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タグ:森本めぐみ ( 13 ) タグの人気記事


2013年 05月 10日

2043)「森本めぐみ 個展 『とがった いわ』」 門馬 4月19日(金)~5月11日(土)

  

森本めぐみ 個展 

とがった いわ    

   
 会場:ギャラリー門馬 & ANNEX 
      中央区旭ヶ丘2丁目3-38
       (バス停旭ヶ丘高校前近く) 
     電話(011)562ー1055

 会期:2013年4月19日(金)~5月11日(土) 
 時間:11:00~19:00

 ギャラリートーク & パーティー ⇒ 4月21日 16:00~ 
                         聞き手・薗部容子(近美学芸員)

ーーーーーーーーーーーーーー(5.4)

 (以下、敬称は省略させて頂きます。)


 母屋全館を使っての展示。
 タイトルは「とがった いわ」。

 「エエンイワ」、頭の尖っている山の意で、支笏湖に面した恵庭岳のことです。「とがった いわ」とはその山を原点にしての創作衝動を表現した言葉でしょう。作家が通学路の歩道橋で目にしていた山とのことです。

旧作が沢山ある。その一つ一つが「とがた いわ」を意識してのものではないだろうが、今の作家の心をしめているのが「とがった いわ」だから、そこに至る道程として、それらはあるのだろう。見る方としては、「あっ、あの時の作品だな」とか、「見慣れた作品が全然ないな」とか、今展の全体に関係なく作家の今のありようを想像してしまう。無い作品ははっきりしている。強烈な「目」のあるキャラクター絵画だ。

 それはともかくとして、滞在作品は印象深い。



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 写真を撮っている位置の左側に巨大な作品がある。全体写真を撮り忘れたので、廻りとの関係が見えにくいでしょうが、その作品がこれです。


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     ↑:「くぼみ火山(真夜中に)」・2013年 水彩紙 アクリル絵の具。


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 玄関から洒落た廊下を通って、半間のドアを開け、リッチな居間に入ることになる。そのドアの向こうの目の前に作品がある。絵画があまりに大きくて、ドアの位置からは全体は見えない。見えるのは・・僕の場合は白い楕円形の部分だ。大きな目だ。吸い込む吐き出す巨大な白目だ。

 何を描いているわけでもなく、実に色気のない絵だ。画題の何かにおもねることなく、岩が尖っていようがいまいが、「恵庭岳という原風景」から限りなく遊離して、いや、「とがったいわ」と言うへばりついては現れる自分のイメージにチャレンジしている。
 絵には金色銀色吹雪が舞っている。
 その吹雪が何だろう。噴火の痕跡といえば大過ないが・・・支笏湖の自然史を讃歌なのだろうが・・・、画家自身の情熱なのだろう。若くて明るくて、前向きな舞いだ。輝きたいのだろう。

 そんなことより、やはり「白い目」だ。何かを描くことに、表現することに喜々としていた人が、まるで喜びも悲しみも関係ない。「私の目」という存在と向き合っているみたいだ。



 2階に行きます。

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 僕はこの手とピーナッツのデッサンが大好きだ。
 大きな手だ。「手の人・森本めぐみ」と呼びたいくらいだ。実際、彼女自身も「手」に多大な関心を抱いているのでは。今は「何かをいじり、感じる手」という動作・触覚の主人公だが、手そのものにも、いつか強烈なアプローチをするのではと勝手に想像している。


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 ピーナッツを描きたいわけではないのだろう。「百体めぐみ手」だ。とにかく優しくいたわるように「手」を描いている。




 隣室では映像作品が流れている。昨年、北広島で発表していた。やはり「手」が主人公だ。まろやかで、健康的な手だ。触っている、こねくり回す、動いている。



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 もう一度1階に降りて、居間にあるスケッチ小品を載せます。


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     ↑:(大作の部分図。)


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 最後に、玄関先の廊下(踊り場)に展示されている小品を載せます。



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     ↑:左側、「布団山(青かべの前の)」・2012年 板 アクリル絵の具 ニス。
     ↑:「布団山(蝶柄の)」・2012年 板 アクリル絵の具 ニス。




 さて、最後に。

 山もいい、手もいい、回顧風もいい。が、会場のリッチな気分には弱々しく感じた。
 「理」の強さを感じた。
 「とがった いわ」という言葉に心が占められて、「まろやかな森本めぐみ」になりたいみたいだ?逆手にとって「とがった 森本めぐみ」で行けばいいのに。

 森本めぐみは華のある作家だと思っている。心に悩める塊があり、その塊をまさぐり、あれこれと試行錯誤する、その一つの区切りが今展のようだ。それはそれでいい。が、そういう探求軌跡は心に仕舞い込んで、華ある中の味の素にして、グイグイと人に迫り、感性剥き出しで、画題の人間と色と形と喜怒哀楽を共にする、そんな姿を勝手に夢見ている。

 今展の大作は素晴らし。が、全く人がいない。意図的に「人」を封印している。大事な「人」を封印する年齢ではないと思うが。「人間」、「人間群像」のある大作をより見たい。たとえそれがキャラクターであっても。トゲある目があろうと無かろうと、人人人で迫る、華華華で乱舞する・・・、そんな「表現者・森本めぐみ」だ。

by sakaidoori | 2013-05-10 19:21 | 門馬・ANNEX
2012年 06月 22日

1798)②「森本めぐみ・展」 テンポラリー 6月6日(水)~6月24日(日)

  

森本めぐみ・展        


 会場:テンポラリー・スペース
      北区北16条西5丁目1-8
     (北大斜め通りの東側。
      隣はテーラー岩澤。)
     電話(011)737-5503

 会期:2012年6月6日(水)~6月1724日(日)
 休み:月曜日(定休日)
 時間:11:00~19:00

 ーーーーーーーーーーーーーー(6.9 6.21)

