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2014年 07月 06日

2397)②「第四一回 北海道抽象派作家協会展」 市民ギャラリー 終了/4月15日(火)~4月20日(日)

 

 
第四一回
北海道抽象派作家協会展
 


 会場:札幌市民ギャラリー A室
     中央区南2東6(北西角地)
     電話(011)271-5471

 会期:2014年4月15日(火)~4月20日(日)
 時間:10:00~17:00
      (初日は13:00~、最終日は~16:00まで。) 


 【出品作家】
 同人:今庄義男(岩見沢) 宇流奈未(札幌) 後藤和司(札幌) 佐々木美枝子(得陳) 鈴木悠高(札幌) 田村純也(苫小牧) 名畑美由紀(札幌) 能登智子(札幌) 林教司(岩見沢) 三浦恭三(小樽) 宮部美紀(石狩)・・・以上、11名。

 推薦:小川豊(小樽) 田中季里(札幌) 柿崎秀樹(江別)・・・以上、3名


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー(4.20)


 2396)①の続き。


 推薦作家、新同人作家を載せていきます。
 ベテランの同人作家作品は①の全体作品群で確認して下さい。


 (以下、敬称は省略させていただきます。)




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   ↑:(中央の立体作品群)同人・田村純也、「縷伝(ルイ)」・300×300㎝。



 中央でしっかり立体をしている。大仰に主張するでもなく、控えるでもなく、立ち並んでいる。作家は石の重たさを知っているから、無用な存在理由を誇示しない。それは作家の性格でもあろう。
 作品の出来映えに関係なく、この場にこれほど石を持ってくるかとに、いつも感心している。

 「縷伝(ルイ)」、どういう主張だろう。いつものように墓石の一環か。
 「縷」は「縷々」で細々と連なるということを連想する。それよりも、「アテルイ」を連想してしまった。アテルイの意志が今でも現在に連なる・・・。







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   ↑:推薦・田中季里、「long long abo」・182×210㎝。



 田村純也の墓石群に似た雰囲気だ。棺桶、そして回想を思う。

 しかし、作家は限りなく若い。亡き人を悼んでの追悼作品かもしれないが、過去の彼女の流れからすると唐突だ。恐らく、林教司の影響だろう。林教司の拘りに憧れて、自分の問題として作品化したのだろう。

 この作品の良さは中身ではなく、大きく見せたことにある。ともすれば、海辺にたたずんで小さな物語に閉じこもるかもしれない作家だ。それはそれでいいのだが、「大きく見せる、主張することも大事なのだ」と自覚したのだろう。その導きの糸が林教司だろう。氏の良いところを全部盗んで、暗さを取り払って、田中季里流の伸びやかさを大きく発揮したらと思う。林教司自身が、今展では良き軽さだ。もしかしたら、この若い作家の影響かもしれない。相互影響か?意外な展開だ。








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   ↑:同人・名畑美由紀



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   ↑:名畑美由紀、「若菜」・F100。




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   ↑:名畑美由紀、「綠青」・F100。




 今展の名畑美由紀は、清々しいリズムを構成やマチエールで追求している。そんな風に見える。そうかもしれない。これが、近年あがいていた訳のわからない表現探求道の居場所なのかもしれない。

 瑞々しくてリズミカルな絵を描く人、そんな風に画家を認識していた。
 「素直な心は良いのだが、絵画がそれではもの足りない」と画家は思っていたのかもしれない。「より人の心に訴えるもの、いや、自分自身が満足できるものを吐き出していかねば、それでは私にとって素直な心を越える絵画とは何か?」、そんな自己探求心旺盛な人であった。努力しもだえていたと思う。

 要するに、画家は自己の制御できぬ非常識な感覚を絵画に反映させたいのだ。しかし、その視覚化は難しい。何より絵画行為はとても素直なものだから、なかなか非常識で美しくないものをキャンバス化しにくい。
 美しくならざるをえない絵画、それだけでは満足できない名畑美由紀、さて、今後は今展の延長なのか?







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   ↑:同人・宇流奈未、(無題)。



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   ↑:(2点とも上掲の部分図。)



 イメージ画だろう。「宇流」、宇宙の流れを表現しているのだろう。

 とにかく描きたくて描きたくて仕方がないのだろう。その気持を当会は受け止めた。画家にとっては良き自己発散の場を与えられた。しかし、この会だけでは彼女の上昇根性は納まらないみたいだ。名畑美由紀と違って、描くことに悩んではいない。とにかく描く、燃えている宇流奈未だ。







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   ↑:推薦小川豊



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   ↑:推薦・小川豊、「心のひだ 14-1」・F130。



 名畑美由紀が「立ち止まり期」、宇流奈未が「ジャンプ期」だとすれば小川豊は「安定期」だろう。

 「心のひだ」を小川豊的造形と色合い、画質感で表現している。「安定期」だから「心のひだ」にそれほど震えがない。

 実は、「安定期」ほど画家にとって難しい時期はない。
 いや、作品にとってと言い直そう。情念や破綻よりも安心感が作品を覆う。それは年数を重ねれば画品とか、人生の反映とかにもなる。が、一方では変化に乏しいともいえる。作品表情の微差が味わいになればいいのだが、「型」にもなりかねない。
 いや、安定した作風は間違いなく「型」がある。「型」をいかに自己反芻するか、安定期とは安心して今一度自分を見つめ直す時期かもしれない。そして、「型」としての安心感ではなく、いろんな姿の安心感をみたいものだ。「あ~、こんな安心感もあるのか・・・」とつぶやきたい。

 私自身は「安心・安定」からは遠い存在だ。だからこそ、絵としてそれにふれたい。






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   ↑:同人・能登智子。中央、「響」・S100。左右の小品は「タイムラグ」。



 グレー調の色味はいつもの通りだが、絵が丸くなった感じ。
 いつもは感情線、刃線が画面で強い存在感を出していた。公募展作家だから、「強く、目立つ」を鍛えた証かもしれない。絵としての勢いとか、構図の問題が先にありきで、心象性の強さではないだろう。

 今展の丸さは、画風の変化なのか?心象性を強めているのか?





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   ↑:同人・宮部美紀。(全て)「流れる」・F60。



 川の流れというよりも、石の行進のよう。地味で力強い。





 同人作家の作品は①で確認して下さい。

 

by sakaidoori | 2014-07-06 14:07 | 市民ギャラリー
2014年 07月 05日

2396)①「第四一回 北海道抽象派作家協会展」 市民ギャラリー 終了/4月15日(火)~4月20日(日)

  

 
第四一回
北海道抽象派作家協会展
 


 会場:札幌市民ギャラリー A室
     中央区南2東6(北西角地)
     電話(011)271-5471

 会期:2014年4月15日(火)~4月20日(日)
 時間:10:00~17:00
      (初日は13:00~、最終日は~16:00まで。) 


 【出品作家】
 同人:今庄義男(岩見沢) 宇流奈未(札幌) 後藤和司(札幌) 佐々木美枝子(得陳) 鈴木悠高(札幌) 田村純也(苫小牧) 名畑美由紀(札幌) 能登智子(札幌) 林教司(岩見沢) 三浦恭三(小樽) 宮部美紀(石狩)・・・以上、11名。

 推薦:小川豊(小樽) 田中季里(札幌) 柿崎秀樹(江別)・・・以上、3名


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー(4.20)


 2ヶ月前の展覧会。
 2014年4月20日、その日はどんな天気だろう・・・豊平川の風景から入りましましょう。雪が溶けて春気分かな?



