栄通記

sakaidoori.exblog.jp
ブログトップ | ログイン
2018年 09月 20日

2604)⑤「群青 『対展 前期C室①』」 アートスペース201 終了/1月25日(木)~2月6日(火)

f0126829_6154186.jpg

第5回 丸島均(栄通記)企画


群青ぐんせい

 ぐんじょうと読まないで下さい。
 ぐんせいと読んで下さい。「群れる青い人達」です。



10部屋の展覧会
〔写真、絵画、書、ドローイング、テキスタイル、立体、他〕

  「群れる青い人達による自己表現展です

    雪固まる1月、2月・・・
    寒い・・・
    少しでも元気になれれば・・・
 

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

●会場:アートスペース201
    札幌市中央区南2条西1丁目山口ビル5&6階
     電話:011―251―1418
   
●会期:前期⇒2018年1月25日(木)~1月30日(火) 
   後期⇒    2月1日(木)~2月6日(火)
     (前後期全館使用&総入れ替え。)
●時間:10:00~19:00 
    (各会期最終日は、~18:00まで)


《前期》
・6階A室 ◯「日めくり、季めくり、心めくり」(写真展)
 永倉理子 野口琴里 宮森くみ 橋本つぐみ 冬野矢萩
・6階B室 ◯「私たちはなぜモノクロで撮るのか」(モノクロ写真展)
 平間理彩 千葉貴文 外崎うらん

・6階C室 ◯「対展」(2点一組の写真展?)
 長内正志 加藤良明 酒井詞音 二宮翔平 今佑記 名畑響 小林孝人 岩田千穂 佐々木彩乃 髙橋萌 紺野はるか 野崎翼(折り紙) 米林和輝 佐藤瑞生

・5階D・E室・ホール ◯「元気展(総合美術展)
 (D室)⇒杉崎英利(チョーク画) 佐々木麗鶴(絵画) チQ(マジックペン画) 佐々木幸(現代美術) 神成邦夫(写真) 町嶋真寿(立体・鉄)
 (E室)⇒宍戸浩起(写真) 篠原奈那子(写真) 岡田綾子(立体) 北村穂菜美(絵画) 鈴木比奈子(絵画) 山本和来(陶芸) 
 (ホール)⇒田中季里(版画) 碓井玲子(刺繍) 冬野夜薙(絵画)

《後期》
・6階A室 ◯「闘」(写真展)
 岩佐俊宏 髙橋轍 髙橋やひろ 米林和輝
・6階B室・ホール ◯「踏み出す」(写真展) 
 村田主馬 竹中春奈 伊藤也寸志 浅沼青夏
・6階C室 ◯「それぞれの居場所「(写真展)
 吉田切羽 阿部雄 佐々木連 笹谷健 猪子珠寧 小野寺宏弥 木戸瑠美
・5階D・E室 ◯「元気展」(総合美術展)
 (D室)⇒梶田みなみ(立体) 野呂田晋(写真) ドローイングマン(ドローイング) 水中蝶生(点描画) 
 (E室)⇒福岡幸一(ドローイング) 柿崎秀樹(絵画) 久藤エリコ(切り絵) 金侑龍(現代美術) 酒井彩(彫刻) 
 (ホール)⇒碓井玲子(刺繍) 櫻井麻奈(写真) 冬野夜薙(絵画)


【催し】
◎2018年2月3日(土)/5階D室
 16:00~ 出品者による演奏会
      ~ジャズ・フォーク・クラシック~
  「実験水槽」/佐藤瑞生(ギター弾き語り)/篠原奈那子(ホルン)&宍戸幸希(コントラバス) 
 17:45~   出品者紹介
 19:45頃~20:00  軽食パーティー(参加無料)

●助成金:札幌市文化芸術振興助成金活動
●協力 :アートスペース201

●企画 :丸島均(ブログ「栄通記」主宰)
●連絡先:090―2873―2250 marushima.h@softbank.ne.jp
●住所 :札幌市北区屯田3条2丁目2番33号

ーーーーーーーーーー(1.25)

D室の会場風景を載せます。
この風景で、全12作が確認できると思います。
以下、2回に分けて掲載します。


f0126829_18181151.jpg





f0126829_18183098.jpg





f0126829_1819886.jpg





f0126829_18341140.jpg
   ↑:野崎翼(九州大学))、「うねりのあいだに」。


「対展」は写真をメインにしているが「写真展」といいたくない。いろんな組み合わせ、いろんな表現の「対」を楽しんで頂けたらと思っています。
が、実際は写真がメイン。そんな中、折り紙作家としての参加、ありがたいことです。しかも彼は実家が札幌とはいえ九州在住!かさねて、ありがとうございます。

野崎翼はいろんな組み合わせの「対」を演じている。
違う大きさ、微妙にずらせた位置関係、何より折り方が違う。右側は一塊の中での多角形によるひだ模様、左側は花弁が一つ一つ引っ付いて花を咲かせているよう。野崎君、けっこう「対」を楽しんでくれたようだ。

作品の中身は、「うねり」と「あいだ」だ。何が?心模様なのでしょう、「気分」とか「(心の)リズム」がうねっているいる、気分と気分あいだに気分があって、やっぱり気分がうねっている。揺れてる心、すれ違う二つの形、もしかしたら野崎流「男と女」かもしれない。もちろん右側が「男」で、左側が「女」。何やら右側が求愛気分に見えてきた。左側は男の気分に関係なく可憐に咲いている。
右側の鳥のような「男」が、「ねー、僕の体の模様を見てよ!気分次第でいろいろ変わるよ。今日は気分がいいからこんな感じ、気に入ってくれた」
・・・・
何やら紙の塊がお話をしているみたい。







f0126829_07162921.jpg





f0126829_18344459.jpg
   ↑:細野はるか(北星学園大学)、「染まる」。


あー、何から何まで若い女の子の写真だな~、そんな第一印象。
「染まる」、そのとおりだ。強めの色にしたのが良い。
女の子が女の子を撮る。どんな注文をしたのだろう?
色に染まった女の子の気分を表現したかったのだろう。
6枚の写真は「色の対」であって、表情での対は追っていないようだ。「6個の女の子・・・一つ一つの心を想像して下さい」
ただ、残念なのは、6個の表情・スタイル・服装・モデルなどに変化が乏しかったことだ。似た写真が多くなった。仮に似ていたとしても、対を意識して、最低3枚単位での劇的というか、見た目の違いが欲しかった。
だが、そういう批判も沢山出したから、細野はるかの欠点というか、特徴もはっきりしたことだ。とにかく一杯撮ろう、一杯出品しよう!









f0126829_08374315.jpg
   ↑:岩田千穂(藤女子大学写真部OG)、「泡沫」。


手焼きのモノクロ作品。というわけはないだろうが、レトロな作品だ。右側など特に「古い」って感じ。
古く感じるってことは過去への哀愁、というか過去への賛美・讃歌があると思う。なのにタイトルは「泡沫」・・・何を言いいたいのだろう?
左側は出入り口という通路での人混み。これは「今」なのか?
すると、右側は「道」をこちらに駆けてくる「過去」の楽しかった想い出か?
「昔生き生きしていた子供たちは、今は取り替え可能な『泡沫』的存在、そんな私(岩田千穂)でもある」か?