 公開制作は17日までで、その後は完成作品の個展だ。制作中も見たかったが来れなかった。遅まきながら完成作品だけは見ることができた。
 (以下、敬称は省略させて頂きます。)


1798)②「森本めぐみ・展」 テンポラリー 6月6日(水)~6月24日(日)_f0126829_23475771.jpg


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 森本めぐみが変わった、大きくなった、成長した。絵がふてぶてしくなった。

 人間が消えた。いや、厳密には下の方で「森本めぐみっ子」が、小さなお菓子のようにたむろしている。それらは、彼女の中の小さなセンチさやロマンの燃えかすだ。脱皮するための儀式だ。(そうあって欲しい。)
 なんと言っても驚かされるのは、両の翼を拡げたような鳥だ。画面を大きく支配している。翼といっても、右側の白い部分は、人の足にも見えるから、「へんてこりんな鳥」だ。その鳥、頭から水辺に真一文字に突っ込んでいって、そこいらのものを食い尽くす勢いだ。もしかしたら、お菓子のような「めぐみッ子」を食べているのかもしれない。非常に攻撃的だ。
 その鳥の異様さとは裏腹に、作品は透き通っていて綺麗だ。時折日の光が当たると、キラキラ輝いていた。



1798)②「森本めぐみ・展」 テンポラリー 6月6日(水)~6月24日(日)_f0126829_0243327.jpg



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1798)②「森本めぐみ・展」 テンポラリー 6月6日(水)~6月24日(日)_f0126829_0275340.jpg 画面の左上を見るように指示された。左の部分写真がそれだ。目が悪くて、その時は意味不明の斑点でしかなかった。今、こうしてみると明らかに「孤舟」だ。

 作家はこの舟に何かの暗示を埋め込んでいるのだろう。それは作家の中の物語が完結するための象徴だろう。舟に向かうのか、舟から出るのか?舟が進むのか、舟がたむろするのか?だが、僕にはこの舟はいらない。
 森本めぐみは物語画家だと思う。過剰な精神が頭に宿っている。時に吐き出し吐き出し、時に飲み込み飲み込み、時には全てを受け入れる菩薩心、時には攻撃的な吶喊(とっかん)精神だ。そこに物語が生まれる。文字がないのが絵だ。サービス精神過多な人だから一艘の舟で、より分かり合いたいのだろう。それは彼女の祈りでもあろう。成長過程の乙女心でもあろう。
 だが、今回は激しい鳥で充分だ。そこには人知れぬ物語がある。その物語の謎解きは僕の任ではない。この攻撃的な鳥、そして綺麗に大きな画面を作りきった、まさしく大きな大きな舟が生まれた。より大きな物語を期待しよう。


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by sakaidoori | 2012-06-22 01:08 | テンポラリー
2012年 06月 11日

1788)①「森本めぐみ・展」 テンポラリー 6月6日(水)~6月24日(日)

  
○ 森本めぐみ・展        


 会場:テンポラリー・スペース
      北区北16条西5丁目1-8
     (北大斜め通りの東側。
      隣はテーラー岩澤。)
     電話(011)737-5503

 会期:2012年6月6日(水)~6月1724日(日)
 休み:月曜日(定休日)
 時間:11:00~19:00

 ーーーーーーーーーーーーーー(6.9)

 北大の写真部展(6月9日)を見に行った。はみ出す若さを見たかったが、おとなし過ぎると思った。その帰りにテンポラリーに立ち寄った。

 「森本めぐみ展」だ。公開制作展なので作品はできていないだろう。だが、今回は何もない方が良い。というのは、風雲児のいなくなった部屋を見たかったから。
 風雲児とは、先週まで個展を開いていた「大木裕之」氏のことだ。僕はその個展を「森のゴミ展」と名付けてしまった。部屋中を散らかしっぱなしで、美術展という様相は微塵もなかった。「作品」と思われるような「物」は一つもないのだ。確かに某君の作った手の彫刻を置いてあったが。いつの頃からか、美術展に「作品のオリジナル性」という意味が明確でなくなった。物の氾濫が大きな原因だろう。
 大木氏の「ごみ展」は一瞥するだけでそのごみの出所が垣間見える。拾ってきたゴミはないだろう。道内に来るまでに使ったもの、このテンポラリーにあるもの、こちらの生活ででてきた不要品、そういう物が全てだ。
 そういう物を部屋一杯に置いたらどうなるか?だだそれだけの展覧会だ。それ以上でも以下でもない。その後始末を見たかった。

 その様子を当館オーナー氏からうかがった。さもありなむ。見事に片づけて風雲児は去った。


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 会場には、画布がぶら下がっている。公開制作のための準備だ。壁にはツナギもある。着替えるのだろう。それだけでは寂しいとみえて、ランダムに落書き画も貼られている。
 この日はすこぶる日差しが眩しかった。画布は白く浮かび上がって亡霊のようだった。が、描き手は日が沈んでから作業にいそしむ。日の力も落ちた頃から、日光を相手にせずに何かが描かれていく。

 こまめに行くことはないだろう。その出来上がり頃にまと来よう。


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by sakaidoori | 2012-06-11 12:33 | テンポラリー
2011年 10月 30日

1595) ②「森本めぐみ・展 『ものもつ子のこと』」 テンポラリー 10月12日(水)~11月6日(日)

○ 森本めぐみ・展

     「ものもつ子のこと
    


 会場:テンポラリー・スペース
      北区北16条西5丁目1-8
     (北大斜め通りの東側。
      隣はテーラー岩澤。)
     電話(011)737-5503

 会期:2011年10月12日(水)~1011月306日(日)
 休み:月曜日(定休日)
 時間:11:00~19:00

ーーーーーーーーーーーーーー(10.28)

 (1581番の続き。)