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   ↑:(欄干から豊平川を見下ろして撮る。太陽がホワイト・ホールのようだ。)




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     ~~~~~~~~~~





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 左回りで、全絵画風景を載せていきます。




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 以上で、だいたいのムードがわかると思う。

 昨年までは二部屋を使っていたが、今年は大広間の第一室のみ。
 同人11名、推薦3名で14名の展覧会。昨年の推薦作家から4名が新たに同人に迎えられた。


 さて、順不同で7名程度の感想を記していきます。
 全体の印象としてはコンパクトにすっきりした感じ。奇を衒った作品とか、破格の大作などはない。気持ちよく絵画を楽しめた。



 (以下、敬称は省略させていただきます。)



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   ↑:柿崎秀樹。左側、「葬送」・91.5×182.5㎝。右側、「埋める」・同。



 モノトーンで押さえに押さえて、エネルギーを内側に蓄えている。
 左側の作品は紙を切り刻んで貼り合わせている。爆発風にもインスタレーションにも応用できる作風だが、畳一枚の枠に収めた。右側の細密描写との関係で対に仕上げたのだろう。それと、この協会展の中で遠慮したと思う。もっと激しいほうが柿崎的だが、静かに勝負した。グループ展の中で、自分の領域を限ることによって、他者との関係を計っているのだろう。

 左側は「葬送」だが、右側は「埋める」だ。まるで言葉だけを捉えたら「埋葬」になるが、さて作家の意図は?
 それはともかくとして、「埋める」の細密描写に強い関心を持った。




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   ↑:「埋める」。




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 このエネルギーは凄い。丸い模様がミジンコのメンタマみたいで、小さな生き物が他を犯すことなく綺麗にびっしりと埋まっている。「埋める」と言うより、エネルギーを「閉じ込める」みたいだ。自己の過剰なエネルギーを日課のような作業の中に閉じ込めていく。アール・ブリュット風の何も考えない一心不乱な世界に似ている・・・が、少し違うようだ。何も描かない◯模様を配して、絵画上の抜ける空間を意図的に作っている。何より、自身の過剰なエネルギーを自覚していて、そのエネルギーと自覚的に向きあっている。震えないで、あまりに淡々としている。その意志が、凄いエネルギー作品だが、目立たないように内に内にしているのだろう。

 溜め込んでばかりいるとシンドイ。だから、左側のエネルギー直接型で発散したいところだ。しかし、今作は共に枠にはめてしまった。抜けるところのない作品群だ。きっとどこかに発散したがっているかもしれない。しかし、この徹底した自己制御力、充実期の柿崎秀樹かもしれない。





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   ↑:「埋葬」。







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   ↑:同人・鈴木悠高、「'14-4-15」・156×1000㎜。





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 「柿崎秀樹さんがエネルギーを内に埋め込むのなら、僕は自由精神で遊びまくろう」・・・ではないだろう。

 「黄色の人・鈴木悠高」は最近は黄色から離脱したようだ。封印ではないのだろうが、一色だけにかまけるのがシンドクなったのだろう。黄色を描かざるをえない無意識の必然性があったはずだ。しかし、黄色を徹底的に描く作業は無意識のカオス探求には至らず、一端離れる戦略を選んだ。それでも画家は何かを描かねばならない。その苦し紛れの選択が今回の作品だろう。
 この作品にあそこが良い、ここが悪いと言っても始まらない。余白がどうの、もっと緻密にとか、色加減はどうのこうのとかは枝葉末端のことがらだ。肝心の線に情熱がない愛がない感情がない。「感情がない」からといって機能美構築にもならない。

 とにかくそれなりに目立つ作品を出す、そのことに尽きる。恥を忍んで、それでも「俺は画家なんだ」と叫ぶ鈴木悠高がいる。





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   ↑:同人・林教司。(中央)「種子と道標」・180×180㎝。




 肩の力を抜いて、すっきりした作品だ。

 以前の林教司ならば、「道標、右に行くべきか、左にすべきか?それが問題だ」と、悲劇的に逡巡し、その重さが作品を覆っていたはずだ。
 今作、道標自体を楽しんでいる。生き生き感が漂っている。そうだ、素直なのだ、若いのだ。何と悩みなき数字だろう。この若さはどこからきたのか?

 素直さは良い作品の保証にはならない。が、「鉄の人・林教司」にとっては、新境地への滋養になるかもしれない。

 とは言っても画家は「道標」を選んだ。素直な意欲の先、我々鑑賞者は静かにその行程を見つめよう。





 ②に続く

by sakaidoori | 2014-07-05 00:08 | 市民ギャラリー
2013年 04月 18日

2017)②「’13 北海道抽象派作家協会四〇周年記念展」 市民ギャラリー 終了4月9日(火)~4月14日(日)

  

’13 
北海道抽象派作家協会四〇周年記念展 


 会場:札幌市民ギャラリー 
     中央区南2東6(北西角地)
     電話(011)271-5471

 会期:2013年4月9日(火)~4月14日(日)
 時間:10:00~17:00
      (初日は13:00~、最終日は~16:00まで。)

※ オープニング・パーティー & コンサート ⇒ 初日 16:00~ 


 【出品作家】
 特別陳列:渡辺伊八郎 

 同人:今庄義男(岩見沢) 後藤和司(札幌) 佐々木美枝子(札幌) 鈴木悠高(札幌) 名畑美由紀(札幌) 林教司(岩見沢) 三浦恭三(小樽)・・・以上、7名。

 一般:田村純也(苫小牧) 能登智子(札幌) 宮部美紀(石狩) 小川豊(小樽) 宇流奈未(札幌) 萩野不二男(紋別) 平川玲子(岩見沢)・・・以上、7名


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー(4.9)


 2004)①の続き。

 (以下、敬称は省略させて頂きます。)



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     ↑:同人・後藤和司


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 タイトルの記録ミス。しかも、目録に載せてあるタイトルは今作とも違う。

 おそらく、このグループでもっとも謎めいた作家は後藤和司だと思う。何が謎かというと、何をしようとしているのかがよく分からないからだ。今作は、「日本の自然、花鳥風月的な古雅とか画韻を表現している」と、言ってもいいかもしれない。そういう世界に託す画家の心象風景とも言い切れる。そして、こういう絵画を10年前にも追究していた。今作と似たようなもので、色合いなり、線描の綾なす世界がより濃密と記憶している。能舞台での雅で鋭き息吹を思ったものだ。

