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栄通記

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2008年 12月 12日

845) ①美流渡までのドライブ 長沼町



 先日用事で美流渡まで行ってきた。もうすぐ雪が降る、天気を見計らってのドライブを兼ねた漫遊だ。

 主に長沼のことを考えることになった。馬追運河ー長沼神社ー長沼町市街ー夕張川ー治水・・・・。今後のためにメモをしておこう。


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     ↑:馬追運河の碑と、馬追運河

 我が家から夕張・美流渡方面へは国道274号線を通り、北広島を過ぎて馬追運河沿いの道道札幌夕張線に入る。市街地手前近くに「馬追運河の碑」が休憩所を兼ねたパーキングに建っている。

 「建碑の義」によると、この運河は百年以上の歴史がある。
 当時この一体は夕張川の氾濫により無数の沼が存在する大湿地帯とのこと。ドライブをしてもわかるのだが、フラットな広々とした地盤だから、夕張川や千歳川が気ままに流れていたのだろ。
 長沼町とはアイヌ語でタンネ・トー=細長い沼を和訳したもので、他にもいろんなアイヌ名を持つ沼があったのだろう。今では見事な田園地帯に生まれ変わった。
 直ぐ先が長沼市街だが、当時はこの付近はやや高くて、夕張・千歳両河川から離れていて洪水からは少しは安全だったのだろう。開墾のための排水と物資の運搬のために、明治29(1996)年に運河は完成した。工事にあたった労働者は「労働は過酷にして土工哀史」と義に書かれているように、北海道タコ部屋労働の走りとも言われている。
 運河は運搬・排水と大きな働きをしたが、長い間にドロがたまったり、近年では石狩川流域治水工事のために、洪水時に千歳川が逆流するという思わぬ被害が続出している。
 そして平成3年に今の姿で運河大改修がなったのだ。それを記念しての碑でもある。

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     ↑:長沼神社

 記念碑を過ぎるあたりから右側が長沼市街で、さらに真直ぐ進むと信号が有り、美流渡へはこの信号を左折する。右側に神社がある。
 いつも通るたびに気になっていたので長沼神社を散策する。
 長沼市街地から北に伸びる道路の押さえの位置にある。立派なのは良いのだが、北海道神宮のような官制のよそよそしさがある。村の祠ではない。整備された広い敷地、杉やヒノキが植わさり巨樹はない。もともと湿地帯だから、そんなに大きな木はなかったのだろう。

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 ↑:長沼土地改良区・記念公園

 神社の向かいに公園がある。神社同様にパブリックな場だ。都会的センスというのか和む空間ではない。全ての記念碑に贈呈者の名前を記したプレートが置いてある。いかにもこれ見よがしで、あまり品は良くない。当然モニュメンタルな銅像もあるのだが作家名は記していない。植樹の贈呈者が長沼町になっている。そもそもこの公園は町で作ったと思うので奇異な感じだ。
 運河が排水碑ならば、この公園は用水碑だ。細かいことは分からないがこの辺一体の大灌漑事業は夕張川源頭のシューウパロ湖を供給源にしているらしい。この湖は新たなダムの建設による水位の上昇で日本有数の人工湖に生まれ変わる。長沼の治水事業は終わってはいない。


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 時間に余裕があるので、神社と公園の間の道路を走ってみる。美流渡とは反対方角だ。
 繁華街を過ぎた交差点から、道路は見事に整備されている。右側は小川を造ったり、遊歩道に赤レンガを敷き詰めて素敵な歩道になっている。もっとも、歩きたくなるかどうかはその人次第だろう。

 長沼町はそんなにお金に余裕があるのだろうか?確かに自衛隊航空(ミサイル)基地もあり国家から多目のお金が供給されているだろう。だが、ミサイル基地だから隊員が沢山住んでいるとも思われない。金額効果も限定的だろう。
 公共事業費に対する感覚が少しパブリック過ぎる?と思うが、偏見なのかな。この町の歴史や気質にも関係しているのかもしれない。


 (②に続く。)

by sakaidoori | 2008-12-12 14:56 | ◎ 旅・飛行機・船


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