栄通記

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2008年 03月 26日

574)ギャラリー・エッセ「沢田千香子・写真展」  終了・3月16日(火)~3月23日(日)

○ 沢田千香子・写真展
     ーカラクルー
       
 会場:ギャラリー・エッセ
     北区北9条西3丁目9-1 ル・ノール北9条1F
     電話(011)708-0606
 会期:2008年3月16日(火)~3月23日(日)
 時間:10:00~19:00(最終日は17:00迄)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー(3・23)

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 組写真や普通の大きさの連作で、部屋を大きく伸びやかに使っての展示だ。作品は小樽の街を背景にして、昔懐かしキャラクター・おもちゃを主人公に見立ててのユーモア写真展だ。
 小樽の街は衰えたとはいえ、今も道内を代表する街。今は観光都市として、往年はニシンなどの港町として、商業・金融都市として盛えた。その古き袂を残す小樽の街を少し古いおもちゃ達が闊歩している。<カラクル>、「カラクり、おたル」だ。

 写真そのものは何等のトリックはない。映画の特撮とは言はないがその基礎的応用だ。
 カメラ視点とおもちゃと背景の距離感で小さなおもちゃが人間のように振る舞い、感情表現している。だが技術とは使う人の味がでる。会場に入った瞬間、大きな作品群があまりに等身大にこちらに迫ってくるのだが、作家の個性が反映して実におおらかで違和感が無い。嘘(うそ)を嘘として眺めてしまった。まるでこちらがおもちゃになって、あごを上げて辺りをうかがっているみたい。
 親しみを込めて魅入っていくと、おもちゃの無い小樽だけの写真もあるのだが、不思議にその写真の街灯やら、コンクリートの人工物などがおもちゃに見えてきてしまう。すると、トリックのような写真にリアリティーというのか、心地良さが湧いてきて、小さな写真が大きな夢になったり、かつて記憶の一齣と勘違いしたくなったり、鏡の国の入り口にもなったりしてしまう。


 現代人は多くの映画を見ている。写真を見ている。コマーシャルを漫画を見ている。一つのおもちゃはそれだけで明快なメッセージ(命令)を持っている。記憶の隙間隙間に無意識に転写された現世肯定の視覚世界と意味付けは、ある種のきっかけでその人の心の中で自動運動しようと待っている。昨日まで眠っていた遺伝子内ウィルスが何かに反応して自己増殖するように。

 沢口さんは「からくり小樽」という演出で、見る側の一人一人に「あなたの夢に目覚めて!」と、後押ししているようだ。


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by sakaidoori | 2008-03-26 23:22 | エッセ


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