栄通記

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2008年 06月 16日

660) 大同 「第3回 しんか展」・絵画 6月12日(木)~6月17日(火)

○ 第3回 しんか展

 会場:大同ギャラリー
    北3西3 大同生命ビル3F4F・(南西角地 駅前通東側)
    電話(011)241-8223
 会期:2008年6月12日(木)~6月17日(火)
 時間:10:00~18:00 (最終日17:00)

 主催:しんか展プロジェクト
 協力:札幌パイロットクラブ JR 北海道 ジェイアール北海道バス
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 「しんか展」について

 知的に障がいがある人の中には、独創性や奇抜な表現で高い芸術性を感じる作品を生み出す人、素朴さや素直さ、色彩の豊かさなどで見る人に感動を与える作品を生み出す人たちがいます。
 「しんか展」はこのような人たちの発表の場とするとともに、作品を審査により選び、良い展示環境で多くの方に観ていただきたいという趣旨で開催する公募展です。
 それらの作品の芸術性を正当に評価していただき、所有を希望される方がいれば作者と繋ぐ活動もしています。 (以上、パンフより)

 昨年の「しんか展」の様子⇒こちら

 昨年はたまたま見たのですが、今回は意識して見に行きました。



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 ↑:4階(会場の2階部分)の会場風景。

 以下、好みをランダムに載せます。

660) 大同 「第3回 しんか展」・絵画 6月12日(木)~6月17日(火)_f0126829_10395373.jpg ←:大内雅生(東京都)、「ぼうし」。
 この日の僕の気分に合っていて、一番のお気に入り。爽やかです。妙に顔がリアルです。「ぼうし」という自己主張が良いですね。







660) 大同 「第3回 しんか展」・絵画 6月12日(木)~6月17日(火)_f0126829_1046088.jpg ←:黒澤宏之(東京都)、「見ている」。
 おそらく「自画像」なのでしょう。その黒澤君が「何」を見ているのでしょうか、「誰か」が黒澤君を見ているのでしょうか?世界は明るいのですが、顔は斜めになっていて、何となく寂しさを感じます。










660) 大同 「第3回 しんか展」・絵画 6月12日(木)~6月17日(火)_f0126829_10574070.jpg ←:谷川由依(札幌市)、「自画像}。
 明るく、素直な絵です。












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 ↑:左から、木村樹(東京都)・「モザイク」、金子太郎(東京都)・「ゾロゾロ」。

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 ↑:しんか賞 永原稔之(香川県高松市)・「ぶどう}。
 会場では最高賞とは気が付きませんでした。帰宅して、パンフレットの受賞作品一覧で知りました。力強い、色もシンプルです。何と言っても、房の葡萄の一粒一粒を「適当」に表現して四角に描ききったことです。

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 ↑:左から、迫誠(尾道市)・「赤いピーマン」、札幌パイロットクラブ賞 茶屋敦夫(香川県高松市)・「ざりがに」。

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 ↑:左から、松浦司郎(恵庭市)・「えいご」、成瀬絢香(北広島市)・「くだもの」。

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 ↑:札幌パイロットクラブ賞 安達淳子(札幌市)・「たんぽぽ」。
 あっさりしていています。貼り絵の丹念な作業を目だ立たせなくて不思議な印象です。
 静かで爽やかなリズム感、そんなことを思っていたら、関係者に作品の下に置かれているファイルのことを聞くことが出来ました。めくって見るのですが、一枚一枚は強烈な印象はありません。手足が長い作品があったり、中間色がお好きなようで、あっさりしたリズミ感です。自分の世界が出来上がっていて、丁寧に描き進めています。
 聞けば、安達さんは毎日一枚描き上げて、既に10年以上の歳月が過ぎているとのことです。欠かすことのできない絵日記なのです。順番は決まっていて、抜き出しても彼女には元の位置が分かるとのことです。描いた順番、日にち毎に並べられていなければいけないのです。自宅には膨大な量の作品が保存されていて、それを想像するだけで、個々の作品以上の訴えるものがあります。
 仕事場に通って、帰宅して毎日毎日絵を描いて、ファイルにしまう、その繰り返しです。「毎日」「絵を描くこと」、それを「残す」こと。見た目には絵を中心にした生活です。どんな思いで描いているのでしょうか?
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 ↑:左から、ジェイ・アール北海道バス賞 平井秀一(東京都)・「大地の人」、富樫雅彦賞 齊藤毅(札幌市)・「ベルギー・ゲント市街を走るトラム」。


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 昨年との展覧会の違いを一言で言えば、インパクトのある作品が少ないという印象です。こじんまりとした、アット・ホーム的暖かい作品が目立ちました。
 それは、じっくり見ればこちらに伝わるものがあるのですが、この展覧会の背景などを知らないで作品を見た時に、どれだけの人を引き止めることが出来るかは疑問です。もちろん、作品を見れば「児童」か、「福祉関係者」の絵である事は直ぐに分かります。その時に、「やっぱりこんなものだネ」と思うか、「この展覧会は一味違うぞ」と思わしめるか、そこんところの展覧会の魅力に尽きると思います。
 作品の質が問題だとは決して思いません。「質」に関しては関係者が、出品者の作品は素晴らしいと信じているのですから、その信念を強い意志で貫かれたらいいことです。僕もその信念を支持するものです。もちろん、発表者の幅を増やして、個人の問題としてではなくて、展覧会の幅や質を高める必要はあると思います。その為の関係者の努力・研鑽・美術を見る力・展覧会としての表現力を高めねばならないのでしょう。

 今展は展示構成としての魅力に乏しさがあると思うのです。一人の出品数を1点だけに限定しないとか、公募作品に捉われないで何人かを特別に紹介するとか、企画のような感じで「電車にこだわった作品」とかを別枠紹介するとか。ユニークな美術活動を実施している施設や学術研究や・・・。もちろん、紹介は単なる紹介であってはいけないでしょう。僕達が展覧会の作品として見て、「これは面白い」という切り口であってほしいものです。 

 僕は関係者の「しんか展」に対する情熱と意欲は素晴らしいと思います。僕には想像し難い多くの困難・問題もあると思います。ですが、出品当事者が作品以外に多くを主張しようとはしないのですから、その関係者がゆるやかでも大きく「しんか」する以外に、膨らみようがないのではないでしょうか。

 最後に販売について。しんか展は作品の評価、作家の創作活動の刺激、福祉という枠を超えた社会化の一環として、作品の売買に積極的に取り組んでいるようです。
 販売可能な作品には目印がついています。できれば、それらの一部でも構いませんから、販売価格を明示していただけると嬉しいですね。

 失礼な言葉が多々ありました。来年も楽しみにしています。

by sakaidoori | 2008-06-16 13:17 |    (大同)


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