 その後、風月ムードを一掃するようにして、より現代的な抽象画を発表しだした。もっとも、氏の画歴は長いから、きっとそれ以前の世界も幾多の変遷があるのだろう。

 で、何を求めているのかがよく掴めない。「何かを見つめている」ことは間違いない。氏の絵画技術はたいしたものだと思っている。その技術と真摯な見つめる姿勢があれば、何でも描けると思う。が、見る人の視点を一つにさせず、あたかも「ただ今絵画実験中」という看板をかけ続けている。

 今展は記念展ということで、過去の自分と向き合っているみたいだ。きっと、いつもいつも何かと向き合っていて、その向き合う姿勢だけを僕らに見せているのだろう。



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     ↑:一般・宇流奈未、「eternity of existence」・180×270㎝×2枚組。


 以下は部分図です。


 
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 今年の一般作家は総じて元気がない。その中で一人気を吐いていたのが宇流奈未だ。ただ、広い空間で白壁も広く、しかも自作も白の空間がたっぷりあって、この図の黒はまだまだ迫力不足の感がした。これだけの大作なのに、自作と空間の余白に黒がこぢんまりと見えた。
 しかし、それを失敗とは言えないだろう。とにかく大きく描く、その大きさはどこまで大きくなるか、それを試した作品なのだから。

 タイトルは「生命と存在」と理解した。墨跡のような黒の塊だ。
 都会で一人で建っているようなビルディング、そこに北風が吹いてきて、風の精がビルに声をかけている、そんなやさしいイメージだ。きっと、この黒という生命体でこの壁全部を描き込む、それが作家のねらいだったのだろう。




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     ↑:一般・能登智子、全て「響」・S100 S100 F100。


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 あー、とても残念に思う。いつも能登智子の作品は見ている。ちょっとブルーな心象ムードで、しかも荒々しい。この激しい抽象画がどんな風に能登智子の心の中で拡がり変化していくのか、と楽しみにしている。

 が、いつも似た世界ばかりだ。確かに、今作は抽象模様の絵柄が濃密にはなっている。言葉通り、「一所」に「懸命」になっている。が、あまりに構図なり全体のムードが同じすぎて、というか安定しすぎて、「何故、もっと大胆に抽象しないのだろう?」、「何を怖がっているのだろう?」と思ってしまう。 

 一度、自己の世界を無視した、下手な絵を描けばいいのに。色で遊べないのならば、構図で遊べばいいのに。そこからもう一度はい上がって抽象したらいいのに。

 (失礼な言辞、お許し下さい。)




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     ↑:一般・萩野不二男、「秋」・F30。


 (重ねて失礼な言葉で紹介します。お許しを。)

 あー、たったの一枚だ。しかもF30という小ささだ。何のためにこの広い会場に参加しているのだろう?
 グループ展で、小品しか出品しない作家もいるだろう。それは決して悪いことではない。作家だって好不調があるし、量を描けない時もある。それでも親しいグループ展に参加して、自身の絵画テンションを高めるのには益になるだろう。大事なことだと思っている。

 が、今展の場合は、一般参加は単なる参加では困るのだ。見る方のテンションが下がる。広い会場を贅沢に使って見せる場だ。自己の姿をさらすと同時に、他の作品との響き合いという要素もある。

 面白い画風なのに、もっとテンションを高めた姿を見たかった。次回は大きな世界をお願いします。

by sakaidoori | 2013-04-18 21:59 | 市民ギャラリー
2013年 04月 10日

2004)①「’13 北海道抽象派作家協会四〇周年記念展」 市民ギャラリー 4月9日(火)~4月14日(日)

’13 
北海道抽象派作家協会四〇周年記念展 


 会場:札幌市民ギャラリー 
     中央区南2東6(北西角地)
     電話(011)271-5471

 会期:2013年4月9日(火)~4月14日(日)
 時間:10:00~17:00
      (初日は13:00~、最終日は~16:00まで。)

※ オープニング・パーティー & コンサート ⇒ 初日 16:00~ 


 【出品作家】
 特別陳列:渡辺伊八郎 

 同人:今庄義男(岩見沢) 後藤和司(札幌) 佐々木美枝子(札幌) 鈴木悠高(札幌) 名畑美由紀(札幌) 林教司(岩見沢) 三浦恭三(小樽)・・・以上、7名。

 一般:田村純也(苫小牧) 能登智子(札幌) 宮部美紀(石狩) 小川豊(小樽) 宇流奈未(札幌) 萩野不二男(紋別) 平川玲子(岩見沢)・・・以上、7名


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー(4.9)


2004)①「’13 北海道抽象派作家協会四〇周年記念展」 市民ギャラリー 4月9日(火)~4月14日(日)  _f0126829_12222512.jpg


 創立四〇周年の記念展だ。メインのイベントは重要な創立会員・故 渡辺伊八郎氏の遺作展示だ。そして、現同人の紹介を兼ねた記念誌。これは会の小史も載せていて、「北海道抽象派作家協会」の流れを垣間見ることができて便利だ。もっとも、小史を載せた機関誌は毎年の展覧会でも配布していているのでことさら注目すべきものとも言えない。何が大事かというと、現同人の作品写真と同時に、それぞれの作家のコメントが載せてある。これが素晴らしい。是非、会場に足を運ばれてカラー刷りの小冊子を堪能してもらいたい。画家の言葉が詰まっている。限られた紙面であるから、限られた言葉で自分の絵画を、絵画観を聞くことができる。評論氏の外からの言葉とは違って、絵画の内からの精神に近づくことができると思う。


 昨日から始まった展覧会です。何はともあれ、会場風景の紹介をします。個々の作品掲載は②に続きます。


 メインの第一室を載せます。特陳の故渡辺伊八郎作品が長い壁一面を占有していて、その幾何学模様、その明るさ、シンメトリックな美学を一望にできます。


2004)①「’13 北海道抽象派作家協会四〇周年記念展」 市民ギャラリー 4月9日(火)~4月14日(日)  _f0126829_1631190.jpg



2004)①「’13 北海道抽象派作家協会四〇周年記念展」 市民ギャラリー 4月9日(火)~4月14日(日)  _f0126829_1633749.jpg




2004)①「’13 北海道抽象派作家協会四〇周年記念展」 市民ギャラリー 4月9日(火)~4月14日(日)  _f0126829_168495.jpg
     ↑:同人・佐々木美枝子



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     ↑:同人・三浦恭三


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2004)①「’13 北海道抽象派作家協会四〇周年記念展」 市民ギャラリー 4月9日(火)~4月14日(日)  _f0126829_16263288.jpg




