栄通記

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2011年 01月 09日

1420) 小樽美術館のポプラ & 小樽港と船

 (2010年12月5日・日曜日撮影。雨。)

 今年、小樽美術館が新装オープンすると聞く。
 改装の目玉は3階の市民ギャラリーが一原有徳記念館(仮称)になって、その市民ギャラリーが1階に移設する事だ。合わせて外回りも整備しようとするものだ。隣接して旧幌内線が残っている。現在は線路だけだが何らかの観光スポット施設をつくるかもしれない。

 さて、昨今話題になっていたのは美術館と線路の間にあったポプラの木だ。しっかりした名物樹木なのだが、外回り整備の一環として撤去するとの小樽の方針だった。「倒木の危険もないし、何で切るの!」という反対の声も上がった。鉄道線路跡での写真展では、ポプラ反対の署名運動をしていた。


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 美術館脇の風景だ。
 以前は、ここは駐車場の入り口になっていたのだが、完全に市民の憩いの場になった。駐車場は建物の反対側に移動した。道路と建物の間に安直に止めれるようになった。

 黄色い帽子を被っているのは妻だが、その辺りに4本だったか、ポプラの木が密集して縦一列に並んでいた。見事に跡形も無くなった。切り株などは御法度というもので、反対運動をあざ笑うような見事な整備だ。


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 どこか無味乾燥な整備の仕方だ。集う空間というよりも、建物への移動空間だ。ベンチの辺りか敷地の中央でもハルニレの木の一本でもあると潤うと思う。だが、ポプラの存続を一部の市民に訴えられて、ニベもなく拒否した小樽市長としては木を移植するなどとは口が裂けても言えないだろう。公園設計士もプランの中に「樹」の存在はあり得べき計画だっただろう。

 個人的には、あのいかついコンクリート塀がどうなるか気になっていた。幸い申しわけ程度だが、道路に面した部分だけ保存したようだ。過去の遺物など全てバッサリ廃棄処分!!という英断には及ばなかった。

 日陰など一つも無い。夏はさぞかし暑い事だろう。憩いの場を拒否した、幾何学的な文明空間である。


 恥ずかしながら、ピンボケ写真を2枚載せます。スイマセン。


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 ここは旧色内駅だと思う。何やら工事をしている。駅舎が建つとは思えないが、何阿出来るのだろう?


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 美術館向かいの旧日銀小樽支店。無料ですので、是非見学して下さい。


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 美術館から小樽港方面の景色。さすがに小樽というたたずまいだ。下り坂になっているのが旅心を醸し出す。
 美術館駐車場は、黄色い帽子を被っている通行人の辺りから左折です。白線が建物に向かって引かれてあるのですぐ分かります。


 さて、ついでに港の景色です。


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f0126829_040614.jpg →小樽美術館の壁。
  今回の改装では建物の壁の全面補修は考えに無いようだ。おかげで古さの証が至る所に残っている。

by sakaidoori | 2011-01-09 07:31 | ☆小樽美術館 市民ギャラリー | Trackback | Comments(0)
2010年 09月 22日

1379) 小樽・旧手宮線跡地 「2010年 11th 小樽・鉄路・写真展」 終了・8月30日(月)~9月12日(日)


○ 2010 11th
      小樽 ■
      鉄路 ■
      写真展



 会場:小樽旧手宮線跡地
   小樽市色内2丁目マリンホール裏

 会期:2010年8月30日(月)~9月12日(日)
 時間:24時間屋外展示、当然無休。
     (最終日は~17:00まで。)

 主催:小樽・鉄路・写真展実行委員会
 後援:(社)小樽観光協会
 協賛:(有)石崎電気商会

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー(9.12)

