栄通記

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2007年 11月 04日

386)苫小牧市博物館 「パリを愛した画家たち展」 終了・10月13日(土)~11月4日(日)

○ トヨタ自動車北海道株式会社創業15周年記念事業
    エコール・ド・パリ パリを愛した画家たち展

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 会場:苫小牧市博物館・特別展示室
    苫小牧市末広町3丁目9番7号
    電話(0144)35-2550
 会期:2007年10月13日(土)~11月4日(日)
 休み:毎週月曜日
 時間:9:30~17:00(最終日16:00)
 料金:無料
 主催:トヨタ自動車北海道株式会社
 協賛:苫小牧市博物館


 入場が無料ということ、最終日ということ、天気も秋晴れで沢山のお客さんだ。入り口に入ると並んでいる。コーナーを曲がった先にも、30脚ほど椅子を用意して並んでいる。係りの人は手馴れたもので、頻繁に10人位誘導していく。申し送りをしながら、不思議な光景を楽しんだ後での美術鑑賞だ。

 図は無いが、詳細な作品解説の付いた出品目録を手渡された。
14作家22作品が2室に展示されている。メインのエコール・ド・パリの作家達と、パリに渡った日本人画家達の部屋だ。展示順番ずつに作家を、お気に入りを中心にコメントします。写真はチラシと頂いた葉書から。赤字は特に好きな作品。

○マリー・ローランサン(仏、1883~1956)。「王妃と王女」・1935年(52歳?)。
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 この作品には参ってしまった。最初に見れる作品なのだが、並んでいるので初めは斜め後方から見るわけだ。「遠見で見る美女にすぐるものはない」という諺があったかどうか、あのローランサンの白とピンクが上品に爽やかに目に飛び込んできて、ワクワクしてしまった。相当に時代を先取りしている。昨今の豊かな時代の色艶、リズムだ。これを見ただけで、苫小牧ドライブの甲斐があったというものだ。

○〃。「青い眼の少女」・1940年(57歳?)。

○マルク・シャガール(露、1887~1985年)。「ささげもの」・1941年(54歳?)。
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 赤と青の明快なコントラスト。豊満な人物といい、安定感の勝ちすぎた絵。

○〃。「画家とモデルと花束」・1983年(96歳?)。
 モノクロ(墨)による大作。大家が細かいことに拘らないで、墨の持つ力を画面にぶっつけた感じ。絵の出来よりも、100歳に近くなっての、この胆力・迫力には感服。

○ジャン・デュフィ(仏、1888~1964年)。「花束」・1926年(38歳?)。

 中品。壺に入った花束を描いた静物画。背景の色の配合が素晴らしい。くどくなく、赤・青・緑などがそれなりの面積を取って、花束を殺さずに囲っている。画布にしみこむような色だ。こういう色の発色、構成、リズム、などは油彩というものが肌に沁み込んだ人のものなのだな。日本人とはちょっと違うのだな。

○藤田嗣治。(東京都、1886~1968年)。「親子猫」・1940年(56歳?)。
○〃。「二人の裸婦」・1929年(43歳?)。
 縦長の大作。ギリシャ神話のような裸婦が力強く立っている。彼のこれほどの大作を見るのは初めて。藤田バリと言われる肌の色は素晴らしい。人物の輪郭線が日本画の墨のようだ。一発描きに思える技術・迫真性・表現力は確かに世界の「フジタ」だ。しかし、全くつまらない。「人間」を描いていないのだ。様式美・日本(東洋)的伝統美のヨーロッパへの質の高い紹介者だ。

○モイーズ・キスリング(ポーランド、1891~1953年)。「チューリップ」・1930年(39歳?)。
 ただチューリップを描いた小品。大胆と言うか大きな、開き過ぎたチューリップ。やはり発色が良い。赤が迫る。パンフには「彼特有の官能性も漂う」とある。まさしく。僕は最近、彼のセクシャルな人物画のパンフを飽かずに見ている。

○〃。「スペインの女」・1925年(34歳?)。
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 挑発的な目・鼻・口・髪型。黒が男心のドアをたたく。大きな手・・こちらが叩かれそうだ。背景の影と色の付いた壁が装飾とは無縁な人間臭さがある。

○ジュール・パスキン(ブルガリア、1885~1930年)。「下着姿の座る少女」・1928年(43歳?)。
 パスキン特有のあどけない少女が一人だけ、たたずんでいる。パスキン・ファンならば絶品と言うかもしれない。中品だから、作品との距離感が近くて人形のように手元に置いて見れる感覚。

○アメデオ・モディリアーニ(伊、1884~1920年)。「若い女性の肖像」・1918年(34歳?)。
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 これも中品。会場にあったアンケート用紙に応えて、この葉書を頂いた。
 こういう中品が美術館とは違った狭い空間に間をおかないで並んでいるのだ。人も見るために並んでいるのだが、全てが適度な感覚で非常に満足。

○モーリス・ユトリロ(仏、1883~1955年)。「ラパン・アジル」・1910年(27歳?)。

○〃。「冬の時代」・1930年(47歳?)。

○パブロ・ピカソ(スペイン、1881~1973年)。「カリフォルにーの鳥」・1960年(79歳?)。

 以上、第1室。第2室目録だけメモ。

○佐伯祐三(大阪府、1898~1928年)。「洗濯屋」・1925年(27歳?)。
 建物を画面いっぱいに描いて、存在感のある絵。テントだったか、手前の緑の部分も不思議な感覚。色や壁の字が躍るリズミカルさは全然無く、暗い。後で画集を見て、この絵の位置づけを調べよう。

○荻須高徳(愛知県、1901~1986年)。「サン・リュスティック通り」・1955年。
○〃。「仕立屋」・1930年。
○〃。「ホテル・ドゥ・リヨンドール・パリ」・1929年。
 荻須を見ていると佐伯に似ている。二人が親しいからそうなったのかと思った。パンフには佐伯の影響と書いてあった。

○児島善三郎(福岡県、1893~1962年)。「プラタナスの路」・1925~28年。

○岡鹿之助(東京都、1898~1978年)。「運河」・1967年。

○小磯良平(兵庫県、1903~1988年)。「パリ風景」・1961年。
○〃。「少女像(読書)」・1939年。

by sakaidoori | 2007-11-04 21:36 | [苫小牧]博物館


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