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栄通記

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2008年 11月 12日

801) 槌本紘子のストックホルム記 ④

 こんにちは。曇り空が続いているストックホルムからお伝えします。

 こちらの天気予報をチェックしていないので、今の気温がどれくらいなのかはわからないのですが、11月のストックホルムは思ったより暖かく感じています。


801) 槌本紘子のストックホルム記 ④ _f0126829_10433496.jpg
(↑: ① 見えにくいですが、展示風景。)
 前回お話ししたSimon(サイモン)君との展示を10日ほど前に終えました。パブリックスペースゆえ、搬入には手こずりましたが、作品を通し、言葉を越えて自分の世界観が伝わったことを嬉しく思いました。


 さて今回ご紹介するのは、ストックホルムの地下鉄アートです。

 ストックホルムには、SL社が運営するTunnelbana(トゥネルバーナ)というメトロが、赤・青・緑の3つのラインで走っています。各駅ごとに大小様々なアート作品が設置されていて、日常生活とアートが密着しているスウェーデンの文化の特徴が感じられます。今回は緑のラインに乗って、メトロギャラリー巡りをしてまいりました。

801) 槌本紘子のストックホルム記 ④ _f0126829_1052582.jpg まずは、中心部にほど近い、市場でも有名なHötorget(ヒョートリエット)。この駅のプラットホームの天井には、白いネオンのループが張り巡らされています。
 1998年 Gun Gordillo作。










801) 槌本紘子のストックホルム記 ④ _f0126829_10541287.jpg その次の駅、Rådmansgatan(ロドマンスガータン)では、改札を出ると、スウェーデン人作家のAugust Strindberg(オーガスト・ストリンドベリ)の写真がプリントされた真っ赤な壁が私たちを迎え入れます。
 1983年 Sture Valentin Nilsson作。





801) 槌本紘子のストックホルム記 ④ _f0126829_10551766.jpg またその次の駅のOdenplan(オーデンプラン)には、プラットホームの真ん中に学生のための展示ショーケースが置かれています。
 今展示中の作品は、ChristianPontus Andersson氏によるもの。







801) 槌本紘子のストックホルム記 ④ _f0126829_10562935.jpg 10分ほど揺られ、Åkeshovの駅には、改札の目の前に非暴力を象徴化したブロンズの彫刻がぽつんと置かれています。
 1998年 Carl Fredrik Reuterswärd作。











801) 槌本紘子のストックホルム記 ④ _f0126829_10572361.jpg さらに西に向かい、Ängbyplanの駅。
 リピートされたパターンが入り口の壁を埋め尽くしています。
 1994年 Åsa Lindström作。











801) 槌本紘子のストックホルム記 ④ _f0126829_1059275.jpg 緑のラインの終着駅、Hässelbystrandは、改札口近くにモザイク模様の壁と、渦巻きのようなパターンが床に描かれています。
 2000年 Christian Partos作。










    何気なく、そこにアートがある。
    電車の待ち時間にちらりとアートに目を向ける。
    歩きながら、走りながら、アートを感じる。

 大げさに公共にアートを取り入れている、といった感じではなく、当たり前のように作品が置かれているところにスウェーデンらしさを感じます。

 青のラインのVreten駅は、日本人彫刻家の楢葉タカシ氏作らしいので、また次回ご紹介できたらと思っています。


801) 槌本紘子のストックホルム記 ④ _f0126829_110452.jpg
          (↑:キュートなAnna。)

 前回予告した通り、スウェーデン美女をご紹介します。

 彼女の名前はAnna。(スウェーデンではかなりポピュラーな名前です。)

 私と同じくテキスタイルを専攻して、現在学部の2年生。個性的なヘアースタイルは、スウェーデンのトップスタイリスト作なのだそう。(彼女はそのカットモデルです。)とてもお洒落な彼女は、校内でも一際目立ちます。彼女は身につけているスカーフは彼女のデザインのものです。
 日本の文化にもかなり興味を持っているらしく、前回の課題(スウェーデンのデザインの会社との共同企画だったらしいです。)でも、日本の風呂敷のアイデアを元に、一枚の布で自分なりにアレンジができるバッグの提案をしていました。彼女のパターンのアイデアも、どこか日本の書道に通じるものがあります。
 毎日、彼女の笑顔に癒されています。

 次回は、研修旅行(スウェーデンの南部の方に行く予定です。)の模様と、スウェーデンのデザインについてご紹介できたら、と考えています。どうぞ宜しくお願いいたします。


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 (栄通・丸島より)

 いつも有難う。メールの互換性が悪くて、写真の送付にはご迷惑をかけています。大きな写真を見たいのですが、残念です。アドレス先変更等の対策を考えます。

 札幌地下鉄事情を二つほど。

 駅のプラット・ホームの事故対策(転落自殺)として、落ちないように壁が設置されています。電車が着いたら、乗降口の部分だけ開くのです。人間と地下鉄線路との完全分離です。
 向こう側のホームは見えないし、相当な圧迫感があります。漸次設置工事が進んでいて、全ての地下鉄駅が完全武装されるでしょう。僕は壁があるともたれたくなるので、その壁にも体を寄せたいのですが怒られそうです。

 大通とバスセンターとの地下通路で「500m美術館」が始まりました。若者中心の一種のお祭です。
 槌本さんは見たことがないと思います。僕は昨年見たのですが、その時より数段良い。とりたてて全体のコンセプトというものは無く、ただ壁に作品を張るだけの展示です。
 栄通記にも紹介していくつもりです。

 それではドイツ語で、「アオフ・ビーダー・ゼーン」(サイナラ、またお会いしましょう)。(何かスウェーデン語って、ドイツ語のようにローマ字読みしたら良さそうだけどもそういうわけでもなさそうですね。)


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by sakaidoori | 2008-11-12 11:02 | 槌本紘子ストックホルムキ記


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