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栄通記

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2008年 09月 29日

767) 昭和ビル CAI02 「常設展 黒田晃弘・作品」 ~2008年10月?日(初旬)

⇒常設展) CAI02 「常設展 黒田晃弘・作品」 ~2008年10月?日(初旬)

○ 常設展 (黒田晃弘を中心に紹介)
     
 会場:CAI02・raum2&3
    中央区大通西5丁目 昭和ビル・B2 
    (地下鉄大通駅1番出口。注意⇒駅の階段を下りてはいけません。昭和ビルの地下2階です。)
    電話(011)802-6438
 会期:~2008年10月?日(初旬)
 休み:定休日は日曜日・祝日
 時間:13:00~23:00 

 主宰:CAI現代研究所
ーーーーーーーーーーーーーーーー(9・)

 地下ギャラリーの大通・CAI02では企画展として「山口賢一・展」が開かれていました。(27日で終了。)こちらは写真撮影厳禁なので紹介は省略します。

 隣のスペースは取り立てて企画や利用者が居ない場合は常設展とのことで、そちらを簡単に写真で紹介します。今回は奥の方に展示されていた黒田晃弘・作を中心にします。ドローイングのコピー作品なのですが、非常に廉価での販売です。次回の岡部昌生展(10・4~11・1)までの展示です。チョッと立ち寄って、ご覧になっては。僕は2点買いました。1点、1,250円です。

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 ↑:手前の部屋を上の写真は入り口から、下の写真は裏側から撮影。
 真ん中の装置のような作品は端聡・作、「水は常に流れたがっている」。

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 ↑:端聡、「水は常に流れたがっている」。
 牛乳をスクリーンにして映像が流れています。その牛乳はパイプを使って常に循環するシステムになっています。端さんのテーマの一つに、「水は記憶する」ということがあります。それに彼は人の顔が好きです。確かに「記憶」すると思いますが、「同じ川には二度入ることは出来ない」という諺もあります。その記憶は何時開かれるのでしょう?

 どこか苦しそうな顔、「水への顔の記憶」は「水死」をイメージしてしまいます。何かを語ろうとしているその顔が、白い波間の中に消えていく。この装置は循環としての永劫回帰です。その循環時間はわずかの間でしょう。それは美術作品の象徴的な表現だから仕方がない。
 果たして記憶された水は何時再び顔を出すのでしょう?記憶への思考は哲学を生むかもしれない、その視覚化は美術を生むかもしれない、この顔に愛情が育てば倫理が生まれるかもしれない・・・都会的で知的な作品、どこか沈鬱で出口を求めたくもなる。


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 ↑:今村育子、「わたしのおうち」。
 壁紙をくり抜いて支持体に貼り付けた作品。どうと云うことは無いのですが、気になる小品。


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 ↑:奥まった部屋。飲食ルームに見える作品は岡部昌生氏の御馴染みのフロッタージュ。モノトーンの鋭さがいつも印象的です。同室には菊池又男・作が2点あります。見ごたえ充分ですが今回は省略。
 以下、黒田晃弘・作を載せます。

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 ↑:「JAZZ 3」。

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 ↑:左から、「JAZZ 2」。「JAZZ 1」。

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 ↑:左から、「HOKUDAI」。「日本橋」。

 支持体はセピア色で和紙?だったと思います。なかなか凝っています。音楽と風景という組み合わせです。セピアに黒いドローイングと絵が重なっていて、どこか物憂げで懐かしい感じです。
 黒田さんといえばモデルとの対面での似顔絵が有名です。そういう緊張した時間とは違って、作家の気楽な気分と遊び心が暗い会場と重なって独特なムードになっています。栄通ご推奨の隠れ家のような部屋、そこでの心和み染み入る一時でした。

by sakaidoori | 2008-09-29 11:47 | CAI(円山)


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