「駅」の人混みはいろんな感情を引き起こす。
あるいは「今日ももがんばるぞ~」と、突き進む人もいる。
少なくとも、岩田千穂は「明日はバラ色」といいたくても言えないタイプのようだ。

f0126829_18354739.jpg
   ↑:二宮翔平、「対の人物像」。

二宮翔平は第1回の参加者だ。いろいろと無理を言って、やっと重い腰を上げて参加してくれた。そして、「僕、参加しますから、フライヤーも作らせて」、まったく嬉しい申し出だ。冒頭のフライヤーは二宮翔平のデザインであり作品です。感謝!

とにかく彼はオシャレでカッコマンだ。それでいてピリリとスパイス(知性)でもある。
今作は、過去の作品を加工したものだと思う。背中向けにしたところが憎い!明るい色味ではあるが、ノーテンキな心地良さに終わらせたくなかったのでしょう。
何処か瞑想ふうの男性。周りがどんな状況(明るい色)でも静かに我が道を行く。







f0126829_18362799.jpg
   ↑:今 佑記(札幌学院大学経営学部写真部)、「変容」。

同じ場所を時期と時間を替えての作品。
被写体もありふれた街角の』風景、昼と夜の違いや、同じ場所を時期を替えて撮るとかはありふれた手法だ。
別にどーっていうことのない作品ではあるが、あんまり普通に撮って、その反転したような違いの2点をまざまざと見せつけられると、普段目にしている風景が特別な意味があるように思えてきそうになる。

この2点を出すということは、あんまりありふれた風景だから、今佑記にとっては親しい場所なんだろう。通学路とかの。道と街灯と一人ぼっちの好きな青年だ。








f0126829_18364965.jpg
   ↑:酒井詞音(日本大学藝術学部写真学科二年)、「ライン」。


酒井詞音は大学で本格的に写真を学んでいる。その勉強の成果のような作品だ。
まずカッコ良い!女の裸を撮るなんてニクイ!作品も意味深で不思議!タイトルも「ライン」とはどういいう意味?不思議性倍増をねらっているの?・・・「ライン」とはSNSのことなのか?ラインを通して付き合っている女、その女のもう一つの顔(イキザマ)、を表現する。

写真は他の写真部所属作品に比べると抜群に上手い。それはそれで良いことだ。問題は撮る人と撮られる人があまりにも離れていることだ。離れていることが表現手段の重要な要素ならば良いことだ。だが、そうではないだろう。

良い意味で今作は写真を本格的に学んでいる学徒の作だ。只今勉強中だ!もし、群青が今後も続いて、酒井詞音が群青に魅力を感じてくれるならば、毎年出して欲しい。その成長ぶりを見続けたい。







f0126829_1837766.jpg
   ↑:髙橋 萌、「境目」。


びちっと決めた風景写真。心象ムードは高いが、風景を切り取る強さの方がもっと高い。

ではどういう基準での切り取り・・・「境目」だ。
強く切り取った葉っぱ一枚一枚と背景との境目、その葉っぱ一枚一枚の境目、強くそこにある「自然」と、撮る髙橋萌との境目・・・いたるところにある境目。
境目は、向こうと此方との境界のことをいっているのか?向こうと此方との、境目で区切られて、その境界内での一つのまとまった社会の姿をいっているのか?境目を越えられないことをいっているの?・・・。

「境目」、象徴的な言葉だ。境目に「断絶」をみるもよし。「境目」があるから互いが安心して触れあえるともいえるし・・・切り取る撮影者にとってはいつも自問させられる言葉であろう。



(他は②に続く。)








# by sakaidoori | 2018-09-20 09:54 | 群青(2018) | Trackback | Comments(0)
2018年 09月 19日

2603)「『木のカタチ』 ~アイヌが生みだす美~」グランピスタ 9月2日(日)~10月31日(水)




木のカタチ

アイヌが生みだす美





 会場:札幌グランピスタ ギャラリー 
    中央区北1条西4丁目札幌グランドホテル1階ロビー内
    ◎地下鉄 南北・東西・東豊 線 大通駅 出口5 徒歩5分
    ◎地下鉄 南北線 さっぽろ駅 出口10 徒歩10分
     電話(011)261-3311

 会期:2018年9月2日(日)~10月31日(水)
 休み:無休
 時間:11:00~19:00
     (最終日は、~17:00まで。)

 主催:(公益財団法人)アイヌ民族文化財団 
    (株)グランビスタ ホテル&リゾート 札幌グランドホテル

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー(9.16 日)



f0126829_11480237.jpg




f0126829_11481946.jpg



f0126829_11483574.jpg



「札幌グランピスタ ギャラリー」、札幌グランドホテルのロビーにあるギャラリー。
グランピスタ、「栄通記」初登場です。ここは受付嬢がいつもいます。お断りすれば写真撮影は可能です。今まで一度も断れたことはないです。
今年のここの運営は若干変更しました。昨年までは企画は社外の専門家に依託していたようですが、今年からは完全?自社運営です。

今回はアイヌ民族文化財団との共同での展覧会。丸島的には最初の掲載ですから、普通の個展とかグループ展を載せたかったです。それで、この展覧会はパスしようと思ったのですが、次の作品のタイトルを見て、俄然、感想を書きたくなった。



f0126829_12092010.jpg







f0126829_12143443.jpg




   ↑貝澤徹、「アイデンティティー」


上着のジッパーを下げると・・・そこには有名な「アイヌ文様」がある。
アイヌ展だから別に驚くことはない。しかし、タイトルには驚いた、「アイデンティティー」!だ。「オレはアイヌなんだ!」
しかも「服を脱がないとわからない!
それはどういうことか?

北海道でアイヌが差別されたのは事実です。現在はどうか?わからない。
以前は、自分がアイヌであることを隠していた。今はどうか?程度の差はあれ、いまでも間違いなく自分の出自を隠すアイヌもいるだろう。
きっと、そういうことをこの「アイデンティティー」というタイトルは訴えているのだろう。その意味は・・・隠しても隠しても「アイヌ」ということは隠すことはできない、ということ?
自分が自分らしく存在するには「アイヌ」を自覚しないといけない、ということ?
あるいは、いまでにアイヌということを隠す事実があるということを訴えたい?

