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栄通記

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2008年 02月 27日

541)資料館 「栂嶺レイ・写真展  知床開拓スピリット」  2月26日(火)~3月2日(日)

○ 栂嶺(つがみね)レイ・写真展
     「知床開拓スピリット」

 会場:札幌市資料館2Fミニギャラリー2室
    大通西13 (旧札幌控訴院)
    電話(011)251-0731

 会期:2008年2月26日(火)~3月2日(日)
 時間:10:00~17:00
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 なかなか興味の尽きない写真展だ。

 知床と言えば「自然」だ。多くの写真家がその姿を撮っている。そんな自然を撮った写真もあるにはあるのだが、基本はルポルタージュ展だ。知床の開拓跡を普通にカラーでビシッと撮った写真展だ。
 昭和39年に国立公園の指定を受け、開拓農民は半強制的に立ち退きになったという。農民達は一時的立ち退きという気分だったのか、生活道具を有る程度残して立ち去った。その住宅跡地や神社跡地を光燦々とした青空を背景に写真を撮っている。ことさら涙を誘うような情緒的アプローチでないのが良い。一枚一枚の作品には懇切な説明が付いている。あるスポットには開拓農民の所有していた当時の写真も添えて、今と昔を説明している。

 農民達は去った。そして世界遺産にもなった。だがそこには思いもよらぬ客の別天地と化した。鹿だ。開拓地はもってこいの鹿の餌場になったのだ。拓かれた農地は適度な草に覆われて鹿に餌を提供している。増えすぎた鹿は冬には木の樹皮を食いちぎり自然被害の元凶になっている。知床を訪れれば誰でもが気が付くことだが、鹿が我が物顔であたりをうろうろしている。・・・自治体はこの鹿達をどうするのだろう?人為的な荒療治を一度はしなければならないと思うのだが・・・
 鹿の被害のことは今展では突っ込んだ指摘はない。僕自身が「知床と鹿」を以前考えたことがあるので、この写真展で「開拓」ということを具体的に知るきっかけになったのだ。そして、北海道にとって「開拓」とは博物館や郷土資料館に眠ってしまうような過去完了形ではないのだろう。

 ネイチャーネイチャーのメッカのような知床から「カルチャーを忘れちゃダメよ」と写真家は言っている。医者でもある栂嶺さんは知床取材がもとで、斜里町の病院の嘱託医として毎月何回か通っているとのこと。当然、どちらがついでだかは分からないが「知床写真取材」をしているのだろう。関係者の聞き込みをしているのだろう。

 なをこの写真展は「栂嶺レイ写真集  知床開拓スピリット」・2310円(税込み)A5版・ハードカバー・P256・柏艪社(電話:011-219-1211)の出版記念展覧会も兼ねているようだ。
 5月には紀伊國屋2階で、再度個展をするそうだ。今展は少し会場が狭く感じたので、もっとおおらかに見れるかもしれない。僕自身閉廊時間に訪れたので詳しくキャプションを読めなかった。再度行って、知床モードになろう。

by sakaidoori | 2008-02-27 22:14 | 資料館


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