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2008年 01月 21日
○ フロウワールド 内海真治・展 会場:さいとうギャラリー 南1西3 ラ・ガレリア5階A室 電話(011)222-3698 会期:2008年1月15日(火)~1月20日(日) 時間:10:30~18:30(最終日は17:00迄) 【展示品】 陶器・オブジェ、ステンドガラス、照明(鉄・ステンドガラス)、木人形、銅版画、陶板画 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 土曜日に行ってきた。販売用の器、置物、照明器具、壁掛け用の飾り物、陶板、少し古い時期に制作した銅版画など多才だ。展覧会のいきさつなどはご本人のブログを読んで欲しい。 作品も売れており、少し量的に寂しい感じで、展示空間を楽しむということでは物足りなさは感じる。しかし、ギリギリの制作でぽろっと出てくる作品、展示になっているところが興味をそそられる。僕は内海作品も人間・内海も好きだ。それは作品が楽しいということだけではない。作品のひょうきんさに比して、内海氏は危ういバランスの上で、結構目一杯に休み無く制作に取り組んでいる。そのことが展覧会に顕わなのが好きなのだ。回を重ねて展覧会を見ていると、一層その思いを強くする。 今後も氏のことを語るだろう。今回は二つのことを記しておきたい。 ![]() 内海さんは人生の途中で陶芸を志した。伝統に重きを置いた巧みの修得、美の表現とは少し離れている。色であり形であり感触であり、自己表現としての「陶」だ。極端に言えばだれでもが使える湯飲みなどは視野に無かったかもしれない。遊び心を特徴とする内海作品は「だれでもが使える飽きの来ない雑貨品」と矛盾する面がある。ところが、日本人にとって焼き物とは不思議なものだ。見られるだけでは納得しなくて、伝統の重みや民族的感性が詰まっている。だから陶芸家は芸術家とは異にして、社会との窓口を常に保っている。内海さんはユーモアを中心にする表現者だ、そのユーモアに対して「焼き物」は作家に自己検証を求める。あまりに自己に耽溺する製作者を世間へと引き戻そうとする。悪い意味でも良い意味でも、内海雑貨品はその葛藤の場であり、彼がより具体的に世間人の感触を確かめる場にもなっているのだ。 今回は形も平均的、柄は優しく個性的、雑貨品と馴染もうとしている内海さんが見えて、微笑ましかった。陶芸家・内海の庭だ。 ![]() 長い壁に配された陶板作品、4個一組の正方形で適当に二列、青の世界だ。中央の床に置かれた男女一組の置物。その左に明後日(あさって)を向いた動物。埴輪のような馬? 僕はここに芸術家・内海を見た。 色、いくつもの青がある。彼は「青」を陶で表現したいと語っている。ペルシャン・ブルーだ。どんな色かは知らない。求めて止まぬ世界、涅槃色と言っていいかもしれない。今の実力が壁に並んでいる。 一対の男女がそれらに包まれて、こちらを向いている。古事記ではないが、常世のイザナギ・イザナミが従者を連れて儀式の中央にいるみたいだ。わずかに馬にユーモアがあるばかりで、色と形の静かな世界。神話で言えば国産みが滞りなく行われているのだろう。内海さんにとっては願望として。だが、知ってのとおり、イザナギはイザナミに追われて黄泉を脱出していく。罵りあったり、滑稽なことどもをしながら逃避行劇が展開される。もしかしたら、普段の内海作品は黄泉からの脱出劇をユーモアというお面で演じているのかも知れない。むしろ、黄泉に向かいたい、向かいたくないという人形劇かもしれない。(1・19) 以下、今展の作品達。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]()
by sakaidoori
| 2008-01-21 13:40
| さいとう
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アバウト
![]() 丸島 均。札幌を中心に美術ギャラリーの感想記、&雑記・紹介。写真は「平間理彩(藤女子大学写真部OG) 『熱帯夜』組作品の一点」。巡回展「それぞれの海.~」出品作品。2018.8.30記。2577)に説明有り。 by sakaidoori カレンダー
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