栄通記

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2008年 10月 14日

785) たぴお 「毛内康二・展」 終了・10月6日(月)~10月11日(土)

○ 毛内康二・展

 会場:ギャラリーたぴお
    中央区北2条西2丁目・道特会館1F
    (中通り・東向き)
    電話(011)251-6584
 会期:2008年10月6日(月)~10月11日(土)
 時間:11:00~19:00
ーーーーーーーーーーーーーーーーー(10・11)

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 近くで作品を見ても色合いが素晴らしいとか、画質感にしみいるということはない。工作物の仕上がり具合もとても丁寧で綺麗とは言えない。そもそも、「何なんだろう、これは?」というのが正直な第一印象だ。

 この作品群はやや遠目から見たほうが良い。細部にこだわらずに全体を見るのだ。
 色はド派手とまでは言えないがカラフルだ。全体は線描で覆われていて、円や線の抽象模様だ。この色と線描が作品のゆがんだ道筋の流れと一体になって、視覚運動を引き起こしてくる。子供の頃に遊んだ風車(かざぐるま)を思い出す。沢山の風車を見たり、自分でも遊んだりしたものだ。風車は一方向の円状の回転模様しか描かない。風の力でしかその模様の動きを変えれない。
 こちらは作家の作りなす人為的なファージーな動きだ。さらに見る人の気持ちのありようによって動きのスピードが変わってくる。その辺にはまって会場全体のムードにひたると結構心地良い。

 これらはより大きめにして、発展した作品として公共空間に置くのも面白いのだろう。四方八方から眺める。当然、上からも下からも眺めるように、覗き見るようにして。
 人は意味も無く何かに見とれる時がある。暗がりでの明滅する信号機だとか。不規則なようでいて一定のパターンで流れるジェット・コースターとか。たんなる小川の流れにも人はボーっと時間を過ごす。美しいから、心地良いからそうしているのだが、とりたてて言葉に出してその気分を説明する気にもなれない。

 毛内作品を広場や大きな建物の中で、カップルで見詰め合ったら楽しいだろう。作品を見る目の動きが心の動きをもよおし、二人の気分を近づけるかもしれない。


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          ↑:「森の道」。

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          ↑:「魔人」。

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          ↑:「曲がるストライプ」。


 毛内康二氏ご自身の作品説明書きが配布されていました。


 [視覚のジェットコースター]をテーマとして作品を発表します。
 私の作品はフラットな平面でもマスとしての立体でもありません。
 私の絵画感は作品としてのタブローが如何に成立するかを命題とする抽象絵画です。

 絵画は展示の視界のうちに漠然と出現します。その視点は対象を把握しようと有機的に移動する。そこでは視線が糸巻きのように循環するのです。私はこの視覚による絵画の身体化を視線によるコースター構築と考えます。
 従って私の作品はコースター絵画と言えるでしょう。
 どうぞ、このジェットコースターに視覚をまかせていただけたら幸いです。
        毛内康二 (2008・9・25)


 難しい文章だ。「絵画とは何か?抽象絵画とは何か?」という命題がそもそもこの文章からは分からない。絵画の身体化が何を引き起こすのかも語られてはいない。だが、これが絵画なのだろう。否、これも絵画なのだ。
 
 おそらく、作家が「絵画とは何か?」を自問しつつ、その一里塚としての視覚化された展覧会であろう。今後の方向性を見定めた、確信した個展なのだろう。
 「画質感は良く無いですよ。画質を追求する以前にしなければならないことが沢山あるのです」、作家の言である。 


 (写真を夕方追加します。)
 

by sakaidoori | 2008-10-14 10:51 |    (たぴお) | Trackback | Comments(0)
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