栄通記

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2008年 04月 03日

585) 時計台 ④「第7回 サッポロ未来展」 終了・3月17日(月)~3月22日(土)

○ 第7回 サッポロ未来展
     THE PRESEN  


【参加作家】

 渡辺直翔 藤田有紀 吉田浩気 平野可奈子 宮澤祐輔 明円光 片山美季 秋元美穂 高村葉子 長屋麻衣子 こうの紫 青木美歌 西山直樹 渡辺元佳 佐藤仁敬 谷地元麗子 福森崇弘 風間真悟 齋藤麗 田中怜文 宮地明人 河野健 竹居田圭子 波田浩司 水野智吉 村山之都   ・・・・・・以上、26名
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー(3・22)

 2階の壁面作品(油彩・水彩・版画他)から写真紹介します。

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 ↑:波田浩司、「羽根の舞う日」。
 彼の作品は一目見ればそれと分かる特徴を持っている。長所は、それだけ印象に残る絵画だということ、欠点はあまり変化が無くて、たくさん見ても面白くないということだ。
 今展の連作は良い。得意の現代という浮遊感の中に芯の通った強さ・魅力を感じた。白い建物の都会とか、人物という画題はほとんど同じなのだが、いままでにないインパクトがあった。いつからこのシリーズを描き始めたかは知らないが、表現力を高めるのに年数が必要と言う証拠を見る思いだ。

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 ↑:佐藤仁敬、「paranoid」。
 女性とは思えない太い手だ。昨年はもっと軽い世界と思ったが、紫とグレイで暗い気分だ。タイトルも妖しげだ。

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 ↑:高村葉子、左から「或る地方都市」・「関東 曇り」。

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 ↑:村山之都、「モネ」。
 彼は男の立場による暴力的性行為を画題にしていた。「エロスを表現しているのでは無い」ということだろうが、エロスだらけだった。エロ雑誌的泣き笑いが無くて、あまり絵そのものには関心が無かった。「こういう絵を描く人は、どんな風に変化するのだろう?」という興味があった。
 残念というのか、予想通りというのか、暴力的性描写が激減した。充分描き終えたというのか、実験は終わりつつあるというのか、見ているほうとしては物足りない感じだ。

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 ↑:宮地明人、「dry」・F100。
 何点かの出品だが、これが一番好きだ。
 リンゴの丸、顔の丸、体の丸みが連続的なリズムをなしていて心地良い。中央のそれらの安定感と、上と下にある紐の直線の緊張の対比が、見ていてすっきりする。肌の色、服の色、ベッドの色、壁の色、少ない色がやはり中央の連続する丸みと呼応していて、求心力を高めていると思う。

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 ↑:谷内元麗子、「かなた」・F150。
 ネコと裸婦。彼女の画題としては御馴染みだ。背景は金箔風に仕上げて、裸婦の姿を鏡のように写らせている。彼女独特のギラギラするエネルギーは完全に影を薄めている。試行錯誤の日々のようだ。

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 ↑:長屋麻衣子、「潜む罠」・F100。
 ちょっとタイトルが不思議だ。どこか目くらましにあったような、不思議な感覚だ。こういう作品を見ると、まとまって見たいとつくづく思う。

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  ↑:平野可奈子、「母子像」。
 気持ち悪い絵かもしれない。僕の妻はそういう気分で見ていた。僕自身は具象画の中で、こういうのを見るのが好きだ。それに、見た目ほど気持ちは悪くない。
 タイトルの付け方がとてもヒューマンだ。生命誕生、あるいは生命の秘部でのうごめく美しさを画家なりに迫っているのだろう。僕には樹木の根っこの土の中の細菌達の棲み分けのような感じで見た。大きさのメリハリ、細かいところの気配りと、画家の意欲満点な姿勢が好ましかった。

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 ↑:こうの紫、「雪富士」。
 若い女性が浮世絵の「赤富士」ならぬ「雪富士」を、こんな風に描くことに驚きと同時に新鮮さを感じた。「自然」、「風景」、「心象」、「抽象」・・この人はいろんなことを軽くこなしていけば、見えないところが見えてくるのだろうな、そんなことを思った。

by sakaidoori | 2008-04-03 23:20 |    (時計台) | Trackback | Comments(0)
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