だれだって、自分をいつも晒しているわけではない。そういう意味では、「自分を隠して生きている」と言えなくもない。しかし、自分の「民族性=日本人」を隠して生きているわけではない。あまりにあたりまえだから自覚はしていないかもしれない。
アイヌの場合、あまりにあたりまえだから、アイヌという事実を隠したい、という人がいるのだろう。


服で隠れた素肌には入れ墨のようなアイヌ文様!
「アイヌ・ネノ・アン・アイヌ」=「人間・らしく・ある・人間」・・・43年前に覚えた言葉だ。



f0126829_21064044.jpg






f0126829_21072206.jpg
   ↑:滝口政満、「コタンコロカムイ」。



僕は彫刻は彫りを見るのを楽しんでいる。そういう意味では、今展ではこの作品が一番好きだ。細かく細かく・・シャッシャッと慌てない程度に素早く掘り進んでいく・・・緻密な中での激しさを楽しめる。



f0126829_21152745.jpg
   ↑:床ヌプリ、「ユーカラコル」。


前回の方と彫りが全く違う。全体の形、均整美を前提にした彫り具合だ。丁寧さ、コンパクトさ、それを前提にして彫られた人物像の尊厳さを表現している。





f0126829_21201247.jpg

   ↑:(すいません、メモ漏れです。)




f0126829_21240197.jpg




f0126829_21241526.jpg
   ↑:貝澤徹、「ハンクチョッチャ」。



「アイデンティティ」と同じ貝澤徹作品。丁寧で几帳面な彫りです。





f0126829_21292898.jpg
   ↑:藤戸竹喜、「オオカミ」。






f0126829_21342764.jpg







f0126829_21351605.jpg
   ↑:藤戸竹喜、「四季・秋」。



昔は北海道のお土産といえばクマの彫り物が定番だった。僕も初めて北海道に来た時、実家へのお土産は上の作品のようなクマだった。もっとも、この作品のように彫りは繊細でなく、ざっくりとした、大量生産的なものだった。後からわかったのだが、そういう土産物はほとんどが日本人の家具職人などがアルバイト的に作っていたようだ。






f0126829_21472385.jpg


   ↑:貝澤徹、「ブックエンド」。


貝澤さんってアイデアマンですね。ただのアイデアマンではないのは、同じブックエンドでも、どこか変なブックエンドにしたことだ。溢れるアイデア、研ぎ澄ますノミの跡、沈思黙考する知性・・・・。












# by sakaidoori | 2018-09-19 21:51 | 札幌グランピスタ | Trackback | Comments(0)
2018年 09月 18日

2602)「棚橋荘七 木版画展」大通美術館 終了/9月11日(火)~9月16日(日)



棚橋荘七
木版画展



 会場:ギャラリー大通美術館 
       大通西5丁目11・大五ビル 
       (南進一方通行の西側。)
     電話(011)231-1071

 会期:2018年9月11日(火)~9月16日(日)
 休み:月曜日(定休日)
 時間:10:00~19:00
     (最終日は、~15:00まで。)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー(9.16 日)


全館を使った大規模な個展です。
会場風景を載せます。


f0126829_5474429.jpg






f0126829_6575379.jpg





f0126829_6572346.jpg






f0126829_6575379.jpg




f0126829_711953.jpg





掲載した写真は会場の一部です。この2年間の作品がほとんどです。大きさも大中小、モチーフ中心の作品から抽象画を思わせる淡い彫りの装飾画、色に重きを置いた作品とレパートリーも広くて、各人各様の楽しみ方ができる。

しかし、先ほど装飾画と形容した作品群、画面全体を覆う木目調の淡い模様、これが素晴らしい。
画面全体ですから「背景模様」とも言えるし、「空気感を表現するための意匠・装飾」あるいは、「淡い切り刻みの中での強い存在感」とも言える。この「模様」、「空気感」、「存在感」を見てもらいたい。
もちろん、画題に目が行く作品もある。むしろ、そちらの方が多いかもしれない。特に大作は人物表現が目的のように見える。ただ、個人的には人物描写の強い作品は、輪郭線も強く、人物のたたずまい(描かれた形)で表現していて様式化の強さを思う。人物に対する画家の思いが強すぎて、見る側の想像力は固定され、背景を見る時のムラムラ感とか不思議感が薄れてしまった感じだ。

もっとも、輪郭線の明解さは版画の「彫る」という技法上からくる宿命かもしれない。棚橋背景もしっかりと彫っている。だが、彫るには彫るのだが、同じ形の繰り返しであったり、微妙に彫りの深さを変えて「淡さ」を引き出したり、色の重ねでいっそう「淡く」なり、背景は背景以上の「絵画」になっている。

以下、どうしても丸島好みの選択ですが、単作の中の背景の世界、背景と画題(モチーフ)が織り成す不思議感を楽しんで下さい。

真っ先に一番好きな作品です。



f0126829_7352488.jpg





f0126829_1492023.jpg
   ↑:「あの日・・・」。



明らかに「船」なんだけど、見ていると「建物」に見えてきた・・・船でも建物でも構わないのですが、擬人化されている。でも、擬人化にこの作品の魅力があるのではなく、明解な形を持ちながら、何処をどう見ていいのかわからない!場面全体のどこを切り取っても平等に強いからだ。わからないのだけれど、あれこれの情報は一つには繋がらないのだが、「棚橋・空気感」と「棚橋・存在感」で一つにまとめ上げている。





f0126829_14201586.jpg
   ↑:「海原」。




f0126829_14262745.jpg




波をしっかり描いているし、タイトルも「海原」とあるから、海景色と真っ先に思い込んでしまう。確かにそれは画家の意図なんだが、僕にはこの波の姿がはっきりし過ぎるのがチョットもの足りないところだ。どこかにわずかに波があればそれで良かったと思う。
細い線の重なりが寄せては引き、引いては寄せる波を人は自然に連想してしまう。何処に寄せるのだろう?何処に引いていくのだろう?その波間に何かがあるのだろうか?線の重なりを見ているといろんな想いが通り過ぎていく。






f0126829_14264955.jpg
   ↑:「(?)」。



おー、この固まり!それは海の中の魚たちだ。群れを通り越して巨大な肉の塊だ。巨大な生命体が周りを食い尽くす勢いだ。塊の一個一個は魚として描いている。でも、もう魚は方便で、何が何やらわからない生きものだ。魚という具象を借りて、生きるリズム、生命体という存在のおぞましい迫力、非定型な未知の世界に僕らを連れて行く案内人かもしれない。





f0126829_14284193.jpg
   ↑:「杢・B]。


これまた、あやかしの世界だ。
掲載した写真の拙さには我ながら呆れるばかりです。どうぞ皆さん!想像力を働かせて心眼で写真作品を見て下さい。




f0126829_2234499.jpg
   ↑:「少女の春」(2015年 飛騨高山現代木版画ピエンナーレ・準大賞受賞)



f0126829_2274477.jpg
   ↑:(中央)「木の鼓動」(9点セット)。




f0126829_22112879.jpg
   ↑:(上掲中央作品の部分図。)