1595) ②「森本めぐみ・展 『ものもつ子のこと』」 テンポラリー 10月12日(水)~11月6日(日) _f0126829_1645154.jpg



1595) ②「森本めぐみ・展 『ものもつ子のこと』」 テンポラリー 10月12日(水)~11月6日(日) _f0126829_16462935.jpg



1595) ②「森本めぐみ・展 『ものもつ子のこと』」 テンポラリー 10月12日(水)~11月6日(日) _f0126829_16485365.jpg





 「アッと驚く森本めぐみ」を期待してはいけない。冬を待ちわびるいささか引き籠もりの「森本めぐみ・展」だ。


 公開制作で真っ先に描かれた大作が正面中央にどーんと在る。タイトルの「ものもつこ子」とは、この少女だろう。それは自画像だろう。サンタさんのように袋を担いでいる。その中味が、他の作品群だろう。つまり、今の森本めぐみの関心・気分が細切れとして適当に壁に在る。だから、一つ一つの作品が有機的に繋がっているとは思わない。
 今年社会人になったばかりの若人だ。美術中心の生活から、生活の中で美術の時間の割り振りをどうするか、美術表現そのものをどうするかを暖めている時期だろう。静かな静かな自己確認点だ。


1595) ②「森本めぐみ・展 『ものもつ子のこと』」 テンポラリー 10月12日(水)~11月6日(日) _f0126829_16504756.jpg



 今春の卒業制作展で、樽前山にみたてたコタツを発表していた。分厚いコタツ布団はめくられていて、マグマ道が逆三角錐形でコタツの下に収まっていた。この三角錐を赤く染めればと思った。少し卑猥な感じはするが、コタツの中の三角錐自体が卑猥物だ。マグマの赤、性的赤、青年の主張の赤だ。
 おそらく、その時のし残し気分がこの赤作品を生んだのだろう。宿題を一つ整理して、燃える「めぶみ赤」を掻きたてている。肉塊のいやらし気分が良い。


1595) ②「森本めぐみ・展 『ものもつ子のこと』」 テンポラリー 10月12日(水)~11月6日(日) _f0126829_1651116.jpg


 こちらも支笏湖連山の心象風景か?
 「ものもつ子」といい、この絵の雪景色といい、冬を待つ少女の夢気分だ。何か楽しいプレゼントでも貰えるのかな?


 さて、2階の様子です。


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1595) ②「森本めぐみ・展 『ものもつ子のこと』」 テンポラリー 10月12日(水)~11月6日(日) _f0126829_18103554.jpg


1595) ②「森本めぐみ・展 『ものもつ子のこと』」 テンポラリー 10月12日(水)~11月6日(日) _f0126829_18104611.jpg



1595) ②「森本めぐみ・展 『ものもつ子のこと』」 テンポラリー 10月12日(水)~11月6日(日) _f0126829_1813165.jpg



 全て小品ばかり。屋根裏部屋の「めぐみ」達だ。
 ちょっと暗い「めぐみ」達だが、どこか可愛いくもある。あれこれ深くは考えまい。今ある作家の心象気分を楽しもう。



 注意本展は昨日の土曜日までが公開制作でした。そして、今日(29日)から来週の日曜日(11月6日)までがオーソドックスな展覧会です。当初は今日までの予定みたいでしたが、そもそもが暫定的な日程だったのでしょう。


1595) ②「森本めぐみ・展 『ものもつ子のこと』」 テンポラリー 10月12日(水)~11月6日(日) _f0126829_18242571.jpg

by sakaidoori | 2011-10-30 18:33 | テンポラリー
2011年 10月 19日

1581) ①「森本めぐみ・展 『ものもつ子のこと』」 テンポラリー 10月12日(水)~10月30日(日)

○ 森本めぐみ・展

     「ものもつ子のこと
    


 会場:テンポラリー・スペース
      北区北16条西5丁目1-8
     (北大斜め通りの東側。
      隣はテーラー岩澤。)
     電話(011)737-5503

 会期:2011年10月12日(水)~1011月306日(日)
 休み:月曜日(定休日)
 時間:11:00~19:00

ーーーーーーーーーーーーーー(10.16 日)


1581) ①「森本めぐみ・展 『ものもつ子のこと』」 テンポラリー 10月12日(水)~10月30日(日)_f0126829_958241.jpg



 今春、北海道教育大学を卒業された森本めぐみさんの個展です。公開制作・発表・展示です。以前に当館でも実施した制作現場の再現です。
 日曜日でしたが、残念ながら作家は不在。とりあえず16日段階の会場風景を載せます。展覧会後半に再度訪問です。その報告時に文章をつづりたいと思っています。


1581) ①「森本めぐみ・展 『ものもつ子のこと』」 テンポラリー 10月12日(水)~10月30日(日)_f0126829_9445634.jpg
     ↑:(二階から一階の風景。)

1581) ①「森本めぐみ・展 『ものもつ子のこと』」 テンポラリー 10月12日(水)~10月30日(日)_f0126829_9532956.jpg



1581) ①「森本めぐみ・展 『ものもつ子のこと』」 テンポラリー 10月12日(水)~10月30日(日)_f0126829_9571272.jpg
     ↑:(二階の作品。)

by sakaidoori | 2011-10-19 10:02 | テンポラリー
2011年 03月 09日

1481)④「道教育大学実験芸術専攻生有志卒業制作展 居間(森本めぐみ)」資料館 終了1月25日(火)~1月30日(日)

○ 北海道教育大学・実験芸術専攻生有志卒業制作展

    居間(いま) ーLving roomー   


◎ 札幌展

   会場:札幌市資料館 2階
    中央区大通西13丁目 

ーーーーーーー(1.29)

 (1447①、1454②、1466③の続き。)

 (以下、敬称は省略させて頂きます。)

