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栄通記

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2007年 11月 02日

384)②テンポラリー 「(石田善彦追悼展併催)森美千代・写真展」 終了・10月23日(火)~28日(日)

○ 石田善彦追悼展

 会場:テンポラリー スペース
     北16西5 北大斜め通り・西向き 隣はテーラー岩澤
     電話(011)737-5503
 会期:2007年10月23日(火)~10月28日(日)
 時間:11:00~19:00

同時開催:2階吹き抜けスペース
 森美千代・写真展「時の記憶」


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 (↑:上段は現テンポラリーの改装風景写真。下段は旧テンポラリーの引越し時の写真。この中に何枚か石田さんが写されています。)

 石田善彦追悼展会場に、森美千代さんの写真展が併催されていた。

 この写真群は直接には石田さんに関係しない。円山に在った旧テンポラリーの引越し風景と、新テンポラリーの改装作業中の写真である。前者と後者をそれぞれまとめて別々に展示してある。石田さんは引越し時のコーナーの写真群に何枚か写っていた。メイン会場の追悼が石田氏の翻訳という仕事にスポットを当てているとするならば、この追悼展がテンポラリーで開かれる意味を象徴的に明らかにしている。テンポラリーのオーナー・中森氏をキーにした、「人と場」の流動的息吹の場である。

 もっとも、森美千代さんはルポ的写真を撮る事を得意とはしていない。それらを発表しようとは撮影時にどれだけの自覚があったかも疑問である。実際、ランダムに貼られた写真は、セピア色に加工されたものが多数だ。引越しという人生の大きな節目を、虚実という隙間に置き換えようとしている作家の意思が窺われる。現実から一歩離れた写真家の位置と、芸術というものの遊びが伝わってくる。一枚一枚の写真はスナップで、決して上手いというものではない。写真家はリアルという表現様式に関心が薄いから、切迫感もそんなに伝わってはこない。いわゆるミスマッチ的要素を多分に含んでいる。
 だが、不思議なものだ。階下の書籍の展示が実行委員の性格によるのか、几帳面に翻訳だけに焦点を当てているだけ。それに反して、決して上手とは言えないランダムな写真群が動きと遊びを伴って、二階でざわついている。それらが狭い部屋にいて、心地良く感じられるのだ。展示の妙というのか、階上・階下の「動と静」、「遊び心と真摯さ」、「写真と本」・・・一つのコラボレーションになっていた。

 展示材料の一つ一つがしっかりしている証拠だろう。人と人の信頼関係のなせる結果でもあろう。(10・24)

 参考サイト⇒365)①テンポラリー 「石田善彦追悼展」 10月23日(火)~10月28日(日)
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by sakaidoori | 2007-11-02 20:10 | テンポラリー


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