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栄通記

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2008年 03月 14日

557) たぴお 「岩見沢絵画サークル  ROCK展」  終了・2月25日(月)~3月1日(土)

○ 岩見沢絵画サークル  
     「ROCK展」

 会場:ギャラリーたぴお
    北2西2・中通り東向き・道特会館1F
    電話(011)251-6584
 会期:2008年2月25日(月)~3月1日(土)
 時間:11:00~18:00

 【出品作家】
 東フジ子 油谷美恵子 伊藤由美子 川幡真紀 (鈴木りな) 槙村真理・・・以上、6名。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー(3・1)

 前回の林教司・教室の「美唄絵画サークル 絵画箱・展」を書いたところ、当の林さんに「どうも有難う。あと2週、僕の教室展が続くのよ。もし良かったら、また書いてよ」との言葉を頂きました。何も考えず「はい」と返事をしてしまいました。きっと教室の生徒さんは読まれたことでしょう。嬉しくもあり恥ずかしくもあり、面映い気持ちです。ですが、書いた文章がいろいろと利用されていると思うと、書いてて良かったなと思います。展評のような形でおこがましいのですが続編です。直ぐに続続編と相成ります。

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 力強さとか、アクの強さには無縁です。その代わり、丁寧に描こう、自分の好きな絵画の世界を見つけよう、小さな幸せを表現できたらなといった教室です。

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 ↑:東フジ子、「奥入瀬・秋」「奥入瀬・夏」。
 奥入瀬、東北・十和田湖周辺の観光名所。紅葉の美しさは有名ですが、木立の色具合、沢の流れの白さと響き、それらを包む青空は日曜画家にとって格好の画題なのでしょう。沢に沿って道路が整備されているので、普通の体力があれば満喫することができる。
 東さんは秋と夏を描いている。二度も訪問されたのでしょうか?オーソドックスな画題・構図ですが赤と緑の補色を使うことによって、生きている奥入瀬の中に入ろうとしています。青い空、赤と緑の木立、白い水しぶき・・・丁寧に丁寧に自然を見詰め、色に置き換えようとしています。


557) たぴお 「岩見沢絵画サークル  ROCK展」  終了・2月25日(月)~3月1日(土)_f0126829_1815570.jpg 東フジ子、「赤富士」。
 富士山だろうか?僕には雪に包まれた「羊蹄山」に見える。夕日で赤く染まり日が没して辺りが青く染まっても、赤い山が目に焼きついているという絵。そくっとした綺麗な形です。年配の方で日本画が好きなのではないでしょうか。憧れの「赤富士」を自分の美で書いているみたい。やっぱり北国の空気が絵に出ていると思う。


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 ↑:川幡真紀、「小春日和」。
 この作品以外に模写を2点出品しています。誰の作品だかは分からないのですが、童画的なチョッとシュールでメルヘンです。上手な絵ですが模写を褒めてもしかたがない。あまり模写の出品は好みませんが、今作の理解の為には役割を果たしています。川幡さんの模写に取り組む姿勢は、その絵に絵としての願望以上の理想の世界観をみているのですね。
 「小春日和」、これは画家にとっての桃源郷です。光に包まれて、優しく綺麗に美しく。絵には描かれていませんが、子供たちが歌いながら悪ふざけをしながら、男の子は膝小僧の出た破れたズボンを履いて、女の子は白いパンツが見え隠れしながら登場したくてしたくて待ち構えているようです。



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 ↑:油谷美恵子、「夏の湖畔」。
満遍なくキャンバスに色を重ねています。全てに目配せをしている優しさ真面目さは伝わってきます。が、もう少しメリハリを入れてリズム感を出した方が、画題の爽やかさに味がでるのではないでしょうか。模写を出品していましたが、家屋の赤の連続が強烈で強いリズムを生んでいると思いました。あの感覚をご自分の絵に取り込んだら、もっと楽しい絵になると思いました。
 勇気を持ってセールス・ポイントに強いアクセントを!例えば女性の服とか帽子に。


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 ↑:伊藤由美子、「桜並木」。
 ありふれた画題、構成ですが、やはり絵は良いですね。線や色にその人独自の世界観が伝わってきます。
 桜と言えば春、入学式、始業式の頃です。不安を抱きながら、期待感に体が自然に昂ぶります。それはどんな低年齢児でも、二十歳の男女でも同じです。
 懐古的な美、目を細めて「その頃」を偲んでしまいました。


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 ↑:槙村真理、「杵屋佐和司(父によせて)」。
 槙村さんは裸婦も描いています。同じような茶系です。自分の好きな色を常にメインにして絵を描いているようです。
 茶・・・背景色に使えば、人物が人間臭く浮き上がってくる。人体に使えばその人の年輪を思い浮かべる。ご自分の色を持つと言うことは一つの武器だと思います。その色に包まれて、杵屋佐和司の唄に興づる姿を偲んでいるのでしょう。

by sakaidoori | 2008-03-14 20:50 | たぴお


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