・ 森本めぐみの場合  「くぼみ火山」 


1481)④「道教育大学実験芸術専攻生有志卒業制作展 居間(森本めぐみ)」資料館 終了1月25日(火)~1月30日(日)_f0126829_10382731.jpg


1481)④「道教育大学実験芸術専攻生有志卒業制作展 居間(森本めぐみ)」資料館 終了1月25日(火)~1月30日(日)_f0126829_10385639.jpg



1481)④「道教育大学実験芸術専攻生有志卒業制作展 居間(森本めぐみ)」資料館 終了1月25日(火)~1月30日(日)_f0126829_10413363.jpg



1481)④「道教育大学実験芸術専攻生有志卒業制作展 居間(森本めぐみ)」資料館 終了1月25日(火)~1月30日(日)_f0126829_10435252.jpg
1481)④「道教育大学実験芸術専攻生有志卒業制作展 居間(森本めぐみ)」資料館 終了1月25日(火)~1月30日(日)_f0126829_1044477.jpg


   ~~~~~~~~

 以下の写真は、既に終了した北海道教育大学岩見沢校・卒業展から


1481)④「道教育大学実験芸術専攻生有志卒業制作展 居間(森本めぐみ)」資料館 終了1月25日(火)~1月30日(日)_f0126829_10472925.jpg


1481)④「道教育大学実験芸術専攻生有志卒業制作展 居間(森本めぐみ)」資料館 終了1月25日(火)~1月30日(日)_f0126829_10451651.jpg


1481)④「道教育大学実験芸術専攻生有志卒業制作展 居間(森本めぐみ)」資料館 終了1月25日(火)~1月30日(日)_f0126829_1046571.jpg




 学生の出身地である恵庭市がテーマ。

 市名の由来である「エエンイワ(恵庭岳)」は、今をさること4万年前に大爆発だ。山の上部は吹っ飛んだ。しかもボッカリと陥没して大窪地を造った。その凹みの跡が今の支笏湖だ。
 コタツをめくったような作品が恵庭岳だ。漬け物石のような重石(おもし)は、その噴火の残骸物である札幌軟石であり、爆発以前の恵庭岳なのだろう。あるいは、今ある樽前山のドームと見たくなる。
 コタツの廻りには百均商品の軽薄な日常雑貨品がポツラポツラ。それに植物や石などが入っている。「古き恵庭岳ー今ー居間」を繋ぐ風景という小道具だ。

 いつになく作品説明が長くなった。作品は説明ではないから、そんなことはどうでもいい。何より見た瞬間なりのインパクトが大事だ。が、それは弱かった。
 華が無さ過ぎた。

 面白味はある。
 コタツをめくった姿は、オバチャマが分厚い生地のスカートをめくって陰部を露出しているようだ。尖った逆三角錐はマグマの通り道なのだろうが、男性器その物だ。三角形の突端を赤く染めれば良かったのに。まさしくマグワイの象徴だ。それを下品と言う事なかれ!天変地異の大激震は、気の陰と陽の大交合ではないのか?

 三角錐は迷彩服の意匠だ。自衛隊千歳基地の関係で、作家にとっては自然な原風景かもしれない。そこは沖縄と違って、軍隊色も単なるサラリーマン・スタイルであったかもしれない。そうかもしれないが、その年齢で軍隊色に男性器に女性のお尻、何てハッピーな組み合わせだろう。だが、全然ワクワク感が無い。

 全体に面白味の爆発が無さ過ぎた。だから、空間に華が咲かないのだろう。
 何故か?
 作家は止むに止まれぬイメージを作品化したとは思えない。何かの知的な動機付けに基づいて、一所懸命に考えて、理論構築した作品に思える。「空間ありき」ではなくて、始めに「言葉ありき」という作品だ。「言葉」や「感情」の一人歩きを作家は塞いでいる。一々前後左右を確認して、安全橋にしている。コタツの山は動きたそうなのだが、森本指揮官は「動くな!!」と命令形だ。

 森本めぐみは画家でもある。絵を描く時も色々と考えてはいるだろうが、落書きをする時には無我夢中のはずだ。その姿が二次平面に生きていると思う。三次空間では知性先行で「理屈」や「言い訳」が充満している。
 誠に残念な話だ。平面同様、空間でも大胆に自由であればと思う。



 

by sakaidoori | 2011-03-09 12:43 | 資料館
2010年 04月 11日

1260) テンポラリー 「『触れる -空・地・指』 (教育大3年3人展)」 終了・3月23日(火)~4月4日(日)

○ 触れる ー空・地・指ー
    秋元さなえ 太田理美 森本めぐみ
    (北海道教育大学岩見沢校美術コース在籍)


 会場:テンポラリー・スペース
     北区北16条西5丁目1-8
     (北大斜め通りの東側。
      隣はテーラー岩澤。)
     電話(011)737-5503

 会期:2010年3月23日(火)~4月4日(日)
 休み:月曜日(定休日)
 時間:11:00~19:00

ーーーーーーーーーーーーーー(3・22)

1260) テンポラリー 「『触れる -空・地・指』 (教育大3年3人展)」 終了・3月23日(火)~4月4日(日)_f0126829_10122959.jpg
1260) テンポラリー 「『触れる -空・地・指』 (教育大3年3人展)」 終了・3月23日(火)~4月4日(日)_f0126829_10131817.jpg


 天井、壁、床と見事な棲み分けをしている。互いに目配せし合っているようで、心なごむ空間でもある。
 今展は「あたかも個展のような3人展」という言葉に尽きるようだ。
 もし、3人が「一つの空間を作ろう」ということならば、「よろしい3人展」だと言える。それぞれの個性重視よりも共同空間重視という立場だ。何の為の一つの空間?3人全員が教育大学岩見沢校の空間造形研究室四年生だから、共同研究の試みとしては頷ける。個よりも場であり、生理よりも空間だ。

 だが、3者の緊張関係を不問にした融合展であることは間違いない。