2004)①「’13 北海道抽象派作家協会四〇周年記念展」 市民ギャラリー 4月9日(火)~4月14日(日)  _f0126829_16101759.jpg
     ↑:特陳・故 渡辺伊八郎


2004)①「’13 北海道抽象派作家協会四〇周年記念展」 市民ギャラリー 4月9日(火)~4月14日(日)  _f0126829_16122970.jpg



2004)①「’13 北海道抽象派作家協会四〇周年記念展」 市民ギャラリー 4月9日(火)~4月14日(日)  _f0126829_16124790.jpg




 天井の高いA室の絵画壁面は特陳と同人だけだ。渡辺氏の作品がかなりを占めてはいるが、同人各氏も
しっかりと出品している。今庄氏は、作品数はいつもよりは少なかったが、特陳を考慮したからだろう。



 次は隣室のB室です。小品と後藤和司氏以外は全て一般作家です。


2004)①「’13 北海道抽象派作家協会四〇周年記念展」 市民ギャラリー 4月9日(火)~4月14日(日)  _f0126829_16243934.jpg



2004)①「’13 北海道抽象派作家協会四〇周年記念展」 市民ギャラリー 4月9日(火)~4月14日(日)  _f0126829_16245548.jpg




2004)①「’13 北海道抽象派作家協会四〇周年記念展」 市民ギャラリー 4月9日(火)~4月14日(日)  _f0126829_1628727.jpg
     ↑:一般 能登智子



 項を改めて個別掲載をします。それなりの多人数ですから、全員掲載は無理と思います。
 ②に続く。 



2004)①「’13 北海道抽象派作家協会四〇周年記念展」 市民ギャラリー 4月9日(火)~4月14日(日)  _f0126829_1640890.jpg




2004)①「’13 北海道抽象派作家協会四〇周年記念展」 市民ギャラリー 4月9日(火)~4月14日(日)  _f0126829_16403447.jpg

by sakaidoori | 2013-04-10 16:47 | 市民ギャラリー
2012年 04月 27日

1721)④「北海道抽象派作家協会展 ’12 第39回」 市民ギャラリー 終了・4月10日(火)~4月15日(日)

      
1721)④「北海道抽象派作家協会展 ’12 第39回」 市民ギャラリー 終了・4月10日(火)~4月15日(日)  _f0142432_1926797.jpg○ ’12 第39回

    北海道抽象派作家協会展



 会場:札幌市民ギャラリー 
     中央区南2東6(北西角地)
     電話(011)271-5471

 会期:2012年4月10日(火)~4月15日(日)
 時間:10:30~18:00
      (初日は13:00~、最終日は~17:00まで。)

 【出品作家】
 同人:今庄義男(岩見沢) 佐々木美枝子(札幌) 鈴木悠高(札幌) 名畑美由紀(札幌) 林教司(岩見沢) 三浦恭三(小樽)・・・以上、86名。

 一般:笹岡素子(江別) 鈴木薫(札幌) 田村純也(苫小牧) 能登智子(札幌) 宮部美紀(石狩) 吉田英子(札幌)・・・以上、6名。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー(4.12)

 1700番①、1709番②、1713番③に続く。
 (以下、敬称は省略させて頂きます。)


○ 林教司の場合


1721)④「北海道抽象派作家協会展 ’12 第39回」 市民ギャラリー 終了・4月10日(火)~4月15日(日)  _f0126829_7455553.jpg
     ↑:「種子 1・2・3」・80×100㎝。(大きさは目録によりました。)


1721)④「北海道抽象派作家協会展 ’12 第39回」 市民ギャラリー 終了・4月10日(火)~4月15日(日)  _f0126829_7463616.jpg



 上掲の作品、一目見るなり「合掌」と判断したくなる。


1721)④「北海道抽象派作家協会展 ’12 第39回」 市民ギャラリー 終了・4月10日(火)~4月15日(日)  _f0126829_757613.jpg
1721)④「北海道抽象派作家協会展 ’12 第39回」 市民ギャラリー 終了・4月10日(火)~4月15日(日)  _f0126829_7582091.jpg









 だから、この作品は大勢による「合掌」だ。「南無阿弥陀仏」、「南無妙法蓮華経」の声だ。


 何のための祈り?それはひとまず置こう。
 一心不乱のドローイングで情熱的だ。だが、エネルギーは外に発散していない。非常に内向きだ。そのために、収縮してまとまりよく見える。攻撃的刃をふところにしまおうとしているみたい。それは画家のライフワークである「挽歌」ではあるが、微妙な変化を思う。



○ 田村純也の場合


1721)④「北海道抽象派作家協会展 ’12 第39回」 市民ギャラリー 終了・4月10日(火)~4月15日(日)  _f0126829_8484965.jpg
     ↑:「魂域」・インスタレーション 30×300×100㎝。


1721)④「北海道抽象派作家協会展 ’12 第39回」 市民ギャラリー 終了・4月10日(火)~4月15日(日)  _f0126829_8492797.jpg
 


 石の組作品だ。この重量は凄い。作品だから重さをいとわないのだが、やはりこれだけの重量で表現者魂を見せることに敬意を表したい。

 作品の実重量は重いのだが、軽く見える。自由に石を操っているからだろう。それ以上に、まとまりの良さが、石の重みのオーラを削いでいる感じもする。
 赤くて真四角の領域にまとめられた磁場、それが「聖域」という言葉を膨らましているのかというと、そうは見えない。むしろ、作家はまだその内実を見定めがたくて、思い悩んでいる感じだ。その悩みが「まとまりの良さ」という形に集約されてしまった。「形だけでもすっきりさせよう」という意志だ。

 きっとこの形は、別の場所でリハーサルされたものだろう。その形を移植したのだろう。重いのだから、入念な準備なのは当然なことだ。だが、「市民ギャラリー」という磁場をあまり考慮していないようにみえる。その意味ではインスタレーションというよりも立体作品と言いたい。
 思うに、屋外の広場でもっともっと自由に遊び感覚も交えながら組み立てれば面白いと思う。あまり完成形を意識せずに、場と石との関わりで組み立てていく。通行人だって作品の一部だ。重たくて物理的に不可能だろうか?



