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栄通記

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2007年 12月 10日

429)①コンチネンタル「三人展 山本育美・大崎紗代・齊藤由以奈」 終了・12月4日(火)~9日(日)

○ 三人展 山本育美・大崎紗代・齊藤由以奈
   
 会場:コンチネンタル・ギャラリー
    南1西11 コンチネンタルビルB1F・東向き
    電話(011)221-0488
 会期:2007年12月4日(火)~12月9日(日)
 時間:10:00~18:00(最終日のみ~17:00)


 北海道教育大学札幌校美術コース油彩研究室の3人による展覧会。


 3人の中では先輩格に当たる大崎紗代君(院1年目)から語ります。
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 (↑:上段、「静かな時間」・F130・1940×1620・油彩
下段、「やわらな日」・F20・727×606・油彩)

 最初に言います。まだまだ絵は拙い。だが、それを前提にして語れるのが絵の価値なのです。

 もしニック・ネームを付けるとしたならば、「鏡と人を愛する、大崎」だ。そして、鏡と人は誰もが画題に取り上げがちだ。その辺が彼女の大変なところだが、今はそこに集中しているのだから、そこに拘って彼女自身のオリジナルを作ればいいのだ。

 彼女は「人」に拘る、それは良い事だが、絵に拘りすぎている。絵というものは不思議なもので、人が好きだから人を一所懸命描けば良い絵ができるというものではない。アイ・ラブ・ユーと50回唱えて成功するのは生身の人間関係だけだ。時には小道具を使わなければいけない。小細工もしなければいけない。大崎君は小道具にまで意識がいかないのだ。きっと真面目すぎる性格なのだ。

 鏡ー具象画で鏡といえば、人間の内面をえぐる道具、あるいは「鏡の国のアリス」ではないが、違う世界にいく道具だと思う。大崎君の場合はどうだろう?実は、僕はかなりそのことを考え続けていた。はっと気が付いた。「人の心の隙間を表現したい道具」なのではないだろうか。だから、鏡の絵は本当の鏡のように描いて、ハッとした心理描写を表現したいのではないのかと。

 僕の助言。大崎君の人物は本人に似てると思う。モデルは大事だが、おもいきって、集中的に「自画像」を描いてはどうだろう。どうしても、鏡は使わないといけない。これ以上書きすぎると、失礼になります。来春、また作品に会いましょう。楽しみにしています。

 (彼女はその小柄な体格を塊にしていた。視線は自分の作品に、耳は左にいる僕の方に集中していた。僕は彼女の作品を栄通記に書いていたのだ。特に自己紹介はしなかったが、芳名帳でその記事の書き手と気が付いていたのだろう。だから、礼儀として僕の言葉を聞いてくれたのだろう。それは、あまりに真剣な姿だった。
 絵自体が鏡のようなものだ。自己を信じて迷走し、大胆に進んでください。)

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 (↑:「小さきもの」・F0・180×140・油彩)

by sakaidoori | 2007-12-10 02:43 | コンチネンタル


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