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栄通記

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2008年 12月 03日

829) 槌本紘子のストックホルム記 ⑤

 こんにちは。街中はすっかりクリスマスめいているストックホルムからお伝えします。
 今日の日の出時刻は8時14分日の入時刻は14時58分です。しかしながら曇天の日が続いているので、お日様の光は目にしていません。先週末は吹雪で、少し雪も積もってすっかり冬、といった感じでしたが、週の半ばには溶け始め、気温は夜でも6度ほど。寒さの点では特に北海道との違いはありませんが、やはり空は段々と暗くなり、人々の活気は失せています。特にスウェーデン人の元気が最近ありません。影響されてはいけない、と言い聞かせていますが、やはり光は大切です。


 さて、そんな中ですが、先週末に学校の研修旅行で、スウェーデン南西部のBorås(ボロース)とKinna(シッナ)に行ってまいりました。ストックホルムからは車で4時間ほど。テキスタイル産業が有名な街です。水網が発達していたため、だとか。


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     ↑:①・ゆがんでいますが、我らの教授Inger。

 まず驚いたのが、今回の旅行でのミニバスの運転手は、何と私たちの教授のInger(インゲル)!お洒落で笑顔が素敵なスタイリッシュな女性なのですが、さすが、スウェーデン女性は強い!4時間安全運転で私たちを目的地まで運んでくれました。


 今回訪問したのは、インテリアのためのファブリックを作っている会社、壁紙を作っている会社、最新のニットマシンがあるテキスタイルの学校、紳士服を作っている会社、夫婦で経営している郊外のアトリエなどなどなど。

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 ↑:左、②・機械にかけられた糸の集団(Kasthallというファブリックの会社)
 ↑:右、③・トイレにお洒落な壁紙(Tapetterminalenという壁紙の会社)


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 ↑:④・4:ショールーム(Sanden Textilesというファブリックの会社)。
 ↑:⑤:説明を受けています。


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 ↑:⑥、Elisabeth & Rolf Brennerのアトリエ。

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 ↑:⑦:素敵なおうち(スウェーデンの伝統的なスタイル)。


 特に印象に残ったのが、郊外にアトリエを持っているElisabeth(エリザベス)、Rolf(ロルフ)夫妻。旦那さんのRolfのアトリエには大きなカーペット用の機械があり、奥さんのElisabethのアトリエはよりアーティステックな感じで、実験的なものが並んでいました。お隣の自宅はスウェーデンの伝統的なスタイルで、彼らが世界中回って収集したオブジェが絶妙なバランスで飾られていました。勿論、その中には日本からのものも。
829) 槌本紘子のストックホルム記 ⑤ _f0126829_11351872.jpg お二人はオランダで出会い、アフリカで活動していたこともあるそうです。スウェーデンのみならず、海外からも受注を受けて制作しているそうです。自然に囲まれた空間で、自分たちのペースで制作が出来るなんて、何て贅沢!お二人の仲睦まじい写真を撮りたかったのですが、Elisabethが絶え間なくパワフルに動き回っていたので、なかなかキャッチできず。。。やはり強い女性です。しっかり実権を握っていました。
 (→:右の写真は⑧、「猫とともに」。)


 この研修旅行の目的は、いわゆる「現実の世界」とはどういうものなのか、ということを学ぶことだったのですが、工場の年期の入った機械たちに目を奪われてしまい、残念ながらあまりテキスタイルについての知識を増やすことは出来なかったですが、一つだけ感じたことは、技術とデザインのバランスは重要で、その二つがしっかりしているプロダクトがこの社会の中で生き残るのだな、と思いました。個人的に大量生産のしくみには疑問を持っていたのですが、デザイナーと技術者がしっかりと話し合いをして、" いいもの"を作りだし、多くの人に商品を手にしてもらう、ということは、ただの消費とは違うのだなと、思いました。


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 ↑:⑨・私の生徒、Martin。


 さて、今回ご紹介するのは、私の日本語の生徒、Martin(マーティン)です。
 彼はArt Education(美術教育)を専攻していて、現在、院の2年生。卒業後は先生になるとのことですが、日本のアニメに興味があり、日本語を学びたい、とのことで、今は私が彼の日本語の先生です。かなり飲み込みが早く、とても優秀な生徒です。(私もスウェーデン語を頑張らなくては....)
映像も作っていて、VJとしても活動しています。先生をしながらも、VJとしてアート活動もしていくのが、理想的なのだそう。旅好きで、広い視野を持っているので、彼と話しているととても勉強になります!彼の若かりし頃、夜にフランスでお酒を飲んでいて、朝目覚めたらスイスだった、ということがあったそうです。一体どんな先生になるのでしょう。
彼が所属しているVJユニオンのHPです。チェックしてみてください。

   http://www.vjunion.se/vjs-crews/vjs/martin-soderblom/


 来週末は大学のクリスマスマーケットです。一年の中で最も盛り上がるイベント、ということで(大きな行列が出来るのだそう)私もせっせと作品を作っています。次回はそんなクリスマスマーケットの様子などをお伝え出来たら、と思っています。

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 日の出入り時刻には驚きますね。何とその間は6時間44分!冬は札幌でも日没前から暗くなるので、日照時間の体感はもっと少ない。寒くて暗い所が好きな人にはスェーデンはお奨めですね。ゴメン。
 基準としての朝の始まりは何時なのでしょう。日本の官公庁は9:00~17:00ですね。そちらは?学校は何時から始まるの?
 札幌も雪がそれなりに降って、寒いので溶けないのですが、この2,3日はお日様燦々です。ちょうど載せたいと思っていたので、空模様でも載せます。

 つまらぬことですが、物価を教えて下さい。
 原油が暴落していて、日本では灯油やガソリンの値段が急激に下がっています。もっとも、契機の冷え込みで学校卒業の就職内定者が募集不採用になるという記事もでていますが。
 灯油やガソリン、できたら軽油の値段は今いくらですか?近くのガソリンスタンドで教えてもらって下さい。

 しっかり勉強しているのですね。企業訪問という実地見聞ですね。テキスタイルの勉強という狭い目的以上の問題関心が湧くことと思います。


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 ↑:朝のお日様。12月3日7時52分、白石区栄通11丁目1番地からの東の空。

by sakaidoori | 2008-12-03 12:09 | 槌本紘子ストックホルムキ記


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