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栄通記

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2008年 04月 07日

589) 大通美術館 「カルチュレ 2008 油彩展」 4月1日(火)~4月6日(日)

○ カルチュレ 2008 油彩展

 会場:大通美術館  
    大通西5丁目11 大五ビル(東向き)
    電話(011)231-1071
 会期:2008年4月1日(火)~4月6日(日)
 時間:10:00~19:00(最終日は~17:00迄)

 【出品者】 
 八木野蓉子 栗城陽子 加賀谷智子 (会場、入り口から左順。)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー(4・4)

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 絵の好きな女性仲間の3人展。
 「栄通記の案内板」に載せていたのをご存知で、その関係でいろいろとお話をすることができました。以前の作品は知らないので、今展を見ての印象を書いていきます。会場入り口の左順で、一人2点載せます。それぞれ、5・6点の出品でした。

○ 八木野蓉子
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↑:「雨の日」・F20。
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 ↑:「スパイラル」・F15。

 ほんのわずかですがコラージュあり、四角や円の連続模様などの抽象模様あり、そして四角の枠に収める形で静物画のような具象画もあります。上の「スパイラル」がそうです。この絵を見て、「この方は具象絵画は描き慣れているのだな」と思うと同時に、他の作品が実験というのか、自分が今までに表現しなかった抽象表現を試みているのだな、と思った。
 八木野さんの今展の特徴はチャレンジ精神ではないでしょうか。ただ、絵全体で静かな詩情やリズムを表現したいので、絵画的チャレンジが大人しいというのか遠慮がちな感じがした。だから、絵から受ける印象にインパクトが低くなっていたと思う。確かにその点は欠点に思えるが、今までの自分のスタイルに果敢に挑戦しようという静かな意欲は素晴らしいと思う。
 一度失敗を省みず、大胆な抽象表現を試みてはどうでしょうか。そこから、八木野さんの得意の具象表現との調和に意を注いでは。


○ 栗城陽子
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 ↑:「風景」・F20。
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 ↑:「くだもの」・F30。
 ご自分のスタイルが出来上がった感じです。背景の白の世界、描き込められた密集した世界、対比や構成といい凛とした心地良いムードが伝わってきます。
 さて、これから栗城陽子さんはどういう方向に行くのでしょう?力強い輪郭がぼやけて背景と一体化していくのでしょうか?色は白と青を基調にしていますが、軽やかな赤味が増えていくのでしょうか?暫くは今のままだと思います。画家自身が変われば絵も変わるもの、絵の深みにおののけばそのことだけで絵は変わるかもしれない、変わらないかもしれない。
 充分に魅力的な絵画です。更に上を望むのは贅沢でしょうか?

○ 加賀谷智子
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 ↑:「’08 アサノヒカリ」・F20。
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 ↑:「’08 マドベノハナ」・F10。
 
 加賀谷さんの魅力はこだわりの少なさです。自由な精神は線を描く潔さに現れています。思いっきりが良い。上段の絵、ユーモラスで茶目っ気がある。上手い絵かと聞かれれば、良い絵だと応えたい。「具象、抽象何でも来い」という元気さも伝わります。

 加賀谷さんは個展を開きたいようなことを語っていました。大いに賛成です。初めは小さな会場で構わないないと思います。個展を開くということは、絵を描く励みにもなると思います。楽しさと同時に苦しさもあるかもしれない。ですが、絵を描いているのですから、個展は一度は通らねばならない道だと思ってはどうでしょうか。
 会場を選ぶ。自分の絵の中から「良い絵」を自分で選ぶ、絵が引き立つように展示する。DMを作る。アドバイザーがいたとしても、全ては自己責任です。素敵な体験だと思います。

by sakaidoori | 2008-04-07 20:37 | 大通美術館


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