# by sakaidoori | 2018-09-18 22:15 | 大通美術館 | Trackback | Comments(0)
2018年 09月 17日

2601) ②「小樽・鉄路・写真展 18th 2018」 小樽旧手宮線跡地 9月3日(月)~9月17日(月・祝)  

f0126829_11411175.jpg

小樽・鉄路・写真展 
18th 2018



 会場:小樽旧手宮線跡地
   小樽市色内2丁目マリンホール裏

 会期:2018年9月3日(月)~9月17日(月・祝)
 時間:24時間屋外展示、当然無休。
     (最終日は~17:00まで。)

 主催:小樽・鉄路・写真展実行委員会
 協賛:(有)石崎電気商会、PRO SHOPカメラの川田
 問い合わせ:岩浪

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー(9.15 土)


f0126829_14414345.jpg



上の写真は通行人がいますが、地震の影響だと思います、観光客が少なく感じました。

以下、個別作品を掲載します。
(以下、敬称は省略させていただきます。)



f0126829_14482420.jpg
   ↑:平間理彩


これは通行面。裏側にも作品はあります。
モノクロです。平間理彩は丸島企画・(通称)「海展」にはカラーで参加している。そういうわけかどうかは知りませんが、手焼き白黒・板張りでバシッと決めた!そんな感じだ。
少し、間隔が空きすぎで間延びした展示に見える。展示は肉親にしてもらったそうです。本人の指定した展示だとは思うが、もし本人が現場作業をしたら変更があったかもしれない。

真っ昼間に、煌々とした明かりの下、白黒が・・・しかも小振りで素直な居住まいは、場違いのような不思議な違和感を感じた。特異な存在感を発揮しているというべきだろう。地味な作品だが、平間理彩の好調さを感じる。


f0126829_1551968.jpg




f0126829_1554194.jpg




f0126829_1561655.jpg




f0126829_1563184.jpg




f0126829_1571775.jpg




表面の作品を、通行順に全て載せました。
真っ暗の夜の海を明るい昼間に見る思い。極力、激しさとか、静寂とか、極端さを避けて淡々と海の辺りの表の風景を撮っている。「何か」を見せたい思いをグッとこらえて、ただただ風景という皮膚をなぞるように、距離を置いて見つめている。

裏側もあったと思うのです、撮った写真があるから。すいません、表の印象で裏側のことは忘れてました。
下は裏側の全体像です。表の余韻として眺めてきました。


f0126829_15151022.jpg
   ↑:平間理彩




f0126829_1520499.jpg
   ↑:右側は猪子珠寧。左側は五十嵐(ネーム・キャプションが無いのでお名前はわかりません。)




f0126829_1526126.jpg



f0126829_15264854.jpg
   ↑:猪子珠寧(いのこ じゅねい)。


なんとも壮絶な作品になった。「作品になった」とは、こういう結果を発表者が意図していたか不明だからです。
上段の葉っぱの写真、作品の真上にある葉っぱなのですが、虫がウヨウヨしていて、その虫の糞が黄色く下の作品の左側に落ちている!
写真作品は白いドレスを着た首のない麗人。手には花を持っている。容姿は左右反転し首の無いのが怪しげで、「死」を象徴しているよう。その麗人に黄色い虫の糞が断末魔の声のようにして模様を作っている。猪子珠寧版オフェイリアだ。



f0126829_1536054.jpg
   ↑:五十嵐



作品は2枚一組の対構造になっている。表現したいことは「命」だろう。
おそらく、「猪子珠寧+五十嵐」のコラボだと思う。更に、周りの風景とのコラボでもあろう。環境の綠が「生命・永遠」であり、作品が「死・一瞬」、そんな意図を鉄路の傍でたたずむ樹木と草花で表現したかったのだろう。



f0126829_15462167.jpg





f0126829_15464783.jpg
   ↑:櫻井麻奈、「memory」。



f0126829_1549269.jpg




「鉄路と傘とスナップとメモリー・・・」いかにも女の子らしい作品だ。傘の中は思いでの一コマ一コマを閉じ込めているのだろうが、そんなことより、この場所に壊れた傘があるだけで「ロマンテック・ガールの傷ついた夏の想い出」だ。
そのことよりも面白いのは、この会場に傘を置くことの意味を考えてしまった。例え飛ばされないように柄を固定しても、もし野晒しで置いていたら、この傘は原型を留めないで粉々になっていたはずだ。だから、この作品は風が強い時は撤去されていたはずだ。
もしかしたら櫻井麻奈は吹き飛ばされるのを前提にしてここに置いたのだろうか?「一夏の想い出!そんなもの、傘と一緒にどっかに飛んでけ-」「飛んだ傘が危ないって!恋は危険なものよ!痛いの痛いの~飛んでけ~」
櫻井麻奈、それほど過激な女(ひと)だろうか?少女コミックのような可愛い顔をしているが・・・。




f0126829_1614285.jpg




この女性も可愛いですね。小樽商科大学の学生です。出品者かと思いきや、近くの会場で「よさこい踊り」の呼び込みビラ配りだ。彼女にもう一度会えると思うと見に行きたかった。が、いろいろ忙しくて、疲れて・・・ゴメン、見に行けなくて!



f0126829_1685456.jpg
   ↑:岩田裕子、「何処へ」。


f0126829_1694596.jpg




この日は陽の光が強かった、作品は蜃気楼のよう、ゆたゆしい生きもののよう・・・そのことが「何処へ」を暗示しているのだろう。

ただ、縦長の2列展示では下着干し場に見えて残念だった。やっぱり4列は欲しい。

それと、左下の顔を隠すカメラ作品、これは丸島の最も嫌いとするところだ。大学写真部作品で見飽きるほど見ている。撮影者あるいはカメラ愛好家にとっては当たり前の写真だろうが、これほどつまらないものは無いと思う。この作品、どうしてもカメラを入れたかったら、カメラを見つめる横顔にすればと思う。



f0126829_1642554.jpg
   ↑:松本敏、「私の好きな札幌の景色」。


自宅からの定点撮影。
当然、似た風景が多い。特に手稲山が目立つ。手稲山には夕陽が落ちる。
アマノジャクの妻は「朝日の頃の手稲山は無いのですか?」
人の良い松本さんは虚を突かれて、ややうろたえ気味。だって、朝陽を背景にした山は撮るが、朝陽の反対側にある山はなかなか撮らないから。

昨年は病院からの定点撮影を出品していた。その時、作品は小さかったので、今回はやや大振りでの参加。そうなんだ、参加して気付き自分の欠点!

