栄通記

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2007年 03月 31日

125) ④夕張にて 「夕張美術館・ 坂本順子『真谷地の魚』」 ~3月25日(終了)

 124番の記事で坂本順子さんの作品紹介写真を載せました。セピア色風でチョッというか、かなりというか実作のイメージが伝わらず困っていましたが、より綺麗な写真を入手しました。あらためて紹介します。有り難うございました。

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by sakaidoori | 2007-03-31 12:27 | (☆夕張美術館) | Trackback | Comments(0)
2007年 03月 31日

124) ③夕張にて 「夕張美術館・Finish and Begin展」 ~3月25日(終了)

 ある詩人が「ヴィオロンの溜息の身にしみて、うら哀し」と言った。この日のバイオリンは明るく楽しかったが、違う思いで現関係者最後の展覧会場を歩き回った。相応に人が居てにぎにぎしい。パイプイスを運んだりして、3時からのシンポジウム準備に館内はいっそう華やかなムードが漂っている。

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 今回の「夕張の風土が培った作家たち・展」と、「夕張応援作家展」は全体で一つのような一体感がある。前者は収蔵品で、約30名54点の作品。前回の「所蔵作品に息づく夕張・展」が土着性に主眼を置いて泥臭くマニアックな感じだった。今展はその伝統を引き継ぐ形で、制作年代も幅がありまとまりには欠けるが不思議な一本の糸で結ばれているような展示だ。前回のほうが古拙ではあったが、見がいがあった。美術館展らしく時系列、作家相互の関係など知的であった。今展はもっと緩やかに作品を見て、鑑賞者がその時その時を思いだしてください、今日というこの日を忘れないで下さいと語りかけていた。

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 今展の作品で注目したのは『坂本順子「真谷地の魚」2000年、1621×1303cm、板・油彩・コラージュ』だ。僕は2年前に深川での彼女の展覧会を見たことがある。2会場に別れ、一つは大作中心、一つはボックス・アートなど小品の展示であった。好みとしては小品の緊密なムード漂う展示の方に親しみがもてたのを記憶している。あの大作中心の部屋にこの「真谷地の魚」が無かったことを、本当に残念に思う。間違いなく彼女の代表作だろう。非常に具象的、余りに具象的で印象が強烈・爽やかである。直ぐに三岸好太郎の標本箱から羽ばたこうとしている蝶の絵を思い出した。三岸は若い頃「ロマンチックでグロテスクなものを描きたい」と、言っていた。その絵では詩人としての三岸の絵心がより昇華されて夢の世界を彷徨う姿を思う。だが、「自由」を確保したが「命」が限りなく薄くなった。作家の精神のみが反映され、蝶は生命力を失った。人は何かを得れば何かを失うのかもしれない。順子女史の「魚」は命あるものとして、古の地底から蘇り自由に泳ごうとしている。三岸の絵が男としての甘い性的ロマンを背景に持つなら、こちらは女らしい綺麗な世界を築こう、その中に命を育もうという感性を感じる。僕は絵の優劣を言っているのではない。絵に対峙する男女の感性の違いに気付かされたから書いているのだ。「魚」の中に内面を映し出すような機械仕掛けのカラクリをコラージュとして埋め込んでいる。かなり飛び出ていて全体のバランスから言って大仰とも言える。これが無い方がより綺麗かもしれない。だが、これがあるから順子絵画なのだ。彼女は美しい人ではあるが頑固な人だと思う。この部分は絵画内絵画と言ってもいいと思う。現代美術が額を離れようとするならば、額の中に額を入れ込むのも現代の美術のなせる業だと思う。異質ともいえる機械仕掛け、「入れ子」としての絵画表現・・。
 
 ある時彼女と話し込んだことがある。最後に「いい絵を描いてくださいよ。楽しみにしています」「はい、私、主婦ですから、それをわきまえて制作していきます」「・・・。何を言っているのですか。あなたが主婦であるとか、ないとかはどうでも良い話です。ただ一心にいい絵を描く、僕はそれを見たい、見るだけです」・・・「はい、描きます、描きます・・」・・会話はその後二、三の言葉を互いに交わしてわかれた。(坂本順子さんは昨年の3月に病気でお亡くなりになりました。失礼な言葉があるかも知れませんがお許し下さい。)その声が忘れられない。

