2008年 02月 24日
○ カトウタツヤ ドローイング展 会場:ギャラリー・粋ふよう 東区北25東1・北東角地で玄関は北向き、26条通りに面している。 電話(011)743-0070 会期:2008年2月11日(月)~3月1日(土) 休み:日曜日定休日・不特定休有り 時間:10:30~18:00 (最終日16:00迄) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー(2・22) ドローイング、会場に説明されているがエスキス=下描きである。作品を見れば分かると思うが、何かの写生ではなく、興にのったイメージの下描きであり、それらを敢えて作品としての展覧会だ。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 上に載せた作品は下描きです。 カトウ君も下描きを発表することに意義を認めているが戸惑いもあるのだろう、今展の説明書きが会場に用意されている。・・・下描きは作品の為の準備の為のものだが、かえって作家の生の息吹が込められている。それを見ることは鑑賞する人にとっても、作家にとっても必ず利するものがあるのでは・・・確かにそうだ。作家にとってはどんな物でも作品と判断したならば、公衆の場に晒すことは自分を相対化できるのだから意義はある。鑑賞家・愛好家にとっても作品化以前の「描かれた物」を見ることは、普段とは違った新鮮な感じがあるだろう。特に絵画を研究する者にとっては絵画以前の作品見聞は沢山見るべきだと思う。 それでは無条件に良いかというと沢山の疑問が湧いてくる。以下箇条書き風に書いてみる。 ・基本的に模糊としたムードを褒めることはできても、批判的な言葉を作品に投げれないのだ。勢いで描かれた瞬時の線・色の組み合わせに可能性を楽しむことは出来ても、「これ、変だね」と言えないのだ。作品を不特定の人に晒すという事は、作家の意図とは離れた褒め言葉や、けなし言葉を貰う事でもある。批判無き展覧会という限界を作家は認識すべきだろう。単なる自己確認の場に終わる可能性がある。選ばれた数少ない支持者の確保ということでは絶大な効果があるかも知れない。 ・実は、肝心のカトウ作品の全貌を知らないのだ。知らないのに下描きだけを見ると何とも言えない欲求不満がわいてきてしまった。カトウ君自体が普段作品を頻繁に発表していたならば、作品と下描きとの関係をもっと楽しむことが出来るだろう。そういう意味で、今後もっとっもっと積極的に「カトウタツヤ(加藤達哉)」という名前の宣伝をしてもらいたい。 ・おそらくカトウ君は下描きと作品の境界を妖しげにブレながら「画家作業」をしているのではないか。写真作品を見れば分かるように、何かが立ち上がってくるくるイメージをしっかりと確保したいと作家は願っているのではないだろうか。作品以前を晒すことによって今後の自分の画業を見極めよう、再出発の糧にしようとしているのではないか。 1982年 札幌生まれ 2005年 金沢美術工芸大学・油絵学科卒 なかなかの学歴である。もしかしたら寡作家かもしれない。 今展を機会に少しでも発表の機会を増やして欲しい。必ずファンが増えるだろう。下描き展故に、作品そのものを語ることは今回止めました。次回を楽しみにしています。 小さな会場に若い感性が漂っています。少し離れた場所ですが何とか車でもいけます。3月1日まで。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]()
by sakaidoori
| 2008-02-24 23:53
| 粋ふよう
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アバウト
![]() 丸島 均。札幌を中心に美術ギャラリーの感想記、&雑記・紹介。写真は「平間理彩(藤女子大学写真部OG) 『熱帯夜』組作品の一点」。巡回展「それぞれの海.~」出品作品。2018.8.30記。2577)に説明有り。 by sakaidoori カレンダー
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