栄通記

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2010年 01月 25日 ( 1 )


2010年 01月 25日

1169) 創 「二橋愛二郎 &勇田常夫・二人展」 1月20日(水)~1月25日(月)

○ 二橋愛次郎 &勇田常夫・二人展

 会場:ギャラリー創(ソウ)
    中央区南9条西6丁目1-36・U-STAGE1F
    (地下鉄中島公園駅から西に徒歩5分。
     南9条通り沿いの南側。)
    ※駐車場は2台分完備
    電話(011)562ー7762

 会期:2010年1月20日(水)~1月25日(月)
 休み:火曜日(定休日)
 時間:10:00~18:00
     (最終日は、~17:00まで)
     
ーーーーーーーーー(1・24)

 ギャラリー創に、今年の初訪問。

 展覧会は木の味をいかしたクラフト2人展。
 勇田常夫さんは右壁面を全部使っていて、本格的個展風です。素材の木の厚さや木目、表面の感覚や感触感などが楽しめます。
 左の壁面は二橋愛次郎さん。ひっそりとコレクション風の展示です。今回は、こちらの余裕の無さで二橋さんの紹介だけにします。

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 以上が二橋愛次郎さんの全作品。やや暗がりの場所での展示でコレクション風です。二人展なのに展示面積が少ない。密度を高めるためかとも思いましたが、やはりアンバランス。けれども、作家のマニアックな遊びと、紳士的几帳面さが伝わってきて、興味がつのっていきます。暗めの控え気味の場所なのが良い。作家とも一緒になって、陰でこそこそと楽しんでしまった。

 二橋さんは昨年の定年退職者。退職後に本格的制作に励み、今回が初の発表とのことです。木の厚さや角度採りなどは芸森の工房を利用されています。
 作品の特徴は、何と言っても趣味性を楽しんでいるのですが、嫌味が無く、そのことで作家の気質が想像されることです。作品の仕上げは綺麗で商品の域は十二分ですから、今後クラフト店で見かける機会があるかもしれません。売ることが主目的ではなさそうですから、制作量が追いついていかないかもしれません。

 
 以下、個別作品を少しですが載せます。ちょっと、その紳士的マニアックさが伝わりにくいと思いますがお許しを。


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 これは名刺入れです。江戸町人の小物入れや印籠などが連想られて、粋(いき)な感じ。上の写真、左側は木目と肌触りを主張し、右側は派手に木のコブ色楽しんでいます。
 名刺入れだから蓋が開きます。工夫者の二橋さんは、お客さんにそれを開けさせるわけです。ところが、開き口がわからない。開けれない。ここが彼の楽しんでいるところです。作家の手になると簡単に開いて、ピシャリと音を立てて閉じれる。閉じ口に小さな磁石を埋め込んでいる。閉じる時のピシャッという軽快感、几帳面さが楽しくもあり可笑しくもありで、作家の人柄と重なって実に愉快。

 作家・二橋さんの名刺交換シーンを思わず創造してしまう。
 中肉中背の背広姿の二橋さん。笑みを浮かべながら、やや角張った動き。背広の内ポケットからこの不思議な筒をおもむろに取り出す。少し格好良く蓋を開けて、斜め30度に頭を下げながら相手に名詞を渡す。その誇らしい姿を想像して下さい。作り手の自慢と楽しみと、その後の相手との愉快な会話が聞こえてきそうだ。

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 ペーパーナイフです。
 ちょっとジャックナイフ風の配列が作家の楽しんでいるところ。他にも作家の趣味というか楽しみというか工夫は色々と有ります。木肌に、簡単に手に入る物を高級風に埋め込んだりしている。
 何と言っても微笑ましいのは、ナイフの開閉です。バネ仕掛けで、ピシッピシッと滑らかに刃が音を立てて動ぐ。切るというよりも、刃先の動きを楽しむペーパーナイフです。


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 昆虫です。いえ、そばに図鑑があって、作家は「鋼虫」と命名しています。
 素材は「スプーン」です。これは完璧にマニアの世界ですね。デザイン力が見て取れます。虫や草花などに若い時から関心があり、多くのスケッチなども手がけていたのでしょう。愛すべき作品群です。


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 (↑:当館名物の出っ張ったブロック壁が撤去されました。仕切り壁は空間を切り取る力があって、それを生かした展示となると相当に難しかった。デザイナーあるいはオーナーのマニアックな感覚でしたが、撤退の運びとなったわけです。
 とても広く感じる。全面白壁という改装は、白色の性質で目に迫って狭く見えるものですが、両壁のガラス面からの光も受けて開放感たっぷりです。ここは今でも立体作品が一番似合うと思うのですが、壁面作品にも可能性が広がりました。後は壁面作家の腕の見せ所です。)

by sakaidoori | 2010-01-25 12:30 | 創(そう) | Trackback(1) | Comments(0)