果敢にシルクスクリーンにチャレンジしている。強い線を描く人だから、挑戦もよりアグレッシブルだ。主に自分の「美しさ」を求めた試行錯誤作品が目立つ。それにしても単純に上手くなったなと思う。①の作品の強い青と白、浮世絵の青などを意識しているのだろうか?
 行動力のある人だ。成長期なのだろう。

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          ↑:「Beyond the horizon」
 小品です。淡く軽やかにメルヘンの世界。何でも出来る人になりつつある・・・。


○ 共通テーマ、「白と黒

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 ↑左から、石井誠・「Evanescence」、大泉力也・「外」。

 シルクスクリーン表現を木版画や銅版画に負けないだけの深みのあるものにしたいと、説明されていた。
 中島ゼミでシルクスクリーンを学ぶ学生の共通課題なのかもしれない。シルクの可能性、彼等学生が推し進めてくれるだろう。
 比較的このテーマは黒い線描を得意とする石井誠君向きだろう。
 色の無い世界、大泉君は羽ばたきたいのだろう。色としての白と黒の世界、黒字に白い足跡を残すのか、その逆か?

 来年は卒業年だ。まとまった二人の作品を見れるだろうか?


※ 隣室でも中島ゼミの2人展を開いていた。卒業した研究生だ。後日載せます。

by sakaidoori | 2008-11-24 18:20 | さいとう
2008年 04月 16日

601)NiCoビル・ハナアグラ「共振展(石井誠・大泉力也)」・シルク 終了・4月1日(火)~4月7日(月)

○ 共振展
    -石井誠、大泉力也による版画、絵画作品展
       
 会場:Hanaagura Gallery(ハナアグラ・ギャラリー)
     中央区南3西2 ニコービル2F(狸小路2丁目)・hanaagura
     電話(06)6311-3322
 会期:2008年4月1日(火)~4月7日(月)
 休み:定休・水曜日
 時間:平日→12:00~20:00
     土日祝→11:00~20:00
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー(4・4)

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 道都大3年生のシルクスクリーンを中心にした2人展。
 学年・性・技法は同じなのだが異なる方向性の二人が、共に好きな音楽に絡ませてどんな風に『共振』できるかを確認しようとしている。


○ 石井誠
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 会場のムードは石井君に有利のようだ。彼は綺麗に見せるということを時にはかなぐり捨てて制作する。シルクが基本だが、シルクを表現技法の中心と定めることによって、間接技法では収まりきれない情念・情熱を吐き出そうとしている。まだまだ小出しだから、きっと大きく吐き出す時があるだろう。
 その小出しさがこの会場にあっているようだ。油彩、ドローイング風版画、スケッチと小品をいろいろ出品している。
 自分という不可視な部分をエネルギーで掴み取りたい石井君。今も充分に若いがもっと若い少年時代に、彼は何かを閉じ込めたという不安を持っているのではないのか。今、美術表現という手段で、一つ一つをこじ開け、同時に自己表現の間口を広めようとしている。


○ 大泉力也
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 ↑:「逆さの見方」・シルクスクリーン。

 大泉力也、詩的な表現者だ。僕は上の作品が気になったし、良い作品だと思う。沈んだ緑色が中心を空気のように覆っている。色合いといい、意味も無く抜けた感じが良い。
 だがなによりも良いことは彼の気質がストレートに出ていて、その気質に触れ合えることだ。気質ー彼は線の細い人だと思う。繊細と言うのか、スーッとした細い感受性・美意識の持ち主では。そういうものが外に表現されることに静かな喜びを抱いているのではないのか。そんな彼の素直な心音がこちらに抵抗感無く伝わってくる。そのことが僕には上の作品を見ていて何か安心感というのかホッとした感じになれて好ましく思える。
 だが、強い美意識の持ち主はその見ばえの線の細さに反して、美に対する強い信念を持っているものだ。そこのところが微妙に石井君と違う感じだ。

 もちろん、自分の感性を素直に出すだけでは作品の将来はおぼつかないだろう。今始まったばかりだ、大泉君の表現の旅は。

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 (今展の会場は少し大泉君にはかわいそうなところがある照明や壁紙の汚れなどなど。だが、若いから良い経験だと思えば良いのだろう。)

by sakaidoori | 2008-04-16 22:23 | 4プラ・華アグラ