2008年 10月 31日
○ ギャラリー粋ふよう賞受賞記念 加我雅恵・個展 会場:ギャラリー・粋ふよう 東区北25条東1丁目4-19 (北東角地。玄関は北向きで、北26条通りに面す。) 電話(011)743-9070 会期:2008年10月27日(月)~11月1日(土) 休み:日曜日(定休日) 時間:10:30~18:00 (最終日のみ、~17:00まで) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー(10・) 狭い会場だから大作は少ないのかなと思ったがそうでもなかった。それに、しっかりと今の気持ちを出していて好感が持てた。会場には加我さんもおられて話も弾んだ。 ![]() ![]() ![]() ![]() ↑:左から、①「いっそカシオペアの隣で」・F50。②「宝石と星」・F50。 まだまだ加我絵画は荒削りだ。何を求めてどの辺に着陸するのか僕には分からない。だが、絵が好きで絵しかないと思った人間が絵を描く。ところが子供の頃の落書きとは違って、大人になれば「何を」「如何に」描くかが問題になるだろう。もっと言えば「何故」描くのかがいつも頭の中に巣くっているだろう。 加我さんの場合は過去の絵画の巨匠達との追体験を正直に画布に記録していくタイプであった思う。それはそれで良いのだが、絵画愛好家としては作品を見ても面白味に欠ける。最近、ようやく自分を出し始めたような気がする。 一つにタイトルがそれを物語っている。中大作は夜空がテーマだ。暗がりの中でも一つ一つの存在は輝いている。たとえそれが社会にあっては目立たなくとも。社会(暗がり)の中で自己主張し始めた加我さん自身の声だろう。 ![]() 一つは自分の感性や感覚が正直に絵のリズムや構成となって反映し始めている。 例えば上の「夏の景色」の構図。どこかカメラのレンズのようだ。それは ①の絵が窓から夜空を見上げている構図に対応している。自分の視線、視覚原風景をキャンバスという枠に再構成しているように思える。子供の頃、夜になると窓辺によりそっていろんな空想を楽しんでいたのだろう。絵としては黒い部分などぞんざい過ぎてまだまだという感じだが、シンプルに自分の感性を絵画言語に置き換えていると思う。それは無意識かも知れないが。 幾つかの作品に細いロープを何重にもクロス状に縛ってある。窓の外の鉄格子のようだ。絵として成功しているかは疑問だが、今はこういうのをしたい時期なのだろう。鑑賞者は与えられたのを見るだけだ。 ![]() 上の絵、確かにマチスの影響のもとに描いたのだろう。だが、自分のリズムをつかもうとしているのが良い。習作の域を超えないが、こういうのを見るのは楽しい。 会場ではピンクがやけに多いと思ったが、こうして写真を見直すと黄色に対する意識も強いようだ。 ![]() ![]() ![]() ↑:「想色」・F10。 厚塗りで絵の具一杯の元気な絵だ。明るくて素直な絵だ。 ![]() また個展で会えるのを楽しみにしています。 ![]()
by sakaidoori
| 2008-10-31 17:46
| 粋ふよう
|
アバウト
![]() 丸島 均。札幌を中心に美術ギャラリーの感想記、&雑記・紹介。写真は「平間理彩(藤女子大学写真部OG) 『熱帯夜』組作品の一点」。巡回展「それぞれの海.~」出品作品。2018.8.30記。2577)に説明有り。 by sakaidoori カレンダー
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