○ 宮部美紀の場合


1721)④「北海道抽象派作家協会展 ’12 第39回」 市民ギャラリー 終了・4月10日(火)~4月15日(日)  _f0126829_919788.jpg
     ↑:全て「流れる」・F50。

1721)④「北海道抽象派作家協会展 ’12 第39回」 市民ギャラリー 終了・4月10日(火)~4月15日(日)  _f0126829_9212089.jpg



 どこか「鳥獣戯画」を連想してしまった。一枚の絵の中に「カエル」とか「わんぱく小僧」とかが、重なり合って遊んでいるみたい。
 ざっくばらんな筆さばきや図柄は、他の作家達とはムードが違っている感じだ。その違いがプラスにみえるのならば問題はないのだが、ちょっとひ弱にも感じた。10枚ぐらいの連作で、全てで「流れる」を構成すれば、「宮部流鳥獣戯画」が誕生するかもしれない。


○ 能登智子の場合


1721)④「北海道抽象派作家協会展 ’12 第39回」 市民ギャラリー 終了・4月10日(火)~4月15日(日)  _f0126829_933412.jpg
     ↑:ともに「響」・S100。

 画題・色合い・雰囲気とも、いつもの能登ワールドだ。だが、変化はある。鋭さが和らいで、華やかさを増した感じだ。特に右側の絵に感じる。花瓶に生けられた花束、その花を包むようにして背景がモクモクと和している。それが「響」なのだろう。

 彼女の絵を見ていると、自分の型にこだわりすぎではと思っている。渋い色合いによるシャープな勢い、それが信条だと思う。その空気感なり存在感に「型」という魔物を感じる。今回の「響」のふっくら感、より自由を求めている感じだが、自身の中の「鋭さ」との問答に負けている感じだ。ここらで一つ廻り道をして、「響」という花園で遊んでみてはどうだろう。遊ぶなら羽根を外した大胆さが良い。


○ 鈴木薫の場合 


1721)④「北海道抽象派作家協会展 ’12 第39回」 市民ギャラリー 終了・4月10日(火)~4月15日(日)  _f0126829_11373932.jpg
     ↑:(歩いている人の右側の作品)「2012 根に聞く」・182×276㎝。
     ↑:(同じく左側の作品)「作品 7」・182×184㎝。


 (写真撮影に失敗しました。すいませんでした。)

 

by sakaidoori | 2012-04-27 15:41 | 市民ギャラリー
2012年 04月 21日

1713)③「北海道抽象派作家協会展 ’12 第39回」 市民ギャラリー 終了・4月10日(火)~4月15日(日)

      
1713)③「北海道抽象派作家協会展 ’12 第39回」 市民ギャラリー 終了・4月10日(火)~4月15日(日) _f0142432_1926797.jpg○ ’12 第39回

    北海道抽象派作家協会展



 会場:札幌市民ギャラリー 
     中央区南2東6(北西角地)
     電話(011)271-5471

 会期:2012年4月10日(火)~4月15日(日)
 時間:10:30~18:00
      (初日は13:00~、最終日は~17:00まで。)

 【出品作家】
 同人:今庄義男(岩見沢) 佐々木美枝子(札幌) 鈴木悠高(札幌) 名畑美由紀(札幌) 林教司(岩見沢) 三浦恭三(小樽)・・・以上、86名。

 一般:笹岡素子(江別) 鈴木薫(札幌) 田村純也(苫小牧) 能登智子(札幌) 宮部美紀(石狩) 吉田英子(札幌)・・・以上、6名。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー(4.12)

 1700番①、1709番②に続く。
 (以下、敬称は省略させて頂きます。)


○ 鈴木悠高の場合


1713)③「北海道抽象派作家協会展 ’12 第39回」 市民ギャラリー 終了・4月10日(火)~4月15日(日) _f0126829_849793.jpg
     ↑:「(無題)」・F60×8枚。


1713)③「北海道抽象派作家協会展 ’12 第39回」 市民ギャラリー 終了・4月10日(火)~4月15日(日) _f0126829_8483156.jpg



1713)③「北海道抽象派作家協会展 ’12 第39回」 市民ギャラリー 終了・4月10日(火)~4月15日(日) _f0126829_8493647.jpg



 昨年は休会の鈴木悠高だ、満を持しての出品だ。

 一目見るなり驚いてしまった。全ての作品がくすんでいる。鈴木ワールドの基本は、激しさを内に秘めながらも、明るさ美しさ輝きが信条だと思っている。なのに、まったく基本から外れている。苦悩とまでは言わないが、今までの自分が厭になった、そういう心理の表れのような作品群だ。

 昨年、東京で個展をされた。今展の作品群はその作品だ。しかも、これらの作品は一昨年の個展時の作品に加筆したという。東京デビューの為の加筆なのだ。だから、手抜きとか、やる気喪失での「くすみ」ではない。沢山考えて、溢れる自信の結果として「くすみ」なのだ。

 今展の作品が「悪い」とは思わない。むしろ、不可思議さが漂っていて、可能性を秘めている。だが、この方向で今後進むとは思えない。試行錯誤の一里塚だと思っている。自身の感性や発表の流れから逸脱していると思っている。優しく綺麗な世界の好きな人間が、自信にあふれて「汚す」とは、自己を失っているとしか思えないからだ。ポロック風の激しい気性が、ロスコー風の迷宮になってしまったのだろう。
 だが、こういう「くすんだ」作品が出てきたことも事実だ。それは否定されるべきものでもないだろう。見る僕にはわからないが、「くすみ・汚れ」が鈴木絵画に何をもたらすのか?作家自身が気付く他はないのだろう。

 今後、どういう方向に氏が進むかはわからない。が、こういう作品が何故出てきたかは言い得る。作品に「精神性の無さ」だと思っている。今の時代に、若い画家に精神性があるとは思えない。無いのは当然なのだ。が、絵画を突き詰めていけば、「絵画とは?」に行き当たる。そこで「画品」や「画趣」の追究と応えられれば幸いなのだ。だが、「現代美術」には「画品」は万能薬ではない。如何に進むか?画家とはシンドイものだ。


1713)③「北海道抽象派作家協会展 ’12 第39回」 市民ギャラリー 終了・4月10日(火)~4月15日(日) _f0126829_23164896.jpg


by sakaidoori | 2012-04-21 23:17 | 市民ギャラリー
2012年 04月 17日

1709)②「北海道抽象派作家協会展 ’12 第39回」 市民ギャラリー 終了・4月10日(火)~4月15日(日)

      
1709)②「北海道抽象派作家協会展 ’12 第39回」 市民ギャラリー 終了・4月10日(火)~4月15日(日)_f0142432_1926797.jpg○ ’12 第39回

    北海道抽象派作家協会展



 会場:札幌市民ギャラリー 
     中央区南2東6(北西角地)
     電話(011)271-5471

 会期:2012年4月10日(火)~4月15日(日)
 時間:10:30~18:00
      (初日は13:00~、最終日は~17:00まで。)

 【出品作家】
 同人:今庄義男(岩見沢) 佐々木美枝子(札幌) 鈴木悠高(札幌) 名畑美由紀(札幌) 林教司(岩見沢) 三浦恭三(小樽)・・・以上、8名。

 一般:笹岡素子(江別) 鈴木薫(札幌) 田村純也(苫小牧) 能登智子(札幌) 宮部美紀(石狩) 吉田英子(札幌)・・・以上、6名。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー(4.12)

 1700番①に続く。
 (以下、敬称は省略させて頂きます。)

