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栄通記

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2008年 09月 08日

752) 市民ギャラリー ②「第53回 新道展」 8月27日(水)~9月7日(日)

○ 第53回/2008 新道展

 会場:札幌市民ギャラリー ・全館
     中央区南2条東6丁目
     (北西角地)
     電話(011)271-5471
 会期:2008年8月27日(水)~9月7日(日)
 休み:月曜日(9月1日)
 時間:10:00~17:30(最終日、~16:30まで)
 料金:一般・?円 大学生・?円 高校生・?円

 主催:新北海道美術協会 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー(9・3)

 気になる個別作品を載せます。

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 ↑:鈴木悠高(一般・初出品)、「YELLOW BIG 2008」・油彩 126.1×486.3。
 無料で見れる玄関ホールには2点だけの展示。そのうちの1点。
 新道展という団体の心地良い悩みを見る思いだ。
 出品規定には大きさの制限があると思うが、受賞もしていない作品を5m弱で展示するとは破格の扱いだ。そして、受賞作は全部具象作品だ。この作品は完全抽象作品だ。しかも、描き殴り的表現主義を排している。筆跡も残ってはいない。古風で練達な仕事ぶりだ。だが、黄色の中にこもっている色の世界は若い。「下手であっても意欲的な作品を待ち望む」という新道展にとっては、扱いに窮した作品なのだろう。その戸惑いが受賞を見送り、破格の特大展示になったのでは。


 目を引くなと思われる作品の多くは会友会員推挙や賞を取っていました。この②に記事は現・会友以下の紹介にします。

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 ↑:新道展賞・磯雄法秀(新会員)、「震天」・油彩 F200。
 今回の最高賞です。写真以上に暗くうごめいてぶきみです。迫力があります。海賊船に襲われた世界というイメージで見ました。
 ただ、全体のムードが会員(審査部長)・鈴木秀明に近いものがあるので、この賞をきっかけにして、今以上の「磯野らしさ」が求めらるのでは。


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 ↑:佳作賞・宮本市子(一般)、「ある夢」・ミクストメディア 90×120×3。
 ニンジン?人体?翼?・・・ハート型をあしらった全体像は細くしなやかにのびています。高さ2m70cmという大作です。見上げるだけでただただ眺めてきました。木屑を柔肌のように取り付ける作業に感心しました。


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 佳作賞・櫻井亮(新会友)、「空想的社会難民」・アクリル 200×274。
 「難民」とありますから、どうしてもチベットを連想してしまいます。昨年までの回顧調とは違った、絵自体のたくましさを感じました。
 楕円を基調にした縦長の人体、牛はこちらを向き男女は見合っているのでしょうか?空中を横に広がる建物、金箔模様の縦線斜線のからみ、印象深い作品です。


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 ↑:高橋孝(新会員)、「平成20年8月9日、今日」・F100。
 なかなか賑々しくてハッピーな感じのする絵です。何と言ってもセミの抜け殻?が印象的です。
 「8月9日」、どういう意味でしょう?長崎原爆投下日?かぼちゃの生る白砂での生き物達のうごめき合う世界。ことさら思想性は感じませんが、画家の集中力を好ましく思いました。白が生き生きと見えました。


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 ↑:島広子(一般)、「踊(よう)」・F100。
 伸びやかで健康的な明るさが好きです。太い線描もお気に入り。


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 ↑:東原雅樹(一般・帯広)、「平成の妖怪ドモ!」・油彩&アクリル F100。
 「らしさ」があります。決してうまい絵ではないですが、「へたうま」と呼ばれる画家になって欲しい。


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 ↑:高田みち子(一般・札幌)、「緑陰」・水彩 F80。
 太い樹の幹、壁のでっぱった部分がこれまた太く縦に伸びている、白色が目に迫る。画面の切り取りといい全体のワイルド感が良い。
 他の風景作品も見てみたい。


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 ↑:戸出麗子(新会友)、「大地に生きる」・油彩 F120。
 何とも残念なのは左手と子供の関係が不自然なのです。絵は嘘だから不自然で構わないのですが、その不自然さが味わいにならなければ。そういう意味では未熟な絵です。が、シンプルな裸体に目一杯取り組んでいる画家を感じて実に好ましくすがすがしい絵です。


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 ↑:左。竹本利郎(一般・札幌)、「乱れ」・油彩 F100。
   右。高橋美千子(一般・恵庭)、「ISU Ⅲ」・油彩 F100。


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 ↑:宮崎亨(新会友)、「道 Ⅰ」・油彩 F100。
 手前の黒があまり大仰にならずに主張している。今回はタイトルもシンプルで分かり易い。
 宮崎さんの場合は理知的な主張(説明)と絵としての主張(瞬間性)の整合性が課題だと思っています。絵になんともいえない不可解性がでればと思っています。



 (③で会友・会員を載せます。

by sakaidoori | 2008-09-08 12:57 | 市民ギャラリー


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