栄通記

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2014年 06月 30日

2390)「森山誠 個展」 時計台 終了/2014年6月16日(月)~6月21日(土)

 


森山誠個展      


 会場:時計台ギャラリー 2階A室
      中央区北1西3 
       札幌時計台文化会館
      (中通り南向き)
     電話(011)241-1831

 会期:2014年6月16日(月)~6月21日(土)
 時間: 10:00~18:00 
      (最終日は~17:00まで。)

ーーーーーーーーーーーーーーーーー(6.19)



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 (以下、敬称は省略させていただきます。)



 森山誠の画題、様式、型式はほぼ決まっている。画風もはっきりしていて、森山作品は瞬時に見分けが付く。狭い世界の中での絵画作業だ、「探求派」だ。
 
 森山絵画の魅力は緊張感だ。静かな世界に一本の横線が入り空間を切り裂く。それに反して、筆を腕の振りに任せる。制作途中で筆を置く。そんな静と動をかねた緊張感、未完ではという驚きが、似たような画題ではあるが、いつも新鮮に感じている。


 静と動、比喩的に言えばモンドリアンとポロックを重ね合わせて、ジャコメッティーの「それでも人間がいる・・」という人間臭さを秘めている・・・そんな風に僕は見ているから。実に楽しい。




 さて、いつもと似ているが、やはりいつもとは微妙に違う。いや、微差がかなりの違いとして感じた。

 ① いつもは横線の緊張度が高いが、今回は縦線が多い。その分、画面が賑やかになり物語性が強くなった。

 ② 森山的人間が描かれてはいるのだが、無表情でのっぺらぼうな面構えになった。
 いつもだったら、「描かなくてもいいのだが、やっぱり人間を入れるんだよな~」という照れがあった。実際、ピエロ的雰囲気があった。大きい人物であっても、画中での存在感は軽い。
 今回はそんな人間臭さからは遠い。強いていえば能面か。こうなると画中から人が消えてもおかしくない。その方が抽象性が高まるだろう。でも、代わりにイスが重きをなすかもしれない。どうみても氏は抽象表現び親和感を抱いている。一方で具物からは脱却できない人間・森山がいる。

 ③ 展示構成が、人のいる作品といない作品との2作組み合わせになっていた。たまたまなのか?意図性は少ないと思うが、こういう見方を画家自身が欲したのだろう。つまり、一枚で完結ではなくて、2系統の画風を一つのまとまったものとして森山脳内絵画は成立しているのだろう。実際、2作一組として鑑賞したら、個々の作品とは違った膨らみと大きさがあると思う。より物語性と絵画虚構が膨らんでいるような気がする。



 以下、2点一組風に掲載していきます。クリックすれば大きくなります。

 
 より具体的に今展の森山ワールドを書くべきでしょうが、すでに多くを書いてしまいました。以下は写真だけになるかもしれません。





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 縦線が多くなったと先に書いた。単なる模様的な縦線ではなくて、ドアなり、部屋の四隅なりの具体的な線だ。それらの多くは「絵画トリックとしての窓」を構成している。画面中央の画題なり中心への視線を、違う世界に無意識にもっといかせる虚の世界だ。仮に具体的な窓やドアであっても、どこかホワイトホール的な違和感が漂うものだ。その不思議感が生まれていなければ失敗といえるかもしれない。
 今回の森山ワールドは、窓を何層もの入れ子にしたいようだ。強引すら感じる。そのことが物語り性を強めてもいるのだろう。ではどんな物語を・・・。そこは見る人の裁量だろう。画家は賽を投げるだけでその目を確認しない。

 それと、人物のない作品に顕著なのだが、画面中央には何もないような間取りだ。その分廻りを賑やかにしている。やはり「窓」を構成しているのだろう。




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   ↑:「卓上 13-4」・20F 2013年。





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   ↑:左側、「卓上 13-1」・6F 2013年。右側、「白い卓上」・F8 2013年。