・ 4人のピンク

 今年は絵画性が強い展覧会だった。そして、カラフルで色が強かった。その色の中でも、女性陣の4人のピンクが目立った。デザインの海で可愛らしく覗くピンク、怨念という情熱的なピンク、エネルギーを押さえながらも爆発しそうなピンク、窓という象徴であり可愛いくもあるピンクだ。男としては考えさせられるピンク達だ。


○ 笹岡素子の場合

1709)②「北海道抽象派作家協会展 ’12 第39回」 市民ギャラリー 終了・4月10日(火)~4月15日(日)_f0126829_81743.jpg
     ↑:「無題」・500×700㎝。


1709)②「北海道抽象派作家協会展 ’12 第39回」 市民ギャラリー 終了・4月10日(火)~4月15日(日)_f0126829_8175757.jpg



1709)②「北海道抽象派作家協会展 ’12 第39回」 市民ギャラリー 終了・4月10日(火)~4月15日(日)_f0126829_8182241.jpg



 この作品を見る僕の視点は、「穴」、「膨らむ」、「色」、「素材」だ。

 作品は写真を見てもわかるように床にある。しかも、会場入り口からは遠くに敷き詰められている。目立たない。が、紙の白が床の黒との対比で、こぢんまりとしてだがくっきりとしている。そして白海に漂うよう色々、やけにピンクが飛び込んでくる。会場に入って、瞬時に飛び込んでくるピンクが新鮮だった。静かに近づき、うろついて、立ち止まってはあれこれと感じ、あれこれと考えてみた。

 二つのことをメモしておこう。
 作品自体はデザインと言い切っていいのだろう。そして、材料にしろ色にしろ、今の日本人の生活感覚の範囲だろう。そういう今の美的感覚を素直に受け入れて、あまりに「そのまんま東クン」としてさらけ出している。現代デザイン礼賛と言って良いかもしれない。

 一方で、「三角の穴」と、めくれた紙の「ふっくら感、ボリュウーム感」、その単純な繰り返しとリズムが画家の生理であり主張だろう。造形感覚だ。

 作家が「何を表現したいか」、を棚上げにして考えるならば、この作品は「現代デザインと作家の造形感覚」との絡み合いだろう。対峙、対決、対話、融合?ではなさそうだ。良く言えば「共生」なのだろう。だが、そのことを自覚するには、作品自体は遠慮気味だ。「ここにこの作品を置いてみようかな」、と「ここに作品を置こう」との中間にあるようだ。
 この様式でもっともっとアグレッシブになったらと思う。今回は30枚ほどが置かれている。とりあえず、100枚との対話をすればと思う。床はある。からみつく他人の作品もある。空間も広いから。
 そうすれば、もっともっとデザインと作家の生理の関係が明確になるだろう。その時に再び笹岡造形を問えばいい。



 (笹岡素子さんで長くなりすぎました。以下、短めにいきたいです。)


○ 佐々木美枝子 の場合


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1709)②「北海道抽象派作家協会展 ’12 第39回」 市民ギャラリー 終了・4月10日(火)~4月15日(日)_f0126829_911421.jpg
     ↑:「作品 A~D」・S60×1枚 F60×3枚。


1709)②「北海道抽象派作家協会展 ’12 第39回」 市民ギャラリー 終了・4月10日(火)~4月15日(日)_f0126829_911566.jpg



1709)②「北海道抽象派作家協会展 ’12 第39回」 市民ギャラリー 終了・4月10日(火)~4月15日(日)_f0126829_9121357.jpg



 佐々木美枝子のピンクは情念、怨念として見ている。

 「願はくは 桜の下で 春死なむ その如月の 望月の頃」という和歌がある。西行法師だ。まさにピンク爛漫とする情景だ。この歌は確かに佐々木美枝子に通じるかもしれない。が、前提がかなり違うと思う。西行の和歌には男の美学、ロマンを感じる。女の匂いがする。諦念という知もある。
 佐々木美枝子の桜は、男や知に媚びるピンクではない。「狂」になりかねない「情」のピンクだ。
 だが、今展はすこしばかりおとなしく感じた。ホッとすると同時に、物足りなくもあり、次が恐くもあり、・・・やはり悩ましき佐々木美枝子だ。


○ 名畑美由紀 の場合


1709)②「北海道抽象派作家協会展 ’12 第39回」 市民ギャラリー 終了・4月10日(火)~4月15日(日)_f0126829_937527.jpg
     ↑:ともに「六花」・F100。


1709)②「北海道抽象派作家協会展 ’12 第39回」 市民ギャラリー 終了・4月10日(火)~4月15日(日)_f0126829_9483072.jpg



1709)②「北海道抽象派作家協会展 ’12 第39回」 市民ギャラリー 終了・4月10日(火)~4月15日(日)_f0126829_9484761.jpg



1709)②「北海道抽象派作家協会展 ’12 第39回」 市民ギャラリー 終了・4月10日(火)~4月15日(日)_f0126829_950810.jpg



 佐々木美枝子同様に鋭いピンクだ。が、マチエールが全く違う。ザックバランというか筆跡も露わで色も濁り、綺麗なピンクを目指していない。何より、洗練度が全く違う。そして、あまりにも激しい。
 
 吹雪のようなピンクだ。これは雪国に育った人の感覚かもしれない。吹雪を作る雪と風、その舞台の大地。
 窓の外は荒れている。少女は見つめている。確かに吹雪だ。少女は吹雪の中に飛び込んでいるのか?吹雪を眺めて何かを準備しているのか?
 少女ではなく、女の狂い咲きか?あるいは何かの宣言か?

 うまい絵ではない。キツイ絵だ。



○ 吉田英子 の場合




1709)②「北海道抽象派作家協会展 ’12 第39回」 市民ギャラリー 終了・4月10日(火)~4月15日(日)_f0126829_10385242.jpg



1709)②「北海道抽象派作家協会展 ’12 第39回」 市民ギャラリー 終了・4月10日(火)~4月15日(日)_f0126829_10392779.jpg



1709)②「北海道抽象派作家協会展 ’12 第39回」 市民ギャラリー 終了・4月10日(火)~4月15日(日)_f0126829_1043422.jpg



 「向こう側の空間」、が関心の全てだろう。「向こう側の世界、そこに至る感覚」を表現したいのだと思っている。「向こう側」、画家ならば誰もが持つ世界であり、そこを絵画化することは願望であり見果てぬ夢でもあるのだが。だが、吉田英子は、その世界の手前の入り口を常に問題としている。

 壁に並べられた絵画作品、それらは全て「窓」であり、「ドア」であり、「門」なのだろう。

 「向こう側の世界、その道程」、そこは白く透き通っていて明るく、この世の生理を剥ぎ取り、幾つもの窓や門やドアをくぐり抜けていくもののようだ。そう吉田英子はつぶやいている。
 作品の素材は古くて朽ちた物だ。それらを、自然のままではではなく、必ず手が加えられ、門になったりドアになったりして立ち現れる。時には釘を刺して、大きな警告を発している。朽ちた物に色を塗ること、それはこの世に「おさらば」する儀式だろう。マチエール豊かな化粧は過剰というもので、新たな個性の誕生を生むだけだ。個性を否定はしないが、個性から離れることが大事なのだ。「東洋的存在」が大事なのだ。個の屹立ではなく、個の沈静化や光明として無に帰したいのだろう。
 宗教的倫理的なありよう、それが吉田英子・門の味の素だ。




