栄通記

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2008年 03月 12日

555)ユリイカ 「本宮順子・個展」  終了・3月4日(火)~3月9日(日)

○ 本宮順子・個展

 場所:ギャラリー ユリイカ
    中央区南3西1和田ビル2F・(北向き)
    電話(011)222-4788
 期間:2008年3月4日(火)~3月9日(日)
 時間:11:00~19:00 (最終日17:00まで)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー(3・8)

 以前、時計台での姉妹2人展で知っていた。共に明快に描く風景画であった。姉妹展ということで、どうしても比較して見てしまう。似てはいるが絵から発散する方向が微妙というか、かなり違っていた。一方は元気爛漫、一方は運筆に力をこめて鋭く。

 その「運筆に力をこめて鋭く」描く方が、本宮順子さんだ。
今展は初個展だが、実力の全部を見せる個展ではない。彼女は油彩の30号位の大きさが一番向いていると思う。いわゆる、勝負する大きさだ。勝負する個展ではなく、絵に親しんでいる自分を確認し、再出発する為の個展だ。

 本宮さんは御年配だ。当然長い画歴だろうと思いきや、わずか5年目だとのこと。学生時代は絵に親しんでいたが、その後は遠ざかり、ようやくにして制作者としての日々を送られている。その間に絵画教室で習得したこと、最近覚えた淡彩というジャンル、気楽に描いた小品などが中心である。
 会場構成としては多目の出品で、余韻を親しみたい人には少しうるさいと感じるかもしれない。僕には、「見て見て、今私はこんな感じで毎日を過ごしているの。絵を描くの面白いよ、楽しいよ」と言っているみたい。実際、会場のご本人はオーラが発散していた。

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 ↑:「凍てつく大地」・F15。
 本宮・風景画の特徴は、その時期時期の特徴をしっかりと見詰めることだ。冬ならば「この厳しさを見よ!」ということになる。
この絵は絵を描き始める頃の作品とのこと。長いブランクを感じさせない質の高さがある。絵が描けなかったことへの思い、絵を描けれる喜びの投影かもしれない。心象風景になっているかもしれない。

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 ↑:「初夏の高島漁港」・F30。


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 ↑:左から、「ガーデンの裏」・淡彩・F6、「静かな冬の海」・淡彩・F4。
 左の絵は女房のお好み、僕は右の小船を描いた絵が好きだ。墨彩画ではないが、海と船をずーっと見詰めていて、ある瞬間に一気に描いた意力を感じる。所在なき個舟ではない。小さくともエネルギーを溜め込んだ子舟だ。颯爽と岸辺を走る姿が想像される。

 ところで「淡彩」とい用語について。単に水彩のことと思っていた。少し違っていた。黒で輪郭線を描き、その上から水彩で色を描いていく手法とのこと。塗り絵的な感覚と受け止めた。デッサン風線描と水彩による色の世界の混合画法ということなのだろう。


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 ↑:「鮮魚(ヤナギのマイ)」
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 ↑:「カボチャとグラス」・サムホール。

 小品だが生き生きとした本宮・ワールドだ。
 魚の絵、目のでかさ、飛び出具合が実にいい。硬い絵を描く人と思っていたが、こういう日常の中でのユーモアも描く人なんですね。
 静物画、小さいがワイルドに描いていると思う。両の頬をぷーっと膨らまして、小さな顔を大きく見せている感じ。グラスは膨らんでいる、カボチャははみ出している、本宮さんははじけようとしている。

 硬く鋭い絵、大きくユーモラスな絵、いろんな絵にチャレンジして頂きたい。

by sakaidoori | 2008-03-12 12:30 |    (ユリイカ) | Trackback | Comments(4)
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Commented by JUNJUN at 2008-03-12 19:58 x
栄通様ありがとうございます。
絵も綺麗に撮ってくださり、全て思ってる事をコメントくださり大変
嬉しく思います。
自分も最後2行が心中です。(オーラは??)
ほんとに実りのある個展になりました。
オーナーの一言が個展開催のチャンスをそれにお名前だけで
お会いしたかった栄通さんにも掲載までして頂け光栄です。
是からもどうぞ宜しくお願い致します。
Commented by sakaidoori at 2008-03-12 21:57
> JUNJUN さんへ

光栄だなんて、とんでもないです。

まだ書き終えていません。今から書くので、もう少し読んでください。
Commented by JUNJUN at 2008-03-13 00:01 x
凄い感激です!
全部読ませて頂きました。
前半でも感激でしたが、まだまだ続きが・・・

ほんと嬉しいです。
描く意欲がパワーアップしました。
詳しくコメントほんとうに大感謝です。
Commented by sakaidoori at 2008-03-13 10:43
> JUNJUN さんへ

細切れに記事を書いてすいませんでした。実に拙い文章ですが、喜んで頂いてこちらこそ嬉しいです。

魚のような目や口をして描き続けて発表して下さい。見れるのを楽しみにしています。

コメントの少ない「栄通記」です。度々のコメント、有難うございました。


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