 自然の「棲み分け」は共生関係ではあるが、決して優しいものではない。他者の絶対的排除を前提にした棲み分けだ。だからその境界領域は血みどろの格闘の場である。個が餌を占有する為の生きる知恵だ。
 自然の本質は人間の倫理的解釈とは無縁な存在だ。だが、人の世界はそれでは身が持たない。社会というテリトリー内部で、相互のテリトリーを認め合う境界、人間らしく保つ術(すべ)の一つの試みが今展のなのだろう。
 だが、なぜに一つになる必要があったのだろう?発表という行為はどんな時でも自己主張だ。まとまる所とまとまらない所が露わになるのを確認する場だ。その意味では「よろしくない3人展」と断じたい。


 会場は特徴ある空間です。以下、個別紹介する中で、場の全体雰囲気が少しでも伝われば幸いです。


○ 森本めぐみの場合

 手に落花生を持つデッサン群が作品です。


1260) テンポラリー 「『触れる -空・地・指』 (教育大3年3人展)」 終了・3月23日(火)~4月4日(日)_f0126829_14211126.jpg


1260) テンポラリー 「『触れる -空・地・指』 (教育大3年3人展)」 終了・3月23日(火)~4月4日(日)_f0126829_10422657.jpg


1260) テンポラリー 「『触れる -空・地・指』 (教育大3年3人展)」 終了・3月23日(火)~4月4日(日)_f0126829_10424186.jpg



1260) テンポラリー 「『触れる -空・地・指』 (教育大3年3人展)」 終了・3月23日(火)~4月4日(日)_f0126829_10493954.jpg


1260) テンポラリー 「『触れる -空・地・指』 (教育大3年3人展)」 終了・3月23日(火)~4月4日(日)_f0126829_10505458.jpg



 興味尽きない作品群だ。修行中のデッサンであり、現在ただ今の作家心を訴える「手のデッサン展」だ。
 形はピーナッツを持てる手だが、「手」を描いている、「手」の可能性を描くことによって「人」という視覚的量塊を見つめている。優しくピーナッツを愛でる手ではあるが、強烈な個性の発露でもある。そして今展は森本めぐみの強烈な個に絡み合い、応えあい、優しい眼差し触れ合い展になったのだろう。
 それは森本作品から鋭さを削ぐことにもなった。優しさだけが一人歩きしそうだ。

 会場に綺麗なフライヤーが用意されていた。副題に「空・地・指から、空知・指へ」とある。教育大学の在る岩見沢市が空知支庁に属している。彼女達の足下を見つめる標なのだろう。
 「空知」、雄大で清々しい名だ。「天知る、地知る、心知る」、晴れやかな気分になる。
 「空知」の由来は滝川市の石狩川に注ぐ「空知川」を起点にしている。「空」とは何ら関係しない。空知川の中流に大滝があり、そのアイヌ名「ソ・ラプチ・ぺッ(so-rapchi-pet) 滝が・ゴチャゴチャ落ちている・川(処)」(山田秀三・解)に因るという。
 僕はこの沢山の手を見ていると、まさに岩盤の上をゴチャゴチャ流れている川を連想する。ピーナッツは石だ。ゴチャゴチャする力強さ、その力は水が高みから低みに流れるように一つの方向性を示しているようだ。


○ 太田理実(オオタ サトミ)の場合

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1260) テンポラリー 「『触れる -空・地・指』 (教育大3年3人展)」 終了・3月23日(火)~4月4日(日)_f0126829_11525674.jpg



 何と愛すべき作品だろう。安田侃ばりの無垢な白さと形態だ。彼ならば自作を「宇宙の造形」と誇らしげに言うかもしれない。太田理実は密やかに「愛の形」とつぶやくかもしれない。秘め事を告白された白いアオムシは恥じらいでピンクに染まるかもしれない。
 次回は大作を見たい。「他者を寄せ付けない愛の姿」を。


○ 秋本さなえの場合

1260) テンポラリー 「『触れる -空・地・指』 (教育大3年3人展)」 終了・3月23日(火)~4月4日(日)_f0126829_1235942.jpg

1260) テンポラリー 「『触れる -空・地・指』 (教育大3年3人展)」 終了・3月23日(火)~4月4日(日)_f0126829_1252990.jpg


1260) テンポラリー 「『触れる -空・地・指』 (教育大3年3人展)」 終了・3月23日(火)~4月4日(日)_f0126829_1231445.jpg


1260) テンポラリー 「『触れる -空・地・指』 (教育大3年3人展)」 終了・3月23日(火)~4月4日(日)_f0126829_126316.jpg


 手作りの拙くも可愛い鳥が飛んでいるだけ。ただそれだけなのだが、なんとも哀愁を感じてしまった。見上げる視線に影も映っている。
 あれは子供の頃だった。手作りで作った紙飛行機を投げては拾い、拾っては投げる。面白いというわけでもないのだが、時間が許す限り無言で繰り返していた。明るい頃からの遊びは、黄昏時の闇の訪れも目に入らない。暗さに気づくよりも、飛行機の影が新たに遊びに浸入して、影と飛行機と手の動きが絡まりあっていく。遊びの終わりはいつも決まっている。食事を告げる母親の声だ。

 鳥は猛禽類のトンビだろうか?だとしたら、彼はただ遊びの為にクルリと輪を描いているわけではない。下界の獲物をねらっているのだ。白きアオムシはトンビが目に入っているのだろうか?無防備に恋を語り会っていて大丈夫だろうか?


1260) テンポラリー 「『触れる -空・地・指』 (教育大3年3人展)」 終了・3月23日(火)~4月4日(日)_f0126829_1411222.jpg



 以下、栄通の妄想。
 指はピーナッツを握りつぶしたくて、その手前の余韻を楽しんでいるのかもしれない。白いムシは柔らかそうな肌に似合わず、もみ手をしながら相手を飲み込むかもしれない。その肌の美しさは相手の命の代価かもしれない。鳥は寂しく彼等の傲慢さを見ているだけかもしれない。生きものを食するのは定めと悟って。

