○ 艾沢詳子・展
「無辜の民’07-冬音」
会場:北2西2
STV北2条ビル・東向き エントランス・アート
電話(011)207-5062
会期:2007年11月19日(月)~12月9日(日)
時間:月~金 9:00~18:00
土・日 9:00~16:00
作品を見慣れている目には、いつもの作品との再会という感じです。それでも見たくもあり、こういう場ではどんな感じかを確認したくなります。始めて見た時の印象は、闇夜にうごめく不気味な世界、巣だとか毛の中に棲んでいる主人とは別の生き物の世界、別次元の物語を連想してしまいました。
さて、ビルの広間では艾沢ワールドは成功したかどうか?
タイトルは「無辜の民」です。彫刻家・本郷新の本歌取りです。会場の資料集には、その点に関して彼女のコメントがあります。彼へのオマージュでもあるわけです。今回はティッシュをロウで固めているようです。白さが「何の罪も無い穢れさ」を一層深めているようです。黒い四角柱に添えられていたりして、献花のようです。大きな立体作品は幸い2階から見下ろせます。艾沢風棺桶、貝殻や女性器そのものにも見れます。本郷新に触発された、女史の死と再生でしょう。そのことがこちら側に解釈を超えて、訴えるものがあるかどうか、やはり見る以外にないでしょう。