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栄通記

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2007年 12月 15日

433) 雑記

 女房が不在だと書いたら電話を頂いた。

 「病気なの?」

 想定外という言葉が一時流行ったが、何とも嬉しい誤解だ。我が家の事情で、私の実家に行っているわけで、元気そのものです。気を配って頂き有難うございました。

 ま~、その女房殿も北海道の風景が偲ばれるのではないかと思い、家の前の道路模様を写真に載せます。これを見ると、私を思い出して目が潤むかもしれませんね。赤の他人にとっては実にどうでも良い写真ですがお許しを。以下、私信も兼ねて。

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 これは昨日の状態。久しぶりの雪でした。湿気を含んだ暖かい雪で、既に小雨模様になり、解けるのは時間の問題です。それでも積雪は20cm以上ですから、中小路や日の当たらない場所は長く白いままかも知れませんね。


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 これは今の状態です。相当に雪は解けたのですが、今朝少し降って綺麗な白になりました。相変わらず重い雪です。おかげで暖かい。

 さて、この女房殿、先日北九州市立美術館に行ってきたそうです。戸畑区にあります。電車に乗り、バスに乗り、施設の見える丘に向かって歩くこと30分、何と展示替えでお休み。あそこは市民ギャラリーも併設していて、中に入ることはできたそうです。ご苦労さんでした。

 ところで、この美術館は設立33年(1974年)になるそうです。第一次オイルショック(1972年)の頃、私は同じ戸畑区の枝光という所で働いていた。主に小説を読んでいたが、何かの弾みで絵に興味が湧いて・・・おそらくゴッホに対する関心からだと思う。安い画集を買ってはめくっていた。市民ギャラリーが車で10分くらいの所にあり、昼休みに何回か通った。
 今でも覚えていることがある。ある展覧会の時だ。公募展的な100号以上の絵が並んでいた。ただ、あんぐりとして見渡していった。反戦画のような作品があって、勢いに圧倒されて立ちすくんだ。30歳代の画家がいきなり現れて、「どうですか、何か感想はありませんか?」感想も何もあったものではない。絵を語るなど夢想だにしないから、すごすごと頭を下げて、他は見ないで帰ってしまった。
 当時は美術館の無い時代で、時折、その施設が全国巡回企画展を開いていた。場所は八幡駅の傍で文京地区を形成していたが、これと言って語るべき場ではない。おそらく、その施設が発展的に解消して現在の市立美術館になったのだろう。
 北九州市・・・小倉・門司・戸畑・八幡・若松の5市合併で誕生した100万都市だ。だが、人口は合併当時とたいして変わってはいない。城下町小倉のみが栄えているようだ。美術館も旧5市の公共施設建設の公平感で戸畑に建てられたものだ。戸畑には洞海湾の工場群以外には何も無いのだから。旧市民ギャラリーにも近いので、丘の上の遊休地に立てられたのだろう。

 いきなり札幌で絵を見るようになった。あの青年の言葉をいつも思い出す。「何か感想は・・・」・・・。
 一年ほど「ギャラリー・どらーる」を見た。今頃の時期であったか、その会場でいきなり後ろの方で声がした。「マルシマさんですか?」社長の坂本さんであった。奥さんもおられた。月々記す芳名帳で名前を覚えていただいたのだろう。照れながらも会話は進み、「ここのホーム・ページがあるのです。良かったら、何か感想を書いてくださいよ」
 再び「感想」という言葉を耳にした。その時、その言葉を多いに勘違いしたのだ。とても難しく考えて、感想を書けれない自分自身と問答することになってしまった。その辺の事情はいづれ書くことにして、この二人の言葉が「栄通記」の原点なのです。

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by sakaidoori | 2007-12-15 14:31 | ◎ 旅・飛行機・船


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