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栄通記

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2008年 01月 20日

482)三岸美術館「常設展&第135回ミニ・リサイタル」 10月27日(土)~2008年1月20日(日)

○ 平成19年度 第135回ミニ・リサイタル 1月の予定
 出演:大島さゆり(フルート)
    本間あづさ(ピアノ)
 演奏:グルック「精霊の踊り」
    ショパン「ノクターン 第20番嬰ハ短調(遺作)」他
 
 会場:三岸好太郎美術館
    北2西15・北向き
    電話(644)8901
 会期:2008年1月19日(土)
 時間:14:00~
 料金:美術館入場料 大人・450円 高大生・220円

○常設展 「ブルー・グリーン・グレー―北方(きた)の色彩」 

 会期:2007年10月27日(土)~2008年1月20日(日)
 時間:9:30~17:00
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 久しぶりにミニ・リサイタルに行った。
 ピアノとフルートのお二人。沢山のお客さんだ。当然、今年最高の大入りだろう。2階のベランダのような処で聞く人、会場内のあちこちの常設の椅子に座って聞く人、僕のように2階に行く階段に座って聞く人、適当に立ちながらうろうろして聞く人と、定席以外に人がたむろしていた。
 演奏家は二人とも若い女性で、しっかりと正装していていた。僕は階段に座っていた。その目の前を花道のようにして、背中を開けた演奏家が凛とした姿で通って行った。

 休憩を挟まないで一気に45分ほどでエンディングだ。いつものようにトークもアンコールも無く若干の寂しさがあるが、これがここの流儀だ。仕方がない。

 二人の経歴当日のプログラムを張っておきます。音楽を聴くだけならば何処にいても構わないのだが、演奏家を目に入れていないと記憶から消えていきそうだ。何と言ってもライブという実感が薄い。時間ギリギリに行ったから仕方がない。

 曲は聴いたことがあるかどうかはわからないが、オーソドックスなクラッシックで聞きやすかった。きれいな曲、流れるような曲、アルゼンチンを主題にした曲もあった。どこかジャズ的なアレンジ感だ。ダラー・ブランドの黒人ピアニストを思い出した。もっとも彼はアフリカン的要素が強いのだが。

 フルートの「ハンガリー田園幻想曲」・ドップラー作曲でエンディング。日本人好みの曲だ。フルートはもっとこもった音色と思っていたが、綺麗で哀愁に満ちていた。

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 ↑:三岸好太郎、「鷺宮(さぎのみや)風景」・1931~1932年。

 音楽会の後、常設展の鑑賞。展覧会名は付いているがオーソドックスな編年展示。
 写真の作品は初めて見る。制作時期は1931~1932年。札幌での風景画、「大通公園」「水盤のある風景」「植物園」を書いた時期の手前辺りだ。それらの風景画が一気に対象に迫るという画法だ。リズミカルな生命感、躍動感、静かに対象に魅入らせるというもので、才高い作品だ。それに比して、「鷺宮風景」はじっくりと書き込んで、構成なりを研究しているという感じだ。俗に三岸の作品を感情的要素と構成的要素で語る場合があるが、札幌のと鷺宮の風景画がそれに対応していて面白い。「ゆれる三岸」の面目躍如である。

 それと、鷺宮は三岸が晩年にアトリエを建てようと構想を練った地だ。その鷺宮で好太郎の告別式が独立美術協会によって執り行われた。結局、節子が好太郎の願いをかなえて、無事建て終えた。築造時のままかどうかは知らないが、現在でもそこにはアトリエがある。
 ふと、三岸夫婦にとって鷺宮はどういう意味があったのかを手持ちの資料で探ってみた。残念だが、深い考察はしていない。会場には鷺宮とアトリエに関する小さなキャプションもあったが読み忘れた。「三岸の住まい考」などを考えてしまった。機会があれば関係者に鷺宮のことを尋ねてみよう。

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by sakaidoori | 2008-01-20 22:33 | ☆三岸好太郎美術館


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