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栄通記

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2008年 03月 20日

565)ポルト「FROM PIECES TO A PIECE(後藤&齋藤・展)」 終了・2月28日(木)~3月13日(木)

○ 「FROM PIECES TO A PIECE」
  後藤和子
    『BLUE STREAMS 06 07 08  』 ギャラリーA 
  齋藤周
    『あたらしくまえにすすむ』  ギャラリーB  

 会場:ポルトギャラリー(北翔大学北方圏学術情報センター)
      中央区南1西22
      電話(011)618-7711
 会期:2008年2月28日(木)~3月13日(木)
 休み:(月曜休館と思いますがフライヤーには明記がありません)
 時間:12:00~19:00(最終日?:00まで)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー(3・13-14)


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 ギャラリーA室とは1階の展示室全部のこと。1階と言ったが、階段もあり、中2階が奥の院のように用意されている。全ては外から見渡せる。

 北向きの壁は総ガラスで光が燦々と入り、立体作品に適した広い空間を有している。作品はその空間に置かれることは無く、あくまでも壁面を意識した展示だ。そのために壁の少ない1階には作品は少ない。その少なさが会場構成上どうだったのか、少し物足り無さを感じた。総合タイトル、「FROM PIECES TO A PIECE」の破片に拘った展示空間だった。
 今展の後藤作品は作品を破片にして、繋ぎ合わせ重ねさせ、一塊にしての展示だ。同じ青でもコラージュにすることによって、青に変化・深みを出し、筆跡の方向によって色や全体の流動性を高めている。その作品としての塊を中2階の南向きの壁面に集中的に見るわけだ。そこはまともに北から光が入り作品を照らし出している。「外光派」という古い言葉を生き返らせたくなる光景だ。真新しい白い壁、日本画の顔料の様にキラキラする作品、そこに何を画家は見ているのだろうか?美?当然だろう。美しくもあり力強い青。あまりに部屋にとじこもった美しさに偏していた。
 できることなら、テラスの2階から1階の床に敷き詰められた作品を見たかった。個人タイトルの『BLUE STREAMS』、青い流れは作品を貫く意志・意力であろうが、作品そのものが青い川となって流れるさまを階上から見たかった。気力みなぎる川を。

 今展、北向きの窓から差し込む春近い光を存分に作品は浴びた。そのことに画家は満足をしているだろう。同時に、この空間をもっと大きく使ってみたいという欲望も芽生えたはずだ。僕ですら思ったのだから、画家が思わないはずはない。
 今展の企画は相当に画家自身が場所を惚れ込んで、実現したという。それは同時に同じようにポルトに関心のある同好の志へのメッセージでもある。ポルトは私学の私設であるが国の助成で建てられた公共施設でもある。多くの人の働きがポルトをもっともっと市民の近いものにするのだろう。



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by sakaidoori | 2008-03-20 23:57 | ポルト


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