さて来年です。今年も課題を見つけたことでしょう。まさか妻を喜ばすために、朝の手稲山シリーズではないでしょう。



f0126829_1652876.jpg




f0126829_16522928.jpg






f0126829_21942100.jpg
   ↑:ウリュウユウキ



f0126829_21102628.jpg




決して手を抜いた作品ではないのだが・・・決して作品が悪いというのではないのだが・・・周りが少ない参加者だから、今回のウリュウ作品には物足りなさを感じる。
この辺りがグループ展の怖さで、周りの作品との関係でマイナスに見える場合がある。今展のウリュウ作品がそうだ。

ただ、いつになく淡々とした気分を感じる。ロマンとかポエムとかよりも、一人静かに海を見つめる・・・旅をするでもなく、旅を終えたでもなく・・・海って良いな~と思う、こういう作品を見ると。




f0126829_21174062.jpg
   ↑:(岩浪)。



f0126829_2120637.jpg




地層だ!力強い!
いつも廃墟とか、歴史遺産じみた被写体を、この場所で、同じように出品している鉄路展代表の岩浪氏だ。
僕は廃墟には関心があるが、廃墟を被写体にした作品自体には「(自己表現としての)作品性」をあまり感じない。だから、例年この場で見る氏の作品は、「廃墟、そうですね」で鑑賞は終わりだった。技術的に上手いからこそ余計にそう感じていた。
今回、「ただただ地層!」というど根性精神が気に入った。



f0126829_2127539.jpg




f0126829_2129078.jpg




f0126829_21295390.jpg





スナップの集合体だ。圧巻!
写真が最終日に近いのに真新しく感じた。恐らく、台風などの後、入れ替えとか追加をしたのだろう。関係者の努力の場でもある。


少ない参加者の割には藤女子大学写真部作品が多くあった。以下、コメントは省略します。初々しい人達です。



f0126829_2140489.jpg

f0126829_21404087.jpg
   ↑:左側、磯部かがり(藤女子大学1年)、「露の森」。
   ↑:右側、吉原沙耶(藤女子大学3年)・「眠れない」。





f0126829_21444728.jpg


f0126829_21454020.jpg
   ↑:左側、珍田絵美(藤女子大学)。
   ↑:右側、中村みのり(藤女子大学)。








# by sakaidoori | 2018-09-17 16:53 | [小樽] | Trackback | Comments(0)
2018年 09月 17日

2600) ①「小樽・鉄路・写真展 18th 2018」 小樽旧手宮線跡地 9月3日(月)~9月17日(月・祝)  

f0126829_11411175.jpg


小樽・鉄路・写真展 
18th 2018



 会場:小樽旧手宮線跡地
   小樽市色内2丁目マリンホール裏

 会期:2018年9月3日(月)~9月17日(月・祝)
 時間:24時間屋外展示、当然無休。
     (最終日は~17:00まで。)

 主催:小樽・鉄路・写真展実行委員会
 協賛:(有)石崎電気商会、PRO SHOPカメラの川田
 問い合わせ:岩浪

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー(9.15 土)

今日までの開催です。
今年の開催は大変だったと思う。
とんでもない風台風!今年で18回目です、関係者にとっては慣れっことはいえ、厳しい風の夜だった思う。会場には傘を使った作品があったが、多分、前もって片付けていたでしょう。スナップの大集合帯、あれも被害があったのでは!
それと地震!地震そのものの影響は少なかったのでは。停電になったから、会場の電気管理(会場の点滅作業)のできないのは、結果的には無事過ごせたかもしれません。それよりも、会場の当番の方とか、交通機関が麻痺したから、会場運営そのものに何かと問題が起こったことでしょう。長期間の屋外展、ご苦労をお察しします。

さて、今展の印象、声を大にして言わねばならない。とても寂しい展示です!参加者が少ない、少なすぎる。それは過去の鉄路展を見た人間の言葉かもしれない。しかし、ここで18回も開催しているのです。たまたま通った顔見知りが、「以前はもっと多かったのでは?」以前は多かった。中身よりも人数だ、賑やかさだ!そんな展覧会だった。
個々の作品の幾つかには関心が行く。だから、会場を替えて・・・例えば小樽市民ギャラリーだったりしたら、写真市民展として申し分ないだろう。そこは閉鎖空間だから、この作品数があれば立派な展覧会になったと思う。
しかし、鉄路展は開放性200%だ!展示にある程度のお祭り性がつきものだ。なのにこのスキッパーでは寂しい!

原因は何だろう?以下は勝手な想像です。
①18回も開催しているから、マンネリ的な金属疲労?
②こういう展覧会に出品したくない社会環境・状況になったから?
③直接運営する関係者の怠慢?(というか、これで良いという認識?だったら、丸島とは意見を共有しないから僕の意見は馬耳東風として聞き流して下さい。)
④場所を管理する小樽市の意向?
⑤参加費が高い?(この展覧会は会場費は無料、電気代が有料だと思う。だから、そんなに高くないと思うのです。)
⑥屋外という展示だから、会場運営を手伝う負担が嫌だから?(参加者全員に強い負担を強いているとは思えないが?)
⑦参加規約に強い制限があるから?(多分無いのでは?)


なにも丸島は今展にモンクを言っているのではないです。それなりに楽しみに見に来ているので、残念で仕方がないのです。


以下、会場風景と個別作品と感想記です。



f0126829_1219621.jpg





f0126829_12195212.jpg





f0126829_12204371.jpg





f0126829_12211271.jpg






f0126829_12215738.jpg






f0126829_1226318.jpg





f0126829_12265891.jpg
   ↑:(最後尾の作品群)




f0126829_12285256.jpg
   ↑:(最後尾付近から入口方面の風景)



個別作品は②に続く

# by sakaidoori | 2018-09-17 12:30 | [小樽] | Trackback | Comments(0)
2018年 09月 16日

2599)④「群青 『元気展 前期D室+ホール②』」 アートスペース201 終了/1月25日(木)~2月6日(火)

f0126829_6154186.jpg








第5回 丸島均(栄通記)企画


群青ぐんせい

 ぐんじょうと読まないで下さい。
 ぐんせいと読んで下さい。「群れる青い人達」です。



10部屋の展覧会
〔写真、絵画、書、ドローイング、テキスタイル、立体、他〕

  「群れる青い人達による自己表現展です

    雪固まる1月、2月・・・
    寒い・・・
    少しでも元気になれれば・・・
 

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

●会場:アートスペース201
    札幌市中央区南2条西1丁目山口ビル5&6階
     電話:011―251―1418
   
●会期:前期⇒2018年1月25日(木)~1月30日(火) 
   後期⇒    2月1日(木)~2月6日(火)
     (前後期全館使用&総入れ替え。)
●時間:10:00~19:00 
    (各会期最終日は、~18:00まで)

