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2012年 06月 20日

1796)「水戸麻記子・絵画展 『MITORAMA ー再会ー』」 さいとう 終了・6月5日(火)~6月10日(日)



水戸麻記子・絵画展 

    MITORAMA 

        ー再会
 


 会場:さいとうギャラリー
     中央区南1条西3丁目1
      ラ・ガレリア5階
      (北東角地。
      1階が日産のショールーム。)
     電話(011)222-3698

 会期:2012年6月5日(火)~6月10日(日)
 休み:月曜日(定休日) 
 時間:10:30~18:30
     (最終日は、~17:00まで)

ーーーーーーーーーーーーーー(6.7)


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 (以下、敬称は省略させて頂きます。)


 「ミトラマ」こと。水戸麻記子の個展だ。
 ミトラマ、ハチャメチャ気分で元気一杯という画風で、そのファンも多い事だろう。
 今展、なによりも色が華やかだった。強いピンクが一杯だった。それと、人物への拘りが益々増していた。大作の威風堂々さ、小品のチョッピリしんみり調と、バランスを保ちながらいろいろと人物に迫っていた。


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          ↑:「犬と女」。


 堂々とした作品だ。ミトラマ得意のシュールさやイタズラっぽさは影を薄め、絵画としての構築性に主眼があるようだ。

 面白くて楽しいイメージは限りなく湧いてくるのだろう。問題は、イメージを構図の枠内で定着させようという動機が強すぎることだと思っている。
 上の大作の場合、ピンクの女は大きな三角形だ。そして、ビシッと中央に太い線が走っている。女の黒い右目、右指、左手の甲、本、右膝が一直線だ。右足先はリズムと変化のために中央ラインを避けているが、決して中央線を犯すものではない。女が左向きだから、それとのバランスを保つために右側に犬や黒い部分や花などを置いている。若干の動きや比重の違いを加えながらも、「構図」が全面に立ち現れて堂々とした女になっている。

 シュールさが売りの水戸麻記子ワールドだ。一方であまりに正当構図に拘るから、元気さや楽しさは画題や勢いで表現できても、絵画としてのサムシングが生まれにくい。
 いや、画家が構図に拘るのは当然だ。そして、意外にも安定構図に親近感のミトラマ・ワールドであった。安定感・存在感とシュールさの両立開花が課題と言うべきなのだろう。個人的には、「破綻の要素」を好む。シュールと「破綻」は両立できるが、「存在感」と「破綻」の両立はどうなのか?そもそも「破綻」という言葉を画家が欲しているのか?さらなる研鑽が続く水戸麻記子だ。


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     ↑:(クリックして下さい。おおきくなります。)


 この組み合わせ、大好きですね。哀愁漂う男、旅する男、見果てぬ夢を見過ぎて落ちる男、それらは画家のロマンティシズムでしょう。ちょっとセンチですが、絵とは正直なものです。センチといえば素直な乙女?もいる。それに、意味不明なクラゲもいる。


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          ↑:「クラゲと」。

 僕にとってのタイトルは、「男と女」だ。当然クラゲが「女」で、クラゲの背景の黒い影が「男」です。クラゲの下の方のヒラヒラは女性の泳ぐ姿、気付きました?チョットいやらしくてロマンティックで、こういう世界がでてきて嬉しくなった。






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     ↑:中央、「奄美の境界」。左側、「拝啓一村殿」。


 昨年、水戸さんは絵画出品で奄美に行かれた。奄美と言えば田中一村です。当然、一村の絵画館がお目当てで、奄美を堪能してきたそうです。その記念の作品が、左側の2点。
 「奄美の境界」、その植物を見れば一村を思う。手前のヘビのようなものは「ハブ」。遠くに男のシルエット、一村でしょうか?僕も奄美に行かねばならない。画家に先を越されてしまった。


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     ↑:左側、「甘やかされて」。


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     ↑:左側から 「静物」、「青いトマト」。


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          ↑:「サンローゼ」。

 これはもう素直に哀しそうな独り男を思ってあげましょう。漫画のような水戸麻記子・絵画だ。本をめくりながら、あの頃の寂しさやるせなさを思い出してあげましょう。


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          ↑:「4月の雪」。

 「時計台の鐘はなるなる 
    四月に雪はふるふる 
       サボテン男に涙ぽろぽろ 
          夕焼け空はぴんくぴんく」

by sakaidoori | 2012-06-20 17:11 | さいとう
2010年 02月 11日

1192) たぴお 「水戸麻記子・絵画展  MITORAMAFULL」 2月8日(月)~2月13日(土)

