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栄通記

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2008年 11月 13日

804) ③市民ギャラリー 「第83回/2008 道展」 終了・10月23日(木)~11月9日(日)

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      ↑:新会友・山本雄基(札幌市)、「スーサイドちくわ」。

 一見ふざけた絵に見えるが、本人はいたって真面目だろう。

 山本雄基君は数年前の道展で最高賞を得た。その時の新聞報道のインタビューに、「何を如何に描くか、それが問題だ」と、ハムレット風に語っていた。以来、サイコロ形の支持体の5面にカラフルな水玉模様を描いて蝋?で表面を覆ったり、完全円形の月?を白地に黒く描いたりといろいろと模索していた。
 今作はすっきりあっさり完全具象だ。具象というカッコいい言葉は無用だろう、「ちくわ」だ。しかも、首吊りちくわだ。「ス-サイド」・suicide・自殺である。自殺ではあるがどこかユーモラスで、「なかなか死にきれないなー、空気道は塞がらないし苦しくも無い。もっと締め付けたら死ねるかもしれないな。見ているお客さん、笑はないで何とかしてよ」、そんな風なちくわだ。
 僕にはこの絵が良いのかどうかはわからない。それよりも、心象とも風刺とも遊びともとれる絵を描き始めた山本雄基の今後が楽しみだ。あっけらかんな画面の後ろで画家はどういう顔をしているのだろう?



 クローズアップ作品が何点かあって、記憶に焼きついています。以下その紹介です。全員若手でしょう。

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     ↑:鵜沼範考、「そして、いなくなった」。
 恋人同士が抱き合っているのかと見えたのですが、自分のこぶしに頬寄せているだけです。「性・音楽・薬」と人体に関心の強い鵜沼君です。青年らしいロマンとエネルギーを感じます。


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     ↑:沼田彩子(札幌市)、「震動」。
 沼田さんは我が道を行くで、いつも人体を大きく震わせて描いています。薄塗りで淡い絵肌感、それでいてエネルギッシュです。
 人体や顔の二重画像は「引き裂かれた自己」を象徴的に描く技法だと思っている。しかし、沼田絵画は違うようだ。ワンパターンで面白味には欠けるが、とことんこだわりを追及したい人なのだろう。


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     ↑:若月ゆりか、「絆」。
 きずな。ある部分に光を当てて細密描写。それをタイトルが補強している。孫の手に老人の手が重石(おもし)のように覆っている。辺りは暗い。


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     ↑:新人賞・宇野嘉祐、「様相 2008-kiku」。
 接写作品です。部分に迫り、部分から全体の生命力・存在感を主張しようとしている。カメラ技法を逆手にとった絵です。花びらには英語が描かれていて、一枚一枚が地球の皮膜でありその繋がりとも見れます。
 具象の極端なミクロやマクロ表現は形が意味不明になり、抽象の世界と見分けがつかなくなります。この絵はその一歩手前で具象性を強く宣言しています。実験的な絵画です。

by sakaidoori | 2008-11-13 16:43 | 市民ギャラリー


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