《前期》
・6階A室 ◯「日めくり、季めくり、心めくり」(写真展)
 永倉理子 野口琴里 宮森くみ 橋本つぐみ 冬野矢萩
・6階B室 ◯「私たちはなぜモノクロで撮るのか」(モノクロ写真展)
 平間理彩 千葉貴文 外崎うらん
・6階C室 ◯「対展」(2点一組の写真展?)
 長内正志 加藤良明 酒井詞音 二宮翔平 今佑記 名畑響 小林孝人 岩田千穂 佐々木彩乃 髙橋萌 紺野はるか 野崎翼(折り紙) 米林和輝 佐藤瑞生
・5階D・E室・ホール ◯「元気展(総合美術展)
 (D室)⇒杉崎英利(チョーク画) 佐々木麗鶴(絵画) チQ(マジックペン画) 佐々木幸(現代美術) 神成邦夫(写真) 町嶋真寿(立体・鉄)
 (E室)⇒宍戸浩起(写真) 篠原奈那子(写真) 岡田綾子(立体) 北村穂菜美(絵画) 鈴木比奈子(絵画) 山本和来(陶芸) 
 (ホール)⇒田中季里(版画) 碓井玲子(刺繍)



●助成金:札幌市文化芸術振興助成金活動
●協力 :アートスペース201

●企画 :丸島均(ブログ「栄通記」主宰)
●連絡先:090―2873―2250 marushima.h@softbank.ne.jp
●住所 :札幌市北区屯田3条2丁目2番33号

ーーーーーーーーーー(1.25)


前回に引き続いてD室です。

始めに山本和来(わこ)。

可愛い作品です。何はともあれ写真を見て下さい。はははっと笑って下さい、手に持って下さい、ニンマリして下さい。

f0126829_2150133.jpg
   ↑:山本和来(陶芸)、(歯形&ウミウシ)。


f0126829_21551632.jpg
   ↑:「奥歯君とゆかいな仲間たち」。



f0126829_2156140.jpg




f0126829_226138.jpg
   ↑:「海の宝石」・半磁器土 下絵具 石灰透明釉。


f0126829_22122355.jpg





f0126829_2212491.jpg





f0126829_2213652.jpg




山本ワールド、ゴチャゴチャ言っても仕方がないです。

山本和来から、「歯形を出品します!」と聞いた時は、チョットびっくりした。彼女は可愛い系作風だし、歯形って少しオドロオドロした雰囲気があるし・・・と思っていたら、やっぱり和来(わこ)風の可愛い系の歯形!ちゃっかり座れるようになっている。
売り物だ。金額はお気持ちの程を貯金箱にお願い!大きな歯形はお金入れで、最後にガチャンと金槌の登場、「いくらかな?いくらかな?」とみんなで計算・・・意外に貯まって、ほくほく顔で富良野に帰った和来さんでした。

歯形はアッサリ着色ですが、ウミウシは細やかに丁寧に形も色も仕上げて、手のひらの宝物です。「ハガタ」に「ウミウシ」、どちらも見方を変えれば薄気味悪くて変な存在。山本和来って、ただただ可愛いの大好きではないのでしょう。さてさて、来年も和来ワールド、よろしくお願いします!




f0126829_22412151.jpg
   ↑:鈴木比奈子、「(「茸服飾見本」の原画)」。



山本和来の可愛い系の陶芸と並んで、茸をモチーフにした本格漫画?の原画。陶芸と線描画の組み合わせ、丸島均お気に入りの組み合わせです。というか、この「女感覚」の部屋、上手くいったと自画自賛。

とにかく作品を多めに載せます。尖った輪郭線は神経質さを感じ、キノコのユーモラスな変化に笑いをかみ殺し、登場人物に「女」という性を思い、他にもあれこれ気になる事がある。小さい世界にぎゅっと鈴木ワールドを閉じ込めている。和来の開放形とは逆で、内に内に意識を進ませる閉鎖系だ。
鈴木比奈子の魅力は、この閉鎖系に夢とロマンと性(さが)が積み重なり、そこで「生きている」という声を感じられることだと思っている。

以下、個別作品を載せます。楽しんで下さい。タイトルも画面で確認して下さい。



f0126829_5574184.jpg





f0126829_5582074.jpg





f0126829_612914.jpg



f0126829_623663.jpg






f0126829_663039.jpg






f0126829_68042.jpg


f0126829_9455950.jpg








◯以下はホール展示


f0126829_22574960.jpg
   ↑田中季里、「ドアーズドアーズ」。



f0126829_22593688.jpg





1.2m×1.6mのポスター掲示板での展示。
門のような場所に門のような窓ような作品の展示。一種の迷宮装置のよう。青い色が瞳を吸い込む。何処に吸い込む?美術の力は色でも形でも何でもいいから、見る人の瞳をドラキュラのようにして、どれだけ吸い込むことができたか?田中季里は小さい世界に、自分自身が吸い込まれたくて、青い門を作ったみたい。






f0126829_2393825.jpg
   ↑:(真ん中の刺繍作品)碓井玲子



f0126829_6231268.jpg
   ↑:「木」」・1305㎜×1745㎜ 制作期間(1993年1月~1994年8月) 旅した国(インド、トルコ、タイ)




碓井玲子の刺繍は毎回エレベーターホールに飾っている。
展示としては良い環境ではない。ですが、この刺繍作品を会期中の2週間、いつ来ても見て欲しいからこの場所の展示にしています。本会場は総入れ替えだから、企画者が比較的自由に使えるこの場所を碓井展示スペースとして毎年活用しています。実際、群青に来て、ここで碓井作品に出会えるのを楽しみにしている方もいるのです。
それと、こういう飾り方をすると裏地を見ることができる。良い刺繍作品は裏を見れば一目瞭然なのです。表面の刺繍の細やかさは、華やかな模様でわかりにくいですが、裏を見ると一針一針に神経の行き届いているのがわかります。

というわけで、その裏地を見て下さい。



f0126829_621516.jpg




f0126829_6213595.jpg




この場所は照明は悪い。しかたがないです。入口で強い光をあてるにはいかない。。狭い出入り口ということもあり、作家にとっては不本意なところがあると思うのですが、毎年快く承諾して頂いて感謝です。
それはともかく、サラリと立ててはいますが、この刺繍作品は道内を代表するテキスタイル・美術作品であることは間違いないです。



f0126829_6311153.jpg



碓井玲子展のフライヤーです。奈良県開催です。以下、概要を記します。


「北海道・札幌から 針と糸 碓井 玲子

会場:奈良県文化会館
   奈良市登大路町6ー2
   電話・(0742)23ー8921
期間:2018年10月3日(水)~10月8日(月)
時間:10:00~18:00

※今展の特徴として、新作3作品があることです。どれも札幌で制作。全部で13作品。

以前、東京で個展をされたのは知っています。久しぶりの道外展です。しかも新作を3点加えています。今展への強い意気込みを感じる。この新作、道内でも発表予定があるとは聞いています。情報が入り次第お知らせします。


f0126829_9541090.jpg
   ↑:(D室)。



f0126829_9562219.jpg
   ↑:太陽と月。


前期D室で「余裕があれば、展示しましょう」と、お借りした作品です。



(次回は前期6階C室「対展」です。少し遅れるかもしれません。)