○ 水戸麻記子・絵画展
    MITORAMAFULL


 会場:ギャラリーたぴお
    中央区北2条西2丁目・道特会館1F
    (中通りの西側の郵便局のあるビル。)
    電話・林(090)7050-3753

 会期:2009年2月8日(月)~2月13日(土)
 休み:
 時間:11:00~19:00

※ オープニング・パーティー ⇒ 初日、18:00~

ーーーーーーーーーーーーー(2・10)

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   1972年 北海道滝川市生まれ
   1995年 ハルピン師範学校留学、アジア遊学等
   1996年 9月 北海道教育大学札幌校中学美術過程卒業
   2008年 主体美術協会会員



 「ミトラマ・ワールド」と語って、我々を楽しませてくれる。果たして今展はどうであろう?
 おもしろ可笑しくカボチャや生き物達が愛想よく振る舞う、彼等はちょっと皮肉な人間の友達のようだ、アジアン・シティーの貧民街の猥雑さも元気印の再現だ・・・。

 その画風は演劇的な物語作家と言うことができよう。
 画面中央付近に、画きたいテーマを大きく大胆に画く。それを取り囲むように、主題とはつかず離れずの小物語りが画面狭しと活躍する。ドーンとした大きなテーマと、小さなテーマの構成的な配置は作家の技の見せ所で、結局は画面がどれだけ生き生きと不思議な世界として、自動運動を展開したかがミトラマ・ワールドの正否の分かれ目なのだろう。

 (始めに小品を載せます。)

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     ↑:左から、「砂」、「土」。



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     ↑:「黒い犬}。

 今展の画家は夢を自由に闊歩するという姿勢からは遠い。非常に生真面目に丹念に丁寧に、画題に取り組んでいる。それは今展の小・中品を見れば明瞭だ。今までの小品は、大作に登場する以前の不思議ワールドのスケッチのようだった。イメージの記録でもあった。だから、ぞんざいな絵になりがちだったが、画きたいことがストレートだから、つい一緒になって泣き笑い、見果てぬ夢を見たりもした。
 今展の小品はとても完成度が高い。持って帰りたい絵が沢山あった。絵として勝負している。作家の一所懸命さが伝わる。

 そういう真摯な作家の姿勢が、大作からトゲを消した。
 トゲといっても、もともと「肉を切らずに骨に突き刺すトゲ」ではなかった。人間の裏面をえぐり出すトゲではなかった。日常と非日常を往来し、ずっこけては立ち上がり、起きてはひっくり返るという、哀しくとも生きている証としてのトゲであり、そういう生き物たちだった。ピエロ的トゲだった。ピエロ、作家は自分のことをそう思っているのかもしれない。

 今展、抵抗する生き物たちの視点から、地に足をつけたい生き物たちへと変貌しつつある。貧乏でもしっかり生きている、ささやかな身近な生の営みを絵として顧みる。アジアン・シティーに住む貧民街の猥雑さが薄くなった。それは猥雑さよりも、身近な生活をミトラマ風にチャンと画きたいという現在の心境だろう。

 そういう意味では、過度に過去のミトラマ・ワールドの発展形を期待した人には面白くないかもしれない。
 だが、もともとは若き頃のアジア遊学体験が絵を強く後押しをしていた。やんちゃで意気盛んな精神、それでいて物怖じがちな画家だっかもしれない。貧しきアジアの活力に画きたい事が見えたのだろう。
 あれから、月日は経った。いつまでも同じ所には居られない。等身大の眼差しでミトラマ・ワールドを見つめているのかもしれない。


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     ↑:「夢とメシ」・150号?。

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 今展一の大作であり、最近作。
 おどけた画題は何もない。せいぜいマンドリンを弾く人の顔が馬骨?なだけだ。それとて、仮面という意味合いは少ない。ミトラマ・ワールドはどこに言ったと思うはずだ。
 「メシ」を食らうのは出面(でめん)取りの親父か、空飛ぶクラゲか?人も物もまっすぐ画かれている、バシッとしている。手前の黒い犬で画面がようやく引き締まった。水前寺清子風の一本勝負の絵だ。

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 (タイトルのメモ忘れ。)