 (掲載した写真は背景の色がかなり実作と異なります。考慮してみてください。)

by sakaidoori | 2007-03-31 11:35 | (☆夕張美術館) | Trackback | Comments(3)
2007年 03月 30日

123) ②夕張にて 「夕張美術館・大平まゆみ(バイオリン)コンサート」 3月25日(終了)

○ Finish and Begin
   夕張市美術館の軌跡(1979-2007)、明日へ

 場所:夕張市美術館
    夕張市旭町4の3
    電話(0123)52-0903
 期間:2月11日~3月25日(日)
 休み:月曜日(2月12日は開館)、2月13日14日、3月22日
 時間:10:00~1700

企画1 所蔵作品に息づく夕張
 期間:2月11日~3月4日(日)

企画2 夕張の風土が培った作家たち
 期間:3月7日~3月25日(日)

  
企画3 夕張応援作家展
   期間:2月11日~3月25日(日)・・全期間


企画4 コンサート・ワークシップ・シンポジウム・・・3月に連続開催

 行こう行こうと思っていて、最終日になってしまった。ぐずぐずしていると時間だけが過ぎていく。シューパロの湯の駐車場で持参したおにぎり弁当を食べて小休止。その日は曇天で向かいのスキー場も良く見えない。駐車場も前回とは違ってがら空きなので寂しい気持ちになる。時間はある、あせる必要もない、適当にその辺を歩いて夕張の空気を吸ってから美術館に行った。

 受付に行くと館内からバイオリンの音色が聞こえる。のんびり来て失敗したと思いながら、入って直ぐの左側、館内市民ギャラリー・ルームへ直行した。
 札響コンサート・マスター、大平まゆみさんの演奏会だ。午後1時からだから遅れること30分、子供向け用の曲を弾いていた。「星に願いを」。かなりお客さんが居る。妻は何とか席を見つけて、立ち見での鑑賞だ。僕は彼女の独演を一度聞いているので、少し興奮気味だ。トークの後にリクエストを聞いていた。「屋根の上のバイオリン弾き」を二人目に声をかけた。一瞬場内から軽いささやき、大平さんは手をのどに当てて「ここまで出掛かっているのですが、初めのメロディーを思い出せなくて、チョッと口ずさんでいただけませんか?」逆に投げかえられて困っていると、突然にどなたかが口ずさんでくれた。大きな声でしっかりと長い時間詠ってくれた。残念だが大平さんは弾けれなくて、換わりに映画音楽の「虹の彼方に」が流れることになった。楽しく予定の時間を消化して、以外にアンコールが無くてやや物足りなさを抱いて、絵画鑑賞に足を運んだ。
 ところが、かなり時間が経ってバイオリンが聞こえるではないですか。今度は入り口のロビー・コンサートだ。大平さんは帰り難かったのですね。誰かの為に弾いている風情ですが、再度の演奏の成り行きはわかりません。再びリクエストを求めています。「チゴイネルワイゼン」、一瞬の間を置いて再びリクエストをしました。どよめきが走りました。誰かが「あの曲は8分もかかるのよ。本当に弾くの?」というひそひそ話が聞こえてきます。大平さんはニコニコ顔を崩しませんが、どうしたものかと一瞬思案した後、気合モードに切り替わり仁王立ちになり弾き始めました。確かに長い演奏だ、しかし全然長さを感じない。一気に弾きまくって、拍手喝采である。彼女の音は力強く、骨太だ。綺麗さよりも、大きく膨らんでいく感じだ。「柔(やわ)な気持ちでバイオリンを相手にしてないのよ」って言っている。

 いいリクエストをしたと思う。真っ向からそれに応えてくれた。お客さんは間違いなく、めったに合えない鑑賞ができたと思う。(つづく)

by sakaidoori | 2007-03-30 23:44 | (☆夕張美術館) | Trackback | Comments(0)
2007年 03月 28日

122) CD&ギャラリー、サード・イアー「木村環個展」 ~4月22日まで

○ 木村 環(たまき)個展(a.k.a.kim-igor)  
     「METAL BOWL STRIKES AGAIN」
 
 会場:CD&ギャラリー、サード・イアー
     南1西7大通パークサイドビル4階・東北角地
     電話(011)271-0166
 会期:3月24日~4月22日(日)
 時間:13:00~21:00

