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栄通記

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2008年 12月 07日

835) 円山・CAI 「大島慶太郎&伊藤隆介・映像作品展」 終了・11月8日(土)~12月6日(土)

○ FIX MIX MAX!2
    大島慶太郎&伊藤隆介・映像作品展 (仮称)

 会場:CAI現代研究所
     中央区北1条西28丁目2-5
     (1条通りを走り第一鳥居を抜け、次の広い環状線を横断。直ぐの左側の中小路に入り、50mほど先の右側、コンクリートの一階建て。)
     電話(011)643-2404 (13時以降)
 会期:2008年11月8日(土)~12月6日(土)
 休み:日曜&祝日
 時間:13:00~19:00 

 主催:FIX MIX MAX!実行委員会
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー(8・30)

 部屋を独立させた二人の映像作品展です。

○ 大島慶太郎 の場合

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 試写会形式の作品展です。
 タイトルは「ポラロイド スーベニヤ」・上映時間約8分。(正確なタイトル名を記録しなかったので、およそこんなタイトルということで理解して下さい。後日判り次第、明記します。)
 上映の始まる前に大島君から挨拶があり、やや緊張感を高めてのスタートである。

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 白黒画面。半分はポラロイド・カメラや映写機の静止画像を機械様のように記録的にビシッと写していく。
 次に、ポラロイド写真をコマ送りで流していく。印画紙の部分をそのままにして、画像部分を映し変えていく写真内写真という手法も使い、この辺は大島君のテクニックの見せ所だろう。映像そのものが何かを訴えるというということではない。

 大島作品の原点はカメラにしろ映写機にしろ、それらがカラクリ・おもちゃのような玩具になっていていて、玩具を見つめる、触る、使うことがとにかく好きなんだなー、という印象が一番だ。器械と一体化したところがあって、だから映像のスピード感も違和感がなくて、あっというまに8分の時間が過ぎていった。
 実験作品ということだが、確かにそうなんだが、それは公式の言葉というか説明で、本当は器械と撮影者が一体となってどこまで機械(映写機)の魅力をひき出せれたかを作家自身が確認している段階だと思う。そういう意味ではマニアックな作品なんだが、一方で、楽しんでいる姿(作品)をオープン化したらどういうことになるんだろうと、「作家ー器械(映写機)-作品ー鑑賞者」の関係を肉感的につかみたいんじゃないかと想像してしまう。すべての関係が分離的な主客という客体化でなくて、器械作品なのに生理的(人間的)な関係をどんな風に作れるのか、そんな問題意識が大島君にあるのかなー。
 そこで問題になるのが、「何を写すか」なんだが、現在の大島君は意図的に踏み込もうとしていないみたいだ。多分、写された映像そのものに鑑賞者の心が奪われるので、被写体には距離を置いているみたいだ。

 「何かを見た」という楽しみからは遠いが、大島・時間、トリックに心地良くだまされた感じであった。


○ 伊藤隆介 の場合

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 「Screen Process(The Seven Year itch)」・2008年。

 今回の伊藤作品はいくつかのの点でほんの少しだが今までとは違う。

 映像カラクリを見せて、映像作品とダブらせるという伊藤・手法は基本的に同じ。

 映像作品に動きをもたせるために、カラクリ部分は円環運動や直線往復運動があった。今回は運動無し。その代わりにパソコンに動画を取り込んでいて、それを撮るということで動く映像になった。

 映像そのものはまるで9・11ニューヨーク爆破事件を思い出させる社会性の強いものだ。社会性は強いのだが、ランボーのアクション映画という娯楽性も強い。もっとも、都市文明の危うさをユーモラスに作品化することもあるから、その流れでもある。

 映像材料に手作り品がいつもあるのだが、今回は零。変わりに既製品のニューヨーク?の絵葉書一枚。

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 都会のビルディングの写真、それを写すガラス、その後ろで流れるパソコン動画ーガラス越しの動画を撮る映写機。ただただそのセンスにあきれるばかりだ。
 映画作品は我々が想像できないトリックを駆使しているのだろう。
 いつになくシンプルで見せる伊藤トリックだった。物置きを兼ねた部屋での爆破映像は非常にリアルだった。

by sakaidoori | 2008-12-07 11:56 | CAI(円山)


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