 

by sakaidoori | 2012-04-17 13:00 | 市民ギャラリー
2012年 04月 12日

1700)「’12 第39回 北海道抽象派作家協会展」 市民ギャラリー 4月10日(火)~4月15日(日)

      
1700)「’12 第39回 北海道抽象派作家協会展」 市民ギャラリー 4月10日(火)~4月15日(日)_f0142432_1926797.jpg○ ’12 第39回

    北海道抽象派作家協会展



 会場:札幌市民ギャラリー 
     中央区南2東6(北西角地)
     電話(011)271-5471

 会期:2012年4月10日(火)~4月15日(日)
 時間:10:30~18:00
      (初日は13:00~、最終日は~17:00まで。)

 【出品作家】
 同人:今庄義男(岩見沢) 佐々木美枝子(札幌) 鈴木悠高(札幌) 名畑美由紀(札幌) 林教司(岩見沢) 三浦恭三(小樽)・・・以上、8名。

 一般:笹岡素子(江別) 鈴木薫(札幌) 田村純也(苫小牧) 能登智子(札幌) 宮部美紀(石狩) 吉田英子(札幌)・・・以上、6名。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー(4.12)

 本日拝見。

 今年の特徴は、カラフルさが増していてコンパクト、キュッとひきしまっている、そんな感じだ。広い空間を「どうだ!!」ではなく、「距離を保って絵画を見せる」になっていた。
 これから写真で二部屋の会場風景を載せますが、「絵画の空間取り」がうまく伝わるかどうか?

 12名の参加作家です。今回は二部屋の会場風景と二人だけの感想に留めます。続きは後日、②の続編ということで。

 (以下、敬称は省略させて頂きます。)


1700)「’12 第39回 北海道抽象派作家協会展」 市民ギャラリー 4月10日(火)~4月15日(日)_f0126829_2239118.jpg
     ↑:(第一室。入り口からの撮影。)


1700)「’12 第39回 北海道抽象派作家協会展」 市民ギャラリー 4月10日(火)~4月15日(日)_f0126829_22424473.jpg
     ↑:(第一室。奥からの撮影。)


1700)「’12 第39回 北海道抽象派作家協会展」 市民ギャラリー 4月10日(火)~4月15日(日)_f0126829_2245197.jpg
     ↑:(第二室。入り口付近からの撮影。)


 
1700)「’12 第39回 北海道抽象派作家協会展」 市民ギャラリー 4月10日(火)~4月15日(日)_f0126829_2248112.jpg
     ↑:(第二室。奥からの撮影。)


○ 今荘義男の場合。

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     ↑:「古里(コリ)」・ イ、ロ、ハの3点 それぞれ180×240㎝。

 シンプルで大胆な展示だ。幅広の横壁に、その壁幅にしては小振りな作品がたった3点だけだ。だから、氏の作品を全部見る為には、じっくりと呼吸を整え、その前後にも気配りをしながら時間をかけて見ることになる。こんな広い壁をたった3点で独り占めするなんて、何て贅沢なんだろう。しかも、単なる壁ではなく、「今荘の壁」になっているから良い。

1700)「’12 第39回 北海道抽象派作家協会展」 市民ギャラリー 4月10日(火)~4月15日(日)_f0126829_233762.jpg



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○ 三浦恭三の場合。


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     ↑:「浮遊」の '12ーA&B&C&Dの4点 全てF100。


 同じように一壁だが、今庄氏とは全くの好対照だ。
 全然歩かないで見れる。というか、全くの一瞬性で作品がある。しかも、もっとも遠い位置から4作品を、あたかも1作のようにして見ることになる。
 実は、見た瞬間、白いワッコなどが飛び出て見えた。コラージュのようだった。「三浦さんがコラージュなんて、そんなことはないだろう・・」と思いながら、近づいて見た。浮き出る白の強さ、沈む青の強さが浮遊物を飛び出させていた。・・・遠くで見るのが面白い。

 「浮遊物が、川の流れの中で流動する、青い流れの中で横に拡がり、丸く漂う」、ちょっと前まではそんな画風だった。最近は、流動物のアクセントが強くなり独り立ちというか、個性的に動き始めた。その強い動きと、青に集約される静かなマチエールとの関係をどうするか、そんなことを勝手に想像している。
 そして、今回は青が強い。ワッコも大きく強い。横の動きを無視して、飛び出す前後の動きにスポットをあてている。そのことが、作品が縦に遠くに置かれることによって、作家の意図以上に明瞭になっているのでは。以前の作風とは別物になっている感じだ。
 さて、作品の中の主人公などは強くなったと思う。思うのだが、強くなってどこに行く?と問われれば分からない。作家も到着点の明確な設計図があるとは思えない。静かなる画家が、強き画風に変身し始めた、まずはそこを押さえておこう。それに、一層ユーモラスになっているのも明記しておこう。


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 ②に続く。

by sakaidoori | 2012-04-12 00:01 | 市民ギャラリー
2011年 04月 16日

1499) ①「’11 第38回 北海道抽象派作家協会展」市民ギャラリー  4月12日(火)~4月17日(日)

○ ’11 第38回
    北海道抽象派作家協会展



 会場:札幌市民ギャラリー 
     中央区南2東6(北西角地)
     電話(011)271-5471

 会期:2011年4月12日(火)~4月17日(日)
 時間:10:30~18:00
   (初日は13:00~、最終日は~17:00まで。)

 【出品作家】
 同人:甲斐野弘幸(新同人) 今庄義男(岩見沢) 後藤和司(札幌) 佐々木美枝子(札幌) 外山欽平(函館) 名畑美由紀(札幌) 林教司(岩見沢) 三浦恭三(小樽)・・・以上、8名。

 一般:甲斐野市子(札幌) 笹岡素子(江別) 能登智子(札幌) 櫻井亮(初・夕張) 田村純也(初・苫小牧) 横山隆(札幌・・・以上、6名。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー(4・15)

 「北海道抽象派作家協会展」、毎年楽しみにしている。大きな広い部屋で、大きくドドーンと作品がある。実に清々しく気分が良い。
 会期は明日の日曜日までなので、とりあえず会場雰囲気を紹介し、全体の印象を記しておきます。個別感想は②以降に続きます。

 (以下、敬称は省略させて頂きます。)