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by sakaidoori | 2014-06-30 11:24 |    (時計台)
2013年 07月 26日

2114)「自由美術 2013北海道グループ(36th)」 時計台 7月22日(月)~7月27日(土)

  

自由美術 
        2013北海道グループ(36th)
    


 会場:時計台ギャラリー 2階A・B室
      中央区北1西3 
       札幌時計台文化会館
      (中通り南向き)
     電話(011)241-1831

 会期:2013年7月22日(月)~7月27日(土)
 時間: 10:00~18:00 
      (最終日は~17:00まで。)

 【参加作家】
 17名。

ーーーーーーーーーーーーーーーーー(7.23)

 A、B室二部屋の展示。A室の方に実力者がひしめいています。
 そのA室の風景と、何点かの個別作品を載せます。


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 何はともあれ、栄通好みの3点セットから。



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   ↑:森山誠、「卓上 13-4」。


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   ↑:(上掲作品の部分図。) 


 「卓上」なのだが、「大きなベッド」に見えて、そのベッドの存在感、物量感!塊が魂のようにしてドーンと控えている。「卓上」ではなく、「卓」そのものだ。
 氏は線をスパッと引いて、空間を切るという作業をしている。まさに空間と格闘している。今作、空間よりも「物そのものが在る」に重きをなしている。時に剽軽な人物(自画像のような存在)を描くが、今回はこのベッドのような「卓」が人物だ。気合い、気力ともに充実し、エネルギーがほとばしっている。





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   ↑:高橋靖子、「気配[2013 夏]」。



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   ↑:(上掲作品の部分図。)



 これまた凄い。さわやかと言う事なかれ。湧いている、湧いている、情念が湧いている。
 それにしても、何という細やかさ!その細やかさの一つ一つが湧き上がっている。

 紅を塗った唇、いったんはきりりと仕上げた紅の跡。軽く拭き取って、乱れぬ程度に淡くぼかす。仕上げてはいけない。美しき紅跡、いつか仕上げる時があるだろう。爛熟直前の紅の跡。






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   ↑:佐藤泰子、「つり上げられる情景」。


 前2者の作品が、内に強く、外にも強く主張している。その点、今作はどこか泰然自若たる感がある。「自然の中で我が道を行く」という態度だ。自然賛歌や自然との共生ということは視野に入れているのであろうが、それを前提にして素通りしている。
 「我と自然、共に生きねばならない」だから自然との闘い、自分との闘い、絵画との闘い、その闘いの隙間を提示する。その姿は鋭い。男の日本刀でなく、女の・・隠された武器・・とでも言いたい。




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   ↑:杉吉篤、「羽のはえた女」。



 不思議な動物を描いていた。ようやく人物がでてきた。でてきたというのは、今までの動物ですら人間の代償のようにして見ていたから。
 描き方は同じ感じに見える。ユーモアが赤裸々でないこと、描かれた物が繊細な感じ、そこんところが以前とは違って見える。が、「人」の大作を意図的に描き始めたのだ。その移り変わりをゆったりと楽しもう。





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   ↑:永野曜一、「マリーヌ・テラス」。


 発色ギラギラではないが、独特の華やかさだ。
 テラスのテーブルを囲んで楽しそうにお喋りしている、七色の音楽と一緒になって。




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   ↑:北島裕子、「サンセット スクエア」。


 春の農園のよう。




 次は簡単にB室を載せます。


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   ↑:牧輝子。左から、「春の風」、「砂漠の風」。




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   ↑:工藤牧子。左から、「ユキノヒノアサ」、「ユキノヒナアサヤケ」。




 どの作家もそうなのだが、個展を見たいものだ。しっかりと定期的に開いている作家もおられる。が、まとまってみたことのない作家も多い。大変でしょうが、是非是非個展を。

by sakaidoori | 2013-07-26 16:50 |    (時計台)
2012年 11月 07日

1862) ①「自我の形象展 11th」 たぴお 11月5日(月)~11月10日(土)

