栄通記

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2008年 10月 29日

※)テンポラリー 「中岡りえ・展 『DNA DIARY 1902-2008』」 10月23日(木)~10月29日(火)

○ 中岡りえ・展
「DNA DIARY 1902-2008」

 会場:テンポラリー・スペース
     北区北16条西5丁目1-8
     (北大斜め通り・西向き、隣はテーラー岩澤)
     電話(011)737-5503
 会期:2008年10月23日(木)~10月29日(火)
 休み:?(月曜日が一応定休日です)
 時間:11:00~19:00
ーーーーーーーーーーーーーーーーー(10・28)

 10月のテンポラリーは中年の男女が登場している。帯広、九州、ニューヨークに在住していて、濃いい個展を見せてくれている。

 今月の最後の「中岡りえ・展」は明日で最終日だ。これは凄い。女の情念というか、凄み怨念を静かに静かに展開している。今僕は酒に酔っているし、時間も遅いから詳細を語れない。美術に血の滴る迫力を求める人は行って欲しい。

 タイトルの「DNA DIARY」、栄通流に直訳すれば「髪の毛日記」だ。自分の髪を切り落とし、麻布に赤い糸で縫い合わせている。赤い腰巻はセクシャルだが、赤でくるまれた髪は「女の怨念」以外の何物でも無いのでは。だがそれらは縫われているだけだ。淡々とただただ縫われているだけだ。


※)テンポラリー 「中岡りえ・展 『DNA DIARY 1902-2008』」 10月23日(木)~10月29日(火)_f0126829_0295142.jpg

※)テンポラリー 「中岡りえ・展 『DNA DIARY 1902-2008』」 10月23日(木)~10月29日(火)_f0126829_0311347.jpg
 (↑:入り口はミリタリー模様の生地で覆われている。室内はいつもにも増して狭く、のっぺりと中岡りえの生理空間に誘われる。しかし展示品は少なく静かに静かに引き込まれる。)

※)テンポラリー 「中岡りえ・展 『DNA DIARY 1902-2008』」 10月23日(木)~10月29日(火)_f0126829_0362249.jpg
 (↑:正面の作品群。一枚一枚が日記だ。迷彩模様の生地に髪の毛と赤糸の世界が「美術」を表現している。だが、これらは窓辺にそれとなく置かれた「日記帳」の始まりでしかない。)


※)テンポラリー 「中岡りえ・展 『DNA DIARY 1902-2008』」 10月23日(木)~10月29日(火)_f0126829_049952.jpg
 (↑:「髪の毛日記」だ。テンポラリは明るい。それは救いだ。窓辺から差し込む柔らかい光を通して1枚1枚めくって欲しい。もし許されるならば、床に座りゆっくりとめっくって欲しい。
 その時、時間は止まる。部屋の空気は自然に強引に中岡りえの血の世界に引き込まれる。旧家の屋根裏での家族の秘密を見る思いだ。)



(続く


 とにかく28日(火)までです。熱き自己表現に触れたい人は見てもらいたい。

 

by sakaidoori | 2008-10-29 00:43 | テンポラリー


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