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栄通記

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2008年 01月 30日

504) アートスペース201 「版・作品展  大村耕平・池田欣希」 終了・1月24日(木)~1月29日(火)

○ 版・作品展(2人展)  大村耕平・池田欣希    

 会場:アートスペース201 6階C室 
    南2西1-7-8 山口中央ビル・北向き
    電話(251)-1418
 会期:2008年1月24日(木)~1月29日(火)
 時間:10:00~18:00(最終日17:00迄)
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 さいとうギャラリーで若い人達のいろんな版画を見た目で、アートスペース201で個展のような版画展覧会を見ることになった。この日は版画に体がなじんだ日であった。ただ、こちらはシルクスクリーンと写真。だいぶ雰囲気が違う。

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 ↑:会場風景。上の写真は部屋の奥の風景で、主に池田欣希の作品群。
 下の写真は大村耕平の作品群で、左は会場左側の一部、右は会場右側の一部。


 展示は左右の壁の入り口側3分の2ほどが大村耕平さん。正面を含めた残りの壁が池田欣希さん。ですから、右から見ても左から見ても、大村作品→池田作品→大村作品と見ていきます。そして、大村作品が大きいのと、二人が対立的作品で無いものですから、始めに見た大村さんのイメージを引きずりながら見ていきます。

 その大村さん。縦長の作品を右側に、横長を左にと展示しているのですが、受け取るイメージが微妙に違います。

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 上段が右側の壁面作品。左から「変わりゆくものと 変わらぬものと」「幽霊のいる静物画」。作品は薄塗り風で淡色、心象風景と言ってもいいのだろう。タイトルが大胆だと思う。たゆたゆしいムードとは裏腹にズバリ言い切っている。目の前の静かな部屋の中の空間、そこに幽霊とも変わらぬものとも言いたい「何かを」作家は求めているのだろう。見たいのだろう。その目に見えぬ世界と自身の心象世界との静かな会話を願っているようだ。重ねて滲み出て表現される版の技法が生理的に合っているのだろう。会場には写真作品もあったが、写真好みがシルクスクリーンに適しているのだろう。
 対して、下段の作品「その先にあるもの」は左側の一部です。絵としては後ろ向きで少しロマンチックだが、タイトルの如く強さも感じる。上段の作品が対象を見つめる視点ならば、下段の反対側の作品群は自分自身を見つめているようだ。作家の外を見る目と、内を見る目の違いを思った。

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 上は池田欣希作品群。写真仕立て風の額装、切り絵のような白黒のコントラストの明快さ。大村さんとは分離独立して展示すれば二人の違いは明快なのだが、展示の妙というのか、小ぶりなのと写真を同じように表現手段の一部に使っている為に池田さんの個性が薄まって見てしまった。
 本当はだいぶ二人は傾向が違うのかもしれない。
 池田さんの白黒のコントラスト、光への重視、強い色に対する好み、そしてきっちりした構成的展示。
 大村さんはシルクスクリーンだが絵画作家のように色へのこだわりが強い。心象性も強い。

 少し長い感想記になってしまった。
 おそらく、20歳代であろう二人、記憶にしまいこんでおこう。(1・29)

by sakaidoori | 2008-01-30 22:08 | アートスペース201


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