  

自我の形象展 11th             
    

 会場:ギャラリーたぴお
      中央区北2条西2丁目・道特会館1F
      (中通りの西側の郵便局のあるビル。)
      電話・林(090)7050-3753

 会期:2012年11月5日(月)~11月10日(土)
 休み:日曜日(定休日)
 時間:11:00~19:00

 【参加作家】
 柿崎秀樹 森山誠 竹内はるみ 井村郁子 藤川弘毅 名畑美由紀 田中季里 林教司・・・以上、8名。
   
ーーーーーーーーーーーー(11.5)

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 渋いグループ展だ。まさしく、それぞれの「自我の形象」だ。

 作品を語り合っては幸せな冗談を言い合い、ぐるっと廻ってはまたまた作品を尋ねる、画論を語る。その画論に感心しては、自己を語る・・・喧々諤々(けんけんがくがく)という若者の熱気はないが、美術を、芸術を、人生をふところに仕舞って、それぞれが作品に挟まれて和気あいあいに、何という素敵な時間なのだろう。
 実に真面目なものだ。確かにそれは札幌という街の場末の一コマかもしれない。それでも、芸で名をなしたいと志し高き人もいるかもしれない。そんなことより、芸術を極めたいと期する人もいるに違いない。いやいや、美や芸を語り合えるだけで満足だと酒を傾ける人もいよう。人それぞれだ。淡い交わりだ。それなのに愉快な集いだった。

 さて、参加作家は8名だ。詳報するには多い人数ですが、入り口から左回りに個別作品を載せていきます。
 (以下、敬称は省略させて頂きます。)


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     ↑:柿崎秀樹、「カタチを埋める」


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 (拡大して、模様の筆跡を確認して下さい。)

 以前、「自由連想」という副題で発表していたシリーズ。

 フワフワしたカタチは人間のよう。アメーバー状に自然に拡がってはカタチを変え、それは「柿崎秀樹のフワフワ・ダンス」のよう。その人間のようなカタチは全面刺青状態で自己を主張している。
 奥域を見せることなく線で覆われ、目鼻口という明快物を露わにすることなく、ふわふわフワフワと気ままに自由に漂っている。ビッシリとカタチを埋めて、硬く心に詰めて・・・何を埋めているの?何故詰めるの?・・・それは「私」だから。


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     ↑:名畑美由紀


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 あー、あの名畑美由紀だ。栄通記を挑発すかのような作品を持ってきた。
 「あ~ら、サカエドオリさん。あなた、この作品わかる?」
 わかるわけがない。わからないが、ここに並べたい意志はしっかり見た。

 もし、装飾品として扱うならば、どこに配置すれば一番効果的かを考えるだろう。この場合の「効果」は配置者の思惑やセンスによって異なる。部屋全体を明るく見せたいとか、四角カタチに着目したりとかいろいろあるだろう。実際、今回の場所設定は作家の意思ではない。あなた任せの展示だ。設置者のセンスがどこにあるかもわかるだろう。
 もし疑似絵画作品として扱うならば、素材としての生地に着目するかもしれない。疑似マチエールとか色の深みとか、空間構成とか、ポプ・アートとか、現代美術性とか、そんな目で作品として「鑑賞」した人もいただろう。その場合、意外性は評価の対象かもしれないが、概ね負の言葉が返ってくるだろう。無視されるかもしれない。

 もしかしたら、名畑美由紀はピンクの布きれに愛を込めているのかもしれない。「この布きれのように私を愛して、だって私は濃いピンクなんだもの。素敵でしょう」
 そんなはずはないだろう。だが、この行為、恐るべし「名畑美由紀」である。


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     ↑:田中季里


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 この作品は明快に自画像と言い切りたい。夜陰に、宇宙を背にして、海原から沸き立つ「タナカキリ」だ。ビーナスの誕生、だ。
 青の色も魅力的だが、僕はたゆたゆしい線描に注目している。ググッと引かずに、ワンテンポ後れた線の軌跡だ。後れる筆先を楽しんでいるみたい。その余裕がボリュウーム感を生んでいるのか。