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 やっぱり最終日になってしまった。

 小樽美術館で「素描展」を見た後、午後3時半頃の訪問。空は快晴、訪問客も多くてお祭り気分だ。こういう展覧会はワイワイガヤガヤ・ムードの方が良い。藤川弘毅さん、ウリュウユウキさんと見知った写真家にも会えて更に良い。他にも沢山の参加撮影者が居られた。本当は皆さんの撮影の楽しさや苦労談、あるいは写真観なども会話すれば良いのだが、目の前には写真の山だ。ノンビリ見た後に、改めて撮影し始め、気になる作品には更に見入るので、時間はいくらあっても足りない。

 以下、全体風景を流れるようにお伝えしたい。なかなか流れるようにはいかないが、気分は線路を流れるようにです。
 流れの中で大きく個人作品をお伝えしたい。ですが、余りにも沢山撮りすぎて、そして取材気分などほとんど無いので、撮影者のお名前は今となってはわからない。いつもながらスイマセンデシタ!
 (どなたか撮影者のお名前や、グループ名が分かる人がいましたら教えて下さい。)

 (以下、敬称は省略させて頂きます。)


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     ↑:(スイマセン)。

 学生の作品でしょう。淡いモノトーンでさわやかです。


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     ↑:(スイマセン)。

 絵画のような場面です。錆色を交えた面構成。背景を大きく、作品は小さく。


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     ↑:小樽潮陵高校2年・成田聖花

 小樽潮陵高校の学生作品が沢山あった。「恋」や「性」に関するテーマが多かった。
 上の作品も、彼氏が彼女を撮るという物語。恋に恋する乙女心だ。もっとも、恋は老若男女の共有するところだ。


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     ↑:國生?。

 写された駅は「ほろか」です。水没する橋梁として有名なタウシュベツ橋もあある。

 帯広と十勝三股を結ぶ士幌線。大正14年に帯広と士幌が結ばれた。その後、昭和12年に糠平、昭和14年に十勝三股まで延長された。そして、昭和62(1987)年3月23日に廃止された。
 路線跡はかなりの部分で歩くことができる。鉄橋も多く残っている。川に降りて、その橋桁から真上を見上げるといい。静けさの中にムシの音、鳥のさえずり、川のせせらぎしかない。晴れた日には、その青空がまぶしいだろう。もやった日では、笹のすれる音に不安で胸が高鳴るだろう。もう秋だ、紅葉が待っているだろう。


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     ↑:乾英男、「あの日の小樽」。

 札幌在住の撮影者だが、心はいつも小樽のようだ。


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     ↑:ウリュウ ユウキ、「同じ海を見ていた」。

 旅する人・ウリュウユウキ。今回はいつもと少し雰囲気が違う。モノトーンは闇(黒)が秘密めいていた。そして、列車からの撮影とわかるように、「流れ」の世界だ。カラーは「今」という普段着にピッタリだ。


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 今展の顔だ。ただただベタベタと参加撮影者が「小樽」をはめ込んでいる。展示期間が屋外ということで、丸まった作品もある。これがなかなか全体の雰囲気を高めていて、心地良い。それでも多くの作品は保護材を使ったりして安心して見ることができる。いい加減さは程良い展示効果で、全体はしっかりしたものだ。

 この壁展示に限らず、今回は一人一人のブースがしっかりしていた。自分の展示場をしっかり確保して、心意気は個展に迫るものがあった。当然、作品にも力が入っていた。

 壁作品の中から舟を中心にピンポイント紹介です。
 長くなったので②に続きます。

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 やっぱり舟だけでは寂しいので人物他を載せます。


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 (②に続く。)

by sakaidoori | 2010-09-22 11:10 | ☆小樽美術館 市民ギャラリー | Trackback | Comments(0)
2010年 08月 21日

1345) ②小樽・市民ギャラリー 「Wave  15人展」 8月17日(火)~8月22日(日)


○ Wave  15人展


 会場:市立小樽美術館・3F市民ギャラリー
     小樽市色内1丁目9番5号
     (小樽駅から5分ほど運河方面に)  
     電話(0134)34-0035

