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栄通記

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2007年 12月 29日

450)①大同ギャラリー 「亀井由利個展・柴崎康男個展」・油彩 終了・11月22日(木)~11月27日(火)

○ 亀井由利個展・柴崎康男個展  
    
 会場:大同ギャラリー
    北3西3 大同生命ビル3F4F・南西角地 駅前通東側
    電話(011)241-8223
 会期:2007年11月22日(木)~11月27日(火)
 時間:10:00~18:00 (最終日17:00)


柴崎康男の場合⇒4階

 この展覧会はあくまでも3階、と4階に別れた別々の個展です。展示として二人の作家が肩を並べるということが無い、良い意味で方便として、相乗効果を高める為の合同展という形式を取られたのでしょう。二人の友情の産物でもあるのでしょう。

 ということで、まずは柴崎さんの作品の写真掲載。(11・27)

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 ↑:個別のタイトル・メモが不備でした。ランダムにメモしますので想像してください。「赤い船のある風景」、「船溜まり」、「北の空(遥か国後)」。

 個展を見る前に柴崎さんの印象を「栄通の案内板」に書いた。以下、その文章。

「 柴崎さん。泊り地の群れたサンマ船が印象的な作家です。黒い帆柱が幾本も林立し、サンマの魚群に立ち向かう男達の心意気が伝わってきます。サンマ船の絵が際立つ分だけ、様式のパターン化の危険性を孕んでいます。
 ところで、サンマは道東・釧路港が道内では大半の母港ではないでしょうか。柴崎さんは釧路に縁のある人なのでしょうか?たまたま、画題としてのサンマ船なのでしょうか?」

ーーーーーーー

 やはり個展を見るのは楽しい。
 公募展の1作がその年の精魂を込めた作品で、成功しても失敗しても作家の今を問う力作と言えるだろう。
 一方、個展はある程度の量の作品を提示するわけだから、会場全体を貫く作家の意思に接することができる。普段見れない作品にも触れることができて、意外な発見、楽しみの時間になる。

 今展は50号程の中作が三点だけで残りは風景画の小品。
 上掲の中作・三点、それらは新道展で見慣れていた釧路のサンマ船団と同じモチーフ。しかし、本邦初公開だ。大きな大作を期待していたが、搬入の都合で中作の古い作品の選択。そんな消極的理由でなく、過去の自分を公開の場でチェックしたかったのだろう。公募展とは違って小振りな分、凝縮した感じ。見慣れたサンマ船の黒い縦線は共通だが、色がある、光がある、構図など何やかやとチャレンジ精神がこちらに伝わってくる。この作品は旧作ではある。失礼な言い方だが、最近の見慣れたサンマ船団の作品よりも華やかで、いろんな可能性を想像できて楽しめた。


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 ↑:同じような3連作の2点。

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↑:小品。左から「大黒島(室蘭)」、「地球岬(室蘭)」。

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↑:小品。左から「赤い山」、「イワオヌプリ」。

 実は、今個展は沢山の小品を見せることが主眼だったのだ。柴崎さんは長く二科会を発表の場にしている。普通の風景では勝負にならないとの認識でサンマ船団に繋がる試行錯誤の画歴の持ち主なのだ。
 確かに普通の「風景画」かもしれない。だが、油彩らしくて色が重なり、筆致が踊り、作家の情念のほとばしりを見れて実に気持ちが良い。何のてらいも無く、ガッチリと「風景」を書いている。作家ご本人も大作しか公表しないので、普段の自分の姿を見せたくて、見たくての個展だったのだろう。

・1952年 室蘭生まれ
・1984年 二科展入選以後連続
・1993年 二科展会友推挙
・2007年 新道展会友推挙(新道展出品は近年のこと)
  現在、室蘭勤務、伊達市在住

by sakaidoori | 2007-12-29 18:48 | 大同


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