栄通記

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2008年 08月 25日

740) たぴお ①「BOOK’S ART 展 5」  8月18日(月)~8月30日(土)

○ BOOK’S ART 展 5

 会場:ギャラリーたぴお
    中央区北2西2・道特会館1F
    (中通り・東向き)
    電話(011)251-6584
 会期:2008年8月18日(月)~8月30日(土)
 休み:24日(日)
 時間:11:00~19:00

 【参加作家】
 中森秀一 林教司 藤井啓 藤川弘毅 益村信子 のっち 参考コーナー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー(8・22)

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○ 林教司
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 こういうのを林さんに作らせるとピカ一ですね。
 熟考3年、思い至れば「エイ、ヤァー」で出来上がりという作品です。

 左からー
 コンクリート・ブロックを優しく加工しての華美な本。細身の貴婦人をイメージしています。
 枕木による重厚な本。聖書。自画像です。
 薄く透き通るような紙による本。「所詮本とは軽い物さ」と、言っているようです。「あー、軽くて薄くて美しきものよ」とも、言っています。
 鉄の塊と鉄板で封印された「妙法蓮華経」。これは本当に重たい。
 ブダの意味は重い。本当は黄金の塊の箱に入れるべきブダの箴言、鉄の人・林教司が金の代わりをしているのです。自画像の反対です。願望、諦念・・林さんの人生の縮図かもしれない。

○ 中森秀一
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 美しく製本された豪華本?。
 本の題名は下段右側から、「それから」、「檸檬(レモン)の香」、「草の枕」、「失われたなにを求めて」、「つゆのあとさき」。

 もう分かりましたか?有名な小説のタイトルを引用したり、少しばかり改題してエロスを表現しているのです。このタイトルを読むことによって、洒落た笑いを誘っているのですね。当然、鑑賞者は中年男性を想定しています。「いやらしい本だぜ、えへへへ」。知的なスケベ本です。

 上段の題名は同じく右側から、「みだれ髪」、「主婦の友」。

 期待を込めて中を開いてもダメです。何も描かれていません。
 所詮エロスとは非道徳とか禁忌とかいう、「~するな!」という禁止や否定が前提にあって、裏返しの願望や妄想の産物なのです。そこにスケベな絵はいらないのです。

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○ 藤井啓
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 まるで恋文を収めるような、手作りの封筒です。二つの封筒に収められる、二つの翻訳詩。長めの二つ折りの封書には詩がしたためられ、裏の置く書きには翻訳者と装丁者が書かれています。ただそれだけです。

 書かれた詩は象徴詩というのでしょうか、荘重な筋立てです。この文章を書く為に三度ほど朗読をしてみました。朗読に耐える翻訳です。いかなる詩も朗読しにくいものはダメだと僕は思っています。

 壮年男性の荘重なる恋文・ブックス・アートです。このロマン主義が僕には羨ましい。

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○ 益村信子
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 いささか男の美学偏重の中にあって、かーるくふうわりと展示されています。見てご覧のとおり、「そのまんま東君」のような作品です。
 この作品のテーマには全然関係ないのですが、カバーで覆われた本は「少年少女・新世界文学全集」です。
 始めはただ微笑んでばかりいる作品ですが、だんだんともらい泣きをしたくなる心境です。見る僕が歳なのですね。


f0126829_23392286.jpg 小さなグループ展ですが、②に続くということで。それぐらい僕はこの展覧会を堪能したのです。
 たぴおは街中です。是非是非立ち寄って下さい。



②に続く

by sakaidoori | 2008-08-25 14:42 |    (たぴお) | Trackback | Comments(4)
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Commented by ますむらのぶこ at 2008-08-26 08:36 x
掲載ありがとうございます。じつは、この「少年少女新世界文学全集」のためにBOOK'S ART展に参加したのです。もらい泣きしてください。
Commented by sakaidoori at 2008-08-26 09:22
>ますむらのぶこ さんへ

 本文には「この作品のテーマには全然関係ないのですが」と書いてしまいました。

 「少年少女」に羽ばたいて欲しいという意味なのかなーとか、何て僕や作家は歳を取ったのだろうとか、、羽ばたく事を表現したい為に古本を買ってきたのかなーとか、何かしらこの本に益村さんは思い出があるのかなーとか・・・益村さんと本の関係を考えていると、僕と本の関係に関心が移っていろいろ感じて、古臭い本に何とも言えない思いがつのってきて、少し困っちゃいました。

 コメント、有難うございました。
Commented at 2008-08-27 09:35 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by sakaidoori at 2008-08-27 20:27
>非公開さんへ

コメント、有難うございました。


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