     ~~~~~~~~~~~~~~

1260) テンポラリー 「『触れる -空・地・指』 (教育大3年3人展)」 終了・3月23日(火)~4月4日(日)_f0126829_14185612.jpg


1260) テンポラリー 「『触れる -空・地・指』 (教育大3年3人展)」 終了・3月23日(火)~4月4日(日)_f0126829_1419946.jpg


 その日は重たい雪が間断なく降っていた。

by sakaidoori | 2010-04-11 14:58 | テンポラリー
2010年 01月 23日

1167) ③テンポラリー 「森本めぐみ・展 『くものお』」 終了・12月15日(火)~2010年1月17日(日)

○ 森本めぐみ・展
   「くものお」


 会場:テンポラリー・スペース
     北区北16条西5丁目1-8
     (北大斜め通りの東側。
      隣はテーラー岩澤。)
     電話(011)737-5503

 会期:2009年12月15日(火)~2010年1月13日(水)17日(日)
 休み:月曜日(定休日) 年末年始 12月31日~1月4日
 時間:11:00~19:00

ーーーーーーーーーーーーーー(12・17&23 1・17)

 (1141番の①、1143番の②の続き。以下、敬称は省略させて頂きます。)

 13日に終了の展覧会ではあったが、予定通り17日まで延期された。次回開催展覧会のからみで、最終日が延期されるのは当館の慣例だ。

 二つの目的があって、どうしても最終日に行きたかった。
 一つは、公開制作の作品の最終段階を見ること。その作品がどういう展示をされているかも確認したい。
 一つは、個展初期の作品群は間違いなく居場所を変更されているだろう。それらがどういう扱いをされたかを見ること。公開作品の大きさから想像するに、正面の「糸巻き」作品がどう処理されるのかと思った。


 今展は3部構成だと思う。
 1部は、個展初期の静かなたたずまい(1141番の①で紹介)。
 いささかスキッパー気味で寂しい感じだが、完結性はあった。主役は「手作りの糸」だ。
 2部は、それまでの展示など、どこ吹く風という元気さで、密閉状態での公開制作。制作は演劇空間になり、主役は画き進む「森本めぐみ」と彼女の着ている「赤いつなぎ」。
 3部は、その作品を展示しての個展ルーム。当然主役は即興作品そのものだ。

 1部と2部とは断絶がある。画家はその脈路を「禁じ手」と語っていたが、それは画家の公式な言葉。僕はその言葉を全面的には肯定していない。意図的かどうかは明言できないが、無意識の心づもりはあったと思う。何故かと言うと、フライヤーに描かれていた飛行機や、タイトルの「くものお」の「雲」などが、1部の展示には皆無だった影が薄かったから。

 鑑賞者は全体の構想に関係なく、訪問した時の展示を楽しめば良いと思う。その瞬間が価値判断の全てだ。
 だが、たまたま数回訪問された愛好家は、即興作品だけに関心を向けないで、全体の作家の意志・美学にも思いをはせて欲しいところだ。それが発展・変化するインスタレーションの醍醐味だ。


1167) ③テンポラリー 「森本めぐみ・展 『くものお』」 終了・12月15日(火)~2010年1月17日(日)_f0126829_018810.jpg


1167) ③テンポラリー 「森本めぐみ・展 『くものお』」 終了・12月15日(火)~2010年1月17日(日)_f0126829_0185120.jpg


1167) ③テンポラリー 「森本めぐみ・展 『くものお』」 終了・12月15日(火)~2010年1月17日(日)_f0126829_0193067.jpg



 素晴らしい作品だと思う。
 今展は新聞にも紹介されたから、多くの人が訪れたことだろ。驚きのため息や賞賛、激励も多数あることだろう。
 僕は今展は多くを語った。この作品に関しては、画像を大きくして楽しんで下さい。

 さて、大作が壁に展示されたということは、「糸巻き」作品はその陰になったか、移動されたということだろう。

1167) ③テンポラリー 「森本めぐみ・展 『くものお』」 終了・12月15日(火)~2010年1月17日(日)_f0126829_027443.jpg


 それらは窓際の棚にまとめられて山になっていた。個展初期ではおすましの展示物であったが、手に触れてもいい普通の存在になっていた。
 「糸巻き」が移動されたのではない。他の作品も、そこに有ってもも無くてもいい装飾物に格下げされた。それは仕方がないことだろう。これだけの大作が目の前にあれば、他の作品にどれほどの注意が行くかは疑問だ。

 僕は年末の「500m美術館」の森本作品を見た。人型のお守りであった。手のひらサイズの小さい作品群だったが、一つ一つに愛情を注ぐ画家の思いやりに感じたものであった。その人がスキッパー的でも「糸巻き」をお守りのようにして展示していた。、展覧会の良し悪しを離れて、その強いこだわりの姿勢に好感を持った。今、それらは有っても無くてもいい存在に化している。

 これだけの大作を短期間に集中的に画き上げたのだ。作家は満足感で一杯なのだろうか?
 僕は、今展はどこまでもプライベートな個展だと理解している。自分を、あの飛行機群のように飛び回るための舞台にしたのだと思う。自分とキャラクター人物との闘いかもしれない。犠牲にされたのは小さな「糸巻き」や「小物」類だろう。成長するための捨て石?女の子から女性への過渡期?わからない。
 他者の褒め言葉に反して、満足感と不満が入り乱れていることだろう。


1167) ③テンポラリー 「森本めぐみ・展 『くものお』」 終了・12月15日(火)~2010年1月17日(日)_f0126829_118799.jpg 最終日の訪問はひどい道路事情だった。江別から当館まで2時間以上もかかった。いささか疲れ気味で、画家との会話も、こちらからあれこれ言う元気が無かった。