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 チョッとシュールでグロテスクな環(たまき)ワールド。

 市内には今展のD.M.が3種類も配布されているので、目にした人も多いと思います。あたりまえのことですが、D.M.よりも実作はみがいがあります。D.M.はどこかたゆたゆしくて、遊び心の強さを感じます。実作はかなり小さく、CDショップを意識したのか、一つ一つがCDのジャケットのような感じで、全体で店の中で「げげげの鬼太郎」が悪さをしている風に見えました。作品が小さいだけ、一つの作品の箱のような世界に引き込まれます。ボ-リング・ボールは顔とダブらせて、飛んだり跳ねたり、首チョンマになったり、一反木綿お化けならぬ、メタル・ボール小悪魔になって、作品の重要な役を演じています。ピンも人だか何だかわかんなくなってしまいます。D.M.では色が出ていませんが、鮮明な「赤」がシュールを越えた、きついリアリティーを与えています。写真では斑点のような黒味の色の部分がそれです。鉛筆画らしいですが、線描の鋭さは無く、ぼやけた空気感を出していました。全ては閉じられた箱庭の世界、小さな小さな心にキュット刺す、棘のある作品展です。

 店の方に技法をお伺いしました。鉛筆と色鉛筆です。タイトルは、かつてロック・グループのCDのジャケットのカバーを描いていて、それとの絡みで命名した模様です。個人名の後に「a.k.a.kim-igor」とあります。地方誌「札幌人」にこの名前で寄稿されているそうです。読みました。日記風の一頁エッセーです。彼女の年齢もわかります。

 会場ではロックだと思います、シンセサイザーの緩やかな音楽が響いていました。作品と変に合っていて、去りがたかったです。

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 上の作品は中品。小品は13.5×14.5cm。

by sakaidoori | 2007-03-28 21:11 | サード・イアー | Trackback(1) | Comments(2)
2007年 03月 28日

121) お詫び & 「サイトウ」考

 北海道美術ネットのヤナイさんより「サイトウ 周」性の誤字の指摘がありました。
 このサイトには「サイトウ」性の作家が何人か登場します。表記数も相当あります。「齋藤周」さんを含めて、一気に全部を訂正することは時間的に大変なので、訂正には相応の時間を頂きたいと思います。


 「斉藤」「齊藤」「斎藤」「齋藤」、固有名詞としてはそれらは厳密に区別されて使われなければならないと思います。パソコンの場合、安直に変換できるのですからなおさらです。申し訳ございませんでした。指摘されたやないさんには感謝申し上げます。


 これから先は純粋に漢字の話です。
 冒頭の4区分、略字・旧字、略字・旧字の関係になっています。「齊」と「齋」の違いに落ち着くわけです。基本的にはこの2字は同意の関係です。前者は祭祀に奉仕する婦人の髪飾りをを意味し、後者は「示」が祭祀の祭卓であり、その卓の前で祭祀を奉仕することの意と辞書にはあります。

 「サイ籐」考。
 これから先は単なる私見。この場合の「藤」は「藤原」性からきていると思います。藤原氏は大化の改新以前は「中臣」を名乗り、神事に仕えていました。クーデター以後、仏教の保護者にもなる必要があり、本家は「藤原」を、関係同族は「中臣」をそのまま名乗って、神仏支配の中心に位置していました。藤原氏の権力の増進とともに、藤原との関係を性でわからせるために、神事に仕える者の中から「サイ籐」と称し始めたと思います。権力との関係で生まれた性ですから、非女性を意味する「齋藤」を選んだのでしょう。女性の神事からの影響力の後退も背景にはあったのでしょう。現在はともかく、江戸時代以前の著名人は「齋藤」性が大半なのも「齋藤」を名乗る由来から承知できると思います。

by sakaidoori | 2007-03-28 17:16 | ★ 案内&情報 | Trackback | Comments(2)
2007年 03月 28日

120) テンポラリー 「福井優子キャンドル作品展」 ~4月1日

○ 福井 優子(Progressive Candle)作品展
      ~春を灯すキャンドル~

f0126829_15583515.jpg 会場:テンポラリー スペース
     北16西5 斜め通・西向き
     電話(011)737-5503
 会期:3月27日(火)~4月1日(日)
 時間:11:00~19:00(最終日は17:00まで)

 春ですね。
 どういう訳だか、雪割の用事を済ませて帰り際に寄ってきました。キャンドルといえば雪明りのともし火を連想するので、この時期にはどうかなっていう気分での訪問です。