 会期:2010年8月17日(火)~8月22日(日) 
 時間:10:00~18:00
    (最終日は、~17:00まで)
 料金:無料

 【参加作家】
 青木美樹(絵画) 江川光博(絵画) 大谷美由起(絵画) 工藤英雄(絵画) 佐藤綾子(日本画) ナカムラアリ(版画) 深山秀子(絵画) 水谷のぼる(彫刻) 福原幸喜(絵画) 徳吉和男(絵画) 高野理栄子(版画) 羽山雅愉(絵画) 末永正子(絵画) 三宅悟(絵画) 安田眞紀子(工芸) ・・・以上、15名。

ーーーーーーーーーーーーーー(8.18)

 (1343番の続き。)


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     ↑:高野理栄子、「(無題)」・版画。

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 似たような模様の作品が大きさを同じくして沢山並んでいる。
 まるで頭をガーンと叩いた時の網膜世界を転写したみたいだ。だから、目を連想させる丸のある風景を選んでみた。
 色なり模様の系統と大きさは統一させる。水平線というか横ラインの位置を変えてみる。模様の変化は運動や力や情動の証だ。そこから何が見えるか?

 一つの執着心が好ましい。赤茶けた世界が不思議と綺麗だ。融通無碍的世界だからか、他者との作品とは不思議に連動している。逆に、作家の一点を見つめる強さはグループ展では見えにくい。
 個展を見たいものだ。ムードに流されるのか?ざわめく力がググッと押し寄せるのか?


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     ↑:三宅悟



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     ↑:「休日の公園」。

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 今回はざわめき楽しい作品を見ることができた。

 しかも、3枚組の大作も見れた。
 それは得意の精神主義を迂回するかのように、若者のひょうきんな動きも描いている。若者に触発され、彼・彼女等から刺激を受け、そのお返しのような若者讃歌でもある。くつろいだ憩いの広場、光も充分にある屋外だ。壁のピンクと葉の緑が三宅風万華鏡だ。「市民」が微笑み合って、それぞれの好きなことを自然の流れの中で振る舞っている。
 万年郷というストップ時間を見つめる作家が、一筆一筆の筆跡に明確な絵画思想を含ませる作家が、流れる時間に人の笑い声を含ませている。その流れに画家自身が身を任せている。


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     ↑:水谷のぼる


 シニカルでユーモラスな立体作品。
 上の写真は、いつもの氏の定位置の作品群。今回はかなり精力的で、他の場所にもさりげなく飾ってある。その作品が涙のでそうな作品だ。

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     ↑:左から、「矛盾を持つ男」、「抱き合う剣山」。

 今年の「栄通・ネーミング大賞」の最有力候補だ。水谷のぼるの「トゲ」が輝いている。
 「抱き合う剣山」、愛は血の交歓、愛は苦しむもの、そして愛は地球を救う!本当だろうか?強い愛は愛人の血以上に、他者の生け贄を欲する。愛人とのエクスタシーは他者の犠牲を欲する。強い愛、それが時に人をダメにする。それでも欲する強い愛。


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     ↑:深山秀子。左から、「初冬記」 「冬野抄」 「蒼春譜」 「?」。

 深山秀子風雅による春夏秋冬の四季図です。いつも以上に古代王朝風雅の世界を素直にてらい無く表現している。明るく楽しい雰囲気が良い。こちらも素直に「雅」に耽りたくなった。線の硬いリズムと色の柔らかいリズムが男女のダンスのよう。



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     ↑:大谷美由起

 どこか都会的でクリスタルな抽象、そんな印象。小品というミクロコスモスを見つめて、宇宙というマクロコスモスがイメージされる。



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     ↑:福原幸喜。左から、「Rue Rossett,NICE」・F100号 油彩。「Rue Saint-Augustin,Nice」。


 絵画内部の独立しためくるめく世界を表現している。それはトリック・アート的要素があるのだが、トリック自体を楽しむというよりも、その先の何かを求めて励んでいるという感じ。

