栄通記

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2008年 04月 12日

※) af 「栗田健 絵画・版画展 『room』」 3月25日(火)~4月5日(土)

○ 栗田健 絵画・版画展
    『room』

 会場:札幌アリアンス・フランセーズ
    中央区南2西5 南2西5ビル2F・(入り口は西向き)
    電話(011)261-2771  
 会期:2008年3月25日(火)~4月5日(土)
 休み:3月30日(日)
 時間:10:00~19:00 (土曜日は18:00迄)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー(4・5)

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 余地「room」

 音は耳を越えて鮮明な風景を描きだす事がある。
 それは肌のすぐ内側だか外側だかに何よりもたしかだ。
 
 風景は視覚をこえて音響は肌をなでる。
 内側だか外側だかよくわからない空間。

 空の箱の中から見る。空の箱を見る。
 境界線はぼやける。

 窓に近づけば、まだどちらかと言えるが、
 窓になれば、ただひびく、ただうつる。  (会場に張られていた散文詩)


 今展に対する作家の思いを綴った文章だ。イメージを謳ったものと思う。
 「対象ー五感ー認識」という文節的関係以前のイメージそのものが立ち上がっていく姿、それを詩としての言葉で展開している。作品はその絵画化されたもののようである。
 画家はイメージそのものを楽しんでいる感じだ。今はその方向性を見極めるというよりも、イメージの立ち現れる過程を一緒になって楽しむのが良いのだろう。彼のイメージを喚起するプロセスに、見る側のイメージ喚起能力が触発されるかどうか・・・。

 展示は版画と肉筆画の構成。今回の版は白黒ありなど、肉筆画のアクセントのような役割になっていた。面白いのは向こう側の作品群が色もくっきりしていて児童画のようで伸びやかなのだ。イメージ過多の他の作品とどういう関係なのかを考えてしまう。画家は完成した作品に至る過程のようなものだと言っていた。作家のコンセプトとは関係なく、ぼやけた作品とのコントラストが、会場全体に変化を生んでいたと思う。イメージもより一層膨らむ感じだ。

 画家は若い男性だ。まだ北海道には半年足らずの生活だ。今後見る機会が増えるだろう。どう深まっていくのだろう。

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 ↑:左側から、「輪郭の景色」・紙に油彩、「声」・パネルに油彩。

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 ↑:「花の窓」・紙に油彩&パステル。

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 ↑:左から、drawing「壁」・紙 水彩 パステル、「丘」・木版画 パステル。

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 ↑:drawing「公園」・紙 水彩 パステル。

※1981年 群馬県館林生まれ
  2004年 武蔵野美術大学油絵学科版画コース(リトグラフ専攻)卒
  2007年~ 札幌芸術の森版画工房専門員

by sakaidoori | 2008-04-12 23:55 | af


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