 帰り際、奥の方で画家と当館オーナーの声が聞こえた。小さい声だが楽しそうに語らっている。その会話を中断させてはいけない雰囲気がした。ソーっと退席した。それでも画家は気が付いて、部屋から車に向かって軽く手を振っていた。長い闘いだったことだろう。もうすぐ展覧会は終わる。そして・・・、「くものお」が始まる。





1167) ③テンポラリー 「森本めぐみ・展 『くものお』」 終了・12月15日(火)~2010年1月17日(日)_f0126829_1145433.jpg


1167) ③テンポラリー 「森本めぐみ・展 『くものお』」 終了・12月15日(火)~2010年1月17日(日)_f0126829_1155469.jpg
     (入り口右側の引き込み部分に展示されている、詩集の表紙の原画。今展の大作は、この原画が発展した感じに見える。)


1167) ③テンポラリー 「森本めぐみ・展 『くものお』」 終了・12月15日(火)~2010年1月17日(日)_f0126829_1184135.jpg
 

by sakaidoori | 2010-01-23 00:40 | テンポラリー
2009年 12月 24日

1143) ②テンポラリー 「森本めぐみ・展 『くものお』」 12月15日(火)~2010年1月13日(水)

○ 森本めぐみ・
   「くものお」


 会場:テンポラリー・スペース
     北区北16条西5丁目1-8
     (北大斜め通りの東側。
      隣はテーラー岩澤。)
     電話(011)737-5503

 会期:2009年12月15日(火)~2010年1月13日(水)
 休み:月曜日(定休日) 年末年始 12月31日~1月4日
 時間:11:00~19:00

ーーーーーーーーーーーーーー(12・23)

1143) ②テンポラリー 「森本めぐみ・展 『くものお』」 12月15日(火)~2010年1月13日(水)_f0126829_982354.jpg


1143) ②テンポラリー 「森本めぐみ・展 『くものお』」 12月15日(火)~2010年1月13日(水)_f0126829_9134932.jpg


1143) ②テンポラリー 「森本めぐみ・展 『くものお』」 12月15日(火)~2010年1月13日(水)_f0126829_9384640.jpg


 (予期せぬ展開での②になりました。おそらく③にもなるかもしれない。)
 
 北大探鳥会に行った妻の迎えにテンポラリーで落ち合った。時には妻との待ち合わせもいいものだ。①で今展を紹介している。冬の閑散とした空間をもう一度見るのも悪くはない。

 ところが、会場は公開制作場に変わっていた。
 赤い水玉に埋もれて、同じ色の繋ぎ服姿の画家がいるではないか。
 挨拶そこそこに出た彼女の言葉は、「禁じ手をしてしまいました・・・」

 展覧会期が長い場合には、予告無しで会場の様子がいろいろと変化する場合がある。だが、それは空間をより生かす為の行為で、たとえ初めの展示の様子を残さなくても、あくまでも発展・深化を目論んだものだろう。

 だが、今展の画家の行為は、全然違う。それは、初期の展示のムード・意志を否定したところでの公開制作だ。もう、あの隙間風が流れる世界、ネズミの通う穴に置かれたアイテムを探して、あれこれと妄想することはできない。

 だが仕方がない。そもそもが、ここは画家のプライベート空間だったのだ。許されざる約束破りだが、その私的行為にオープンに付き合えるのも芸術世界というものだ。たとえ彼女が「芸術家」と呼ぶには若すぎても、心はそれだ。初期の展示は「芸術家以前」だと思っている。今は「芸術家直前」だ。

1143) ②テンポラリー 「森本めぐみ・展 『くものお』」 12月15日(火)~2010年1月13日(水)_f0126829_943392.jpg


 このビニールに巡らされた空間、形は寒さ防止だが、きっと違うだろう。
 テンポラリーのネズミの巣穴を大きくした、森本めぐみ・ルームだ。小さなネズミ部屋を拡大して見せている。もしこのシートが寒さ除けならば、全部を覆う必要はない。会場入り口を二重にしかっりふさげば事足りる。床もふさがれたこの姿は、訪問者との会話をも否定している。上からの「見るー見られる」演劇空間に転化している。他者を排除している。自分だけに埋没したいのだ、見られながら・・・。

 それはネズミの巣穴ではあるが、雲の中のようでもある。浮かれながら物語が進んでいるのだろう。
 「蜘蛛の緒」から、「雲のオ・ハ・ナ・シ」になったのだろう。絵のように大きく叫びたいのだろう。何を叫んでいるかは知らないが、大きくなってもらいたい。


 いずれにせよ、宜しからざる行為だ。上から彼女に「モンク」を言おう。そして、去る年、新しき年を祝うことにしよう。


1143) ②テンポラリー 「森本めぐみ・展 『くものお』」 12月15日(火)~2010年1月13日(水)_f0126829_958782.jpg



1143) ②テンポラリー 「森本めぐみ・展 『くものお』」 12月15日(火)~2010年1月13日(水)_f0126829_100299.jpg

by sakaidoori | 2009-12-24 10:30 | テンポラリー
2009年 12月 22日

1141) ①テンポラリー 「森本めぐみ・展 『くものお』」 12月15日(火)~2010年1月13日(水)


○ 森本めぐみ・
   「くものお」


 会場:テンポラリー・スペース
     北区北16条西5丁目1-8
     (北大斜め通りの東側。
      隣はテーラー岩澤。)
     電話(011)737-5503

 会期:2009年12月15日(火)~2010年1月13日(水)
 休み:月曜日(定休日) 年末年始 12月31日~1月4日
 時間:11:00~19:00

ーーーーーーーーーーーーーー(12・17)

1141) ①テンポラリー 「森本めぐみ・展 『くものお』」 12月15日(火)~2010年1月13日(水)  _f0126829_9113316.jpg