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     ↑:森山誠


 作品は小さいが一際目立つ存在だ。作品力の強さの証だろう。

 以前、時計台ギャラリーでの「森山誠個展」を当ブログに掲載させて頂いた。まずは作品紹介のみを載せた。そして、「②に続く」、が続かなかった。この席で氏に「どうなっているの?」とのお言葉・・・。全く、穴があったら入りたい心境です。

 この日、氏は田中季里・作品を熱く語られていた。それは彼女への応援であり、絵画という美に対するラブ・コールであり、氏自身の絵画探求の現在地でもあろう。
 それは夜も更けて立ち去る参加者も見え始めたころだった。が、酒はまだまだある、若き女性の作品である、老若男女の聞き手もいる、その佳き人に囲まれ熱心に絵を美をセンスを語る・・・作品同様、大いなる主役であった。


 残りは②に続く。)



 

by sakaidoori | 2012-11-07 09:59 |    (たぴお)
2012年 06月 19日

1794)①「森山誠・個展」 時計台 6月18日(月)~6月23日(土)

 

森山誠・個展      


 会場:時計台ギャラリー 2階室
      中央区北1西3 
       札幌時計台文化会館
      (中通り南向き)
     電話(011)241-1831

 会期:2012年6月18日(月)~6月23日(土)
 時間: 10:00~18:00 
      (最終日は~17:00まで。)

ーーーーーーーーーーーーーーーーー(6.18)

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     ↑:(会場の左側部分。)


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     ↑:(会場正面と右側。)


 (以下、敬称は省略させて頂きます。)


 森山誠の個展が始まった。当館では、1981年以来14回目だ(1981、85,91,93,96,98,00,02,04,06,08,10,12,)。
 以下、画集(1965~2007)より、画家以前を中心に簡単な略歴を記します。


  1936(昭和11)年 東京市板橋区練馬南町(現・練馬区桜台)で出生
  1943(昭和18)年 板橋区開進第三国民学校入学
  1945(昭和20)年3月 北海道札幌市に疎開
      同年     9月 北海道空知郡中富良野村字ベベルイ村に移住。
  1949(昭和24)年 札幌に移住
  1953(昭和28)年 札幌北高校入学
  1956(昭和31)年 札幌市役所に就職。
        1997年   同市役所退職
  1957(昭和32)年 小樽商科大学短期大学部入学 1961年退学

  ※ 1962(昭和37)年 油彩用具を購入、油絵を始める。この頃から幾つかのデッサン会に通う
  1969(昭和44)年 新作家展第1回出品、協会賞
  1971(昭和46)年 新道展出品、1989年退会
     同年       自由美術展出品
  1974(昭和49)年 自由美術会員、現在に至る。 


 現在76歳。淡々とマイペースというべきか、しっかりと現在を見せる個展だ。
 画題的には決まっている。人の居る室内風景、卓のある室内風景が大作で、小品は静物。
 色合いもいつもの通りだ。花瓶などの鮮明な青もあるが、くすんだねずみ色や黒が大半で、気分はダークな世界だ。
 鋭くて溢れんばかりの線描にキチッとした構成、画面を裁断するような直線、全体の独特のムード、などなど氏を知る人にとってはいつもの流れの個展だ。要するに森山ワールドは微塵も揺らいではいない。

 変化ではないが、あえて今回の個展で目立つ点を列記すれば、静謐さが後退してうるさいまでに賑やかだ。マチエールも魅入らせるというよりは、最終処理は汚いと思えるほどで、静的緊張感には無頓着と思える振る舞いだ。人物の手はいつもは隠されてはいるが、なぜだか大きな手が版画のようにして登場した。リアルで美味しそうなりんごもあった。「うごめく元気な個展」という印象だ。