 食事風景と家族の団らんにこだわる水戸麻記子。


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     ↑:「貧民街」。一番好きな作品だったのに、撮り忘れです。大砲と、もたれる娘が良い。互いの「あっち向いてホイ」の関係も良い。他の作品とは違う緊張感がある。大砲の線、斜めに絵を切る!
 DMで代用します。すいませんでした。何とか差し替えたいと思っています
 展示作品と差し替えました。手前の暗さと、奥の明るさのバランスが、写真では良く伝わりません。この辺は画家の画面構成の工夫だと思うのに残念なところです。肉眼による光の識別と、カメラによる機械的明度の識別の差でもあるのでしょう。)

 以下、部分図。

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 オッ、酒を勧めているのは旧・たぴおオーナーの故・竹田博さんです。

 「ネッチャン、呑まねいかい!」
 勧められいる娘さんは銅像のように固まっている。作家の自画像?でも自画像は大砲娘みたい。
 「ありがとう。でも、私はポーズで忙しいのよ。構わないで」
 「そう言わんと、呑もうぜ」
 「ありがとう。でも、私はポーズで忙しいのよ。構わないで」
 「・・・」
 「・・・」
  そういう二人の永久問答が続きそうです。それは黄泉の一コマかもしれない。

  それにしても、竹田さんがしっかりした姿で画かれている。この辺が作家らしくて、硬い。生活を重視しだした三戸麻記子。今後は生活の「ズボラサ」が出てくるかもしれない。構成・構図としての生真面目さ、ひたむきに対象を画く生真面目さ、そこんところを意図的にズラしたら・・・、 一切合切を詰め込んでいけば、もっと不自然な動きになると思うのだが、どこか律儀なミトラマ・ワールドだ。



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by sakaidoori | 2010-02-11 16:51 |    (たぴお)
2007年 01月 17日

23)さいとう「水戸麻記子絵画展」 ~21日まで

○ MITORAMA 13 夜と朝  水戸麻記子絵画展
 
 場所:さいとうギャラリー
     南1西3 ラ・ガレリア5F
     電話(011)222-3698
 期間:1月16日~21日(日)
 時間10:30~19:00(最終日は17:00)

23)さいとう「水戸麻記子絵画展」 ~21日まで_f0126829_14522675.jpg ミトラマさんこと水戸麻記子さんの絵画個展。
 ミトラマとはミトのワイドに広がるパノラマ世界ということです。左の写真は最新作の「生物兵器(F120)です。どこが生物兵器かは皆さんで想像して楽しんでください。僕は失楽園として楽しみました。ピエロに変した悪魔がりんごならぬ何かの木の実を水戸ビーナスに勧めているのでしょう。水戸ビーナスの異様に大きい手足が好きですね。アンバランスが良い。水戸ワールドの楽しみは「画題」「タイトル」の工夫。画面いっぱいに描きこんで画質感よりも構成に重きを置いているように思えます。僕の不満なのは画題のユーモアに反して、画面が意外におとなしくて安定感があることです。破綻してしまったらどうしようもないのでしょうが、絵そのものからの驚きが少ないのです。綺麗に収まりがちだと思うのです。 そうは云っても、有り体の画題に満足せず、漫画的世界にのめりこんで、自分の絵画世界を追求している姿勢が伝わってきて、好きな作品群です。

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 上、一対の「酒場にて」。この絵はギャラリータピヲに飾りたいですね。オーナー竹田さんもそれとなく追加描き込みをしてもらいたいですね。後ろ向きでもあの白髪三千丈と小柄スタイルで、すぐに判ります。「絵とユーモアとトリック」「絵と酒と煙草と刀と兵器と血」は水戸さんに合っていると思うのです。カボチャ男がにんやりしながら、刀からの血の滴が血の川をつくり、おびただしい屍が笑いながら血まみれに転がり・・・水戸「世紀末」も見たいものです。

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 写真左は「Mr.たんぶりんぐまん」2004?。写真の上からだんだんに古くなります。

 追記:タイトルの「夜と朝」について。アウシュビッツのことを書いた有名な「夜と霧」だか「夜と朝」だかいう本がありました。後で調べます。

 ※「夜と霧―ドイツ強制収容所の体験記録」 (単行本)  V.E.フランクル (著), 霜山 徳爾訳、みすず書房 。新版も出たようです。

by sakaidoori | 2007-01-17 14:50 | さいとう