栄通記

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2008年 02月 05日

517)時計台 ①「北海道教育大学大学院美術教育専修修了制作展」 2月4日(月)~2月9日(土)

○ 平成19年度 北海道教育大学大学院美術教育専修修了制作展

 会場:時計台ギャラリー 2階3室
    北1西3 札幌時計台文化会館・中通り南向き
    電話(011)241-1831
 会期:2008年2月4日(月)~2月9日(土)
 時間:10:00~18:00 (最終日17:00迄)

【出展学生】
 蝦名洋帆 大野恵理 松尾道行 松田郁美 吉澤美紗 楊悦・・・以上6名
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 広くは無いが、時計台3階3室を大きな作品で伸びやかに展示していた。出品者も8名の予定が6名になったようで、各自が大きく発表できて気持ちが良かったと思う。
 見る側もボンボンボンと大きな作品が目に飛び込んで、気持ちの良い展覧会であった。展示の妙があったのかどうか、単なる偶然なのか。会場風景と作品を載せます。(2.5)

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 ↑:鉄の球体作品は松田郁美、「雲間」・120×120×120・鉄。

 ことさらこの作品を大きく写真撮影したのではない。会場風景として載せるのならば、このアングルしかないのだ。ちょっと余裕の無い撮影になってしまった。大きな作品ではあるが、狭い部屋にドーンと気持ちよく転がっていた。

 球体ではあるが、へこみを付けて曲面に変化をもたせて、見て接する人に親しみがもてる。丸棒で表面を重ねるようにして作っている。へこみ同様に完形を嫌って、えぐれ部分を作っている。
 転がして遊びたくなる。大きさも、大人がはしゃいで遊ぶにはちょうど良い。「雲間」とは意味深だが、宇宙空間の惑星ということだろうか。十分に星に見えた。


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 ↑:蝦名洋帆、左から「碧跡」・194×172cm、「幽玄の際」・182×227cm、油彩・キャンバス。
 作品が二枚構成で一組という性格のようだから、少し大きな写真で一緒に載せる。部屋の角を利用した展示が作家の工夫だ。
 コンパクトな具象表現で、見る人の意識を収縮的にする絵ではあるが不思議な魅力がある。右側の人物の影がこの絵画群の作家の意思を明瞭に表現している。生の女の普通の遊び姿、影の女の嘘さ加減と自由さ。空と海の青さの狭間、色と色の間に、絵と絵の空間に作家はもう一つの感覚を表現しようとしている。成功しているような、していないような、微妙な表現力。美味しい物を食べた時、後に残ることなくスーッと消えて行く味覚、そんな絵だ。
 この絵のもう一つの魅力。左上の女、こってりとは描いていないのだが、妙に「力強い女」に見える。絵の全体は非常に作られていても、嫌味の無い嘘さとして心地良いのだが、まるで絵全体の嘘さに逆らうように、歩く女が生き生きと闊歩している。
 浜辺で横たわる青年などもいてシュールな絵なのだが、変なリアリティーのある絵だ。
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 ↑:楊悦、左から「夏・回想」・130×194cm、「街・記憶」・194×130cm、油彩。
 蝦名さんと同様に、もう一つの向こうの世界を表現しているのでは。タイトルになっている回想や記憶を時間軸として扱い、絵画の空間の中に並列に扱うことにことによって時空の絵画化を試みているのだろう。絵自体の美しさや華やかさという魅力はあるのだが、作家の意図の方法としては古典的な感じ。正直な具象性が魅力を減らしているのだろう。綺麗で装飾的色使いをする画家のようだから、物語ではなくて色の綺麗さ自体で時間性を表現できたら素晴らしいのだが。

by sakaidoori | 2008-02-05 23:55 |    (時計台) | Trackback | Comments(0)
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