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栄通記

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2007年 11月 11日

398)テンポラリー 「谷口顕一郎展」 11月3日(火)~11月18日(日)

○ 谷口顕一郎展

 会場:テンポラリー スペース
     北16西5 北大斜め通り・西向き 隣はテーラー岩澤
     電話(011)737-5503
 会期:2007年11月3日(火)~11月18日(日)(月曜日は休み)
 時間:11:00~19:00

 *11月17日(土)午後7時~酒井博史ライブ。入場料1000円


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 絵画ではないが現代美術にうごめいている男がいる。
 立体造形家・谷口顕一郎である。(以下、愛称・敬称は省略。)

 二年ほど前からドイツで作家活動をし、現在一時帰省中。以前から「凹み」に取り組み、向こうでも「凹み」を追及している。
「凹み」とは何か?バス・イスト・アイン・ヘコミ?パンフより彼自身の言葉を転載しよう。

 「凹みとは、建築物の床や壁面、道路上等に表されたはがれやくぼみのことを指します。その形は老巧化や自然又は人為的な力によってつくられ同じ形が生まれることはありません。このプロジェクトは、凹みが持つ独特の形に新しい価値を見出し、その行為を芸術として提案することを目的としています」

 以前の概要を僕なりの視点でこのブログに書いた

 今展では、ドイツでの成果を写真等で発表している。そして二段構えの展覧会構成になっている。

 一つはこの会場をアトリエにして一週間ほどで書き上げた三点のアクリル画の展示。視覚作家の表現の原点は手で絵を描くことなのかもしれない。異国での「わけの分からない」造形の追及という緊張からの開放感が絵描きになったのであろう。だが、それは余りに日本美に過ぎる。意図的に再ドイツ滞在中での日本美の追求という戦略的なものなのか?あるいは異国生活の反動としての無意識的美の表現なのか?彼の返事は後者に近い。彼は正直で繊細な男である。その返事には嘘はない。だが、「栄通記」は取材に基づいた記事の場ではない。作家の言葉は貴重であるが、重要な情報の一つ以上の価値は無い。

 一つは、黄色いトレース版に写された「凹み」模様の展示、それに基づいての「凹み」の実作過程の展示である。

 数年前の作品は「凹み」というものに作家自身が触発されて、いかに発信するか、どう皆と関わり楽しもうかに重心があったようだ。「凹み」模様の展示も作家・谷口とは直接関係しなくて、友人・知人に採集させてそれらの空間的関わり・間接的関係に満足していたようだ。

 だが、そういう遊び心をかなぐり捨てて、自分自身で「場」と「凹み」に対峙し、その意味を問いつつ作品化している。面白味にはかけるが、作家自身の凄みが作品に投影され出した。しかも、静的模様を飛び越えて、「凹み」それ自体の自己増殖、意味ある模様へと変貌しつつある。
 2階の白壁に貼られた黄色い凹み図は見るものに多様な想像をもたらす(冒頭の写真作品)。都市の地図、出口無き迷路、地下水脈、蜘蛛の巣、蟻の巣、細胞片の塊・・・。

 本当の意味での谷口の旅は始まった。僕の言葉などはどうでもいい。他者から見れば基本的に君の作業は「わけの分からない」ことをしているのだ。不用意な君の説明など必要ない。「わけの分からない」作品であっても、気になる作品を僕等の前に差し出して欲しい。僕は一人、その作品を眺めてはあれこれ考えていきたい。直ぐには言葉の出ない作品をつくり続けて欲しい。そして、西洋帰りでも、アメリカ帰りでも構わない。食える作家になってもらいたい。

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 ↑:3作ともこの場での制作作品。タイトルは未詳。

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by sakaidoori | 2007-11-11 22:27 | テンポラリー


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