栄通記

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2008年 07月 11日

689) CAI02 「神谷泰史/佐藤史恵・二人展  『Γ』」 終了・6月28日(土)~7月10日(木)

○ 神谷泰史(かみや・たいし)/佐藤史恵(さとう・しえ) 二人展
    「Γ」

 会場:CAI02 raum2・3
    中央区大通西5丁目 昭和ビル・B2 (地下鉄大通駅1番出口)
    電話(011)802-6438
 会期:2008年6月28日(土)~7月10日(木)
 休み:定休日は日曜日
 時間:13:00~23:00 (最終日は~19:00まで)
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 「音と空間が音楽を作る過程に注目したインスタレーションを展開する神谷泰史、本来動物や人間にあるプロテクト的な本能や共通感覚を、線材のみで空間に構築する佐藤史恵による二人展」

*タイトルの「Γ」は記号の"ガンマ"で、展示するraum2、raum3を上から見た壁の形をあらわしています」

 以上、CAI現代美術研究所H.P.からの抜粋です。


 会場は2作家、2作品のシンプルな展示です。個別のタイトルが書かれてあったかもしれませんが、見忘れました。またその必要を感じない展覧会です。

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 ↑:佐藤史恵。会場入り口からの風景。

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 ↑:反対側からの作品風景。

 佐藤史恵、1978年十勝生まれ、札幌在住。
 H.P.案内や会場紹介文にあるプロテクト(保護する)を意味する「隠れ家、巣、蚕、胎内」でしょう。あまりにそのものズバリです。
 靴を脱いで中に入っても構わない工夫がされています。「作家ー蚕ー鑑賞者」が共通認識や共通体験を生む道具なのでしょう。残念ながら僕は入らなかった。


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 ↑:神谷泰史、(音を契機にしたインスタレーション。)

 1980年、札幌市生まれ、浜松市在住。

 神谷君が音を手段にした表現者ということを知らなければ、何が何だか分かりにくい作品かもしれない。一応、関係者が、「ダンボールに耳をあてて下さい。小さな音が聞こえますよ」と、教えてくれます。

 というわけで耳を当てるのです。ダンボールがスピーカーの役目になっていて何かが聞こえてくるはずです。ところがそれらしい音が聞こえないのです。それでも右側は非常に小さく「ツー」と聞こえますが、左側は聞こえません。聞く人達は、「これは何だろう?聞こえないなー、収音マイクに仕掛けがあるのでは?」と思案することになるのです。

 亡くなられた村岸・作品の白樺を思い出した。白樺を抱いて耳をそばだてて、白樺に流れる音を聞く作品です。木が音を吸い上げる「ピチッ、ピチッ」という音が、木を抱く感触と重なり実に心地良い展示でした。それは音を聞かせるという方法により、別次元への表現の為の「装置・演出」でもありました。

 「そうか、これは何らかの表現の為の装置なのだな!」
 このダンボールは耳を当てやすい高さになっている。僕が耳を当てていると、隣では女性も同じ仕草をしているのです。僕は瞬間、彼女の顔をまじまじと見てしまった。彼女の目は音に集中していて目と目が合うことはなかったが、もし好奇心の目で見知らぬお互いが見合ったとしたならば、それはそれは嬉しくもあり、恥ずかしくもあったことでしょう。

 そうか。これは聞こえない音を仲立ちにして、会場の人たちの感覚・感情を一つにさせる為の道具なのではないだろうか。村岸君の白樺は明るく健康的な場所だった。ここは暗い。暗さという都会の中で、この作品は何だろうと鑑賞者が言い合う。見知らぬ人達の「目と目」の触れあいも生まれる。つかの間の心の開かれた邂逅。

 「聞こえない音が人を繋ぐ」、人の触れ合いの道具なのでしょう。

by sakaidoori | 2008-07-11 14:04 | CAI(円山)


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