# by sakaidoori | 2018-09-16 10:03 | 群青(2018) | Trackback | Comments(0)
2018年 09月 15日

2598)③「群青 『元気展 前期D室①』」 アートスペース201 終了/1月25日(木)~2月6日(火)

f0126829_6154186.jpg








第5回 丸島均(栄通記)企画


群青ぐんせい

 ぐんじょうと読まないで下さい。
 ぐんせいと読んで下さい。「群れる青い人達」です。



10部屋の展覧会
〔写真、絵画、書、ドローイング、テキスタイル、立体、他〕

  「群れる青い人達による自己表現展です

    雪固まる1月、2月・・・
    寒い・・・
    少しでも元気になれれば・・・
 

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

●会場:アートスペース201
    札幌市中央区南2条西1丁目山口ビル5&6階
     電話:011―251―1418
   
●会期:前期⇒2018年1月25日(木)~1月30日(火) 
   後期⇒    2月1日(木)~2月6日(火)
     (前後期全館使用&総入れ替え。)
●時間:10:00~19:00 
    (各会期最終日は、~18:00まで)

《前期》
・6階A室 ◯「日めくり、季めくり、心めくり」(写真展)
 永倉理子 野口琴里 宮森くみ 橋本つぐみ 冬野矢萩
・6階B室 ◯「私たちはなぜモノクロで撮るのか」(モノクロ写真展)
 平間理彩 千葉貴文 外崎うらん
・6階C室 ◯「対展」(2点一組の写真展?)
 長内正志 加藤良明 酒井詞音 二宮翔平 今佑記 名畑響 小林孝人 岩田千穂 佐々木彩乃 髙橋萌 紺野はるか 野崎翼(折り紙) 米林和輝 佐藤瑞生
・5階D・E室・ホール ◯「元気展(総合美術展)
 (D室)⇒杉崎英利(チョーク画) 佐々木麗鶴(絵画) チQ(マジックペン画) 佐々木幸(現代美術) 神成邦夫(写真) 町嶋真寿(立体・鉄)
 (E室)⇒宍戸浩起(写真) 篠原奈那子(写真) 岡田綾子(立体) 北村穂菜美(絵画) 鈴木比奈子(絵画) 山本和来(陶芸) 
 (ホール)⇒田中季里(版画) 碓井玲子(刺繍)


《後期》
・6階A室 ◯「闘」(写真展)
 岩佐俊宏 髙橋轍 髙橋やひろ 米林和輝
・6階B室・ホール ◯「踏み出す」(写真展) 
 村田主馬 竹中春奈 伊藤也寸志 浅沼青夏
・6階C室 ◯「それぞれの居場所「(写真展)
 吉田切羽 阿部雄 佐々木連 笹谷健 猪子珠寧 小野寺宏弥 木戸瑠美
・5階D・E室 ◯「元気展」(総合美術展)
 (D室)⇒梶田みなみ(立体) 野呂田晋(写真) ドローイングマン(ドローイング) 水中蝶生(点描画) 
 (E室)⇒福岡幸一(ドローイング) 柿崎秀樹(絵画) 久藤エリコ(切り絵) 金侑龍(現代美術) 酒井彩(彫刻) 
 (ホール)⇒碓井玲子(刺繍) 櫻井麻奈(写真) 冬野夜薙
 

【座談会】 
出品者による写真を語る集い
 ~僕はなぜ写真を撮るか?見せたいか?~

◎2018年1月27日(土)/6階C室
 司会:篠原奈那子
 参加者:橋本つぐみ、髙橋ヤヒロ、平間理彩、岩田千穂

【催し】
◎2018年2月3日(土)/5階D室
 16:00~ 出品者による演奏会
      ~ジャズ・フォーク・クラシック~
  「実験水槽」/佐藤瑞生(ギター弾き語り)/篠原奈那子(ホルン)&宍戸幸希(コントラバス) 
 17:45~   出品者紹介
 19:45頃~20:00  軽食パーティー(参加無料)

●助成金:札幌市文化芸術振興助成金活動
●協力 :アートスペース201

●企画 :丸島均(ブログ「栄通記」主宰)
●連絡先:090―2873―2250 marushima.h@softbank.ne.jp
●住所 :札幌市北区屯田3条2丁目2番33号

ーーーーーーーーーー(1.25)



f0126829_17283938.jpg




左の部屋は掲載済みのD室。今回は右側のE室。

D室はうるささと真面目さの混在であった。一言で言えば「我が道を行く」部屋だ。
今回のE室もジャンルは様々だ。写真、縫いぐるみ、描きなぐりの絵画、漫画のようなドローイング、陶芸だ。ムードは女っぽい。いや、女の部屋と言いたいが、一人男子学生が参加。というわけで、「女の部屋に男が一人」の部屋、だ。

以下、会場を左回りに掲載。


f0126829_1735958.jpg






f0126829_17354550.jpg





f0126829_1736155.jpg






f0126829_434795.jpg
   ↑:宍戸浩起、「ここは」


f0126829_416276.jpg


トップバッターは北海学園Ⅱ部写真部3年・宍戸浩起君だ。
彼はトリテツ(撮り鉄)だ。旅に関する被写体は多いのだが、「鉄道そのもの」や「いかにも旅!」というのは発表しない。「旅心」を根っ子にして、あれやこれやとチャレンジしている。


今回の被写体は「札幌ドーム」だ。
一目で思ったことは、「宍戸君って、寂しがり屋かな?寂しくっても、広く大きく羽ばたきたいのかな」。
札幌ドームは日ハムのホーム球場だ。4万人以上入ることができる。試合のある時は、常時1万人以上がそこにいる。北海道を代表する人の溜まり場だ。
祭の場だ。当然、うるさき人混みや、熱気や、あれやこれやのマンパワーを表現しないとドームらしくない。
確かにお祭りもあるにはあるが、宍戸浩起の関心はそこにはない。「ドーム・・・人のいない風景」を撮りたかった。それを強調したいためのわずかな数の人だかり作品。

ではなぜ、「人のいないドーム」か?宍戸流の心象風景なんだろう。大きな器(ドーム)、細かいパーツ、その大きさ小ささに着目する、じっと見つめる、それが今回の宍戸の課題だ。そして、大きく見せる!決して寂しいわけではない。一人になった時に、これだけの「存在感」を見せることができるか!これが本当の彼の課題なのだろう。

では、作品として成功したか否か・それは知らない。というか、たかだか二十歳強の青年だ。大きく見せた姿を誉めたい。



f0126829_429581.jpg
   ↑:篠原奈那子(藤女子大学写真部4年)、「私という人間は」



f0126829_4312854.jpg




f0126829_432563.jpg




セルフ・ポートレート、大きさは四つ切り、バライタ紙による手焼き99点!
篠原奈那子は昨年の8月に群青企画の個展をした。量はたいしたものだったが、中身は「いかにも女子大生」で、草花や、街角でのモデル写真。
しかし、「これではイカン!」と思ったかどうか?その後大いに変身した。学園祭では今回同様の集合体で、「醜い篠原顔百態」、続く北星大学との合同展では、同じく集合体で「色気のないナナコ・セミヌード百態」、そして今回の「ナナコ・ハイポーズ99態」だ。全て手焼きの3シリーズ、素晴らしいとしか言いようがない。世の多くの中年男性アマチア・プロカメラマン、彼女の爪を煎じて飲んで欲しい。女の子がこんなに頑張ってるんだぜ!