     (↑:会場の左壁面。会場展示物のイラスト風見取り図が貼ってある。)

1141) ①テンポラリー 「森本めぐみ・展 『くものお』」 12月15日(火)~2010年1月13日(水)  _f0126829_912573.jpg
     (↑:会場正面。手作りの糸?の糸巻きが並んだいる。)


 非常に線の細い展覧会だ。
 森本・絵画に特徴的な華も無かった。彼女の絵画の「目」がいかにキツクとも、画面全体に青年特有の「華」があり、「生」があるのに。
 そして、プライベート性の強さ。それでいて、私小説的な自己耽溺の情念が、部屋を覆っているわけではない。
 将来羽ばたく為の自分の位置の確認、それを今の自分を知っている人に見てもらいたい、そんな印象だ。展覧会以前の「頭の中の森本・ルーム」のお披露目展ともいえる。

 昨日、「500m美術館」の森本作品の感想を書いた。とても良い作品展だった。他者を見る目と、作者自身の感性が程好くマッチしていた。表現されたヒューマンな暖かさは、他者に流れず、過剰な自己発露も抑制していて、その若者らしさが心地良かった。

 今展は他者は省みず、見る人がどう見るかも関知せず、しかも自分自身も省みずにしたいことに徹する。「美学・美的空間、空間作り」、そんな「美術」も不問にして、してみたかったことを実現する。そんな夢というか空想の現実化・視覚化に目的があるようだ。自分に正直な展覧会ともいえる。こういうことをしないと次に進めないのだろう。だからと言って、過去との決別なのか、再生産なのか、新たな構築なのかはわからない。最後は自己を見つめる厳しさが、方向を定めるのだろう。

 作家は「祈り」をインスタレーションで織りなしている。
 過去の彼女のインスタレーションを幾つか見たが、凡長な時もあった。若い表現者だから、いろいろ試みてインパクトが弱くても構わない。問題は「祈り」が強すぎる時はあまり面白くなかった。「祈り」を愛し過ぎていて、「祈り」に頼って作品化しているようで、綺麗事を主張しているみたいで面白くなかった。
 今展は殊更「祈り」は表にでていない。だが、糸をより合わせて・森本糸を作る行為、細くとも綺麗な蜘蛛の巣の世界、その糸の緒が何かに優しく絡むことを期待しているみたい。

 たゆたゆしくユルリとした感性、そこに細さ、弱さも同居しているみたい。何より、会場の空間に甘えている、頼りきっているようだ。
 鑑賞者が「何かを見る」、「作品と何かを対話する」というよりも、「森本めぐみの感性を見よ」と、赤裸々に言っている。そこが今展の魅力だ。
 しかし苦悩薄く、「自愛」と「自足」の多き展覧会として見た。


1141) ①テンポラリー 「森本めぐみ・展 『くものお』」 12月15日(火)~2010年1月13日(水)  _f0126829_11112543.jpg


1141) ①テンポラリー 「森本めぐみ・展 『くものお』」 12月15日(火)~2010年1月13日(水)  _f0126829_11145828.jpg


1141) ①テンポラリー 「森本めぐみ・展 『くものお』」 12月15日(火)~2010年1月13日(水)  _f0126829_11201447.jpg


1141) ①テンポラリー 「森本めぐみ・展 『くものお』」 12月15日(火)~2010年1月13日(水)  _f0126829_1123221.jpg
1141) ①テンポラリー 「森本めぐみ・展 『くものお』」 12月15日(火)~2010年1月13日(水)  _f0126829_11233725.jpg
1141) ①テンポラリー 「森本めぐみ・展 『くものお』」 12月15日(火)~2010年1月13日(水)  _f0126829_11244272.jpg




1141) ①テンポラリー 「森本めぐみ・展 『くものお』」 12月15日(火)~2010年1月13日(水)  _f0126829_11265975.jpg


1141) ①テンポラリー 「森本めぐみ・展 『くものお』」 12月15日(火)~2010年1月13日(水)  _f0126829_11293825.jpg
     (↑:クリックすれば、かなり大きく見れます。)


 (展示は全体の会場風景が示すように、個々の作品を一生懸命にみてもどうしようもないところがあります。
 僕は説明能力が低いので、多くの写真で代用しがちです。今展は写真でも伝えがたい。なぜかというと、手作りの小物が、部屋の目立たなくて約束された場所にこっそりと置かれているからです。穴や隙間の出入口に置かれています。テンポラリーを空き家か屋根裏に見立てて、ネズミさんが暮らしている。ネコヤナギがあったりしてネズミの糞のよう。
 若い女性には。「可愛い~」、「素敵~」、「不思議~」、「おもしろい~」という声が弾むかもしれない。
 消去法的展示で、その極端さには感心させられます。)





1141) ①テンポラリー 「森本めぐみ・展 『くものお』」 12月15日(火)~2010年1月13日(水)  _f0126829_13151090.jpg 
  ←:1階の左壁に貼られてある1枚のスケッチ(作品配置図)。
    作品名は「あ・い・う・え・・・」。











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1141) ①テンポラリー 「森本めぐみ・展 『くものお』」 12月15日(火)~2010年1月13日(水)  _f0126829_13192566.jpg
     (↑:左、垂れた「森本・いと」、あるいは「くものお(蜘蛛の緒)」。
     ↑:右、床の穴を埋めている真鍮色の飾り物。)


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by sakaidoori | 2009-12-22 13:23 | テンポラリー