 絵としては右の方が成功しているのかもしれない。だが、こちらは「構図の勝利」というべきで、この手法を使ったら、ある程度の成功を勝ち得ると思う。「構図」ー中央に強くしっかり建物を描く、その建物に沿って、左右に道が分かたれる。一方は上に、一方は下に。左右の目が上下という反対方向に向くことによって、何かしら変な感覚に陥る。この構図を最初に発見した人は偉大な人だ。

 左の絵は表現力は弱いが、何かを表現したい作家のもだえのようなものを感じる。
 上に鳥が雄大に旋回する。絵は、目くるめく何かを求めて中央の迷宮の暗部を表現していく。この「暗部」なり「闇」がトリック表現と重なっていない。技術的難しさか、作家の追求心の弱さか?
 トリック表現をふまえながらも、トリックを超える絵画、氏に期待するところである。



 以上。
 本当は全員の作品に対してを一言でも何かを書きたかったのですが無理でした。
 どうしても、見た順番を優先した報告になりがちです。次回は逆方向の感想をと考えています。



 

by sakaidoori | 2010-08-21 09:41 | ☆小樽美術館 市民ギャラリー | Trackback | Comments(0)
2009年 06月 15日

1008) ③小樽・市民ギャラリー 「Wave  11人展」 終了・5月12日(火)~5月17日(日)


○ Wave  11人展

 会場:市立小樽美術館・3F市民ギャラリー
     小樽市色内1丁目9番5号
     (小樽駅から5分ほど運河方面に)  
     電話(0134)34-0035
 会期:2009年5月12日(火)~5月17日(日) 
 時間:10:00~18:00
    (最終日は、~17:00まで)
 料金:無料

 【参加作家】
 青木美樹 江川光博 深山秀子 水谷のぼる 福原幸喜 徳吉和男 高野理栄子 羽山雅愉 工藤英雄 末永正子 三宅悟
ーーーーーーーーーーーーーー(5・16・土)

 (980番の①、981番の②の続き。)

 以下、写真を中心に何人かの作家を載せます。

○ ⑤-高野理栄子

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     ↑:「salvage」。

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 今展はグループ展だが、会場の間口を利用して個展と言ってもいい展示になっていた。
 作品は銅板による腐食版画?。
 こういう模様は心象風景と言えば一応は大過ないのだろうが、それでは心象の中味はどうなっているか、と問われればとても難しい。それに全ての作品はそれなりに心象風景を孕んでいるものだから、心象心象と言ってばかりでは何も言っていないのと同じだろう。

 一見おどろおどろ装飾だが、額装の工夫や展示方法などから几帳面さが漂っている。模様の動きが一様だ。作家の中の心模様(造形模様)と、のその模様に対する作家自信の距離感が一定に見えて、意外にすっきりした落ち着きを感じる。腐敗する退廃性よりも、健康的に模様が増殖している。生き生きした花達。
 額装のなどを含めたラインの意味と分割具合、四角という形とその変化、シンメトリー的デザイン、2色のバランス、模様の変化などを作家自身が確認し、今後の方向を模索しているみたいだ。もちろん、キーは腐食版画の手応えだろう。

 「サルベージ」、遭難船舶の救助?。海の底の見えないところから、この世に現れてくる姿、それを救い・救助と例えているのかも。見えないものを見えるようにするとは助けであり、存在の生命付与という含意か?


○ ⑥-深山秀子

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     ↑:。左から、「こぼれゆき」、「ゆきもよう」。

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     ↑:左は「あさきはる」。

 タイトルから自然の移ろいの抽象化ということが分かる。作家の自然への眼差しでしょう。
 小樽だからでか、画面のリズムは海のの波模様であり、潮騒の匂いを感じた。


○ 工藤英雄

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     ↑:全て、「遊体」・油彩。

 造形に揺らぎがないので、こういう抽象絵画は描きなれている作家でしょう。
 一番下の作品が他の作品とはムードを異にしている。増殖という遊びだ。他がシンプルな形なので変化が面白い。
 いずれにせよ、力強く筋の通った「遊び」だ。「赤」という遊びだ。

by sakaidoori | 2009-06-15 17:29 | ☆小樽美術館 市民ギャラリー | Trackback | Comments(2)
2009年 05月 27日

