栄通記

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2012年 11月 11日

1866)「(第41回北海道書道連盟展より) 樋口雅山房・『無言言』」大通美術館 終了11月6日(火)~11月11日(日)

  
第41回 北海道書道連盟展 より、

    樋口雅山房作、「無言言」 

       
 会場:大通美術館 
    大通西5丁目11・大五ビル 
    (南進一方通行の西側。)
    電話(011)231-1071

 会期:2012年11月6日(火)~11月11日(日)
 休み:月曜日(定休日)
 時間:10:00~19:00

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー(11.9)

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     ↑:(会場風景)


 「北海道書道連盟展」、北海道書道界の各団体代表者級が網羅された書道展だ。一人一作で大きさも制約されてはいるが、現在の北海道書道の実力が揃ったといってもいいのだろう。
 その中で樋口雅山房の作だけを語りたい。氏の所属会名は「北海道墨人展運営委員会」となっている。単に「北海道墨人会」でいいと思うのだが、一団体一人という制約なのだろうか?ややこしい会名での出品だ。


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               ↑:樋口雅山房、「無言言」。


 生臭坊主の禅問答のような作品だ。実際、「無言言」とは、禅問答以外の何ものでもなさそうだ。きっとある高僧の言葉だろう。
 言葉は良いが、絵はひどい。お世辞にも上手とはいえない。下手も上手さという文人の遊び心だ。
 冗談で煙に巻く坊主心か?人生を高踏的にとらえた洒脱な作品と解すべきか?

 僕は樋口雅山房の「怒り」と理解したい。「挑発」と理解したい。誰に対する「怒り」?
 まず、自分自身にだろう。こういう作品でしか世に問えない自分にだ。
 そして、書道界全般に対する怒りだ。こういう道内代表書家が集う展覧会に、あえて「ふざけた」とも思われる作品を出品するのだ。この場に一石を投じたいのだ。
 「オレの書を無視するな!ふざけた作品と思うならば、あざ笑ってくれ給え。大声で笑ってくれ給え。愛すべき書道家達よ」
 だが、きっと氏の作品を、その心をサラリとかわして作品を後にするだろう。その姿勢に氏は「怒り」を感じているのだ。老いに鞭打って、自己を鼓舞している。それはピエロのような振る舞いだ。書道界のドン・キ・ホーテだ。

 「無言言」、横線が小さな兵隊さんのように並んでいる。弱い兵隊だ。「口」の字が絵の顔と重なって笑っている。泣き笑いだ。
 だが、「無」の字は素人目にも迫力があった。墨の濃淡が力強くうねっていて力感があった。だが、ただ良い書を見せることに氏は悩んでもいるのだろう。「七〇歳にして不惑」の心境からは限りなき遠い。「惑、惑」の樋口雅山房である。



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by sakaidoori | 2012-11-11 23:47 | 大通美術館 | Trackback | Comments(0)