栄通記

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2008年 10月 07日

776) JRタワーARTBOX 「伊藤隆介 [Lift Off]・他」 8月1日(金)~10月30日(木)

○ 伊藤隆介 20080801
  スリーズ・リアリスティック バーチャル  #020
    [Lift Off] [Dance Floor]

 会場:JR札幌駅東コンコース・JRタワーARTBOX
     中央区JR札幌駅構内
     (地上東コンコースの西壁面。東改札口の南側)
     問合せ・電話(011)209-5075
 日程:2008年8月1日(金)~10月30日(木)
     (会期中無休)
 時間:7:00~23:00

 次回予告:熊澤啓子 国松明日香
ーーーーーーーーーーーーーーーーー(10・4)

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     ↑:朝7時頃のJR札幌駅東改札口の南側風景。

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     ↑:右側の広告ボックスは数秒毎に画面が変わる。伊藤・映像もその中にこっそりと入り込ませてある。


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     ↑:左から、[Lift Off] [Dance Floor]。



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          ↑:① ボックスの中の小道具。
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          ↑:② 同。


 シリーズ「リアリスティック バーチャル」のことを、さらに今展の作品の概念を次のように説明しています。
 「バーチャル・リアリティーという言葉を逆転させた伊藤隆介の造語。現実社会における、メディアの運んでくる仮想的なイメージの大ざっぱさ。
 メディア社会におけるリアル/非リアルの感覚について視覚的・詩的批判を試みるビデオ・インスタレーションの試みです。
 ・・・社旗風刺だけがテーマではなく反復運動を繰り返す模型と映像に作者のユーモア感覚を見出して、心遊ばせ、日常の視点を少しずらすだけで、どんなインスピレーションを得ることが出来るのか、・・・。」
 駅の道を歩む人達に「アート」を楽しんでもらいたいと最後に語り、文を結んでいます。おそらく端聡氏の文章でしょう。


 作品は広告ボックスに収まっていて、「広告」あるいは「通路の飾り」といった感じで場に収まっています。道を歩いていて、取り立てて作品に目が止まるというインパクトはありません。映像の特殊撮影の内幕を覗かせるような作品ですから、作品の「仕掛け」に気付かされた人には心地良い刺激をがあるでしょう。ですが、見た目ののインパクトがあまりに無さすぎて、単なる風景に終わってしまいそうです。

 作家は作品のインパクト性を否定したいのかもしれません。
 それと、今作には映像に写されない小道具が余りに多くて、本当に広告ボックスの一齣のように使われていることです。写真①、②がそうです。映像には全く関係ありません。そういう意味では今作は、この広告ボックス全体が通路(公共空間)において、どのような姿を見せるのかを、作家自身が楽しんでいるようです。
 日常と仮想という対立的な視点もさることながら、日常そのもののリアル感のなさ、仮想の裏側を「知らしめるという行為」に、映像作家としての楽しみとエネルギーの源泉のようなものを感じました。


 最後になりましたが作品の説明です。
 左側の[Lift Off]。
 固定されたゆっくり揺れている買い物カートをクローズ・アップ気味に撮影。背景の雲を描いた青空と、手前の綿による雲は回転していて、前後の雲が動くことによって、カートが動いているように見えます。「青空に浮かび走っている買い物カート、明日に向かって夢は空を走る」。
 買い物カートではなく、ウルトラマンが飛んでいる作品を見たことがあります。その永久反復運動に笑いを超えて哀しくなったのを覚えています。

 右側の[Dance Floor]。
 本をコピー中のコピー機は固定されています。それ以外が左右に揺れています。それ以外とは散らかった用紙であり、窓の外のビルディングの風景であり、壁に掛かった展示品であり、カメラ自体です。その結果、映像は地震によりコピー機だけが左右に揺れているように見えます。
 コピー機だとか、その中に挟まった本だとか、手作りの好きな「伊藤隆介だ」と言っているようです。コピー中の光が稲妻のようでリアルです。


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     ↑:近くに設置されている作品。浅見和司、「Legs “旅人の残像”」・2003年 ステン 塗装 250×330×95cm。



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by sakaidoori | 2008-10-07 15:13 | JRタワーARTBOX


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