 その元気さを以下のまとまった作品群で確認していただきたい。
 概ね左回りに全作品を載せます。クリックすれば大きく見れます。
 項を改めて、②では何点か個別作品を載せながら、感想を記していきます。
 ②に続く
    





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 23日(土)までです。

 個別作品の掲載&感想は②に続く。極力会期中に書きたいと思っています。

by sakaidoori | 2012-06-19 10:29 |    (時計台)
2010年 07月 07日

1289) 時計台 「森山誠・展」 6月7日(月)~6月12日(土)


 森山誠・展

 会場:札幌時計台ギャラリー 2階A室
      中央区北1条西3丁目
       札幌時計台文化会館
      (東西の中通りの北側にあるビル)
     電話(011)241ー1831

 会期:2010年6月7日(月)~6月12日(土)
 時間:10:00~18:00 
     (最終日は、~17:00まで)

ーーーーーーーーーーーーー(612)

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 (以下、敬称は省略させて頂きます。)


 森山誠の魅力・・・・氏の画題は概ね決まっている。人の居る室内画と静物画である。そういう意味ではパターン化しているのだが、厭きる事はない。
 渋い色合いが大半だ。色は深みを帯びて、ざっくばらんに大きな面積を占有している。「何もない」単色の色を構成していて、全体の中で大きな自己主張をしている。その大胆さと、関係という構成と、輪郭線にもなっている強く明快な直線が緊張を強いる。氏の絵は明快だ。明快さは今展でもいかんなく発揮されていて、いつになくわかりやすい。

 今展の特徴を2点記しておきたい。
 人を多く発表している。
 随分と横拡がりというか、横に対する動きを重視し、スピード感を持たせる為に、輪郭のせめぎ合いの部分に淡い色合い塗り込んでいた。
 つまり、雰囲気が具体的になったみたい。

 (作品のタイトル等は後で書きます。)

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 今記では「人」をメモしておきたい。

 森山誠は室内画に人を配置する。「人を描きたいから配置しているのでは」と、人物の事を氏は説明するだろう。確かに人の「叫び」とか「哀しさ」とか「存在感」として、強いリアリティーを氏の「人物」に求めない方がいいだろう。
 では、何故にそんなにいつも「人」を描くのだろう?飾りや小道具にしては、こだわりすぎのようだ。
 僕は、森山誠は「人間」を描く事を断念した画家だと思う。今でも「人間」に大いなる興味と好奇心を抱いていると思う。だが、絵においては、人という存在を追求する事を断念したと思っている。だが、哀しいかな、森山誠は「人間」がとても大好きなのだ。かつ、真摯な人でもあるから絵から「人」を外せない。人からリアリティーを喪失させて、室内の花瓶のように人を配する、氏の無意識の選択だろう。だから、氏の人物画は全て自画像と断言したい。それはピエロと言っていいかもしれない。

 だがだがだが、ピエロが独り立ちし始めた。幾多のユーモラスな顔が今展には登場している。生き生きしている。
 もしかしたら、かつて氏が描いていた「人物像」とは、時代状況的な「虐げられた人々」とか、「貧しき人々」とかいう政治的な想念だったのかもしれない。そこに「違和感」が発生し、否定しきれないないままに絵は正直だから人を遠ざけたのだろう。

 今後、氏の「人間・肖像画」が大きな意味合いを持つとは限らない。「森山・絵画」は人にウエイトを置かなくても、充分な魅力を湛えている。そのように磨き上げられた。今展は過去の「人」に対する宿題を精算したのかもしれない。
 だが、より自由になった「森山誠」、次も一所懸命に彼を語りたい。


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 横拡がりと動きの森山・ワールド、これも大事な今展の楽しみだが、「人と顔」を書きすぎました。写真だけ載せておきます。

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 以下、いろいろチャレンジしている姿です。

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          ↑:「卓上」・30F 2010年。
 

by sakaidoori | 2010-07-07 20:50 |    (時計台)