栄通記

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2008年 02月 04日

515) アバウトの写真 9回目  川田竜輔・版画

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○ 2008 多摩美術大学版画OB展(第11回)

 会場:さいとうギャラリー
     南1西3 ラ・ガレリア5階
     電話(011)222-3698
 会期:2008年1月29日(火)~2月3日(日)
 時間:10:30~18:30(最終日は16:30迄)

 ※開催パーティ:2月2日(土)16:30~18:30
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 川田竜輔(多磨美大版画科5期生・1976生)、「凹凹(ぼこぼこ)」・2007年・木によるリトグラフ・51.5×36.5cm。

 このコーナーは既に写真紹介をした作品を載せることがほとんどです。それに、上記の展覧会の感想記はまだ済んでいません。順番は逆になりますが、なるべく月初めに写真の入れ替えをしたいので、一足早い、川田君の紹介です。

 川田君はいつから札幌に来ているのか、聞くのを忘れましたが、この展覧会に参加する機会があれば、わざわざ本州から出向いているようです。この4,5年の間に3度ほど彼に会っています。体も大きくとても2枚目とは言えませんが、気さくな性分で、合えば肝心の版画のことはそっちのけで馬鹿話に花が咲きます。

 川田君はコタツを必ずといっていいほど画題に使います。北海道の人にはなじみの薄い暖房機ですが、内地の人にとっては冬の必需品です。旧家か農家では堀コタツを使っているところもあるかもしれませんが、たいていは電気コタツです。コタツの人間臭い、アット・ホーム性が好きなのでしょう。もしかしたら、人に言えない個人的体験があるかも知れません。例えば、小さい時にお隣の可愛い女の子が遊びに来て、コタツの中で素足が触れ合った甘酸っぱい記憶が忘れられないとか。

 川田君はユーモラスだ。人間同様に、作品もだ。コタツは情緒的なものだが、コタツ布団の広がった形を版画の白と黒の世界に置き換えることによって、コタツを生き物のようにさせて遊んでいる。
 今回のアバウトの写真はストレートな表現だ。殴られた顔を遊び、殴られて膨らんでいくコブの形・動きをを楽しんでいるようだ。おそらく自画像だろう。「俺を殴れ。俺は抵抗しない。痛くなんか無い」川田君が殴られる理由を知らない。己の画業の拙さを嘆いて、己自身を鼓舞しているのだろう。殴る手は他人かも知れないが、ドサクサにまぎれて自分自身でも殴っているのだろう。だって、殴らないことにはコブは大きくならないし、絵が描けないではないか。
 ボコボコと殴られ、ボコボコとつぶやいている。「おっかさん。これが俺なんだよ」

 人間臭くて、ユーモラスで、白黒のメリハリが利いて、形の動きをどのように発展させようかと思案している川田君。又来年会おう。(2・3)

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 ↑:「同調ー2」・2005?・木版リトグラフ。

by sakaidoori | 2008-02-04 17:03 | ★アバウトの写真について | Trackback | Comments(0)
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