2008年 11月 12日
こんにちは。曇り空が続いているストックホルムからお伝えします。 こちらの天気予報をチェックしていないので、今の気温がどれくらいなのかはわからないのですが、11月のストックホルムは思ったより暖かく感じています。 前回お話ししたSimon(サイモン)君との展示を10日ほど前に終えました。パブリックスペースゆえ、搬入には手こずりましたが、作品を通し、言葉を越えて自分の世界観が伝わったことを嬉しく思いました。 さて今回ご紹介するのは、ストックホルムの地下鉄アートです。 ストックホルムには、SL社が運営するTunnelbana(トゥネルバーナ)というメトロが、赤・青・緑の3つのラインで走っています。各駅ごとに大小様々なアート作品が設置されていて、日常生活とアートが密着しているスウェーデンの文化の特徴が感じられます。今回は緑のラインに乗って、メトロギャラリー巡りをしてまいりました。 まずは、中心部にほど近い、市場でも有名なHötorget(ヒョートリエット)。この駅のプラットホームの天井には、白いネオンのループが張り巡らされています。 1998年 Gun Gordillo作。 その次の駅、Rådmansgatan(ロドマンスガータン)では、改札を出ると、スウェーデン人作家のAugust Strindberg(オーガスト・ストリンドベリ)の写真がプリントされた真っ赤な壁が私たちを迎え入れます。 1983年 Sture Valentin Nilsson作。 またその次の駅のOdenplan(オーデンプラン)には、プラットホームの真ん中に学生のための展示ショーケースが置かれています。 今展示中の作品は、ChristianPontus Andersson氏によるもの。 10分ほど揺られ、Åkeshovの駅には、改札の目の前に非暴力を象徴化したブロンズの彫刻がぽつんと置かれています。 1998年 Carl Fredrik Reuterswärd作。 さらに西に向かい、Ängbyplanの駅。 リピートされたパターンが入り口の壁を埋め尽くしています。 1994年 Åsa Lindström作。 緑のラインの終着駅、Hässelbystrandは、改札口近くにモザイク模様の壁と、渦巻きのようなパターンが床に描かれています。 2000年 Christian Partos作。 何気なく、そこにアートがある。 電車の待ち時間にちらりとアートに目を向ける。 歩きながら、走りながら、アートを感じる。 大げさに公共にアートを取り入れている、といった感じではなく、当たり前のように作品が置かれているところにスウェーデンらしさを感じます。 青のラインのVreten駅は、日本人彫刻家の楢葉タカシ氏作らしいので、また次回ご紹介できたらと思っています。 前回予告した通り、スウェーデン美女をご紹介します。 彼女の名前はAnna。(スウェーデンではかなりポピュラーな名前です。) 私と同じくテキスタイルを専攻して、現在学部の2年生。個性的なヘアースタイルは、スウェーデンのトップスタイリスト作なのだそう。(彼女はそのカットモデルです。)とてもお洒落な彼女は、校内でも一際目立ちます。彼女は身につけているスカーフは彼女のデザインのものです。 日本の文化にもかなり興味を持っているらしく、前回の課題(スウェーデンのデザインの会社との共同企画だったらしいです。)でも、日本の風呂敷のアイデアを元に、一枚の布で自分なりにアレンジができるバッグの提案をしていました。彼女のパターンのアイデアも、どこか日本の書道に通じるものがあります。 毎日、彼女の笑顔に癒されています。 次回は、研修旅行(スウェーデンの南部の方に行く予定です。)の模様と、スウェーデンのデザインについてご紹介できたら、と考えています。どうぞ宜しくお願いいたします。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー (栄通・丸島より) いつも有難う。メールの互換性が悪くて、写真の送付にはご迷惑をかけています。大きな写真を見たいのですが、残念です。アドレス先変更等の対策を考えます。 札幌地下鉄事情を二つほど。 駅のプラット・ホームの事故対策(転落自殺)として、落ちないように壁が設置されています。電車が着いたら、乗降口の部分だけ開くのです。人間と地下鉄線路との完全分離です。 向こう側のホームは見えないし、相当な圧迫感があります。漸次設置工事が進んでいて、全ての地下鉄駅が完全武装されるでしょう。僕は壁があるともたれたくなるので、その壁にも体を寄せたいのですが怒られそうです。 大通とバスセンターとの地下通路で「500m美術館」が始まりました。若者中心の一種のお祭です。 槌本さんは見たことがないと思います。僕は昨年見たのですが、その時より数段良い。とりたてて全体のコンセプトというものは無く、ただ壁に作品を張るだけの展示です。 栄通記にも紹介していくつもりです。 それではドイツ語で、「アオフ・ビーダー・ゼーン」(サイナラ、またお会いしましょう)。(何かスウェーデン語って、ドイツ語のようにローマ字読みしたら良さそうだけどもそういうわけでもなさそうですね。)
by sakaidoori
| 2008-11-12 11:02
| 槌本紘子ストックホルムキ記
|
アバウト
