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栄通記

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2008年 04月 21日

611)市民ギャラリー ④「’08 第35回北海道抽象派作家協会展」 終了・4月15日(火)~4月20日(日)

○ ’08 第35回北海道抽象派作家協会展

 会場:札幌市民ギャラリー 
     中央区南2東6(北西角地)
     電話(011)271-5471
 会期:2008年4月15日(火)~4月20日(日)
 時間:10:30~18:00(初日は13:00~、最終日は~17:00迄)

 【出品作家】
 同人: あべくによし(旭川) 今庄義男(岩見沢) 後藤和司(札幌) 佐々木美枝子(札幌) 近宮彦爾(旭川) 外山欽平(函館) 林教司(岩見沢) 三浦恭三(小樽)・・・以上、7名。

 一般:石川潤(江別) 岩田琿(七飯) 甲斐野弘幸(札幌) 草野裕崇(江別) 笹岡素子(江別) 渋谷美智子(札幌) 鈴木薫(札幌) 鈴木悠高(札幌) 名畑美由紀(札幌) 宮川市子(札幌) 横山隆(札幌)・・・以上、10名。
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 (2008年 協会展  ①・②・③の続き。
 当初の予定に反して、④まできてしまいました。こういう大所帯のグループ展を一人一人に拘っていることに、読まれる方は辟易されるかもしれません。お許し下さい。いろんな意味で、展示会を手際よく書きおけるといいのですが、どうもそういう能力に欠けています。現在の「栄通記」の特徴と思ってください。個人の発信として、試行錯誤の状態です。)

 
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 ↑:同人・佐々木美枝子、上から、「作品 D・C・B・A」・S60。

 作品を全部の載せました。色、それもピンクを中心にして、ざっくばらんな丸や三角を描く人です。今庄・後藤・三浦各氏の惹き込まれる色ではないのです。情念をぶっつけるとか、しみ込むような色というのではない。素直な気持ちになって、春の野山を散策しているような色、ピンクですから恋の色といえなくもないのですが、そういう色恋も感じさせない。強いて言えば初恋の色か。カルピスの初恋の味か。
 初めて見た時、そのあっさり感に「若い人が描いたのかな?でも、若い人がこんなに情熱を抑えて、抜けたような世界が描けるのかな?」と思った。彼女は今庄さんと同じく創立会員で、ベテランです。若い絵を描く人だ。こういう絵は男には描けない。拘りがあまりにも感じない絵だ。
 

611)市民ギャラリー ④「’08 第35回北海道抽象派作家協会展」 終了・4月15日(火)~4月20日(日)  _f0126829_11334425.jpg611)市民ギャラリー ④「’08 第35回北海道抽象派作家協会展」 終了・4月15日(火)~4月20日(日)  _f0126829_11374630.jpg














 ↑:一般・宮本市子、左から、「ミカエル」・180×180cm(4枚組)、「ギターの色」・180×180cm(4枚組)。

 工作的コラージュ作品。右側の作品にはローマ字で文章を綴っている。白く見えるのが釘頭で、黒く蟻の行列に見えるのがアルファベット。その文意といい、ミカエルというタイトルといい、どこか平和への祈りを込めた作品だと思う。
 そういう画家の思弁的な主張に関係なく、非常にこちらが素直になって見ることのできる作品だ。ハート・マークの羽根をあしらった茶色の部分は木屑を張り合わせている。丁寧に丁寧に造作しているのが素晴らしい。コラージュなどの部分部分はどこをとっても技術の巧みさは感じないが、全体から伝わるイメージは実に良い。画家が制作している時のリズムが楽しく想像される。良い作品に廻り合えた。宮本市子、覚えておこう。


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 ↑:名畑美由紀、全て「細胞」・F100(右二枚は対作品)。

 名畑美由紀さんは昨年の新道展以来大作に挑戦しているのではないか。僕はたぴおで小中品を見ていたので関心のある作家だ。大作の特徴を一口に言えば、その大きさをもてあそんでいるようだ。画質感を濃密に仕上げるには大きすぎる。だから、この作品を含めて雑さが目立つ。瑞々しい抽象模様のリズミ感が良さだと思うのだが、この大きさに表現するのに苦心しているようだ。
 ただ、タイトルが「細胞」と聞いて、納得するものがあった。彼女の抽象模様のキーワードを「細胞」としてこれから見ていこう。

 
 

by sakaidoori | 2008-04-21 12:22 | 市民ギャラリー


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