2008年 04月 01日
○ CAIアートワークス12期生卒業制作展 会場:CAI現代研究所 中央区北1条西28丁目2-5・(中小路・東側) 電話(011)643-2404 会期:2008年3月23日(日)~3月29日(土) 時間:13:00~19:00 【出品予定作家】 秋田英貴 石倉美萌菜 haruka 泉尚子 今島花恵 加集麻奈美 柏倉一統 喜多香織 工藤航 國枝絵美 小林由佳 齋藤傑 (竹澤伸一) 内藤日奈 中嶋幸治 (古田知里) まつおなおみ 丸山悠 横山亜季 吉田千草 米森ヒデキ ワタナベカズミ・・・以上、20名出品。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー(3・28) コメントを頂いた小林さんの写真作品。 かなりのセルフ・ポートレイトとおぼしき写真が下の方に貼られている。彼女の「栄通記」のコメントで分かったのだが、それらの写真は友人達との写真の撮り合いっこだった。 「撮り合い」それは行為や交換のパフォーマンスでもあり、一回性という場のエネルギーやリアリティーを一瞬に取り込むことでもあろう。それらの展示の方法によって、作家の意識無意識の意図が反映される。 写真は若き女性の笑顔が中心で微笑ましい。「撮り合い」という方法は、結果的には発表者自身の「顔」がかなりを占めることになる。「版」とは違った間接的方法で自己の表情を晒すことになる。「自分自身を見る自分の顔」、「他人が見る自分の顔」、「見られることを意識した自分の顔」、「演技としての顔」、「それらが記録として残る自分の顔」・・・自分自分自分・・・顔顔顔・・・(果てしなく続く永久循環運動)・・・・自分自分自分・・・顔顔顔・・・。 笑顔に満ちた発表者の顔を見ることが、どれだけ見る側に「見るー見られる」という枠を揺さぶることが出来たか、そんなことを考えた。 絵画です。あまりにオーソッドクスなのでアピール感は少ないのですが、色合い、形のリズム感やおかしさと魅力的なところがあります。書き溜めて、まとめて発表したのを見たいです。 次の米森君の作品が並んでいたので、妙に落ち着いて見えました。 アクリル絵画でしょうか?土に還るユーモア画といった感じです。作品の良し悪しというのではなくて、全体のムードから浮いた感じが却って良かったです。 実に難しいタイトルです。何かの借り物でしょうか?作品は実にシンプルです。誰かを人形に託して呪い殺そうとしているのでしょうか?それにしてもテンポラリーでシンプルな「風」や「自然」の擬似再現をしていた同じ作家とは思えません。共通項は「刺す」ぐらいでしょうか。 中嶋幸治、「往来、なけなし」 紙に何かを押し当て線猫したもの。色は白一色。綺麗です。ドローイングが街の航空写真のような上空からの模様になっています。少し「美的」過ぎるのが、見る僕にはジェラシーを感じてしまいました。なかなか出来そうで出来ない「白の世界」です。北海道の雪の白のボリューム感とは違った、白の中に歴史などの時間軸を食い込ますような感じです。 ↑:左から、アキタヒデキ・「肉体後の影響力」、マスコカズミ・「木曜日Ⅰ」鉛筆・板・石膏。 タイトルの可愛さに反して、力強く挑発的な絵です。帽子のように被るパンティー、右指はどこを触ろうとしているのでしょうか。何とも太い顔、唇。開いた股。優しさとは無縁なのが好きですね。 展示会場としてはあまり使わない部屋を、物置のようにしての映像作品。 何かが映像として流れているのですが、スクリーン以外にも走る車窓の風景のように辺りの壁や物に雑然と映し出されて、見る・記憶するということを拒否しているような作品です。スクリーンの前に吊り下げられた物体や何やかやが表現者の手足のように上手く流れる映像を引き立たせたと思う。写真は暗室の一齣ですが、時間を切り取られた写真はあまりに空疎で、作家の意図からは遠い写真になりました。ゴメン! 会場の中央に置かれた作品。テーブルの上にはスケッチや植物標本の素材のような物がスクラップしてある。 流れる紙が机の隙間に落ちて重なり、流れてはまた落ちて重なり、他の仲間の作品と一緒にいるという感じ。柏倉君はこの紙の重なりウエーブのようにサンドイッチになって会場に鎮座しているのでしょう。
by sakaidoori
| 2008-04-01 23:37
| CAI(円山)
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アバウト
丸島 均。札幌を中心に美術ギャラリーの感想記、&雑記・紹介。写真は「平間理彩(藤女子大学写真部OG) 『熱帯夜』組作品の一点」。巡回展「それぞれの海.~」出品作品。2018.8.30記。2577)に説明有り。 by sakaidoori カレンダー
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