981) 風景

 (絵にほとんど関係しない雑感です。)

 5月16土曜日、「Wave展」を観に小樽に行く。
 たぴおの写真展が最終日だったので、行く途中に立ち寄る。路上駐車での鑑賞だ。駐禁にハラハラしながら、しっかり見てきた。


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 道庁を目の前にしての交差点で、赤信号中の車内から撮影する。
 昨年は右側のビルを建てていたが、今年は左側の工事だ。毎年変わる札幌駅前のビル景色、何階建てになるのだろう?


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 新川沿いを小樽に一目散。
 新川の向こう側の手稲山。
 豊平川を別にすれば、新川が札幌で一番水量が豊かもしれない。何の変哲も無い真直ぐな川で、川としては面白味に欠ける。川といっても人工のジャンボ排水溝だから仕方がない。この川の経緯などを調べたくなる。
 手稲山、白石に住んでいるとこの山の魅力は分からない。札幌近郊の山に登っても見栄えのしない山だ。この辺りからの眺めは素晴らしい。左肩に力を入れて、右裾をゆったりと広げての姿は貫禄がある。アンテナ群も他の山との違いを目だ立たせて悪くはない。最後の雪が山の高さを示している。


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f0126829_13275913.jpg 時間に余裕があるので銭函駅前を通ることにした。

 銭函市街手前の海水浴場。
 穏やかな天気だ。波も静かだ。海の青さ、波の白さ、砂の色、波の音・・・。遠くで鳥が固まって、波打ち際で何かをついばんでいる。小走りに走りながら、波と遊んでいる。近づけば逃げていく。
 何故だかここは貝殻が多く打ち上げられている。初めて見る風景だ。
 瀬戸物の破片が小石や貝殻に混じっている。歩きながら4,5個見つけた。何時頃海の藻屑になったのだろう?

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 焼却炉だろう。不思議な存在だ。


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 国道から小樽駅を避けるようにして小樽運河に行ける道路がある。そのバイパス的な道路に入って右側に何かの資料館の標識が目に止まった。立ち寄ったが土日は休館だった。
 その建物の向かいに使命を終えたドックの工作物が展示?されている。「展示」という皮肉な言葉を使ってしまった。
 こういう工作物は綺麗だ。必要なものだけで出来ていて、無駄が無い。合理的なだけの人工物は人目を惹く。かえって公園などの憩いの場で、良かれと思った意匠の何とグロテスクなこと。
 

 (ようやく「Wave 11人展」の会場に着く。)


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 帰路、銭箱町御膳水というメイン道路沿いで見つけた記念碑群。

 手前の白い柱は「3等基準点」の標識。当然、柱の根元には三角点がある。

 その向こうの石の塊は句碑だ。
 長谷部虎杖子。明治20年に宮城県に生まれ、幼少時に渡道し、昭和47年に札幌で死去。享年86歳。
 「車組むや 一滴の油ちにひらく」
 どういう意味だろう。制作年でも書いてくれると助かるのだが。明治・大正・昭和と長く生きられた方だ。ここでいう「車」とは何時頃のどんな車だろうか?句碑の所在地は車両がせわしなく行き交う大国道沿いで、駐車スペースも無くて散歩がてらに立ち寄る所ではない。そういう車社会の訪れと油文明を言祝ぐ俳句なのだろうか?

