栄通記

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2008年 09月 09日

754) 槌本紘子のストックホルム記 ①

 はじめまして。ストックホルムからお伝えします。
 ひょんなことから、この栄通記に投稿させていただくことになりました、槌本紘子です。ここストックホルムに来て10日が経ったところです。
まずは簡単に自己紹介をさせていただきます。

 札幌で生まれ育ち、大学時代を東京で過ごし、テキスタイルを学びました。今春卒業し、7月にギャラリー門馬ANNEXにて、初の個展をさせていただきました。そして8月末より、ここストックホルムにてテキスタイルを勉強しています。HPも是非ご覧になってください。

http://www.hirokotsuchimoto.com/

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 ↑:1-①

 今回、ストックホルム記第1回目、ということで、私の通っている大学、Konstfackを紹介したいと思います。
 Konstfackは150年以上の歴史を持つ、スウェーデンの国立美術工芸大学です。スウェーデンの南側、Telefonplanにある、Sony Ericssonの工場を改造した校舎です。スウェーデンを代表する陶芸家、スティグ・リンドベリも、Konstfackの卒業生です。
 ここではグラフィックデザイン、工業デザイン、インテリアデザイン、陶磁・ガラス、ファインアート、教員養成、テキスタイル、金工、総合美術を勉強することが出来ます。

 スウェーデンの国立大学は学費が免除されています。Konstfackの授業は基本的にはスウェーデン語で行われますが、近年留学生が増加し、英語での授業が主体となりつつあります。2006年に雑誌「PEN」にて大々的に特集されたこともあり、今年は今まで以上に多くの日本人留学生が入学しています。私の科(テキスタイル)にも、学部1名、院生4名、交換留学生1名の日本人がいます。キャリアを経てから入学する生徒も多く、年齢層はバラバラです。学部入学の平均年齢は25歳、と言われています。校内でベビーカーを押している人もよく見られます。
 建物の内部は白を基調としており、バリアフリーです。全ての教室はオートロック式で、生徒全員がセンサー式のキーを持っています。科ごとにキッチンが設けられていて、お昼休みになると皆で集います。スウェーデンは物価は日本のほぼ2倍なので、皆お弁当を持参しています。私はテキスタイルの工房しか未だ確認していませんが、設備はとても充実しています。最初に見た時はその素晴らしさに感動しました。

 そして各工房に担当のtechnicianと呼ばれる管理者が常駐しています。危険物を扱う科も多いので、管理はしっかり行われています。使う材料によっては事前に健康診断が必要なこともあります。
 システムがあらゆるところに導入され、生徒が主体に考えられています。教授陣もとても親切で、熱心に対応してくれます。(携帯電話で呼び出すと、すぐに駆けつけてくれます。)

 Konstfackの教育はアートの理念を基本としています。近年、デザインよりの学校が増加している中、このような考え方の大学は貴重な存在といえます。また、アートと社会をより深く結びつけるため、ビジネスの授業も受けることが出来ます。卒業してすぐに起業する生徒も多く、実際に校舎の周りに卒業生の事務所が集っています。

 是非スウェーデンを訪れた際は立ち寄ってみてください。大学とは思えない、洗練された空間です。

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 ↑:1-②

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 ↑:1-③

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 ↑1-④

 HPも是非ご参考にしてみてください。
http://www.konstfack.se/

 私自身もこのような充実した環境の中で、どのようなものが生み出せるのか、とても楽しみです。この国の文化に触れ、その中から少しでも皆さんにお伝え出来たら、と思っています。ご質問・ご感想も大歓迎です。どうぞ宜しくお願いいたします。

by sakaidoori | 2008-09-09 16:55 | 槌本紘子ストックホルムキ記


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