ではこれらのセルフ集合体シリーズで何を彼女は目論んでいるのか?表現としては写真作品群というより、現代美術だ。しかし、現代美術という自覚も意識も何もないだろう。生きる情熱を注いでいるだけだろう。若さだからできる、学生だからできる、それだけかもしれない。

今回のセルフシリーズ、「チョッピリ可愛い女の子、寂しがり屋のワタシ」という気分も出ているみたい。



f0126829_4553523.jpg
   ↑:「明日に向かって!」ですね。






f0126829_551041.jpg
   ↑:岡田綾、「(?)」。


f0126829_572427.jpg




変な縫いぐるみがぶら下がっている。
実は、全ての縫いぐるみは、上掲のピンクの型紙で出来上がっている。その型紙の人型作品が上掲の真ん中の縫いぐるみ。ということは、今風の言葉で言えば、他の変な縫いぐるみは真ん中の人型縫いぐるみと遺伝子を共有している、遺伝子は同じなんだが、できあがりは別々ということになる。
つまり、共通・相似・増殖・変形・・・エトセトラ、いろいろ試みる岡田綾だ。

その遺伝子共通でできた縫いぐるみ、「変な奴ら」ですね。でも、変と思うのは見る側の都合で、「何処がどう変なのよ!」と怒られそうだ。変なんだけど、縫いぐるみということ、作り手が女性だから、いかにも気持ち悪いではない。「ヘンテコリン、可愛い」・・・、こういう作品は人混みの中に置きたいものだ。遊び心ですね。ひとそれぞれがどんな風に遊ぶか?かくれんぼ?変身ごっこ?意地悪っ子に玉ぶっつける!・・・




f0126829_645570.jpg






f0126829_6115780.jpg




f0126829_6125741.jpg







f0126829_6174175.jpg
   ↑:北村穂菜美、「溶けたいよ」


一人一壁という出品量!絵描きにとっては結構大変だ。働いているし、他にも色々しているし・・・そんな中で北村穂菜美はドローイングで勝負した。厚手のビニールに、まさにそのビニールに溶け込むような女の子を描いた。モチーフはタイトルが教えている、「溶け込む!」ことだ。女の子の身も心も溶け込む!溶け込みたいのよ人は!嬉しい時はその場にどっぷり浸かって、もう何処にも行きたくないほどに「溶け込む」。困った時は、逃げ隠れしたくてどこかに「溶け込みたい!」。素敵な人に出会えたら、恥ずかしくって「隠れてとろけたい!」。

しかし残念なことに作品がビニールに溶け込むのはいいのだが、そのビニールが白壁に溶け込んでしまって、作品そのものが消えかかってしまった。この辺は発表スタイルの経験不足だと思う。というか、こういう経験を積むための今回の群青展だった。



f0126829_6351365.jpg



f0126829_6353159.jpg



下の作品、ちょっと不気味ですね。可愛い可愛いがホナミちゃんではないですよ。



(他のE室作品とホールは⑤に続く。)

# by sakaidoori | 2018-09-15 06:39 | 群青(2018) | Trackback | Comments(0)
2018年 09月 13日

2597) 「大島龍版画展」 さいとう 終了/8月21日(火)~8月26日(日)


大島龍版画展



 会場:さいとうギャラリー
     中央区南1条西3丁目1
      ラ・ガレリア5階
      (北東角地。)
     電話(011)222-3698

 会期:2018年8月21日(火)~8月26日(日)
 休み:月曜日(定休日) 
 時間:10:30~18:30
     (最終日は、~17:00まで)

ーーーーーーーーーーーーーー(8.24)


f0126829_10575786.jpg



会場を左回りします。「青」の世界です。会期中は夏、夏を思い浮かべ、海のような青、こころ模様のような青、川の青?・・・青青青を感じて下さい。



f0126829_116348.jpg
   ↑:右側、「カワノカタチ 二月ノ川」。
   ↑:左側、「カワノカタチ ケアラシ(河ノ三月」。




上の写真は始まりの作品です。
以下、左回りに会場を廻って下さい。タイトルはほとんど「カワノカタチ」です。


f0126829_119281.jpg



f0126829_1195414.jpg





f0126829_11104317.jpg





f0126829_2383935.jpg





f0126829_2391867.jpg




f0126829_2394529.jpg




f0126829_2310326.jpg




水彩画のような世界、でも水彩特有のにじみによる濃淡ではなく、ベタなインクと、その重ねによる青色表現。濃淡もさることながら強い!



f0126829_23221926.jpg
   ↑:「カワノカタチ スガワレ(川音)」。


上掲の作品、「重ね」が判ると思う。
輪郭線も特徴的だ。要するに強い!青色と余白の白、そして「カワノカタチ」、間違いなく日本的余情、情緒的ニュアンスがあるのだが、「情」におぼれない「個性美」と「強さ」を感じる。つまり、余白も色で塗りつぶしかねない作家の情念を思う。塗りつぶしたいのだが、そこはグッと我慢して、日本的伝統の「描かざる余韻」に身を任せる。
日本美は具象の中に抽象的リズム・情緒を宿している。だから、大島作品美学も、抽象作品に見えるが、常に具体的イメージが情念に引っ付いている。今回の作品は「川」であり、「海」であり、「空」であり、「宙」、そして「心」がガッチリ作品に抱き合っている。この抱き合いに版画に対する作家の信頼がある。ベタッと紙とインクと版と作家の信条が引っ付いている。



f0126829_23401341.jpg
   ↑:「カワノホトリデ カワノホトリデ(誕生の歌)」。


大島流、「自由の精神」です。楽しくなります。川の中には、こんな風にいろんな生きものがあるということか。「青」の中に命を託しているのでしょう。




f0126829_2345125.jpg




ところで、会場には不思議な音色が流れていた。太鼓だからリズムカルな響といえば簡単なんだが、リズムでもありメロディ0でもあり、叩くというよりも奏でる、はじく、なめる、滑らせる・・・そんな奏法であり音の居住まいだ。インドのバロック・通奏低音といいたい。
奏者は渡辺洋(ひろし)、楽器は「タブラ」!覚えて下さい。

# by sakaidoori | 2018-09-13 23:52 | さいとう | Trackback | Comments(0)