丸島 均。札幌を中心に美術ギャラリーの感想記、&雑記・紹介。写真は「平間理彩(藤女子大学写真部OG) 『熱帯夜』組作品の一点」。巡回展「それぞれの海.~」出品作品。2018.8.30記。2577)に説明有り。 by sakaidoori カレンダー
検索
最新の記事
ファン
カテゴリ
全体 ★ 挨拶・リンク ★ 栄通の案内板 ★アバウトの写真について ★ 目次 (たぴお) (時計台) 市民ギャラリー (写真ライブラリー) さいとう 大丸藤井スカイホール (ユリイカ) ミヤシタ テンポラリー af 北専・アイボリー CAI(円山) CAI02(昭和ビル) (大同) アートマン アートスペース201 大通美術館 STVエントランスホール コンチネンタル 資料館 門馬・ANNEX 百貨店 (カコイ・ミクロ) 4プラ・華アグラ 石の蔵・はやし (シカク) ☆道外公共美術館ギャラリー (アッタ) 奥井理g. ★ 案内&情報 ★ 訪問客数 ◎ 樹 ◎ 花 ◎ 山 ◎ 本 ◎ 旅・飛行機・船 ◎ 温泉 ◎ 個人記 ◎ 風景 ◎ 短歌・詩・文芸 ☆★ ギャラリー巡り 写真)光映堂ウエスト・フォー (いろへや Dr.ツクール) JRタワーARTBOX ポルト 写真)富士フォト・サロン 道新プラザ 紀伊國屋書店 S-AIR ◎ 自宅 (ニュー・スター) 札信ギャラリー (マカシブ) (自由空間) 真駒内滝野霊園 サード・イアー (どらーる) 区民センター ★★ 管理人用 山の手 富樫アトリエ (プラハ2+ディープ) ★ギャラリー情報 ★ パンフより 創(そう) (オリジナル) ATTIC 美容院「EX]内 ADP 粋ふよう エッセ ◎ 雑記 ★「案内版」アバウトの写真 ☆北海道埋蔵文化センター ☆三岸好太郎美術館 ☆本郷新彫刻美術館 ☆芸術の森美術館 ☆函館美術館 ☆札幌・近代美術館 ☆モエレ沼公園 ☆旭川美術館 ☆北海道開拓記念館 ☆帯広美術館 ☆関口雄揮記念美術館 (☆夕張美術館) ☆(倶知安)小川原美術館 ☆(岩見沢)松島正幸記念館 ☆(室蘭)室蘭市民美術館 ☆北武記念絵画館 ★その他 【道外・関西】 ー [石狩] [ニセコ]有島記念館 [岩見沢]キューマル 他 [音威子府] [深川] [苫小牧]博物館 [洞爺] ☆小樽美術館 市民ギャラリー [美唄] [江別] [室蘭] [小樽] [帯広] [恵庭] 夢創館 【北広島・由仁】 [函館] [夕張] [三笠] [赤平・芦別] 【幌加内(政和)】 (くらふと)品品法邑 (茶廊)法邑 (カフェ)れんが (ブックカフェ)開化 (カフェ)アンジュ (カフェ)北都館 (カフェ)エスキス (画廊喫茶)チャオ (カフェ・soso) (カフェ)ト・オン (カフェ)アトリエムラ (カフェ)サーハビー 槌本紘子ストックホルムキ記 (画廊喫茶)仔馬 (ギャラリー&コーヒー)犬養 Plantation CAFE BLANC(ブラン) - コレクション ■ 複数会場 公共空間 ー ◎ 風景 新さっぽろg. ー ○ 栄通日記 学校構内 ー ◎ライブ路上パフォーマンス 道銀・らいらっく (コジカ) ▲個人特集 (風景)サイクリング・ロード (風景)札幌・都心 A.S.T(定山渓) 趣味の郷 公共空間・地下コンコース 六花亭 ◎今日・昨日・最近の風景 500m美術館 Room11 アルテポルト・ART SPACE サテライト 【2010年旅行記】 【2010年 ロシア旅行】 【海外旅行】 【2012年上海旅行】 【震災跡地2回目の旅】 【2013旅行記】 ◎ 川・橋 OYOYO コケティッシュ ・我が家 レタラ カモカモ 北のモンパルナス チチ クロスホテル札幌 黒い森美術館 Caballer ▲原田ミドーモザイク画 SYMBIOSIS (ハルカヤマ藝術要塞) 群青(2016) チカホ space1-105 100枚のスナップを見る会 北海道市民活動センター 群青(2018) HUG(教育大文化施設) 札幌グランピスタ 大洋(大洋ビル) - 未分類 タグ
個展(242)
グループ展(183) 油彩画(183) 企画展(153) インスタレーション(115) その他(98) 学生展(93) 現代美術(74) 写真(71) 公募展(70) 写真展(59) 総合・複合展(43) 温泉・山・旅行・雑記(42) 彫刻・金属・ガラス・陶(40) 日本画(38) 北海道教育大学(37) 版画・イラスト(31) シルクスクリーン(26) 藤谷康晴(25) 卒業展(24) リンク
○ 美術関係以外
古い日記 (サカイ・ヒロシさんのブログ) ○ 美術愛好家のブログ Ryoさんのイートアート (サカモト・キミオさんのH.P.) 散歩日記V3 (SHさんのブログ) ○ 表現者のブロブ(相互リンク?) Photo Foto Blue (コバヤシ・ユカさんのブログ) 水彩の旅 (タケツ・ノボルさんのH.P.) アートダイアリー (マエカワ・ヨシエさんのブログ) 画像一覧
最新のトラックバック
以前の記事
2018年 11月 2018年 10月 2018年 09月 2018年 08月 2017年 08月 2017年 02月 2017年 01月 2016年 05月 2016年 04月 2016年 02月 more... ブログパーツ
その他のジャンル
記事ランキング
ブログジャンル
|
ファン申請 |
||