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 やはり作家は心得ているのですね。春の気分、それも若い女性の気分の立ちこめた部屋になっています。「女心と春のテンポラリー」と題して何か川柳を作りたくなります。福井さんは知人の作家を通してこの空間を知り、気に入っての個展です。「オーナー中森さんを好きになって個展を開きました」という返事でなくて安心しました。やはり「場」なんですよ、その「場」に触発されて展示をしたくなる、特にインスタレーションという発表行為はそのことが大事なんでしょう。もっとも、その「場」を良く心得ている人がオーナーですから、作家とオーナーの関係は鑑賞者にはうかがい知れない何かがあるでしょう。

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 福井さんは10年ほど前から、キャンドル作りを始められたとのことです。コレクションが嵩じて、誰に教わるというのでなく技術を磨かれたとのこと。「初期の古い作品はどうしましたか?」「まだあるかもしれませんが、気に入らないのは燃やしました」燃やしたという言葉に一瞬ギョッとしましたが、作品はキャンドルです。燃やすのが一番合理的です。それにしても、キャンドルとは本来燃やす為にあるもの。こんなに可愛くて、いとおしくなるなる物を、何時燃やして使ったら良いのでしょう。それに、「燃やす、灯す」という現象は人の心に火を灯します。
f0126829_1664792.jpg 余談ですが、昨年の5月頃、旭岳に登りました。凄く天気が良かったのですが、昼から大荒れになり帰りのロープーウエイに乗り遅れました。全身びしょぬれで、裸状態で上下のカッパを着て一晩を避難小屋で夫婦で過ごしました。暖を採るために所持品の燃やせる物をかき集めてライターで点火。武富士のティッシュは量は多いのですが、一瞬燃えるとおしまい。その代わり紙の薄さは暗がりでは怪しげな綺麗さでした。名刺は厚くて暖かかった。レシートも燃やしました。さすがにお金は残しました。いろんな小片の炎を忘れることが出来ません。

 そんな話はともかく、民家を改造した吹き抜けの空間を楽しんでください。時間があればキャンドル作りも体験できます。あんまり上手に綺麗に出来ているので、作品は食べないように。緑のよもぎもちは美味しそうでした。300点ほどの作品が迎えてくれるでしょう。

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by sakaidoori | 2007-03-28 16:11 | テンポラリー | Trackback(1) | Comments(4)
2007年 03月 28日

119) ユリイカ 「竹津昇水彩スケッチ他展」 ~4月1日

○ 竹津昇  プロヴァンス・スケッチ 銅版画展

 会場:ギャラリー・ユリイカ
    南3西1和田ビル2F・北向き
    電話(011)222-4788
 会期:3月27日(火)~4月1日(日)
 時間:11:00~19:00 (最終日17:00?)

 非近代絵画時代にヨーロッパでは、貴族達が画家を国外に派遣して絵を描かせた。出来上がった作品を見て、彼らはあたかも自分が当地に行ったような気分になることができた。作家は彼らの私設特派員を演じていたことに成る。資金援助を受けているわけだから、画題など派遣主(貴族)の意向が反映されている。画家にしてみれば見知らぬ土地に行く不安よりも、未知なる「風景」「事物」に接して、画境の新たな展開の可能性をえられるわけだから、資金援助共々やりがいのある仕事であっただろう。アフリカやオスマン・トルコの絵画の多くはそうして出来たものだろう。

 現代では多くの報道写真、観光写真もあり画家を派遣させるということはない。なにより、かなりの世界各地に行けるようになったから、体験旅行が出来る。画家の画題を未知なるものとして見る事はあまりない。


 竹津さんは毎年ヨーロッパに行く。
 僕はほんの少しばかり竹津さんのことを知っている。もちろん個展を通じてである。スポーツ系のような風貌で、大きい手と想像しがちだが、そんな手で水彩の絵筆を持ち、スペインの片田舎をせっせと通っては飽きもせずスケッチをしている姿を連想してしまう。そういう人の目に映った外国の「景色」を絵画という作家の似姿で出会うのである。世界が小さくなったと行っても、年々僕の行動範囲は加齢とともに狭まっていく。僕にとっては竹津絵画とは先に言った派遣画家と同じようなものだ。支援してない分だけ申し訳ないが、「竹津の眼」を通したヨーロッパ風景を毎年楽しんでいるわけだ。あたかも自分がそこに行った気分になっている。

 今回は展示作品中、人の居る作品の紹介をします。

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by sakaidoori | 2007-03-28 00:00 |    (ユリイカ) | Trackback | Comments(0)
2007年 03月 27日