・ 第1室


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・ 第2室


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 第1室の賑々しさ大らかさは素晴らしい。これを見に来たのだ。
 反して、第2室のスキッパー・・・寂しいとしか言いようがない。おそらく、予定していた作家の不参加があったのだろう。今回、3名の退会者がおられる。また、3名の同人不参加もある。これらの作家との事前調整の不調があったのかもしれない。あるいは、新人で急遽欠席された作家がいたのかもしれない。事情は一切わからないが、第2室の寂しさは当会の運営の厳しさの反映かもしれない。高いお金を払って、こういう展示を初めから予定する訳がない。

 個々の作品はどれを取っても楽しめる。全てが新作初披露ということではないだろう。だが、それなりの大所帯のグループだ。小さな作品出品でお茶を濁すよりも、多くの人の目には初披露であろう旧作大作も悪くはない。過去と今との対話だ。それに、その年その年のテンションのリズムもある。互いが大きな作品を持ち寄り、全体で大きな会話が生まれれば良いのだ。


 個別作家を一人だけ今回は載せます。

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          ↑:同人・外山欽平、「北へ!」・F100×12枚。


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 おーいおーい北海道、ドーンとドーンと北海道だ。
 毎年アルファベットを画題にしている外山欽平。今年は「N」。それは「NORTH」の「N」、そして「北」は「北海道」だ。
 大きな飾りだ。「北海道抽象派作家協会・聖堂」の大装飾だ。

by sakaidoori | 2011-04-16 10:08 | 市民ギャラリー
2010年 04月 22日

1276) ③市民ギャラリー 「’10 第37回 北海道抽象派作家協会展」 終了・4月13日(火)~4月18日(日)

○ ’10 第37回
    北海道抽象派作家協会展


 会場:札幌市民ギャラリー 
     中央区南2東6(北西角地)
     電話(011)271-5471

 会期:2010年4月13日(火)~4月18日(日)
 時間:10:30~18:00
   (初日は13:00~、最終日は~17:00まで。)

 【出品作家】
 同人:石川潤(新同人・七飯) 今庄義男(岩見沢) 岩田琿(七飯) 後藤和司(札幌) 佐々木美枝子(札幌) 鈴木悠高(札幌) 外山欽平(函館) 名畑美由紀(新同人・札幌) 林教司(岩見沢) 三浦恭三(小樽)・・・以上、10名。

 一般:甲斐野弘幸(札幌) 甲斐野市子(札幌) 笹岡素子(江別) 鈴木薫(札幌) 能登智子(札幌) 横山隆(札幌) 吉田英子(札幌) 風間虹樹(帯広)・・・以上、8名。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー(4・14)

・ 甲斐野弘幸の場合

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     ↑:左右の作品は、「跫(アシヲト)’10」・M150×2。

 前回は2人一組の紹介。今回もそのつもりですが、たった一人の紹介にみえます。実は、甲斐野弘幸さんは前回紹介した甲斐野市子さんと結婚されて、彼女との一組なのです。おめでとうございます。
 特に祝儀の言葉を述べたくてプライベートなことを語ったわけではないのです。結婚によって、明瞭に画風が一つの方向を向き始めたみたい。一言で言えば明るくなった。チョット失礼な表現ですが、以前の絵は何を描いているのかわかりにくかった。タイトルの「アシヲト」が象徴的で、おそらく心象絵画と理解して良いと思う。どこかモヤモヤした気分を未整理な状態で色にして、何かが生まれるのを期待するという感じだった。良くも悪くも自分自身との格闘をアシヲトのように潜ませていた。
 今回、とても素直な絵だ。あまりにも分かりやすいとも言える。

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 水平線か地平線か真一文字のアンダーライン。手前は草原にしよう、線の上方は海か空だ。右側に虹のような円弧が恥ずかしそうに描かれている。見開き2頁の絵本と言えなくもない。決して物語り作家ではないから絵本的な仮想世界を思い描けれないのだが、伸びやかな作家心には違いない。もともとこういう「風景」を描きたかったのだろうか?幸せな気分の反映だろうか?きっとそうかもしれないが、こういう絵を描きたかったのかもしれない。そう、素直な絵を!
 こうなると、タイトルはそぐわない。「跫(アシヲト)」、余りに意味深で今後の方向性と合うのだろうか?


・ 石川潤×鈴木悠高

 ともに実直かつ直(ひた)向きに絵画に取り組んでいる。ともにおびただしい制作量だ。「これしかない」という目的意識で真一文字に前進している。眩しい姿勢だ。
 一方で、不問にしていた事、気にしていた事、排除していた事があっただろう。今すぐにではないが、敢えて見なかった事がドーンといつかは押し寄せてくるかもしれない。

 さて、2人の実直なスタイルを見よう。

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     ↑:同人・石川潤(七飯)、「呼吸」・S100他沢山。

 決して悪くはない。悪くはないが不満だ。
 このスタイルは昨年も見た。新味は床にも作品を置いている事。これはグッド・アイデアだ。そして、絵の世界に今までにない模様を描き込んで、いろいろと実験をしている事。それは画家として当然な精進だろう。
 ここは広い。「アッと驚く為五郎!!」ではないが、広い市民ギャラリーでしかできないことをしてもらいたい。彼は才能の人ではない。努力の人、情熱の人、描くなと言っても描き続ける絵の人だ。そして若い、怖い物知らずではないか。その執念とも言える絵に対する情熱が、より一層の石川・絵画を産む事になると思う。とりあえずは量だ!空間美や消去美などは数年先の課題にして、与えられた壁全部を埋め尽くす算段で抽象派展に取り組んで欲しい。
 もし可能ならば、来年はライブ・パフォーマンスでもしたらどうだろう。


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     ↑:同人・鈴木悠高(札幌)・「Yellow A~E」・F50。

 「黄色の人・鈴木悠高」が変化した。
 切れ目のような模様、穴に吸い込まれるような具象風景、何だかわからい形態が黄色の画面に浸入してきた。黒系の色が浸入してきたので、強い黄色が更に更に黄金色になった。輝やいている。だが、おっかなっびくりでもある。というのは、この作品は比率を変えて小品でも充分通用する。否、小品としてのぎりぎりの拡大絵画と理解した方が良い。つまり、計算絵画とも言える。どんな模様を入れようか?どこに描こうかは前もって決まっている。油彩を塗り重ねて、そのキャンバスとの語らいでこの絵はできてはいない。自分の中に思い描いていた「思想」をどうやって視覚化するかが最大のポイントだ。黄色や浸入した形の明瞭さは「思想」の強さの反映だろう。だが、それは願望に近いかもしれない。というのは、「こういう思想だ」という中味を絵からは汲み取れない。なぜなら、余りに具体画に近い絵ではなかろうか?それは彼の目指す「絶対抽象画」と離反しているようだ。もっとも、理念とのズレが生まれたのが今展の最大の収穫だ。
 「うごめき悩む黄色い鈴木悠高」なのだろう。

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 もっと紹介したかったのですが、おそらく今回で今展は最後です。

by sakaidoori | 2010-04-22 22:50 | 市民ギャラリー