 その向こうの木目風の立て看板は「御膳水宮」の由来板だ。
 明治14年に天皇が小樽まで船舶で来られて、できたばかりの鉄路に乗られて札幌に行かれた。途中で休憩をされて喉を潤した「清水」がここら辺りの沢の水だと書いてある。だから、この辺りの字名が「御膳水」になったわけだ。
 何故天皇が北海道に来たか?日本で二番目に開通した手宮線に天皇を乗せる為だ。文明開化の象徴である鉄道、それを作らせたのは天皇の意思であり賜り物ということだ。北海道は天皇の統(す)べる大地だということを新聞や口コミで日本国中に触れまわす為でもある。当時の閣僚・官僚の知恵である。まさにその記念すべき行為を形を代えて後世に残すのがこの看板の意義なのだろう。
 道内には「御ー」を持つ地名が沢山ある。全て戦前の天皇御料地か天皇に所縁のある場所と思って間違いない。

f0126829_1535396.jpg 傍らに大理石の立派なミニュチアの井戸がある。可愛いいものだ。古い記念碑も隣の一番奥に並んでいる。







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 →:傍に咲いていたニリンソウ。
 

by sakaidoori | 2009-05-27 15:36 | ◎ 風景 | Trackback | Comments(0)
2008年 06月 26日

674) af 「毛利伸正・写真展 『ATMOSPHERE』」 6月24日(火)~7月5日(土)

○ 毛利伸正(のぶまさ)・写真展
    『ATMOSPHERE』

 会場:札幌アリアンス・フランセーズ
    中央区南2西5 南2西5ビル2F・(入り口は西向き)
    電話(011)261-2771  
 会期:2008年6月24日(火)~7月5日(土)
 休み:定休日・日曜日・祝日
 時間:10:00~19:00 (土曜日は~18:00迄)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 小樽港マリーナを背景にした夜明けの風景を、時の流れにスポットを当てての写真展。

 何と言っても色が美しい。日の出前の七色の空の変化を追跡していくのだが、刻一刻と変わる青色、紫といってもいい色が目に飛び込んでくる。だんだんと朝焼けの朱色が力を蓄えて画面中央を支配していく。朱には白や黄色が寄り添い、シルエットの黒が深く主張している。色の変化・拡がりをコンパクトに宝箱のように閉じ込めた作品群だ。

 好ましいのはオーソドックスなアングルの連続という点だ。被写体は少しずつ移動しているが、極端な広角やアップ写真を避けている。几帳面な感じで淡々と「風景」の変化を追っている。「夜明け(前)」というシンプルなテーマに、時間軸というシンプルな手段で迫っている直向さが新鮮だ。

 僕はこういう写真を見ると、写真を撮っているカメラマンのことを真っ先に思ってしまう。日が出始めてからはこういう写真は撮れない。日の出前の1時間半前位には現場に行かなければならない。「この人は何時に起きるのだろう?札幌在住とあるから、それなりの時間をかけて現場に行くのだろう。前の日から準備をしているだろう。期待した訪問に天気が応えてくれただろうか?春夏秋冬、吐く息も白む時があるだろう。朝の空気の新鮮さが元気の素かもしれない。朝の臭いと暗がりが・・・」

 展示は屹立するクレーンで終わる。
 最後の作品選定が難しいと思う。明るくなればなるほど、色の変化は失せて、白ばかりの光の世界になる。どこで止めるか。青の世界だけで止めるか。白む景色も見せるべきか。海に反射する光の乱舞という方法もある。そこには写真技術を離れて、個展という「思想」の世界がある。
 クレーンの作品。あたかも今から始まる一日の、社会の活力の象徴のようだ。なおかつ高みから神々しく見下ろしている。
 水平線を基調にして横線中心の世界の展示の流れであった。作品は横長が殆んどだ。縦線をリズミカルに配して動きやリズムをもたせていた展示の流れが、夜明けとともに変化した。
 フラットな「風景」が見上げる存在に変化した。「風景」から「社会」へと変化した。

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 ↑:会場入り口の「始まり」から、「終わり」までのおおよその流れ。


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 ↑:始まりの作品、「夜明け前」。
 何ともいえない、色のグラデーションです。同時に空気感も伝わってきます。

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 ↑:「紫の夜明け」

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 ↑:「朝の7時」。

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 ↑:左右を切って、真四角にしたお洒落な作品です。お洒落な展示です。黒がとても気に入りました。