118) af 「台湾人作家写真展」・写真 ~3月31日まで

○ 台湾人写真作家展

 会場:アリアンスフランセーズ
   南2西5 南2西5ビル2F・入り口は西向き
    電話(011)261-2771  
 会期:3月6日~3月31日(土)
 休み:日曜・祝日
 時間:10:00~19:00 (土曜日は18:00まで)

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 アリアンス・フランセーズは今年で開設20周年を迎えます。普段はフランスの写真作家を紹介することが多いのですが、今年は日本近隣諸国の写真作家の紹介に努めるようです。国名を展覧会順に紹介します。マレーシア、台湾(今展)、韓国、シンガポール、フィリピン、タイをテーマ、インドネシア。
 年末には大きな写真コンクールを予定しています。入選作品展は11月27日から12月15日で、クリスマスの日に各賞が発表されます。テーマは「異なるもの奇異なるもの」。18歳以上、プロ・アマ及び居住地は問いません。募集期間は2007年4月1日から8月31日です。詳細は当院にお問い合わせ下さい。

 台湾人による写真展です。展覧経緯は台湾afと付き合いのあるギャラリーから借り受けての展示です。ほぼ1人1点、15人程ですがなかなか見応えがあります。白黒、抽象・人物・風景・都市と全体を貫く写真の眼は鋭く、社会性も強烈に透けて見えます。普段、台湾を考えることはないので、観光的宣伝とは一線を画した写真展に、違った台湾への「気づき」に出会います。
 少し展示が高いのが気になります。院長のフランス人、クリストフ・バゴノ氏の展示だからでしょう。背の高い、細身のハンサム・ボーイです。名にあたる「クリストフ」とは処刑場に向かうキリストが背にしょっていた十字の磔台の事です。来日18ヶ月、日本語は「こんにちは」程度です。丁度書架の整理中だったので、写真撮影の許可など事務の方の通訳を交えて世間話をほんの少しばかりしてきました。とっさに「ハウ・オールド・ア・ユー」と尋ねると「サーティー・セブン」という返事が返ってきました。帰り際にフランス語の「さよなら」を尋ねて言ったのですが、もう忘れてしまいました。

 写真を何点か紹介します。申し訳ないが名前は省略させてください。全てタイトルはありません。

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by sakaidoori | 2007-03-27 22:04 | af | Trackback | Comments(0)
2007年 03月 26日

117) ①夕張にて 「夕張美術館企画 美術フォーラム」 3月25日(終了) 

○ 夕張美術館企画 美術フォーラム

    「夕張市美術館再生にむけて

  2007年3月25日、15時から16時半  
  美術館内「比志・松原二人展」会場にて

パネラー
 玉川薫氏:1953年、福井市生。北大文学部卒。現在、市立小樽文学館副館長。
 中村聖司氏:1964年、函館市生。北大文学部卒。現在、道立旭川美術館学芸課長。
 小林和拓氏:1953年、夕張市鹿島生。現在、夫人とともにメロン栽培と絵画制作に励む。昨年、この美術館で夫婦展開催。新道展参加。ゆうばり市民美術館友の会準備室次長。

進行役
 源籐(げんとう)隆一:夕張市美術館学芸員


 当初、予定されていなかった企画だ。美術館関係者に多くの人の励ましがあったという。そういう声を代表する形で、三名が参加して「地方の美術館の役割や未来像」という大きなテーマで話は進められた。

 この美術館は運営本体の夕張市の負債過多を主原因にして、廃止が決定していた。加森観光が他の施設の管理運営をまかされ、この企業の意思・意欲に基づき4月から再出発をすることになった。法律的には、昨今、公共文化施設の運営方式で話題をまいている指定管理者への運営委託である。だが、この方式の本来の趣旨は自治体の金銭負担の軽減と民間活力による公共施設の時代的展開にあった。だから、適当な指定管理者の決定にたいして、自治体は自由裁量があるし、理論的には変更も随時可能である。だが、この美術館の場合は違う。たまたまこういう制度があったので、美術館を丸投げ運営させることが出来たということだ。最終責任者である夕張市はこの美術館の将来展望に対して何一つコメントを出さない。少なくとも情報機関紙は何も伝えない。加森は若干の運営費の負担で美術館の収蔵品を自由に扱うことが可能になった。民間企業による公共美術館の再生という、いままでの日本では考えられない現象を我々は見ることが出来るのだ。・・こんなことを私は頭に描いてこのフォーラムに参加した。他の方々も言葉には出さずとも、「今後のこの美術館はどうなるのだろう。今後を見る視点の役に立つ材料はないのか」という思いを抱いていていたのではないだろうか。