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 ↑:「今日の始まり」。


 f0126829_12285079.jpg この3年間で、小樽を沢山撮られて、今回の「夜明け」という編集による個展です。
 今までの作品、あるいは今後の新たな展開等々、次も楽しみです。

 (→:クリックして下さい。大きくなります。)





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by sakaidoori | 2008-06-26 13:06 | af | Trackback | Comments(0)
2007年 09月 07日

314)小樽旧手宮線跡地 「2007年小樽・鉄路・写真展」 8月27日(月)~9月9日(日)

○ 2007年 小樽・鉄路・写真展

 会場:小樽旧手宮線跡地
   小樽市色内2丁目・小樽市民センター・マリンホール裏手
   公式サイト
 会期:2007年8月27日(月)~9月9日(日)
 時間:24時間無休・最終日は17:00まで

 小樽駅前通りを海側に進行すると、旧手宮線の跡地がある。会場は道路の左側(北側)の一丁区間の鉄路と敷地の遊歩道を利用している。

 写真が好き、小樽が好き、鉄路が好きということで集まった写真家有志の展覧会だと思う。場所が線路と言っても、猫あり、ポートレートあり、普通の風景ありで無手勝流の展示だ。社会人参加の学園祭のような雰囲気だ。

 なんとも良い天気の時に見ることができた。風は無いが、台風が来るというので、雨模様。傘をさし、ズックを濡らしながら、歩きながら、しゃがみながら楽しんだ。会場には参加者の瓜生君がいたので、互いに彼の作品を見ながらしゃがんでの写真談義である。相合傘でないのが残念だったが、良い大人が二人で傘に覆われ、体を湿らせながらの時間はなんとも言えない愉快な体験だった。この展覧会も10回近く開いている。主催者は違うが、その前身もあり、地域にも根付いているようだ。マンネリという危険性を孕みながらも、若い人達が外に発信しようという態度を支持したい。表現の発表の核はあくまでも個である。だが、100%純粋な私的活動など限られたものだ。程度の問題はあるが、私的活動に社会性・公共性は必ず潜んでいる。(「栄通記」とて丸島均の個人的お喋りが大半だが、数%の社会性はあるだろう。)美術は市場原理だけでは価値が開花できないから、どうしても企業・国家を絡ませての公共的協力は必要になってくる。だが、そういう大口の協力以前の等身大の関係者、有志の熱い思いは素晴らしいことだと思う。失敗は仕方が無い、怖いのはマンネリだ。妥協とて仕方が無い。怖いのは何かを見失った妥協だ。

 すぐそこまで来ている台風、台風が君達の発表したい思いを更に更に高めることを期待したい。公共の場ということで、特に関係者の承諾を得ずに写真掲載します。参加者は20名。撮影者の名前は記録しなかったので、殆どが不明です。申し訳ありませんでした。匿名性の強い展覧会という僕の意識がそうさせたのだと思います。

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 ↑:右の展示風景、何とも笑っちゃうな~、泣けてくるな~。旅先での洗濯干し場だ。青春だ。

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 上の3枚の写真は駅前通り(会場入り口)向きに撮ったもので、だんだんと会場から遠ざかる感じです。最後の写真が会場裏口ということになります。
 物置風の建物の壁に写真が無造作にべたべた張っている展示があります。唯一の共通テーマの写真で「小樽」です。

 ピン・ポイント作品を数点載せます。

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 ↑:左側、ナカムラ・ユタカ。右側、不明。
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 ↑:瓜生裕樹。本物の雨のしずくと、写真の壁の模様の重なりが気に入りました。彼の展示は手を繋いだ子供の視線に合わせています。作品自体は子供が喜ぶかかどうか解りませんが、作者自身が子供になって、自分の今の心象を検証しているみたいです。瓜生式「過去と現在の対話」。

by sakaidoori | 2007-09-07 12:11 | ☆小樽美術館 市民ギャラリー | Trackback | Comments(0)