 結論からいうと、この美術館への具体的な話しは少なかった。公共文化施設の一般的今日の状況を感じるには良い場でった。

 主な原因は二つあると思う。
 
 進行役の当該学芸員・源籐氏が美術館の現況を具体的に報告せずに、「(美術館の)未来像」という言葉をキーに進行したことにある。収蔵品やスタッフなどの連続・不連続を語らないから、パネラーは今後に役に立つのではないかと思える自分の所属する団体の経験に多くの時間が費やした。それなりに面白いのだが、「夕張」という冠を必要としない一般的な話題だ。パネラー自身の危機感の表明にもなっていた。その点では少ない時間の参加者の意見の方が具体的であった。ある人は言った。「・・・。館名もどうなるかわからない。(加森観光次第だ。)今後は名を捨てて、実をとってもらいたい」応援作家展に参加した作家が、パネラーの『ふくらます』という言葉を受けて発言していた。同席していた作家に「夕張に触れて、どう膨らんだか?」と言葉を投げていた。その作家も具体的に語っていた。私も二点質問した。収蔵品について。二百数十点は返還して、1千点の作品を所有しているとの事。他の施設と違って委託を決定するのに時間的に遅れた点について。役所の所轄部門による違いとの説明。それ以上の意見は上部の判断だからと私見を避けていた。どういう事態になろうとも、文化財に関わる者として、自覚と責任を持ちたいとの応えが返ってきた。

 パネラー自身が指定管理者制度の具体性が見えていないので、この制度とのからみで未来像を提言できなかったのではないか。ましてや夕張の場合は公共美術館には例のないことなので、話す糸口すら無いというのが実情だった。小樽文学館、旭川美術館の対外的有り様と、「公共文化財管理の施設関係者の重責」を説いていた。同じ自治体職員として、余りにも切実な問題として夕張が現れた。現状を整理しきれない感じで一般論を表明することで、自分自身の意識を高めようとしているようだ

 何枚か配布資料があった。
 パネラー小林氏の属する団体の「夕張市美術館の存続と美術館発展の為のメモ」は、具体的で現場作家の肉声が聞こえて素晴らしい。このメモを基調に関係者の半年後の報告を聞きたい。

 学芸員・源籐氏について。
 前回たまたま訪問客を相手にした現況報告を兼ねたお話を聞くことが出来た。その時の氏は余裕の無い分だけ真摯に語っていた。突然に加森観光が運営をしたいと発言したばかりの時で、今後はどうなるのだろうという不安と、自分はどうしたらいいのだろうという焦りの発言が好感を持って聞くことが出来た。今回の対応は「どうなるかはわからないが、新たな船出は出来そうだ。静かに船出しよう」という感じだった。氏は多くの貴重な体験をされたのだ。それは私的ではあるが、かけがいの無い公的体験でもあると思います。今後の所属は知りませんが、ある程度の時間が経ったら、中心になって話題を提供していただきたい。美術館のみならず、文化をとりまく現況に資するものが大だと思います。切に望みます。

 (後で簡単に進行経緯をかきます。)


  


    

by sakaidoori | 2007-03-26 10:22 | (☆夕張美術館) | Trackback(2) | Comments(3)
2007年 03月 25日

116) アバウト欄  1回目

 ブログ画面の右側最上部にアバウト欄があります。写真を載せれます。このコーナーにギャラリー巡りをして気に入った作品を半月から2ヶ月以内の範囲内で掲載しようと思います。

 1回目は齋藤周さんの作品。小品部分図です。3月24日掲載。

 具体的なモデルがいます。若い女性が向かいの男性に何かを話しかけているところです。背中を向けた男性はやや下向きかげんです。実は女性の問いかけは無視して、もくもくと食事をしているのです。だからといって女性が怒っているかはわかりません。何ともいえない心地良い男女のズレが齋藤さんは気に入ったみたいなのですね。ニコニコしながら作家は説明してくれました。

  
 ブログ開設当初はホテルどらーる東側を掲載していました。

by sakaidoori | 2007-03-25 20:16 | ★アバウトの写真について | Trackback | Comments(2)